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モースの贈与論、マルクスの剰余価値説、キルケゴールの愛の思想、レヴィ=ストロースの構造主義を超えて、価値増殖の本質を解き明かす未来の贈与価値論、ここにはじまる! 贈与は結びつけるエロスを、貨幣は分離するロゴスを持つ。すべての富は、物質性をもたない「無」の領域から「有」の世界に贈り物としてやってくる。古式捕鯨の深層構造を探る「すばらしい日本捕鯨」、モースの思想的可能性を再発見する「新贈与論序説」などを収録。贈与の原理を、経済や表現行為の土台に据え直し、近代の思考法と別の世界を切り開く。
...続きを読むPosted by ブクログ 2010年01月25日
素晴らしい。
純粋な自然の贈与
という言葉は、重農主義者のものだそうだ。
ここに扱われている全ての短編を貫いて、
この純粋な自然の贈与が溢れている。
大好きな、
カイエソバージュシリーズに連なる思想が、
すでにここにわかりやすく取り出されている。
そして、どの文もとても美しい。
中沢新一の...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年05月22日
冒頭の「序曲」に、この本の主旨はほとんど語り尽くされている。
人類学で有名な「贈与の循環」を「ものを結びつけるエロスの力」と位置づけ、これに対し「「もの」と「ひと」、「人」と「人」の間に距離をつくりだし、分離する」という「売買」のシステムを対置させる。
後者の市場の論理は、網野善彦さん(中沢新一氏の...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年11月16日
内容は大変に興味をひかれるのだけれど、
どうしてかしらん肌に合わないところがある。
アプローチの違いの問題かな。
定かではなけれども。
インディアンがひどく交際好きで浪費を好むように見えた。インディアンは、たくさんの贈り物を交換し合い、もらったら必ずお礼をしなければ気のすまない人たちだ
インディ...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年07月17日
贈与の可能性についての考察。
いかにして外部を引き入れ、この世界を活性化させるかというように読んでしまえば
彼の意図とはずれるのだろうけれど。
それでも、安直に「無の領域」などと言ってしまえば
霊的な言葉と戦うことになる。
その戦いは覚悟の上だったとしても、ヒロイックな感傷を携えては駄目だ。
...続きを読む
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