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Posted by ブクログ
昔話は、昔の人が残した作り話だと思っていた。単なる作り話ではない。石や樹、池や峠。何でもない風景の一つ一つに、土地の人々が語り継いだ記憶が宿っている。
不思議なのは、遠く離れた村々に、よく似た伝説が残っていることだ。弘法大師が杖を突くと水が湧き、巨人が山をつくり、姥や河童が土地の由来を語る。名もなき人々の口から口へ、物語は旅をした。伝説とは、事実を記録した歴史書ではない。けれど、そこには人々が何を畏れ、何を願い、どのように自然と暮らしてきたかが刻まれている。古い伝説をたどることは、失われた物語を拾うだけではない。私たちの足元の風景を、もう一度読み直すことなのだ。
Posted by ブクログ
咳のオバ様、神社の片目の魚、神様が決めた国境と山の背比べの話など、日本各地に残る昔話や神話として語り継がれた物語で、似たようなものを集めた本。
類似した昔話がある場所には、「姥ヶ池」などの似たような地名が残っているというのも印象的だった。
また、日本各地には様々なバリエーションのお地蔵様が記録されていた。願掛けのたびに墨汁や酒粕を掛けられて臭くなっているところを見かねた村人が綺麗に洗ったらバチが当たった話や、子供に悪戯されていると思い子供を叱ってお地蔵様を元の位置に戻した人の夢枕で「せっかく子供と楽しく遊んでいたのに」と怒る地蔵、歯が剥き出しの地蔵など。今では語る人も居なくなって、どうしてそのお姿なのかもわからなくなったものも多数。
コニュニケーションが希薄になった現在、語られなくなった昔話を、こうして記録していくことはとても重要なことだと思う。この記録を読むことができたのはとても貴重な体験だと感じた。
話のネタになるので、柳田國男の本は他も見つけたら読んでおきたい。
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