集英社新書 - 深い作品一覧

  • プーチンに勝った主婦 マリーナ・リトビネンコの闘いの記録
    5.0
    夫アレクサンドル・リトビネンコは放射性物質によってプーチンに暗殺されたのか? その真相を明らかにするため、妻マリーナは立ち上がった。だが、この動きを妨害する英国、ロシア。その大国の壁を乗り越え、主婦がプーチンに挑み勝利するまでの過程を、マリーナと親交がある著者が克明に描き出す。同時に、ウクライナ侵攻に踏み切ったプーチンの特殊な思考回路や性格、そのロシアとの外交に失敗した国際政治の舞台裏、さらに国家に戦いを挑んだ個人の姿と夫婦の愛を描く、構想12年の大作ノンフィクション!
  • 秘密資料で読み解く 激動の韓国政治史
    5.0
    盧武鉉政権時代の2004年、軍事独裁政権下で起こった不可解な事件を調査する「国家情報院過去事件真実糾明発展委員会(真実委)」が設置され、情報部(KCIA)の秘密資料の調査や、当時の関係者へのヒアリングなどから、金大中拉致事件、大韓航空機爆破事件などに政府がどう関わっていたか、その真相が明らかになった。この資料に加え、文献・史実、さらには著者自身が金泳三、金大中と直に交流した実体験も交え、朴正煕大統領暗殺事件、光州事件、ラングーン事件、東亜日報記者拷問事件…など、民主化を勝ち取るまでの激動の韓国現代政治史を、表と裏から振り返る。
  • 書く力 加藤周一の名文に学ぶ
    5.0
    上手い文章とは、どういうものなのか? これから文章を学ぼうとする人への、このうえない入門書 【おもな内容】 戦後日本を代表する思想家・加藤周一は、平凡社の『世界大百科事典』編集長を務めた知識人であり、海外の20を超える大学で教鞭を採った国際人でもある。 著書は300冊以上。 名文家として知られるが、その短文は簡にして要を得た珠玉の文である。 本書では、厖大な作品群から現代日本語の精髄ともいうべき短文を厳選。 「読点」「起承転結」「三点整理」「比較対照」「比喩表現」など24項目を採りあげ、文章を書くうえでの心髄に迫った。
  • 大東亜共栄圏のクールジャパン 「協働」する文化工作
    5.0
    「クールジャパン」に象徴される各国が競い合うようにおこなっている文化輸出政策。 保守政治家の支持基盤になっている陰謀論者。 政党がメディアや支持者を動員して遂行するSNS工作。 これらの起源は戦時下、大政翼賛会がまんがや映画、小説、アニメを用いておこなったアジアの国々への国家喧伝に見出せる。 宣伝物として用いられる作品を創作者たちが積極的に創り、読者や受け手を戦争に動員する。 その計画の内実と、大東亜共栄圏の形成のために遂行された官民協働の文化工作の全貌を詳らかにしていく。 【本文より】 全てが戦時下に連なるというのはある意味では正しい。 ぼくは戦後から現在に至る生活や政治や文化のあり方が戦後の基調にあり、その表層をお色直し、コーティングしてきた戦後民主主義が衰退して剥離することで、戦時下の様相が復興したと考える。 そしてそもそも戦時下に設計されたそれら文化創造や政治参加のあり方は良くも悪くも(私見ではより悪く)SNSやオンラインと整合性が高いとも考えられるのだ。 だから本書もまた、ぼくは戦時下の「協働する文化工作」をめぐる諸相を「現在」への極めてベタな批評として語ることにする。 (序章 協働する「文化工作」)
  • 9つの人生 現代インドの聖なるものを求めて
    5.0
    全編にわたって、むせかえるような聖性。 それが、猥雑で、エロスに溢れており、実に尊い。 ちまたにあふれている宗教の概説書を読むより、本書の読破をお勧めする。 ――釈徹宗氏(僧侶、宗教学者) 紀行文学の名手が紡ぐ 魂の救済の物語。 鮮烈な伝統、信仰、霊性と歌の世界 ◆内容◆ 急速な経済発展を遂げ変化し続ける現代インド。その村々で伝統や信仰を受け継ぐ人々を取材した、紀行・歴史文学の名手による、19か国で翻訳出版されたノンフィクションの傑作。 死への断食に臨むジャイナ教尼僧。祭りの間、最下層の人間が神になる憑依芸能テイヤム。神に捧げられ娼婦となった女たちを守護する女神信仰。叙事詩を伝承する沙漠の歌い手。スーフィーの聖者廟に身を寄せる女性。かつてダライ・ラマ14世の警護をつとめ、亡命し兵士として人を殺めたことを懺悔するチベット仏教の老僧。約700年以上の伝統を汲む職人による官能的神像の世界観。女神信仰のもと、しゃれこうべを重用するタントラ行者。そして吟遊行者バウルとなった人々の遊行の半生――。 現代文明と精神文化の間に息づく、かけがえのない物語。 ◆海外評◆ 「文句なしにうつくしい本。高潔で誠実、そして啓蒙的で感動的。大好きな本、読めることが純粋に喜び」『食べて、祈って、恋をして』著者、エリザベス・ギルバート氏 「ジャーナリズムと文化人類学、歴史、宗教史の見事なまでの調和が、すばらしい小説作品のような描写力で文章に結実している。キプリング以来これほどインドの農村を魅力的に描き出した人はいない」インド学者、ウェンディ・ドニガー氏“Times Literary Supplement”紙
  • 羽生結弦は捧げていく
    5.0
    フィギュアスケート・男子シングルでは66年ぶりの五輪連覇。「メダリストは翌年には引退や休養を選ぶ」ことが多いフィギュア界において、羽生結弦は現役選手として競技を続けることを選んだ。記録、記憶、名誉、称賛……すべての中心にいた絶対王者は、ケガと闘いながらも、より高度な技術と表現を磨き、さらなる進化を遂げている。前著『羽生結弦は助走をしない』に続き、五輪後から垣間見える新たな羽生の変化と挑戦を詳細に分析。ルール改正や今後の活躍が期待されるスケーターたちにも言及し、前例のない道を猛然と走り続ける羽生結弦とフィギュアスケートの世界を語り尽くす! 【目次】まえがき/用語解説/第1章 平昌オリンピックで羽生結弦が見せてくれたもの/第2章 2018~19年シーズンで羽生結弦が見せてくれるもの/第3章 私が愛する選手たち/あとがきにかえて――デニス・テンへ。そして皆様へ
  • 地方議会を再生する
    5.0
    各地で相次ぐ政務活動費不正使用や、東京都に象徴される首長と議会の「対立」など、いま、地方政治は国政以上に重要なトピックになっている。そんな中、格好のモデルケースがある。長野県飯綱町だ。財政破綻寸前の状態に陥った同町は、「住民参加」「首長に妥協しない議会」を旗印にした議会改革に着手。その成果が認められ、全国の自治体から視察団が殺到する「日本一有名な町議会」となった。本書は、この町の「政治再生のプロセス」を描く。具体的な事例に基づいた地方政治の処方箋であり、「地域再生」への挑戦を綴った感動的なドキュメントでもある。【目次】はじめに/第一章 異色の町議会/第二章 反骨の議会/第三章 「飯綱町」ができるまで/第四章 どん底からの出発/第五章 加速する議会改革/第六章 「議会力」が上がっていく/第七章 戦う議会/第八章 課題と未来/おわりに
  • ルバイヤートの謎 ペルシア詩が誘う考古の世界
    5.0
    『ルバイヤート』とは、11世紀のペルシアに生まれた天才オマル・ハイヤームが作った四行詩の総称であり、その詩集の名称である。ペルシア文化の精髄の一つと言われるこの詩集は19世紀、英国詩人フィッツジェラルド訳で注目を集め、今や世界中で翻訳されている。著者は、深い諦観と享楽主義が同居するこの詩の世界に触れることで、西域探検史、特に探検家ヘディン研究の第一人者として、中央アジア史と東南アジア史の調査研究を続ける道を拓いた。謎に満ち、今も人々を魅了する『ルバイヤート』。長年の研究調査で知り得たエピソードをまじえ解説し、その魅力と謎に迫る、誘いの一冊。【目次】はじめに/第一章 『ルバイヤート』とは何か/第二章 万能の厭世家、オマル・ハイヤーム/第三章 『ルバイヤート』と私の奇妙な旅/第四章 『ルバイヤート』をめぐるエピソード/おわりに
  • 孤独病 寂しい日本人の正体
    5.0
    社会構造の激変によって、人々を強くつなぎとめていたかつての血縁や地縁をベースにしたコミュニティの機能は衰退し、いまや個人はネットと現実の間に頼りなく浮かぶような孤独な存在になってしまった。この孤独が病理的な色彩を濃くしていけば、まぎれもない病になってしまう。これを防いだり、癒したりするにはどうすればよいのだろうか。気鋭の精神科医が現代日本人を悩ます孤独とその寂しさの正体に迫る。【目次】はじめに/第一章 「孤独病」の時代/第二章 「孤独病」の構造/第三章 人を「孤独病」に追い込む思考習慣/第四章 「孤独病」、その暴走の果て/第五章 「孤独病」を癒す処方箋/おわりに
  • 対論!日本と中国の領土問題
    5.0
    尖閣諸島領有をめぐって、激しく対立する日本と中国。この問題には、米国や台湾の動向、日中間の歴史的経緯、海洋資源とシーレーン確保、経済や文化など、さまざまな要因が複雑に絡んでいる。中国は超格差社会となり、習近平体制の中国共産党はその正統性の問題に直面している。日本は長らく経済が停滞し、政治的にも揺れ動いている、果たして、両国の領土問題を解決する糸口はあるのか。日本と中国の専門家が、日中領土問題の真因と展望について、総合的に議論する。【目次】はじめに 横山宏章/第一部 国際情勢からみた尖閣諸島問題/第二部 国内情勢からみた尖閣諸島問題/第三部 グローバル経済と日中の課題/おわりに 王雲海
  • 世界文学を継ぐ者たち 翻訳家の窓辺から
    5.0
    十九世紀、文豪ゲーテは「世界文学の時代が到来した」という名言を遺した。そして現在、世界の多極化を映し出す「バベル後の光景」から、新たな文学地図が描かれている。村上春樹や吉本ばなながイタリアの街を闊歩し、イギリス国籍の日本人作家カズオ・イシグロが、かの地の精神的風土を英語のキャンバスに描き出す。多くの作品を翻訳し、最先端の翻訳理論に通暁した著者が、旧植民地からの声や、ホロコーストの沈黙から芽吹いた言葉に耳を澄まし、「悲しみから生まれた希望」を標す五つの作品を取り上げた。二十一世紀の世界文学案内。【目次】プロローグ/序章 歴史のクレバスと現代の創世記/第一章 自分を語り、他者を語る――エヴァ・ホフマン『記憶を和解のために――第二世代に託されたホロコーストの遺産』/第二章 未来への記憶――アン・マイケルズ『儚さのかけら』/第三章 現代の神話――アルンダティ・ロイ『小さきものたちの神』/第四章 漂泊の果て――記憶の回復――マフムード・ダルウィーシュ『忘却への記憶――一九八二年 ベイルート 八月』/第五章 「不思議なもの」との友情――デイヴィッド・アーモンド『スケリグ』/結び――世界文学への応答/関連図書リスト――この先へ進みたい読者のために
