あらすじ
大企業でも興せる!
本業さえ消失しかねない「イノベーション競争時代」に求められる、革新を生み出す人と組織のつくり方。Japan Innovation Networkによる提言。
いま求められているのは、単なるサービスやソリューションではない、新たな「価値提案」です。企業間競争は、「イノベーションを興して、これまでなかったまったく新しい価値をつくり出せるかどうか」で優位性が決まる時代(イノベーション競争時代)に突入しました。この戦いに日本企業だけが取り残されることがあってはなりません。
さらには、イノベーションを取り巻く状況も一変しました。次に挙げる項目はどれもすべて間違い。誰もが革新を生み出せるスキルやノウハウ、ツールが揃いつつあります。
・イノベーションとは新事業開発である
・イノベーションとは技術革新である
・日本企業は改善が得意だが、創造は苦手だ
・大企業にはイノベーションを興せない
・とんがった個人だけがイノベーションを興せる
国際標準化機構(ISO)が準備を進めている「ISO TC279」も、そうした流れのひとつです。かつては匠の技だった「品質管理」が標準化されたように、「イノベーション活動」も標準化できるところまで世界中の経験値が高まってきました。私たちは、イノベーションを興せないのではなく、どうやってイノベーションを興せばよいのか、その方法を知らないのです。
では、どうすればいいのか。本書はこの問いに答えます。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
2018/10/22 エディオン蔦屋
日経の本で読みやすい.
●二階建てイノベーション経営
1階:事業展開
・事業の効率化
・収益源の確立
・経営資源の活用
2階:事業創造
・顧客開発
・ビジネスモデル開発
・経営資源の組み換え
Posted by ブクログ
新しいことを始める、進めるための教科書的な内容。
各フェーズで抜け漏れなくモノゴトを考えるために必要な内容を整理する方法が書かれていて、とっかかりの勉強には向いていたと思う。
「これから何か新しいことを始める」という時に再度読めばためになると思われる。
Posted by ブクログ
イノベーション人材に求められる3つの能力は、デザイン思考力、ビジネスモデル構築力、リーンスタートアップ推進力の3つである。
平ビジネスにおいて自己強化型のループの例としては、顧客が購入する、顧客満足度が上がる、リピート購入をする、顧客の情報が集まる、品揃えが充実する、と言うループを繰り返す例が挙げられる。
オープンイノベーションの6つの類型には、伝統的垂直統合モデル、自社の知財を他社が活用する例、他者の知財を自社で活用する、他者の知財を自社のビジネスモデルに取り込む、自社の時代を他者に与え自社のビジネスモデルを強化する、他社の知財と連携してエコシステムを形成する、が挙げられる。
Posted by ブクログ
価値提供=構想×実行
共感→問題提起→創造→プロトタイプ(たたきだい)→実証
リーンスタートアップは、すばやく、安上がりに、賢く失敗する!
Posted by ブクログ
主に大企業で如何にしてもイノベーションを起こすかを論じた本。様々なところで言われて来た知見をまとめた本になっており、一見して勘所がつかみやすい。一方で真新しい理論はない。
入門編として読むにはいいだろう。
・大企業とスタートアップの違いは、既存事業があるかどうか。スタートアップは大企業のミニチュアではない。
・ISO TC279 でイノベーション経営の国際的なガイドラインを準備中。イノベーションは偶然の産物でもなけれぼ、一握りの異端児が行うものではない、という考え
◯イノベーションを起こすための羅針盤になる「イノベーション コンパス」
1. 経営者のコミットメント。口だけでは?行動は変わってるか?
2. ビジョン。中計との連動、目的ごあるか。
3. 事業化加速プロセス。アイデアの実現には組織の支援が必要。
4. 教育プログラム
5. 外部活用
6. 実行体制
◯イノベーターになるための3つの力
・価値仮説: 特定の顧客に対する新たな提供価値の仮説、単なるアイデアではない。
1. デザイン思考力、共感をベースに問題提起をする。
2. ビジネスモデル構築力、ビジネスモデルキャンパスを使おう
3. リーンスタートアップ推進力、低予算で何度も試行錯誤を繰り返す
◯加速する仕組みをつくる
・大目的の設定にはSDGSが参考になる。
1. 既存ビジネスとの関わりを整理、自分の業務がどう貢献しているかを投稿する「サステナブルツリー」活動。
2. サプライチェーンを見直す中で関わりを整理。
◯企業文化の再構築
・成果主義や目標管理は短期志向になり、イノベーション活動では真逆の効果をもたらす。行動を評価する仕組みへ