柳田国男の作品一覧
「柳田国男」の「遠野物語」「禁忌習俗事典 タブーの民俗学手帳」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
『遠野物語』柳田國男
オーディブルで聴いたが、古い言葉遣いが残っているため、なかなか一度で聞き取ってすべてを理解することは難しかったが、それでも聴いていて没頭する物語もあり、ときおり私は「え!」と叫びながら、ぞくぞくするということがあった。
いったい、このぞくぞくする、ということは、どういう感動なのか、とも思う。
柳田國男は、青年時代に文学者たちと交流し、自らも詩を試みたが、やがて彼ら自然主義文学者から決別して、この『遠野物語』という、山の中の生活のなかに、残っていた前近代的な物語を、書き残すことを仕事とするようになった。
恋とか私小説とか、そういったものと、決別すること。それは、自己
Posted by ブクログ
明治はまだ人の寿命が短く(とはいえ兵役や戦災で死ぬことはまれで)生と死が近かった時代。山道に馬の屍体があり「これの皮が欲しいが、取ると狼が付け狙って殺されることになるだろう」と伯父が言うなど狼·熊、化かす狐が身近。殺人の祟りで児が皆ある年限で死ぬといった怨念話も。活字で読んだら怖いが、聞き取り調査で読み書きできない語り手から採取する時は普通の話題(当時録音は困難)。文語記述が簡潔で内容にマッチし、グリム童話や、著者の指摘・対比する今昔物語と訣別して「これは現代の話である」と序文で断定される。民話や民謡は作ろうとして作れるものでなく、個人でない集団の無意識が自ずと形をなしていくのかも知れない