  • プロパガンダ戦争 分断される世界とメディア
    4.9
    迎合か抵抗か? 嫌イスラーム、新型コロナ・パンデミック、紛争、「テロとの戦い」、フェイク報道……。報道の中で展開される宣伝戦と混迷の世界情勢を読む! メディアは報道だけではなく、世界に分断をつくりだす宣伝、すなわちプロパガンダにも使われる。独裁国家や全体主義的な国のメディアは言うまでもなく、欧米、日本の報道でも程度の差はあれ、その社会の権力に都合のよい報道がされることがある。さらに、近年のSNSの普及でこうした宣伝戦は巧妙を極める一方となっている。戦争、難民、移民排斥、嫌イスラーム、大災害やパンデミックによって世界が未曽有の分断の局面にある今、事態をどうとらえるか? そこで重要なのは情報を読み解く力、すなわちメディア・リテラシーだ。宣伝戦を見抜き分断を超える視座を得るため、激動の世界情勢を俎上に、いかに情報に接し、読み取るかを提言する。
  • 私たちの近現代史 女性とマイノリティの100年
    4.8
    1923年9月1日に発生した関東大震災は、東京近郊に大きな被害をもたらしたばかりか、近代日本の精神にも大きな傷跡と罪科を刻み込んだ。 民間人らによる朝鮮人虐殺や憲兵らによる無政府主義者殺害である。 シベリア抑留体験のある父を持ち、ドラマ・映画化された小説『風よ あらしよ』でアナキスト伊藤野枝・大杉栄と、大震災での彼らの殺害を描いた村山由佳、祖父が関東大震災で殺されかけ、家父長制の色濃い在日家庭に育ち、自らも様々な形での差別を経験してきた朴慶南。 ふたりが、戦争と植民地支配、災害と虐殺が日本人社会に与えた影響、そして、いまだ女性やマイノリティへの差別と偏見が根強く残るこの国の100年を語り尽くす。
  • 限界の現代史 イスラームが破壊する欺瞞の世界秩序
    4.7
    シリア、イエメンなど中東で頻発する虐殺や弾圧、それから逃れる大量の難民、欧米で繰り返されるテロなどの問題に対して有効な手立てを失った国際社会。その背景には、アメリカ、EU、国連、領域国民国家、西欧啓蒙思想など、第二次大戦後の世界の安定を担ってきたシステムと秩序の崩壊という現実がある。この崩壊過程の末には何があるのか? トルコを中心としたスンナ派イスラーム世界の動向と、ロシア、中国といった新たな「帝国」の勃興を見据え、展望を解説する。現代の“限界”の理由を概観し、文明の衝突を超え、日本はどうあるべきかを考えるための、現代史講義。 【目次】はじめに/第一章 限界のEU、啓蒙の限界/第二章 限界の国民国家/第三章 限界の国連/第四章 限界を超えるためのパラダイムを求めて/終章 帝国の狭間で/おわりに
  • 原発ゼロ社会へ! 新エネルギー論
    4.7
    電力会社が述べ立てる数字を鵜呑みにしてはならない。原発などなくても電気は足りる。なぜなら、原発分を補って余りある新エネルギー技術が、すでに開発されているからだ。工場エンジニア出身で、かねてからエネルギー問題の研究に注力してきた著者が、最新のデータと知見を動員して「原発がもはや無用の長物である理由」を具体的・徹底的に解説。また、自然エネルギーに過度に期待する風潮にも厳しい批判を加える。これが「脱原発のリアリズム」だ!【目次】序章 関電の電力不足騒動/第一章 発電の方法はいくらでもある(民間の発電能力)/第二章 熱エネルギーの有効利用が日本の活路を拓く(コジェネ)/第三章 化石燃料の枯渇説は崩壊した(ガスの未来)/第四章 自然エネルギーを普及する真の目的/第五章 地球の気温と電力コストの予測/あとがき
  • イスラエル軍元兵士が語る非戦論
    4.6
    「抑止力」という考えはもうやめよう――。 イスラエル空軍で兵役を務めた著者が、イスラエルとアラブ諸国、パレスチナとの間で長く続けられてきた戦争を見つめていくうちに、「国のために死ぬのはすばらしい」と説く愛国教育の洗脳から覚め、やがて武力による平和実現を根底から疑うようになる、その思考の足跡を辿る。武力放棄を謳う憲法九条の価値を誰よりも評価するのは、平和ボケとは程遠い、リアルな戦争が絶えない国から来た外国人アクティビストなのである。母国のさまざまな矛盾点を指摘しつつ、軍備増強の道を進む日本の在り方にも異議を唱える一冊。 望月衣塑子氏(東京新聞記者)、推薦! ◆目次◆ 第1章 罪深い教育 第2章 軍隊を疑う 第3章 虐殺された民族が虐殺する 第4章 「全ての暴力に反対します」
  • ルポ 虐待サバイバー
    4.6
    田中優子氏・茂木健一郎氏推薦! 第18回開高健ノンフィクション賞で議論を呼んだ、最終候補作 生活保護支援の現場で働いていた著者は、なぜか従来の福祉支援や治療が効果を発揮しにくい人たちが存在することに気づく。 重い精神疾患、社会的孤立、治らないうつ病。 彼ら・彼女らと接し続けた結果、明らかになったのは根底にある幼児期の虐待経験だった。 虐待によって受けた“心の傷”が、その後も被害者たちの人生を呪い続けていたのだ。 「虐待サバイバー」たちの生きづらさの背景には何があるのか。 彼ら・彼女らにとって、真の回復とは何か。 そして、我々の社会が見落としているものの正体とは? 第18回開高健ノンフィクション賞の最終選考会で議論を呼んだ衝撃のルポルタージュ、待望の新書化! 【推薦】 虐待は人の一生をどう変えてしまうのか。 本書は現場からの生々しい報告だ。 ――田中優子氏(法政大学名誉教授) 著者の根本態度は信頼できる。 まさにこの時代に読まれるべき大切な一冊。 ――茂木健一郎氏(脳科学者) 【目次】 はじめに 第一章 虐待のち、生活保護  1 どのような人が生活保護を受けているのか  2 たったひとり、生活保護に流れ着く 第二章 心に深く刻まれた虐待の傷あと  1 解離性障害――繰り返される記憶の空白  2 パニック障害――抱えてきた恐怖があふれでる  3 燃え尽き症候群――治らないうつ病の正体  4 精神科治療が見落としてしまうもの 第三章 愛着関係を理解する  1 愛着関係は心が健全に発達するための基盤  2 愛着関係の恩恵を受けられない人たち 第四章 目には見えない虐待を見る  1 発達障害だと思われた男の子  2 人からのやさしさを「拒絶」する心理  3 思春期がない女子中学生  4 本質的な問題が見落とされてしまう理由 第五章 虐待理解を阻むもの  1 なぜ、児童虐待は起こるのか  2 「支援者側の心理的問題」を考える 第六章 回復――虐待された理由を知る  1 「自分の子どもを好きになれない」という母親  2 回復とは、自分を深いところで理解すること  3 古い生き方が壊れ、新しく生きはじめる  4 「被虐待者」の回復から教わったこと おわりに 参考資料・参考文献
  • 演劇入門 生きることは演じること
    4.6
    【鴻上尚史、渾身の一作!】 「演劇は劇場にだけあるものではありません。あなたがいて、目の前にもう一人の人間がいれば、またはいると思えば、そこに演劇は生まれるのです。もし、あなたが目の前にいる人に何かを伝えたいとか、コミュニケートしたいとか思ったとしたら、演劇のテクニックや考え方、感性は間違いなく役に立つでしょう」――鴻上尚史 日本人が、「空気」を読むばかりで、つい負けてしまう「同調圧力」。でも、その圧力を跳ね返す「技術」がある。それが演劇。「空気」を創る力は、演劇的な思考と感性によって磨くことができるのだ。なにも舞台に立ったり、俳優を目指したりする必要はない。本書で、演劇の基礎に触れて、日常の生活で意識するだけ。長きにわたるコミュニケーション不全の時代に、人間らしい交感の喜びを取り戻し、他者とともに生きる感性を育てる方法を具体的に説く画期的な指南書。
  • 京大的アホがなぜ必要か カオスな世界の生存戦略
    4.6
    知の根幹が揺らいでいる。背景には、学問に対する社会の無理解・誤解・偏見があるのではないか……。現代人は何でも予測できると思いたがる。しかしながら、自然界は予定調和ではなく、予測不可能なカオスであり、生き延びるには「非常識なアホ=変人」が必要なのだ。「変人講座」が大反響を呼んだ「もっとも京大らしい」京大教授が、カオス理論やスケールフリーネットワークといった最先端の理論から導き出した驚きの哲学と「アホ」の存在意義、育て方を披瀝する。
  • 越境の時 一九六〇年代と在日
    4.6
    『失われた時を求めて』の個人全訳で名高いフランス文学者は、1960年代から70年代にかけて、在日の人権運動に深くコミットしていた。二人の日本人女性を殺害した李珍宇が記した往復書簡集『罪と死と愛と』に衝撃を受け、在日論を試みた日々、ベトナム戦争の脱走兵・金東希の救援活動、そして、ライフル銃を持って旅館に立てこもり日本人による在日差別を告発した金嬉老との出会いと、8年半におよぶ裁判支援―。本書は、日本人と在日朝鮮人の境界線を、他者への共感を手掛かりに踏み越えようとした記録であり、知られざる60年代像を浮き彫りにした歴史的証言でもある。【目次】プロローグ/第一章 なぜ1960年代か――アルジェリア戦争をめぐって/第二章 李珍宇と小松川事件/第三章 日韓条約とヴェトナム戦争/第四章 金喜老裁判/エピローグ/あとがき
  • 捨てる生き方
    4.5
    年商100億を超えるIT企業のCEOをつとめた小野龍光は、インドで仏教を牽引する日本出身の僧・佐々井秀嶺上人のもとで突如仏門に入り、資産、社会的地位、名声を捨てた。立教大学教授退官後、都会生活を離れ、総合診療医として北海道穂別でのへき地医療の道を選んだ香山リカ。仏門をくぐった男と精神科医。自分自身の人生とは? 師とは? とらわれとは? 利他とは? 死とは? 仏教の教えをベースに、科学的視点や現代社会の分析も取り入れて読者に新たな生き方のヒントを提供する。あえて「捨てる」選択をしたふたりが語り合う、限られた人生を納得して生きるための思索的問答。
