では3本目は「幸せな小国 オランダの智慧 災害にも負けないイノベーション社会」です。お前なんでオランダなんだよ~?と言われると思われますが、私はTPP推進派なのですが、日本の農業もたいせつ~と思っています。
そこで私の郷里の高知県では、天才・尾崎正直知事の下、オランダの農業振興策を参考にしていると
...続きを読むのことで、是非実態を知りたかったのですが、なかなかピッタリの書籍を探せず、本書に出会ったという感じです。
まず著者は21世紀は「グローバル。ウィアーディング(Global Weirding)」の時代だと説きます。これは地震、津波、洪水、竜巻、豪雪などの自然災害を指すとのことです。
これらに対処するには「知的弾力性」が必要であると著書はいい、その典型がオランダ及びオランダ人だそうです。
なぜオランダは知的弾力性を持つようになったか?それは、度重なる洪水などの災害で「社会的思考(ソーシャル・シンキング)」を培ってきたというのだ。その結果、オランダ人の間には災害や危機に対する能力を解決する能力「ソーシャルキャピタル(社会的知的資本)」が蓄積されたのだ。
現在の社会においては、ソーシャルキャピタルが不確実性に対する社会の許容度や知的弾力性を高め、天災等による危機に対する復元力をもたらすからである。またソーシャルキャピタルは、イノベーションに欠かせない知の多様性(ダイバーシティ)という側面も持っている。
著者は指摘する。20世紀の工業国家の優等生だった日本は、21世紀の知的経済社会にうまく対応できてないと説く。それを克服するためには社会システムの変化を起こさないといけないそうだ。
一般的には災害の対策は、技術的問題あるいは「モノ」、「カネ」の問題に帰してしまいがちだが、肝心なのは危機や不確実性に対応する社会の知的弾力性、すなわち智慧なのだ。
オランダでは初夏にもなると、どこともなく人々が運河沿いのカフェに集まってビールを飲んだり、水辺で語り合う。これは「ヘゼリッヒハイト(gezelligheid)」というオランダ語で共生する、共に飲み食いするといったオランダ人の人生観・幸福感を反映したものである。
国土の4分の1が海水面以下というオランダは、何度も大洪水に見舞われてきた。1953年の大洪水の後、オランダは多数の堤防やダムを建設して「一万年に一度」の確率の洪水に備えられるようにした。
いまオランダから学べることは、「災害に強い知的国家」の本質とは何かである。その基本単位は、社会や過去の仕組みに単純に依存しない「個」とその相互の関係性、対話力ではないか?と筆者は説く。
ところで割り勘は英語で「Go Dutch」というが、協力的かつ個人的なオランダ人は単純に人数頭で割り勘しない。一人一人が飲んだ量に応じて割るのだ。
そんなオランダ人は3.11の時も大使館に「国外へ逃避したい」という自国民の声に反対して、東京在住のオランダ人に東京に滞在しても大丈夫だという判断を下している。
なぜなら、彼らには「知の弾力性」があったため、予め大掛かりなシュミレーションをしていたという。例えば大使が死んで、日本語ができるオランダ人スタッフが一人だけになったらどうするか、テーラーメイドの実験をやったそうだ。そして災害慣れしているオランダ大使は、OKの命を下したそうだ。
またオランダは1980年代に経済危機に陥ったが、見事オランダ人の智慧で解決している。即ち政・労・経お互い議論を行い、「同一労働・同一賃金」、「ワークシェアリング」、「ダイバーシティの導入」を行って、窮地から立ち直り経済繁栄をもたらし、国債はトリプル・エーの格付けを得た。
と本書の触りだけ紹介したが、とても複雑かつ有機的なので、私の筆ではこの程度でしか書けない。一言でいうと、オランダは「知の弾力性」による社会的知的資本を下に「知識経済とイノベーション」を標榜しているのだ。結果も出ており「購買力平価ベースの一人当たりのGDPランキング」では、毎年10位(日本は25位)を保っている。
私の知りたかったオランダ農業の事も一定量記載がある。関心のある方是非本書を取って欲しい。このブログは没論理的であるが、この書籍は一貫して論理的整合性が取れている。
と本書の触りだけ紹介したが、とても複雑かつ有機的なので、私の筆ではこの程度でしか書けない。一言でいうと、オランダは「知の弾力性」による社会的知的資本を下に「知識経済とイノベーション」を標榜しているのだ。結果も出ており「購買力平価ベースの一人当たりのGDPランキング」では、毎年10位(日本は25位)を保っている。
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