木村草太の一覧
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ユーザーレビュー
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やっぱりファンになれる(以下略)。
楽しい。わりと初期の本のせいか、前はこう考えてたけど違うことに気づいた、とか、この文を読んでこう考え直した、とかいう木村先生自身の勉強とか思索の痕跡が有体に描かれてて面白い。
身近にいそうで、いたら敬して遠ざける面倒臭い理屈屋臭が素晴らしい。楽しい。
Posted by ブクログ
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日本特有の集団の意思決定法「空気」について明解な解説がある。また河合隼雄の中空構造日本にも通底する見方が示されている。
Posted by ブクログ
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ロザンの楽屋で、宇治原さんがおすすめしてたので。
めっちゃおもしろい。
①憲法は極めて実務的で、国家権力をどう動かすのかを定めるものです。p35
⭐︎だから、家族は仲良くしなければならない、みたいなどうでもいいことは書いてはいけない。そういうことを書くと、家族が仲良く協力していないため、公的な補助
...続きを読むは受けられません、のようなことが起こる。これがとてもわかりやすかった。
そこからの2人の深堀りもまた面白い。
そもそも憲法は、国が守る義務。国民に押し付けるものではない。納税の義務とか教わっているから、どうしてもそういうものだという思いがありがちだけれど、そうではないらしい。
②ですから立憲というのは、絶対的に正しいものに常に行き着くことを保証するものではない。しかし立憲というものによって正しいものに行き着いたと「みなしていく」しかないんじやないかな。p99
⭐︎ルールに照らし合わせて、今のやり方が本当に正しいか考えるって視点、個人でも大切にしたいね。慣例だから、ってとき、よくあったりする。
Posted by ブクログ
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202112/
私は、日本国憲法には三つの顔--言い換えれば三つの性質があると考えています。/
第一に、「法技術的文書としての性質」です。公法(個人と国家の関係を規律する法律)の一番の基礎となる法ではあるけれど、憲法もまた法技術的文書の一つであり、国内法典の一つであるということです。/
第二に、憲
...続きを読む法には諸外国に向けた「外交宣言」としての性質もあります。「サンフランシスコ講和条約」に連なる戦後の国際秩序の中で、「日本もそれに沿った行動をしいます」という宣言としての性質ですね。憲法九条や前文についていえば、法的な意味よりもそちらのほうがむしろ重要なのかもしれません。/
第三に、日本神話に象徴される、日本人が共有する歴史物語の一端としての性質です。日本国憲法の中に読み込まれる歴史物語には、いろいろあります。戦後改革の象徴、閉鎖的な戦前体制からの解放の象徴という物語として読む人もいれば、逆に敗戦によって押しつけられた屈辱の歴史の象徴として読む人もいます。つまり、憲法の内容とは直接関係のない、憲法の背後にある物語という側面ですね。
論者が以上三つのうちのどれを重視するかによって、憲法についての考え方が変わってくるんですね。/
やはり最も重要なのは立憲主義的な価値観、言い換えれば多様な価値、多様な人々の個性を共存させるための枠組みを提供している法典であるというところだと思います。というのも、少数派の弾圧という政治的なオプションは、非常に国家を弱らせてしまう面があるからです。海外の独裁政権の歴史を眺めてみても、一時的には安定しても、長期的な安定にはほど遠いですね。独裁政権は必ず少数民族などの少数者を弾圧しますから、そのことで蓄積された怨念が、早晩爆発してしまう。これはあらゆる独裁政権に共通の構造でしょう。
Posted by ブクログ
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憲法についての正しい理解と学ぶ楽しさを説く。平易な表現で随所に楽しい例や喩えが盛り込まれているので、飽きずに読めた。何より憲法の意義や大切さを学べ、憲法の復習に一念発起した自分にとってもってこいの入門書になったように思う。人々にとって権力は必要であることを認めつつ、現実の国家が正しく権力を扱うように
...続きを読む定めた最高法規が憲法だという観点は、政治や外交といったどこか対岸と感じてしまう問題だけではなく、日々の生活で感じるアイデンティティに根差す問題を考えることの大切さを教えてくれる。
その他、国民主権と三権分立が正しく国家が機能するための優れた制度であること、憲法制定の背景には(悲惨な過去を含めて)歴史との強い結びつきがあること等、今更ながら、目から鱗的に学べたことが多くあった。
また、個人的には終章で著者が引き合いに出した雨月物語の「白峯」と著者のメッセージが心の琴線に触れた。怨霊となった崇徳上皇と西行の舌戦において、孟子や古事記等の権威ある先例を引き合いに出して双方の主張をやり取りする様の面白さと、論破された崇徳上皇が吐露した心情に対する西行の突き放した優しさを紹介しつつ、押しつけ憲法等の分かりやすい主張が目立つ昨今の憲法議論について、一人の大人として感情論や分かりやすい(でも誤った)論理に迎合せず、きちんと学び理解して客観的な観点で議論しようと呼びかける姿勢に著者の強い信念を感じ取った。
ひとりの大人として、今更ながらきちんと勉強したいと思う。
Posted by ブクログ
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