  • 自壊する欧米 ガザ危機が問うダブルスタンダード
    4.5
    中東、欧州移民社会研究の第一人者と新進気鋭のアメリカ政治学者が警告! ガザのジェノサイドを黙殺するリベラルの欺瞞が世界のモラルを破壊する。 もう、殺すな! ◆内容◆ 2023年10月7日、パレスチナ・ガザのイスラム主義勢力ハマスが、占領を強いるイスラエルに対して大規模な攻撃を行った。 イスラエルは直ちに反撃を開始。 しかし、その「自衛」の攻撃は一般市民を巻き込むジェノサイド(大量虐殺)となり、女性、子供を問わない数万の犠牲を生み出している。 「自由・平等・博愛」そして人権を謳(うた)いながら、イスラエルへの支援をやめず、民族浄化を黙認し、イスラエル批判を封じる欧米のダブルスタンダードを、中東、欧州移民社会の研究者とアメリカ政治、外交の専門家が告発。 世界秩序の行方とあるべき日本の立ち位置について議論する。 ◆目次◆ 序 章 イスラエル・ハマス戦争という世界の亀裂 内藤正典 第1章 対談 欧米のダブルスタンダードを考える 第2章 対談 世界秩序の行方 終 章 リベラルが崩壊する時代のモラル・コンパスを求めて 三牧聖子 ◆主な内容◆ ・パレスチナ問題での暴力の応酬と「テロ」 ・ガザから世界に暴力の連鎖を広げてはならない ・ダブルスタンダードがリスクを拡大する ・戦争を後押しするホワイト・フェミニズム ・反ジェノサイドが「反ユダヤ」にされる欧米の現状 ・アメリカとイスラエルの共犯関係 ・ドイツは反ユダヤ主義を克服できたか ・「パレスチナに自由を」と言ったグレタさんに起きたこと ・反ユダヤ主義の変奏としての反イスラム主義 ・民主主義のための殺戮の歴史を直視できない欧米の問題 ・バイデンとシオニズム ・トランプとバイデン ・欧米がなぜか不問に付すイスラエルの核問題 ・誰がイスラエルの戦争犯罪を止められるのか? ・「人殺しをしない」を民主主義の指標に
  • ルポ 無料塾 「教育格差」議論の死角
    4.5
    教育格差は絶対悪なのか? 機会の平等が実現された先にある「本当の地獄」とは? 【内容紹介】 経済的余裕のない家庭の子どもに勉強を教える「無料塾」は、学歴が収入や地位に直結する現代で子どもを救う存在となっている。 一方、無料塾は重大な問いを社会に投げかける。生育環境による教育格差を埋めることは重要だが、受験戦争のさらなる先鋭化に加担することにならないか。また、仮に機会の平等さえ実現したら、そのなかで競争に負けた者は自己責任でいいのか。 さまざまなタイプの無料塾への取材からそれぞれのジレンマを明らかにし、これまでの教育格差の議論で見落とされてきた点をあぶり出す、迫真のルポルタージュ。
  • 不登校でも学べる 学校に行きたくないと言えたとき
    4.5
    【もう無理に学校に行かなくていい】 ●不登校という選択は誰にでも起こりえる ●むしろ、いまの学校制度に過剰適応することは危険ですらある ●少子化にもかかわらず、不登校の子ども・生徒の数は過去最高を記録している このような問題意識から、本書は生まれました。 最近では、教育現場でも無理やり登校させる指導は減りつつありますが、一方で、不登校の子どもたちの学び場は整備の途上です。 本書は、子どもたちが最適な学び場を選ぶ際の指針となるよう取材しました。 【本文より】 不登校をテーマにした本は、たくさんあります。 多くは、わが子の不登校に強い不安を感じている親の心に寄り添ってくれるような本です。 当事者による体験談も人気です。 不登校が起こる原因や構造を学術的に解明しようとする本もあります。 でもこの本は、いずれでもありません。 多くの親がイメージする一般的な「学校」に行かなくても、学べる場所がこれだけある、と紹介する本です。 そうすることで、「学校」に行かなくてもいきなり詰んだりはしないと伝えたい。(中略) 子どもの人生における学校の比重を減らせれば、子どもたちが学校で感じるストレスは減るはずです。 そうすれば、不登校はもちろん、いじめだって減るはずです。 【本書に登場する主な学び場】 ●不登校特例校――星槎中学高等学校、西濃学園中学校・高等学校、岐阜県立草潤中学校 ●フリースクール――星槎ジュニアスクール、スマイルファクトリー、広島県スペシャルサポートルーム ●私学の生徒向け不登校支援センター――神奈川県私学修学支援センター ●オンライン不登校支援プログラム――カタリバroom-K ●通信制高校――星槎国際高等学校、目黒日本大学高等学校通信制課程 ●不登校経験者が集う普通科高校――北星学園余市高等学校 ●ホームスクール――ホームスクール&エデュケーション家族会、日本ホームスクール支援協会 ●不登校専門塾――ビーンズ ●平日昼間の居場所――いもいも 森の教室 など多数(順不同)
  • 奈良で学ぶ 寺院建築入門
    4.5
    日本には七万以上の寺院が存在する。 これらの建築様式は様々だが、その源流は奈良に見ることができる。 なかでも工匠の知恵と工夫と技術革新を直に堪能できるのが、唐招提寺、薬師寺、興福寺、東大寺の四寺だ。 そこで、建物の基本骨格や建築の基礎知識を説明し、各寺院建築の具体的な造られ方を、図版や写真をふんだんに使いながらわかりやすく解説。 そうすることで、各技術にこめられた職人の想いばかりか、天皇・藤原氏や僧侶の権勢・思想といった歴史も見えてくる。 建築という視点から、新しい奈良の魅力を照らし出す、今までになかった寺院鑑賞ガイド本。
  • 世界大麻経済戦争
    4.5
    日本ではいまだに非合法薬物として厳しく禁止されている大麻。しかし、世界は今、「合法大麻」をビジネスにつなげようという「グリーンラッシュ」に沸いている。合法大麻とは、病気の治療に使用される「医療用」、ヘンプと呼ばれ、繊維・燃料・建築資材・食品など広範囲に使われる「産業用」、そして「嗜好用」の3つである。アメリカでは各州でこの3つが解禁され、新たな産業が始まっているし、カナダはG7で最初に大麻を全面解禁し、ビジネス界をけん引している。また、中国は産業用ヘンプでトップシェアを誇り、イスラエルは医療用の最先端を走っている。さらに南米、欧州、アフリカ、アジア各国も、大麻を次々と解禁・合法化し、新ビジネスを開始しているのだ。本書では、大麻の歴史と基礎知識を解説するとともに、各国別の具体的産業を紹介。この流れに完全に乗り遅れた日本は、今後どうすべきなのか、その点も検証していく。
  • アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」
    4.5
    大人気漫画「ゴールデンカムイ」のアイヌ語監修者による、唯一の公式解説本が誕生! 野田サトル先生によるオリジナル描き下ろし漫画も収録!! 2018年に手塚治虫文化賞でマンガ大賞を受賞し、アニメ化も果たした累計発行部数900万部超の大ヒット冒険活劇漫画「ゴールデンカムイ」。同作をきっかけにして、初めてアイヌ文化に興味を抱いたという方も少なくないのではないか。本書はそんな大人気作品のアイヌ語監修者が、漫画の名場面をふんだんに引用しながら解説を行った、画期的入門書である。「アシ(リ)パたちの名前はどのように決まったのか」「話題の“オソマ”と“チタタプ”にまつわる裏話とは?」「“ヒンナ”の正確な意味と、本当の使い方」など、原作ファンならば漫画が100倍面白くなること必至の知識が満載となっている。もちろん、それだけではなく「アイヌの先祖はどこから来たか?」「アイヌ語から解き明かす北海道の地名」「徹底解説! アイヌ文学」など、原作を知らない方でも楽しめる内容が盛り沢山。アイヌ文化について知りたいならば、まず最初に読むべき最高の入門書だと言えるだろう。
  • 閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済
    4.5
    資本主義の終焉によって、世界経済の「常識」が逆転した。経済成長を追求すると、企業は巨大な損失を被り、国家は秩序を失う時代になったのだ。生き残るのは、「閉じた経済圏」を確立した「帝国」だけである。「長い21世紀」という500年ぶりの大転換期に始まる、新しい「帝国」システム。そのもとで、米英・欧州・中露の経済はどう変わるのか? 日本を救い出す方策とは何か? ベストセラー『資本主義の終焉と歴史の危機』で高い評価を受けたエコノミストが描く、瞠目の近未来図! 【目次】はじめに――「閉じてゆく」時代のために/第一章 「国民国家」では乗り越えられない「歴史の危機」/第二章 例外状況の日常化と近代の逆説/第三章 生き残るのは「閉じた帝国」/第四章 ゼロ金利国・日独の分岐点と中国の帝国化/第五章 「無限空間」の消滅がもたらす「新中世」/第六章 日本の決断――近代システムとゆっくり手を切るために/おわりに――茶番劇を終わらせろ
  • ナチスの「手口」と緊急事態条項
    4.5
    自民党が、ながらく憲法に加えることを狙ってきた緊急事態条項。災害・テロ発生時への対策だというのが表向きの説明だ。しかし、首相に権限を集中させ、国民の権利を制限するこの条項に別の意図はないのか。じつはヒトラー独裁の始まりは、ワイマール憲法に書かれた同様の条項だった。憲法学界の重鎮が、ナチ・ドイツ研究の最先端をいく歴史家とこの条項の危うさを徹底的に解明する。 【目次】はじめに――「憲法問題」の本質を見抜くために 石田勇治/第一章 緊急事態条項は「ナチスの手口」――大統領緊急令と授権法を知る/第二章 なぜドイツ国民はナチスに惹き付けられたのか/第三章 いかに戦後ドイツは防波堤をつくったか――似て非なるボン基本法の「緊急事態条項」/第四章 日本の緊急事態条項はドイツよりなぜ危険か――「統治行為論」という落とし穴/第五章 「過去の克服」がドイツの憲法を強くした/おわりに――憲法の歴史に学ぶ意味 長谷部恭男/参考資料 ボン基本法における緊急事態条項及び関連条項/参考・引用文献
  • 「憲法改正」の真実
    4.5
