純粋な自然の贈与

純粋な自然の贈与

1,045円 (税込)

5pt

3.8

モースの贈与論、マルクスの剰余価値説、キルケゴールの愛の思想、レヴィ=ストロースの構造主義を超えて、価値増殖の本質を解き明かす未来の贈与価値論、ここにはじまる! 贈与は結びつけるエロスを、貨幣は分離するロゴスを持つ。すべての富は、物質性をもたない「無」の領域から「有」の世界に贈り物としてやってくる。古式捕鯨の深層構造を探る「すばらしい日本捕鯨」、モースの思想的可能性を再発見する「新贈与論序説」などを収録。贈与の原理を、経済や表現行為の土台に据え直し、近代の思考法と別の世界を切り開く。

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純粋な自然の贈与 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2010年01月25日

    素晴らしい。

    純粋な自然の贈与
    という言葉は、重農主義者のものだそうだ。

    ここに扱われている全ての短編を貫いて、
    この純粋な自然の贈与が溢れている。

    大好きな、
    カイエソバージュシリーズに連なる思想が、
    すでにここにわかりやすく取り出されている。

    そして、どの文もとても美しい。

    中沢新一の...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年05月22日

    冒頭の「序曲」に、この本の主旨はほとんど語り尽くされている。
    人類学で有名な「贈与の循環」を「ものを結びつけるエロスの力」と位置づけ、これに対し「「もの」と「ひと」、「人」と「人」の間に距離をつくりだし、分離する」という「売買」のシステムを対置させる。
    後者の市場の論理は、網野善彦さん(中沢新一氏の...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2013年11月16日

    内容は大変に興味をひかれるのだけれど、
    どうしてかしらん肌に合わないところがある。
    アプローチの違いの問題かな。
    定かではなけれども。

    インディアンがひどく交際好きで浪費を好むように見えた。インディアンは、たくさんの贈り物を交換し合い、もらったら必ずお礼をしなければ気のすまない人たちだ

    インディ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2011年07月17日

    贈与の可能性についての考察。

    いかにして外部を引き入れ、この世界を活性化させるかというように読んでしまえば
    彼の意図とはずれるのだろうけれど。

    それでも、安直に「無の領域」などと言ってしまえば
    霊的な言葉と戦うことになる。
    その戦いは覚悟の上だったとしても、ヒロイックな感傷を携えては駄目だ。

    ...続きを読む

    0

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