    「護憲派」・「改憲派」に国論を二分して永らく争われてきた「憲法改正」問題。ついに自民党は具体的な改憲に力を注ぎ始めた。しかし、自民党による憲法改正草案には、「改憲派」の憲法学者も驚愕した。これでは、国家の根幹が破壊され、日本は先進国の資格を失う、と。自民党のブレインでありながら、反旗を翻したのは「改憲派」の重鎮・小林節。そして彼が、自民党草案の分析を共にするのは「護憲派」の泰斗にして、憲法学界の最高権威、樋口陽一。ふたりが炙り出した、自民党草案全体を貫く「隠された意図」とは何か? 犀利な分析を、日本一分かりやすい言葉で語る「憲法改正」論議の決定版! 【目次】はじめに――なぜ、われわれ二人なのか/第一章 破壊された立憲主義と民主主義/ 第二章 改憲草案が目指す「旧体制」回帰とは?/第三章 憲法から「個人」が消える衝撃/第四章 自民党草案の考える権利と義務/第五章 緊急事態条項は「お試し」でなく「本丸」だ/第六章 キメラのような自民党草案前文――復古主義と新自由主義の奇妙な同居/第七章 九条改正議論に欠けているもの/第八章 憲法制定権力と国民の自覚/第九章 憲法を奪還し、保守する闘い/対論を終えて 主権者としての心の独立戦争 小林 節/あらためて「憲法保守」の意味を訴える 樋口陽一
  • 受験学力
    4.5
    2020年度から大学入試が変わる。中央教育審議会の答申によると、センター試験は廃止され新テストを導入。すべての国立大学の入試が実質AO入試化される。しかし「従来型の受験学力」を否定し「新しい学力」を求めるこの改革は、格差のさらなる拡大の危険や子供のメンタルヘルスに悪影響をもたらす可能性が非常に高い。そもそも政府が否定する「従来型の学力」は本当に“悪”なのか。子供が受験勉強で身につけるべき能力、これからの時代に必要な力とは何か。精神科医であり、また長きにわたり教育産業に従事してきた視点から多角的かつ詳細に論じる。【目次】プロローグ/第1章 2020年入試改革と受験学力/第2章 受験テクニック再考/第3章 学力と日本の教育について考える/第4章 受験勉強でどんな能力が身につくのか/第5章 受験学力格差はなぜ起こるのか/エピローグ これからの時代を生き抜くために/あとがき
  • テロと文学 9.11後のアメリカと世界
    4.5
    21世紀を占う上で大きな転機となった9.11は、対テロ戦争や宗教問題を通じて、今なお政治や文化に大きな影を投げかけている。テロリズムをアメリカ国民がどのように受け止めたのか知ることは、今日の国際情勢を考える際の大きな手がかりとなるはずだ。ドン・デリーロやフィリップ・ロスらの有名作品から、「グラウンド・ゼロ・モスク」を髣髴させる『サブミッション』やイラク戦争帰還兵の現実を描出した『一時帰還』などの問題作まで、作家たちが描いた9.11以降のアメリカと世界を徹底考察した一冊。【目次】序章 9.11をめぐる物語たち/第一章 生と死のあいだの瞬間――「落ちる男」をめぐる物語たち/第二章 想像不能な人間たちを想像する――テロリストをめぐる物語たち/第三章 権力の横暴と戦う――犯罪とスパイをめぐる物語たち/第四章 ステレオタイプに抵抗する――イスラム教徒をめぐる物語たち/第五章 できる限り正直に書く――対テロ戦争をめぐる物語たち/第六章 アメリカの未来を見つめる――メモリアルとモスクをめぐる物語/終章 ポスト9.11小説のこれから
  • 経済的徴兵制
    4.5
    SEALDs奥田愛基氏推薦!「遠い未来の話ではない。これが現代の「徴兵」のカタチ。自衛隊が良いとか悪いとか言う前に、まずこの現状について、私達は知らないといけない」。安倍政権が強引な手法で安保関連法案を成立させ、集団的自衛権の行使に付随する「徴兵制」導入への不安が高まる中、現憲法に反する強制的な兵役制度ではなく、グローバルに広がる経済格差の余波を受けた貧しい若者たちを軍隊(自衛隊)に志願させる「志願制」、すなわち「経済的徴兵制」が水面下で進行している。本書では自衛隊における経済的徴兵の歴史と現状の詳説に加え、海外派遣に伴う本当のリスクを明らかにし、貧困にあえぐ若者がカネと引き換えに戦場に立たされる、この構造的な“悪制”の裏側に迫る。【目次】はじめに/序章 「経済的徴兵制」の構図/第一章 徴兵制から「経済的徴兵制」へ――アメリカ・ドイツの場合/第二章 自衛隊入隊と経済格差/第三章 自衛隊「リクルート」史/第四章 「学校を開拓せよ!」――募集困難時代への対応/第五章 戦地へ行くリスク――イラクの教訓/第六章 「戦死」に備える精神教育/第七章 「政・財・軍」の強固なスクラム/おわりに
  • 地震は必ず予測できる!
    4.5
    地震学者は、目に見えない「地下」の動きを研究するのに対して、測量学の権威である著者は、人工衛星で測定した「地表の動きを記録した数値データ」を根拠とする、独自の地震予測法を開発した。そして、メルマガ発行を開始した2013年以来、伊予灘地震、伊豆大島沖地震、飛騨地方群発地震など震度5以上の地震を確実に“予測”し、警告を発してきた。画期的な地震予測のメカニズムが、本書で余すところなく明かされる!
  • なぜか結果を出す人の理由
    4.5
    南海、ヤクルト、阪神、楽天など数々の球団で実績を築き、田中将大をはじめ数々の名選手を育ててきた著者。勝負と人間の機微を熟知した智将だけが知る、正しい努力とまちがった努力の違いとは? 野球のみならず様々な分野において、がんばっているつもりなのに結果を出せず悩みを抱える人々に、結果を出すための極意を語る。“監督”野村の人材育成、勝負論の集大成的一冊。【目次】はじめに/第一章 同じ努力でも、なぜ結果に差がつくのか?/第二章 努力は天才を上回るのか?/第三章 野村式“結果を出す技術”/第四章 チャンスを逃さない人はここが違う/第五章 結果を出す指導者の条件/おわりに
  • 人が死なない防災
    4.5
    小中学生の生存率、99.8%(学校管理下では100%)。東日本大震災で大津波に襲われた岩手県釜石市で、子どもたちはなぜ命を守ることができたのか。そこには、震災前から地道に積み重ねられてきた、画期的な「防災教育」の効果があった。本書では、2004年から釜石市の危機管理アドバイザーを務めてきた著者が、主体的な避難行動を可能にした「防災教育」のノウハウを余すところなく、公開するとともに、いつ災害に襲われるかもわからない私たちすべてが知っておかなくてはならない「生き残るための指針」を提起する。【目次】はじめに/第一章 人が死なない防災―東日本大震災を踏まえて/第二章 津波を知って、津波に備える―釜石高校講演録(2010年7月2日)/第三章 なぜ、人は避難しないのか?/第四章 求められる内発的な自助・共助―水害避難を事例に/おわりに
  • 過疎ビジネス
    4.4
    福島県のある町で、「企業版ふるさと納税」を財源に不可解な事業が始まろうとしていた。著者の取材から浮かび上がったのは、過疎にあえぐ小さな自治体に近づき公金を食い物にする「過疎ビジネス」と、地域の重要施策を企業に丸投げし、問題が発生すると責任逃れに終始する「限界役場」の実態だった。福島県国見町、宮城県亘理町、北海道むかわ町などへの取材をもとに、著者は「地方創生」の現実を突きつけていく。本書は「新聞労連ジャーナリズム大賞」受賞の河北新報の調査報道をもとに、さらなる追加取材によって新たに構成、「コンサル栄えて、国滅ぶ」実態を暴く。
  • 荒木飛呂彦の漫画術【帯カラーイラスト付】
    4.4
    【帯カラーイラスト付】全く人気が衰えることなく長期連載が続く『ジョジョの奇妙な冒険』の作者、荒木飛呂彦。「漫画は最強の『総合芸術』」と言い切る彼が、これまで明かすことの無かった漫画の描き方、その秘密を、作品を題材にしながら披瀝する! 絵を描く際に必要な「美の黄金比」やキャラクター造型に必須の「身上調査書」、ヘミングウェイに学んだストーリー作りなど、具体的な方法論からその漫画術を明らかに! 本書は、現役の漫画家である著者が自らの手の内を明かす、最初で最後の本である。【目次】はじめに/第一章 導入の描き方/第二章 押さえておきたい漫画の「基本四大構造」/第三章 キャラクターの作り方/第四章 ストーリーの作り方/第五章 絵がすべてを表現する/第六章 漫画の「世界観」とは何か/第七章 すべての要素は「テーマ」につながる/実践編その1 漫画ができるまで――アイディア、ネーム、コマ割りの方法/実践編その2 短編の描き方――「富豪村」(『岸辺露伴は動かない』)を例に/おわりに
  • なぜ豊岡は世界に注目されるのか
    4.4
    兵庫県豊岡市は、市内にある城崎温泉が「ロンリープラネット」のベスト温泉タウンナンバー1に選ばれ、インバウンドが急増。 豊岡演劇祭では1億3700万円の経済効果を達成。 移住したい街ランキングでも上位に入り、近年、国内外から注目を集める。 なぜそれが実現したのか。 人口が減少し、産業も衰退する中で、地方が輝きを放つ方法とは? 前市長が全国の自治体にも応用可能な視点を示しながら、その秘策を綴る。 【推薦コメント】 小島慶子氏(エッセイスト) 広まれ、豊岡モデル!「女、子どもは黙ってろ」で故郷が滅ぶと気づいた市長の本気のジェンダーギャップ解消作戦。胸熱です。子どもたちが、給食のお米をコウノトリ米にすることや震災の被災地にお米を送ることを思い立ち、真剣に大人に掛け合って実現するくだりでは涙が出ました。ここで子育てをしたいと思う人は多いのでは。 内田樹氏(思想家・芸術文化観光専門職大学客員教授) コウノトリ、有機農業、演劇、ジェンダーギャップの解消…着眼点はどれもすばらしいのですが、何よりもそれらを貫くのが「深さをもったまちづくり」という哲学である点を僕は高く評価します。その土地の土着の文化と整合しなければ、どんな「正しい」政策も成果を得ることはできません。中貝さんは豊岡の土着の文化が何を求めているのかを皮膚感覚でとらえ、それを政策的に展開できた例外的な市長だったと思います。 藻谷浩介氏(地域エコノミスト) 突き抜けた文化、世界とつながる地下水脈、経済力ある女性と生活力ある男性。小さな世界都市・豊岡に、ワクワクが止まらない。巨大化する東京でガラパゴス化する日本と心中するか。小さな世界都市で、世界に通じる文化と暮らしを担うか。あなたはどっちだ? 【目次】 序章 「小さな世界都市」の萌芽 第1章 コウノトリ「も」住めるまちを創る 第2章 受け継いできた大切なものを守り、育て、引き継ぐ 第3章 深さをもった演劇のまちづくり 第4章 ジェンダーギャップの解消 終章 これからのこと――子どもたちへ
  • 何が記者を殺すのか 大阪発ドキュメンタリーの現場から
    4.4
    久米宏氏、推薦! いま地方発のドキュメンタリー番組が熱い。 中でも、沖縄の基地問題、教科書問題、ネット上でのバッシングなどのテーマに正面から取り組み、維新旋風吹き荒れる大阪の地で孤軍奮闘しているテレビドキュメンタリストの存在が注目を集めている。 本書は、毎日放送の制作番組『なぜペンをとるのか』『沖縄 さまよう木霊』『教育と愛国』『バッシング』などの問題作の取材舞台裏を明かし、ヘイトやデマが飛び交う日本社会に警鐘を鳴らしつつ、深刻な危機に陥っている報道の在り方を問う。 企画編集協力はノンフィクションライターの木村元彦。
  • 韓国カルチャー 隣人の素顔と現在
    4.4
    韓国カルチャーが世界で人気を得る、その理由は? 韓国人にとってのパワーワード「ヒョン(兄)」の意味は? 一般富裕層とは違う、財閥の役割とは? 挨拶がわりの「ご飯を食べましたか?」が持つ意味は? 本書で取り上げるのは、小説・映画『82年生まれ、キム・ジヨン』、ドラマ『サイコだけど大丈夫』『愛の不時着』『梨泰院クラス』『Mine』『SKYキャッスル』『賢い医師生活』、映画『南部軍』『ミナリ』『タクシー運転手 約束は海を越えて』、小説『もう死んでいる十二人の女たちと』『こびとが打ち上げた小さなボール』『野蛮なアリスさん』など……。 近年話題となった小説、ドラマ、映画などのさまざまなカルチャーから見た、韓国のリアルな姿を考察する。 【主な内容】 ・キム・ジヨンはなぜ秋夕の日に憑依したか? ・治癒のための韓国料理、チャンポンとテンジャンチゲ ・日本とほぼ同時期に始まった、北朝鮮の韓流ブーム ・男の友情を南北関係に重ねる、パワーワードとしての「ヒョン(兄)」 ・性的マイノリティと梨泰院 ・『ミナリ』は『パラサイト』とは真逆の映画かもしれない ・財閥ファミリーの結婚 ・3年前に大ヒットした、もうひとつの「上流階級ドラマ」 ・悩める40代、エリート医師たちはどんな人生を選択するのだろう? ・自分が属するステータスを表す「住まい」 ・チョンセの起源とその功罪
  • 証言 沖縄スパイ戦史
    4.4
    【第7回城山三郎賞受賞(角川文化振興財団)・第63回JCJ賞受賞(日本ジャーナリスト会議)・第20回石橋湛山記念 早稲田ジャーナリズム大賞草の根民主主義部門大賞受賞(早稲田大学)】 ◆推薦◆ 「被害者だけでなく加害側、虐殺を命じた側の視点からも語り直していくことによって、そこで起きたことが立体的に見えてくる」 ――荻上チキ氏(評論家) 「映画『沖縄スパイ戦史』を見終わった時の感慨を遥かに上回る、切迫感をともなうファクトの重みを喉元に突きつけられた。」 ――金平茂紀氏(TBS「報道特集」キャスター) 陸軍中野学校「秘密戦」の真相。証言と追跡取材で迫る、青年将校の苦悩と少年兵が戦った沖縄戦、最暗部の記録。軍隊が来れば必ず情報機関が入り込み、住民を巻き込んだ「秘密戦」 が始まる――。第二次大戦末期、民間人を含む二〇万人余が犠牲になった沖縄戦。第三二軍牛島満司令官が自決し、一九四五年六月二三日に終わった表の戦争の裏で、北部では住民を巻き込んだ秘密戦が続いていた。山中でゲリラ戦を展開したのは「護郷隊」という少年兵達。彼らに秘密戦の技術を教えたのは陸軍中野学校出身の青年将校達だった。住民虐殺、スパイリスト、陰惨な裏の戦争は、なぜ起きたのか? 二〇一八年公開後、文化庁映画賞他数々の賞に輝いた映画「沖縄スパイ戦史」には収まらなかった、三〇名余の証言と追跡取材で、沖縄にとどまらない国土防衛戦の本質に迫る。
  • 改訂版 著作権とは何か 文化と創造のゆくえ
    4.4
    ネットやSNSの発達で、著作権は芸術家や作家などのクリエイターのみならず、一般ユーザーにとっても身近で必須の知識になった。映像・音楽・出版・ネットなど産業や社会の動向さえ時に左右する著作権とはどんな権利なのだろうか。著作権はどのような場合に生まれ、具体的にどのようなことができ、そもそも何のために存在するのか。本書は、著作権を専門とする弁護士が、その基礎や考え方をシェイクスピア、ディズニー、手塚治虫などの豊富な実例でわかりやすく解説。著作権保護期間など最近の状況を盛り込んだ、ロングセラーの増補版である。
  • 公文書問題 日本の「闇」の核心
    4.4
    海外に派遣された自衛隊員の現地での活動記録や豊洲市場、森友、加計学園等をめぐる巨額の税金の使途、国是の大転換を伴う決定のプロセスが記された公文書が相次いで破棄、あるいは未作成とされ、隠蔽される事態が行政の中枢で常態化しています。公文書を軽んじ、秘密が横行することは国民の「知る権利」を著しく傷つけるものです。本来公文書は、適切な施政が行われたのであれば、それを証明する記録となります。にもかかわらず、公的な情報を隠し続けて責任を曖昧にする理由は何でしょうか。この「無責任の体系」の背後にある情報公開と公文書管理体制の不備とその弊害を、最新情報に交え、第一人者が明快に解説します。 【目次】はじめに 行ったことの検証を疎かにすることは、同じ過ちを繰り返すこと/第一部 情報公開と公文書管理はなぜ重要か/第一章 記録を作らない「法の番人」/第二章 情報公開がなぜ必要か/第三章 公文書を残さなければ国益を損なう――TPP文書・外交文書公開をめぐる議論/第四章 外交文書を公開する意義/第二部 特定秘密という公共の情報を考える/第五章 特定秘密の運用上の問題/第六章 会計検査院と特定秘密/第七章 特定秘密をどう監視するか/第三部 公文書管理は日本の諸問題の核心/第八章 豊洲市場問題にみる公文書管理条例の必要性/第九章 南スーダンPKO文書公開問題/第一〇章 特別防衛秘密の闇/第一一章 森友学園関係公文書廃棄問題/第一二章 「私的メモ」と行政文書/第四部 展望:公文書と日本人/第一三章 国立公文書館の新館建設問題/第一四章 公文書館と家系調査/第一五章 立法文書の保存と公開/第一六章 東京都公文書管理条例の制定/第一七章 公文書管理法改正を考える/第一八章 公文書の正確性とはなにか?/おわりに/参考文献
  • 沖縄の米軍基地 「県外移設」を考える
    4.4
    圧倒的多数が日米安保体制を容認する本土国民に対して、また“本土の平和・護憲運動”と“沖縄への基地封じ込め”の不幸な癒着関係に対して、著者はヤマトの知識人としてはじめて「県外移設」という論争的な問題提起を行う。2014年の沖縄県知事選と衆院選では、本土とは異なる沖縄県民の明確な民意が示され、米軍基地移設問題が争われるなか、「日本よ、在沖米軍基地を引き取れ!」と訴える沖縄の声にアクチュアルに応答した、画期的な論考。【目次】はじめに/第一章 在沖米軍基地の「県外移設」とは何か/第二章 米軍基地沖縄集中の歴史と構造/第三章 県外移設を拒む反戦平和運動/第四章 「県外移設」批判論への応答/終章 差別的政策を終わらせるために/あとがき
  • 超マクロ展望 世界経済の真実
    4.4
    現在の世界経済危機を単なる景気循環の問題としてとらえるならば、この先を読むことはできない。むしろ、資本主義そのものの大転換、400年に一度の歴史の峠に我々が立っていることを認識してこそ、経済の大潮流が見えてくる。資本主義の歴史的な構造変化を大胆に描いてきた異色のエコノミストと国家への深い洞察にもとづいて理論的考察をくりひろげる哲学者が、経済学者には見えない世界経済の本質を描く意欲的な対論。【目次】はじめに――市場経済だけで資本主義を語るエコノミストたちへ/第一章 先進国の超えられない壁/第二章 資本主義の歴史とヘゲモニーのゆくえ/第三章 資本主義の根源へ/第四章 バブルのしくみと日本の先行性――日米関係の政治経済学――/第五章 日本はいかに生き抜くべきか――極限時代の処方箋――/対談を終えて/「歴史の峠」に立っているという認識を 水野和夫/経済学的常識への挑戦 萱野稔人
  • 世界は団地でできている 映画のなかの集合住宅70年史
    4.3
    戦後の住宅インフラを支えてきた団地。日本においても、戦後すぐは先進的な生活の象徴として、現代では20世紀へのノスタルジーの対象として、70年以上にわたってあらゆる世代の人びとがこの集合住宅に想いを託してきた。そうした時代の流れは団地が登場するフィクション=「団地作品」にも反映されている。 本書では15年にわたって団地作品について語るイベントを50回開催してきた集団=「団地団」が、団地作品の歴史を通覧。社会、風俗、家族、ジェンダー、創作などさまざまな観点から、戦後社会の変遷とフィクションの役割を考える。 【著者略歴】 団地団(だんちだん) 団地トークユニット。2010年結成。ライター・編集者の稲田豊史、写真家の大山顕、脚本家の佐藤大、漫画家の妹尾朝子(うめ)、ライター・編集者の速水健朗、小説家の山内マリコが中心メンバー。著書に『団地団 ベランダから見渡す映画論』(キネマ旬報社)。2025年3月12日から8月24日にかけて高島屋史料館TOKYO 4階展示室で「団地と映画――世界は団地でできている」を開催。
  • 女性政治家が増えたら何が変わるのか
    4.3
    今、「女」が選挙で勝つためのキーコンテンツになりつつある。与野党を問わず、政治家は女性の存在と女性にまつわる政策を“頼みの綱”にしているのだ。日本の政治がいかに変わりつつあるのか? 女性初の朝日新聞政治部次長を務めた著者が、海外の事例を含めて丹念に取材し、データとともにひもとく。多様化が進んだ現代では政治家も多様性が求められており、分断を広げるだけでは真の男女平等につながらない。女性政治家が増えれば〈誰もが〉生きやすい社会になるということを可視化する新しい論点。民主主義を機能させるのはあなたです!
  • 恋する仏教 アジア諸国の文学を育てた教え
    4.3
    仏教の経典や僧侶たちの説法を紐解くと、意外にも恋愛話や言葉遊びがいたるところに見られる。インドから中国・朝鮮半島を経て日本に伝わった仏教は、宗教そのものだけでなく、恋愛文学や言葉遊びも育てたのだ。洒落や掛詞、ちょっとしたおふざけなど、エンタメ要素満載! 身近なようで実は知らなかった仏教の本当の姿、そして日本の古典文学に与えた影響とは? 仏教と周辺文化研究の第一人者である著者が、膨大な資料から仏教と恋愛文学の関係性を明らかにする新しくて面白い仏教読本!
  • 贖罪 殺人は償えるのか
    4.3
    少年犯罪を取材してきたノンフィクションライターの著者のもとへ、ある日、水原紘心(仮名)という見知らぬ名前の人物から手紙が届いた。それは何の罪もない人の命を奪った長期受刑者からの手紙だった。水原は著者との文通を通して己の罪と向き合い、問いを投げかける。「償い」「謝罪」「反省」「更生」「贖罪」――。加害者には国家から受ける罰とは別に、それ以上に大切で行わなければならないことがあるのではないか。著者の応答からは、現在の裁判・法制度の問題点も浮かび上がる。さまざまな矛盾と答えのない問いの狭間で、本書は「贖罪」をめぐって二人が考え続けた記録である。
  • 鈴木邦男の愛国問答
    4.3
    2023年1月に逝去した元一水会代表・鈴木邦男がウェブ週刊誌「マガジン9」に約10年にわたって連載してきた文章をテーマ別にセレクト。 「愛国心」「憲法」「表現の自由」「差別と格差」「宗教と政治」「憂国」「右翼と左翼」という7つの論点を、彼独特の軽妙でユーモアたっぷりの語り口で論じる、まさに鈴木邦男の「遺言」とも呼べる一冊。 その「遺言」の解説を、リベラル論客として知られる思想史家・政治学者の白井聡氏が担当。
  • おかしゅうて、やがてかなしき 映画監督・岡本喜八と戦中派の肖像
    4.3
    『独立愚連隊』等で知られる鬼才、岡本喜八。発掘された若き日の日記を紐解き、その実像を通して戦中派の心情に迫るノンフィクション。 岡本喜八は一九二四(大正十三)年生まれ。 『独立愚連隊』『日本のいちばん長い日』『江分利満氏の優雅な生活』など、 戦中派の心情をそこかしこに込めた映画を撮り続けた職人肌の監督として知られる。 陸軍予備士官学校で終戦を迎え、戦後映画界に復帰すると、 戦争、時代劇、SF、青春群像など、バリエーション豊かで喜劇性にあふれた作品をつくった。 喜八が生涯を通じてこだわり抜いた戦中派とは何なのか。 新たに発掘された若き日の日記をひも解きつつ、映画監督・岡本喜八の実像と戦中派の心情に迫るノンフィクション。 はじめに 第一章  米子 第二章  なぜ死なねばならないのか 第三章  早生まれ 第四章  戦中派 おわりに
  • ハマのドン 横浜カジノ阻止をめぐる闘いの記録
    4.3
    政権中枢が推し進める横浜市へのカジノ誘致に対し、これを阻止すべく人生最後の闘いに打って出た91歳“ハマのドン”こと藤木幸夫。 そこには横浜のみならず全国の港湾を束ねる者として、「博打は許さない」という信念があった。 カジノの是非について住民投票を求める市民の署名は二〇万筆近くに上ったものの、市議会では否決。 決戦の舞台は2021年夏、横浜市長選となった。菅首相はじめ政権総がかりで来る中、藤木と市民との共闘のゆくえは――。 国内外で高い評価を得たドキュメンタリー制作の舞台裏を明かす。 ◆目次◆ 第一章 保守の大親分が反旗を翻す 第二章 無党派市民の怒りとドンの宣戦布告 第三章 藤木幸夫とは何者か? 第四章 そして、決戦へ 第五章 闘い終えて、映画化へ
  • 武器としての国際人権 日本の貧困・報道・差別
    4.3
    【推薦!】 「『思いやり』に頼らず『国際人権』の実現を! 日本を世界と未来へと拓く道標がここに。」 中野晃一 氏(政治学者、上智大学国際教養学部教授) 「人権後進国を変えるためには、差別を放置せず、権利保障のため声を上げなければならない。それには国際人権の正しい理解が『武器』になる。」 望月衣塑子 氏(東京新聞記者) 【国際人権の視点から日本を考える】 私たちは、生活のあらゆる場面において人権を「行使」している。 しかし、国際的な人権基準と照らし合わせてみると、日本では人権が守られていない。 コロナによって拡大した貧困問題、損なわれ続ける報道の自由、なくならない女性の差別や入管の問題……そうした問題の根幹には、政府が人権を保障する義務を守っていないことがある。 その状況を変えるためにはどうすればいいのか。 国際人権機関を使って日本の問題に取り組む第一人者が、実例を挙げながらひもとく。 【目次】 第一部 国際人権とは何か 第一章 人権とは?――「思いやり」と「人権」は別物だ 第二章 国際人権をどう使うか 第二部 国際人権から見た日本の問題 第三章 もっとも深刻な人権侵害は貧困 第四章 発展・開発・経済活動と人権 第五章 情報・表現の自由 第六章 男性の問題でもある女性の権利 第七章 なくならない入管収容の人権問題 【おもな内容】 ◆生活保護のアクセスのしにくさが抱える問題 ◆国連から問題視されている秘密保護法・共謀罪 ◆メディアに必要な「独立性」と「連帯」 ◆夫婦同一姓の強制は条約違反 ◆国際人権法に反する日本の入管法 ◆国連からの勧告を知ることで、これからの日本を変える
  • ショパン・コンクール見聞録 革命を起こした若きピアニストたち
    4.3
    5年に1度行われ、世界三大音楽コンクールで最も権威があるショパン・コンクール。 若きピアニストの登竜門として有名なその第18回大会は、日本そして世界中でかつてない注目を集めた。 デビュー以来 “一番チケットが取れないピアニスト” 反田恭平が日本人として51年ぶりに2位、 前回大会も活躍した小林愛実が4位とダブル入賞をはたし、YouTuberとしても活躍する角野隼斗、 進藤実優、牛田智大、沢田蒼梧らの日本勢も大健闘した。 さらに、優勝したブルース・リウ、同率2位のガジェヴ、3位のガルシア・ガルシアなど、予選・本選を戦ったピアニストたちは皆レベルが高く個性的で、彼らは既存の価値観を覆すような “革命的な” 演奏を見せた。 これまでと大きく変わった今大会の現場では何が起こっていたのか? 音と言葉を自在に操る著者が検証する。
  • 「名コーチ」は教えない プロ野球新時代の指導論
    4.3
    「チームの勝利よりも選手の幸せを考えてやることです」(本文より) 大谷翔平や佐々木朗希など、野球界にはかつての常識を覆すような才能が次々と現れる。 彼らを成長へ導くのは、従来のコーチング論とは一線を画した、新しい指導スタイルだ。 本書は、すぐれた職能を認められているプロ野球の現役指導者6人――石井琢朗、鳥越裕介、橋上秀樹、吉井理人、平井正史、大村巌に取材。 新世代の選手とどう接するのか。 どんな言葉をかけるのか。 6人のコーチの実践は、野球界のみならず、若い世代を「指導」「教育」する立場の職務にも有効なヒントを与えてくれる。
  • フィンランド 幸せのメソッド
    4.3
    日本が目指すべき社会についてのインスピレーションを与えてくれる。 ――山口周氏(独立研究者・著作家) 「人こそ資源」ってどういうこと? 世界一幸福な国には、学ぶべきヒントがいっぱいです。 ――小島慶子氏(エッセイスト) 2018年から2022年にかけて、5年連続で「幸福度世界一」を達成。 首都ヘルシンキは2019年および2021年には「ワークライフバランス世界一」に輝き、国連調査の「移民が感じる幸福度」ランキングでも第1位(2018年)。 他にも「SDGs達成度ランキング」で世界一(2021年)、「ジェンダーギャップ指数」で第2位(2021年)など、数々の指標で高い評価を受けているフィンランド。 その背景にあるのは、“人こそが最大の資源で宝”という哲学です。 立場を問わず全ての国民が平等に、そして幸福に暮らすことを可能にする、驚くべき「仕組み」とはいかなるものなのでしょうか。 そして、日本はそこから何を学べるのでしょうか? 最新の情報もふんだんに盛り込んだ、驚きにあふれる一冊です。 【本書で紹介する「仕組み」の例】 ・優秀な若者を積極的に抜擢し、ベテランは陰から支える文化 ・男女平等への取り組みを企業や学校に求める「平等法」 ・児童手当、親休暇、職場復帰を保証してくれる「在宅保育の休業制度」……子育て・共働き世帯を助ける様々な手当と休暇 ・小学校から大学院博士課程まで学費無料、さらに大学以降は生活手当と住居手当まで支給!? ・もはや「学力向上」なんて時代遅れ! フィンランドの学校の最新事情 ・誰でも無料で利用できる出産・子育ての専門医療施設「ネウボラ」 ・新生児が誕生すると国から贈られる、赤ちゃん用品が一式詰まった「育児パッケージ」 ・起業ブームの背景にある大学教育と、スタートアップ手当などの豊富な公的支援 ・国民の声を政府に届けて、同性婚の合法化をもたらした「国民発案制度」
  • 自衛隊海外派遣 隠された「戦地」の現実
    4.3
    自衛隊の海外派遣について定めた国際平和協力法(PKO法)が1992年に制定・施行されてから、2022年でちょうど30年が経つ。 この間、日本は40を超える海外任務に合計6万人以上の自衛隊員たちを派遣してきた。 しかしその活動の実態や危険さに関しては、十分な情報が公開されてきたとは言いがたい。 むしろ、政府は意図的な嘘や隠蔽を繰り返してきたのである。 本書は徹底した調査により今までの自衛隊海外派遣の「リアル」を総検証し、これまでの問題点を整理する。 そして今後の海外派遣のあり方をも提案した、渾身の一冊である。 内部文書や自衛官たちの証言から浮かび上がってきたのは、自衛隊は何度も銃弾が飛び交う「戦場」へと送り込まれ、死を覚悟してきたという衝撃の事実だった。 この国が隠してきた“不都合な真実”を暴き出した、驚きの告発! 《推薦》 国家にとって不都合な情報は隠され、国民には知らされない。 ウクライナの戦場で初めて真実を知った若いロシア兵の「悲劇」は、決して対岸の火事ではない。 ――望月衣塑子氏(新聞記者) 憲法9条を、命を賭けて守ってきたのは、“戦場”に送られた自衛官である。 ――伊勢崎賢治氏(東京外国語大学教授)
  • 僕に方程式を教えてください 少年院の数学教室
    4.3
    学校でも刑務所でもない、少年院における教育の可能性とは? ベストセラー参考書の著者でもある注目の数学指導者と数学教育の専門家、少年院を知り尽くした元法務教官が、改正少年法施行を目前にそれぞれの立場から少年院における数学教育の意味を論じる。 「先生、自分も大学行けますか?」「あ~、もっと早く少年院に来てればよかった!」。 なぜ数学こそが、少年たちを立ち直らせるきっかけとなるのか。 「非行少年」たちの真実と数学の魅力に迫り、可能性のある子どもたちで溢れる少年院の在り方、数学教育の重要性を描く一冊。
  • 女性差別はどう作られてきたか
    4.3
    医科大学での女性受験生一律減点問題など、現代においても「女性である」ことによる差別はなくならない。それどころか、日本はジェンダーギャップ指数で世界の下位にいる。なぜ、女性を不当に差別する社会は生まれてしまったのか。長年ホッブズや福沢諭吉研究に携わってきた著者が、女性差別が生まれるまでの過程を、政治思想史の観点から分析。西洋と日本で異なるその背景を「家父長制」という概念により読み解く。 ◆小島慶子氏(エッセイスト)推薦!◆ジェンダーの観点から思想史を読み解く、平易で明快な筆致に引き込まれます。
  • 原子力の哲学
    4.3
    マルティン・ハイデガー、カール・ヤスパース、ギュンター・アンダース、ハンナ・アーレント、ハンス・ヨナス、ジャック・デリダ、ジャン=ピエール・デュピュイ。本書は原子力(核兵器と原子力発電)をめぐる7人の代表的な哲学者の考えを紹介し、それぞれの人と思想の関係を整理する。技術、自然、そして人間――。原子力の脅威にさらされた世界はどのようなもので、そうした世界に生きる人間はどのように存在しているのか、その根源を問うていく。
  • 長州ファイブ サムライたちの倫敦
    4.3
    「長州ファイブ」。それはUCL(ロンドン大学)開校早期の留学生――井上馨、伊藤博文、井上勝、遠藤謹助、山尾庸三を指す名称だ。しかし、5人がイギリスでそう呼ばれていることは日本であまり知られていない。彼らは文久3年(1863年)、長州藩より渡英を命じられる。その目的は先進的な知識を身に付けて帰藩し、大攘夷を完遂することであった。幕府によって海外渡航が厳禁されていた時代、若き志士たちはいかにして苦難を乗り越えたのか。「学ぶ」ことで近代日本の礎を築いた5人のサムライたちの生涯と友情に迫った幕末青春物語。
  • 音楽が聴けなくなる日
    4.3
    電気グルーヴのピエール瀧が麻薬取締法違反容疑で逮捕された翌日、レコード会社はすべての音源・映像の出荷停止、在庫回収、配信停止を発表した。近年ミュージシャンの薬物事件ではこのような対応が即座になされ、また強化されてきたが、その「自粛」は何のため、誰のためのものだろうか? こうした「自粛」に異を唱える著者たちがそれぞれの立場から問題の背景と構造を明らかにし、現代社会における「音楽」「薬物」「自粛」の在り方について考察を深めていく一冊。巻末の音楽自粛小史は必見。
  • 朝鮮半島と日本の未来
    4.3
    「これは、私の人生において最も大切な一冊なのだ」朝鮮半島の統一はいつ実現するのか。そして日本には何が起こるのか? 政治学者・姜尚中の真価を問う、渾身の論考! 1950年の朝鮮戦争勃発から70年が経過した。朝鮮半島においては、様々な場面で南北の分断体制の限界が露呈している。加えて、2018年には歴史的な米朝首脳会談が実現するなど、統一への動きが着実に進みつつある。一方で、日本ではいたずらに嫌韓感情を煽ったり、むやみに脅威論を並べ立てたりする偏った報道ばかりが目立ち、なかなか事態の本質は見えてこない。しかし、二国間関係での感情的な対立にばかり目を向けていては、その背景で進行しつつある深い次元での構造的な変化を見逃してしまいかねない。コロナウイルスのパンデミックが宣言され、いっそうの混迷を深めるかに見える世界情勢。しかし、著者はこの未曾有の危機にこそ、むしろ冷静にポジティブな未来像を描き出そうとする。分断と対立の歴史を乗り越え、朝鮮半島が統一を遂げる日は来るのだろうか。そして、その動きに日本はどのように関わっていけばよいのだろうか? 「第一次核危機」以降の北東アジア四半世紀を丹念に総括しながら、一脈の光明を見据えて朝鮮半島と日本の進むべき道を探った、政治学者・姜尚中の真価を問う渾身の論考!
  • 陸海軍戦史に学ぶ 負ける組織と日本人
    4.3
    日本は世界の上位に入る軍事大国といわれる。しかしそれは、軍事予算、装備の質と量を意味するだけで、本当の軍事力をさすものではない。組織としての危機管理能力、指揮系統の柔軟性と迅速性がなければ、ただの張子の虎である。本書は戦前の陸軍、海軍の作戦行動の欠点を組織論という観点から明らかにし、今日につづく集団としての日本と日本人の問題点を探っていく。指揮官不在の国、日本の集団組織はなぜ歴史を生かせない!? ただの戦史の本ではない!
  • 心療眼科医が教える その目の不調は脳が原因
    4.3
    まぶしくて見えない! ぼやけたり歪んだりして見えない! まぶたが開かない! スマホ・パソコンで目を酷使する影響か、視覚の不調を訴える人が増えている。しかし、眼科で検査しても「異常は見つからない」。なぜか? それは見えない原因が「眼球」ではなく「脳」や「視覚の回路」にあるからかもしれない。眼科で診断不可だった症状を数多く治療してきた神経眼科・心療眼科の第一人者である著者が、現代人に頻発する目の不調を、脳や神経、心の問題と絡めながら解説。いろいろな症状を紹介することで、似た症状に苦しむ人の参考になる上に、目と視覚の基礎知識、意外で面白い目の不思議が学べる一冊。 ≪本書で紹介する主な症状≫●まぶしくてまぶたが開けられない! ●視覚ノイズで見えない! ●ぼやけたり歪んだりで見えない! ●手術・服薬で見えなくなった! ――などなど
  • 歴史戦と思想戦 ――歴史問題の読み解き方
    4.3
    今、出版界と言論界で一つの「戦い」が繰り広げられています。南京虐殺や慰安婦問題など、歴史問題に起因する中国や韓国からの批判を「不当な日本攻撃」と解釈し、日本人は積極的にそうした「侵略」に反撃すべきだという歴史問題を戦場とする戦い、すなわち「歴史戦」です。近年、そうしたスタンスの書籍が次々と刊行され、中にはベストセラーとなる本も出ています。実は戦中にも、それと酷似するプロパガンダ政策が存在しました。しかし、政府主導の「思想戦」は、国民の現実認識を歪ませ、日本を破滅的な敗戦へと導く一翼を担いました。同じ轍を踏まないために、歴史問題にまつわる欺瞞とトリックをどう見抜くか。豊富な具体例を挙げて読み解きます。
  • 保守と大東亜戦争
    4.3
    戦争賛美が、保守なのか? ――戦中派・保守論客たちの真意と体験。評論家・保阪正康氏推薦! 歴史の継承は、本質を浮かび上がらせる。そう痛感させる、刺激的な書である。【おもな内容】戦前の日本の立場に積極的な意義を見出そうとし、第二次世界大戦を東アジア解放のための「聖戦」だったとみなす「保守」派。しかし、戦争を賛美することが、いつから「保守」になったのか? じつは、戦前日本において保守論客は、軍国主義に抵抗し、批判の論陣を張っていた。あるいは、兵として軍の欺瞞を目の当たりにし、壮絶な暴力を経験したことで、軍国主義・超国家主義に強い嫌悪感を示していた。すでに鬼籍に入った、戦中派保守たちが残した言葉に向き合いながら、いま、最も注目を浴びる政治学者・中島岳志が、現代において真に闘うべきものはなにかを炙り出す。 【目次】まえがき/序章 保守こそ大東亜戦争に反対だった/第一章 戦争に導いたのは革新勢力である/第二章 戦争への抵抗/第三章 軍隊での経験/第四章 戦中派保守 最後の闘い/終章 保守の世代交代の果てに/あとがき
  • 携帯電磁波の人体影響
    4.3
    世界各国で、携帯電話やその基地局の電磁波(高周波)による健康被害を懸念する声が高まっている。健康影響への配慮から子供の使用を制限する動きも出ている。生体への悪影響があるとする研究結果と、それを否定する研究結果があるが、一部の研究者や研究機関は予防的措置を強く提唱している。また、長期にわたって使用した場合の影響は、まだよくわかっていない。海外の事例をふまえつつ、携帯電話の電磁波の問題について考察する。 【目次】はじめに/第一章 ついに米国議会が動き出した/第二章 携帯電話会社に対する訴訟/第三章 健康影響を示唆する調査結果/第四章 安全対策を加速させる欧州諸国/第五章 日本の政府は守ってくれるか/あとがき
  • したがるオスと嫌がるメスの生物学 昆虫学者が明かす「愛」の限界
    4.3
    近年、世界中で新発見が相次ぎ、進化生物学界で論文が急増中のテーマ「性的対立」。この分野の国内第一人者である昆虫学者が、四半世紀以上の長きにわたる自身の研究成果を紹介しながら、進化生物学の初歩から驚きの最新知見までを明らかにする。より多くの精子をより効率的にばら撒きたいオスと、より質の良い精子を厳選したいメス。そんな繁殖戦略の違いによって生じる「性的対立」と「対抗進化」の世界を、著者は昆虫学の目で問い直す。受精、つまり「愛の成就」に最も重要な決まり手とは何か。われわれ人類の求愛行動への示唆にも富んだ、目からうろこが落ちる一冊。 【目次】はじめに/第1章 ドーパミンが生き方と求愛を決める/第2章 がんばるオス/第3章 オスががんばるとメスはどうなってしまうのか?/第4章 そして「性的対立」が生じる/第5章 愛の最終決定権を握っているのはメスである/第6章 愛はタイミングで決まる/第7章 オスとメスの決別/終章 性的対立とは何か?/おわりに/参考文献
  • 人間の値打ち
    4.3
    格差社会の中で、自分には生きる価値がないと思わされている人たちが増えている。上司からパワハラをされ、うつ病や自殺に追い込まれる若者もいる。そして、一部の勝ち組だけが、大きな顔をしている。本書は、諏訪中央病院での地域医療や東日本大震災の被災地支援、ベラルーシやイラクにおける国際支援を通じて、長年、限界状況に置かれた人々の病苦にむきあってきた鎌田医師が、混迷の時代に、ますます見えにくくなってきた「人間」を、根底から問い直した一冊である。――著者が提示する、人間の値打ちを決める七つの「カタマリ」とは何か? 【目次】はじめに――「値打ち」ってなんだろう/第一章 人間の「値段」と「価値」について/第二章 「働くこと」「愛すること」と「生きる価値」/第三章 困難なときに現れる人間の「値打ち」/第四章 人間の「価値」ってなんだろう/第五章 自分の「価値」を決められるのは人間だけ/おわりに――生きている限り、手遅れはない/参考文献
  • いとも優雅な意地悪の教本
    4.3
    意地悪は単なる悪口や暴力とも違って、洗練を必要とする「知的かつ優雅な行為」である。だからこそ、意地悪には人間関係を円滑にし、暴力的なエネルギーを昇華させる効果がある――。他者への罵詈雑言やヘイトスピーチといった、むきだしの悪意が蔓延する現代社会。橋本治は、その処方箋を「みなが意地悪になること」だとして、古今東西の例を挙げてその技術を具体的に解説する。読めば意地悪な人になりたくなる社会・文芸評論! 【目次】第一講 意地悪とはなにか/第二講 メリル・ストリープに学ぶ意地悪の意味/第三講 樋口一葉は頭がいい/第四講 紳士は意地悪がお好き/第五講 紫式部に陰険さを学ぶ/第六講 男と女はどっちが意地悪か/第七講 悪を考える/第八講 それで、この話はどうまとめればいいのだろう/あとがき 天才は意地が悪い
  • いちまいの絵 生きているうちに見るべき名画
    4.3
    アート小説の旗手として圧倒的人気を誇る原田マハが、自身の作家人生に強い影響を与えた絵画はもちろん、美術史のなかで大きな転換となった絵画や後世の芸術家に大きな影響を与えた革新的な絵画などを厳選。画家の思い、メッセージ、愛や苦悩を、作家ならではの視点で綴る。『楽園のカンヴァス』でモチーフとなったルソー、『ジヴェルニーの食卓』で描かれたモネ、『暗幕のゲルニカ』のピカソといった、原田作品でおなじみの絵画はもちろん、古典、日本画、現代アートを含む全26点を掲載。豪華カラー図版収録。【目次】一枚目 アヴィニヨンの娘たち――パブロ・ピカソ/二枚目 秘儀荘「ディオニュソスの秘儀」――作者不明/三枚目 聖フランチェスコの伝説――ジョット・ディ・ボンドーネ/四枚目 プリマヴェーラ(春)――サンドロ・ボッティチェリ/五枚目 最後の晩餐――レオナルド・ダ・ヴィンチ/六枚目 セザンヌ夫人――ポール・セザンヌ/七枚目 バルコニー――エドゥアール・マネ/八枚目 大壁画「睡蓮」――クロード・モネ/九枚目 エトワール――エドガー・ドガ/十枚目 星月夜――フィンセント・ファン・ゴッホ/十一枚目 アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像I――グスタフ・クリムト/十二枚目 真珠の耳飾りの少女――ヨハネス・フェルメール/十三枚目 ブリオッシュのある静物――ジョルジョ・モランディ/十四枚目 マドリッド、1808年5月3日――フランシスコ・デ・ゴヤ/十五枚目 ダンス――アンリ・マティス/十六枚目 夢――アンリ・ルソー/十七枚目 ゲルニカ――パブロ・ピカソ/十八枚目 おまえの口に口づけしたよ、ヨカナーン――オーブリー・ビアズリー/十九枚目 黒の正方形――カジミール・マレーヴィチ/二十枚目 Number 1A,1948――ジャクソン・ポロック/二十一枚目 シーグラム壁画――マーク・ロスコ/二十二枚目 テワナ衣装の自画像、あるいは私の考えの中のディエゴ、あるいはディエゴへの思い――フリーダ・カーロ/二十三枚目 聖マタイの召命――ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジオ/二十四枚目 オルナンの埋葬――ギュスターヴ・クールベ/二十五枚目 叫び――エドヴァルド・ムンク/二十六枚目 道――東山魁夷/あとがきにかえて
  • 「天皇機関説」事件
    4.3
    「天皇機関説」事件は、この学説を主張する憲法学者の美濃部達吉への、天皇を崇拝する退役軍人や右派政治家の攻撃が発端となっている。1935年2月に始まり、約半年にわたる「機関説」排撃運動の中で、美濃部に対する政治的な弾圧が行われただけでなく、言論や学問の自由も奪われ、立憲主義が事実上停止した。その結果、「権力の暴走」を止める安全装置が失われ、日本は破局的な戦争へと突き進む。この事件は、社会がどのように「壊れて」いくのかを物語る昭和史の重要な分岐点である。現在の政治・社会状況との類似点の多さに戦慄が走る……! 【目次】はじめに/第一章 政治的攻撃の標的となった美濃部達吉/第二章 「天皇機関説」とは何か/第三章 美濃部を憎んだ軍人と右派の政治活動家/第四章 「国体明徴運動」と日本礼賛思想の隆盛/第五章 「天皇機関説」の排撃で失われたもの/あとがき/「天皇機関説事件」に関する年表/参考文献
  • 日本ウイスキー 世界一への道
    4.3
    日本のウイスキーは「世界五大ウイスキー」の一つに数えられ、近年世界のウイスキー賞で最高賞受賞が相次いでいる。西欧に起源を持つ蒸留酒にもかかわらず、90年に及ぶ試行錯誤の末に、日本の風土を生かした独自の高品質ウイスキーを生むに至ったのである。今や「ジャパニーズ・ウイスキー」は世界中のウイスキーファンを虜にしている。世界を驚かせた日本のウイスキーはどうやって造られたのか。サントリーの蒸留所工場長などを歴任した醸造の大家と、そのブレンド技術で世界のトップに立つカリスマブレンダーが、ウイスキーの製造法から楽しみ方まで、至高の味わいの秘密を惜しげもなく明かす。【目次】第一部 ウイスキー「生まれ」の現場から 嶋谷幸雄/第一章 ウイスキーとは何か/第二章 環境、水、原料/第三章 製表/第四章 ピーティング/第五章 仕込/第六章 発酵/第七章 蒸留/第二部 ウイスキー「育ち」の現場から 輿水精一/第八章 製樽/第九章 樽詰/第十章 貯蔵・熟成/第十一章 ヴァッティング、ブレンド/第十二章 後熟/第十三章 濾過および瓶詰/第十四章 ウイスキーのテイスティング、楽しみ方/おわりに 輿水精一/謝辞
  • はじめての憲法教室――立憲主義の基本から考える
    4.3
    「憲法は国民が守るもの」と教えられることが多い日本の憲法教育。しかし、立憲主義の本質からいえば、憲法は国家権力の暴走を縛るためのものである。このような憲法の基礎知識を踏まえつつ、憲法学者・水島朝穂が、そもそも憲法とは何か、また、“ここだけは変えてはならない一線”とは何かを考察。さらに、自民党の提案した「日本国憲法改正草案」や、読売新聞の憲法に関する意識調査などにも言及しながら、改憲議論の何が問題かを指摘する。憲法について深く知るための、必読の書!【目次】プロローグ――憲法改正を語るまえに/早稲田大学法学部「水島ゼミ」について/第一章 憲法とは何か/第二章 自衛隊と国防軍、違うのは名称だけではない?/第三章 統治について――二院制は必要か?/第四章 人権を制限する憲法改正とは?/第五章 憲法条文の読み解き方/エピローグ――憲法改正の「作法」/あとがき
  • 「助けて」と言える国へ――人と社会をつなぐ
    4.3
    ホームレスが路上死し、老人が孤独死し、若者がブラック企業で働かされる日本社会。人々のつながりが失われて無縁社会が広がり、格差が拡大し、非正規雇用が常態化しようとする中で、私たちはどう生きればよいのか? 本当の“絆”とは何か? いま最も必要とされている人々の連帯とその倫理について、社会的に発信を続ける茂木健一郎と、長きにわたり困窮者支援を実践している奥田知志が論じる。【目次】まえがき 茂木健一郎/<対談>真のつながる力とは何か 奥田知志×茂木健一郎/(1)健全に傷つくことができる社会へ/(2)キリスト教の思想とホームレス支援/(3)生きる意味を問う/絆は傷を含む―弱さを誇るということ 奥田知志/あとがき 茂木健一郎
  • 原発の闇を暴く
    4.3
    いまだ収束への見通しがたたない福島第一原発事故。根拠なき安全・安心神話を振り撒き、リスクと利権を天秤にかけて後者を選択した「原子力関係者」たちの所業が招いた「人災」は、いまも被害を拡大し、汚染を進行させ、人々の暮らしを破壊している。原発震災の危機をかねてから予測し、警鐘を鳴らしてきた作家とルポライターが、事故を招いた構造とその責任の所在を、徹底的に白日の下にさらす。危機にある国民が「原発」について真摯に考えるための、必読の一冊!【目次】まえがき 広瀬 隆/第一章 今ここにある危機/第二章 原発事故の責任者たちを糾弾する/第三章 私たちが知るべきこと、考えるべきこと/あとがきにかえて 明石昇二郎
  • 妻と最期の十日間
    4.3
    世界各国の紛争地域を取材してきた著者が、最愛の妻をくも膜下出血で亡くすまでの看取りの十日間を記録したノンフィクション。世界中で多くの生と死を見続けてきた著者だったが、迫りくる妻の「死」には、ただひたすら戸惑い、動揺し、取り乱すばかりだった。回復の兆しはなく、意識も戻らぬまま、脳死に陥る妻。著者は、妻の「その瞬間」までを詳細に記録することで、過酷な現実と向き合うことを選ぶ。【目次】プロローグ/第一章 突然の知らせ/第二章 延命/第三章 家族旅行/第四章 日記/第五章 病床の聖餐式/第六章 目の前の事実/第七章 不安/第八章 鳴り始めたアラーム/第九章 二人だけの時間/第十章 桜舞う夜に/エピローグ
  • アセクシュアル アロマンティック入門 性的惹かれや恋愛感情を持たない人たち
    4.2
    LGBTに関する議論から取りこぼされてきたものがある。それが「アセクシュアル」「アロマンティック」などのセクシュアリティだ。アセクシュアルとは「他者に性的に惹かれない」という指向で、アロマンティックとは「他者に恋愛的に惹かれない」指向をいう。私たちは「誰しも他者を恋愛的な意味で『好き』になったり、性的な関係を持ちたいと思ったりするはずだ」という前提で日々を過ごしがちだが、そういった思い込みは彼らの存在を否定することになる。本書ではアセクシュアルやアロマンティックの人々の経験や置かれている状況、歴史、そして関連する用語や概念を詳細に解説し、性愛や恋愛の「常識」を再考する。
  • はじめての日本国債
    4.2
    「国債」とは何か。おそらく多くの人が「国の借金」と答え、いい印象は抱いていないだろう。しかし、国債が経済においてどのような役割を果たしているかはあまり知られていない。実は国債の仕組みがわかれば、いま日本経済で起こっている変化を理解するのが容易になるのである。国債の定義、価格決定メカニズム、発行方法、主要投資家(日銀、銀行、生命保険会社等)の役割、そして金融政策との関連性について等、日本における国債の仕組みを入り口に、債券や証券、日銀の市場操作などの金融政策、銀行や生命保険の運用などの解説を通して、日本経済の見方が身に着く入門書。
  • 石橋湛山を語る いまよみがえる保守本流の真髄
    4.2
    世襲、裏金、カルトとの癒着、経済失政、そして、アメリカに何もものが言えない自民党政治。この自民党の源流は岸信介・清和会にあると言える。しかし戦後、岸やGHQとも一線を画す、保守本流の源流となった政治家がいた。石橋湛山。その湛山に今、国内外から注目が集まっている。そこで湛山の孫弟子である元衆議院議員の田中秀征と、湛山に関する著作もある評論家の佐高信が、彼の思想や真髄を語り、日本政治に必要な保守本流の考え方、政治家像、日本はこの先世界でどうふるまって行くべきかという改革の方向性を語り尽くす。
  • わが恩師 石井紘基が見破った官僚国家 日本の闇
    4.2
    2002年10月、右翼団体代表を名乗る男に襲撃され命を落とした政治家・石井紘基。当時、石井は犯罪被害者救済活動、特殊法人関連の問題追及等で注目を浴びていた。その姿勢は、秘書だった泉房穂に大きな影響を与えた。石井は日本の実体を特権層が利権を寡占する「官僚国家」と看破。その構造は、今も巧妙に姿を変え国民の暮らしを蝕んでいる。本書第I部は石井の問題提起の意義を泉が説き、第II部は長女ターニャ、同志の弁護士紀藤正樹、石井を「卓越した財政学者」と評する安冨歩と泉の対談を収録。石井が危惧した通り国が傾きつつある現在、あらためてその政治哲学に光を当てる!
  • ナチズム前夜 ワイマル共和国と政治的暴力
    4.2
    これは、「遠い昔」や「遠い場所」の話ではない。なぜ、あの独裁者の台頭を許してしまったのか――。本書は当時、ドイツの街頭や酒場で起きていた「暴力」に着目し、それが共和国の政治や社会を蝕んでいった過程をひもとくことで答えを探る。ナチスの支配が、あるとき突然発生したわけではないことを明らかにする画期的な一冊。
  • 特殊害虫から日本を救え
    4.2
    日本の食を守るための、 想像を絶する戦いの記録。 数十年前まで、九州以北では南西諸島で採れる農作物の多くを食べることができなかった。 当時、ウリ類や熱帯果樹をむさぼり食う“特殊害虫”が蔓延し、法律でこれら作物の移動が禁止されていたのだ。 それが今、ゴーヤやマンゴーが日本全国の食卓に並ぶようになったのは、 害虫根絶に人生をかけた現地職員の、想像を絶する戦いがあったからだ。 本書は、根絶事業に自ら携わり、死闘の現場を間近で見てきた現役昆虫学者による奮闘の記録である。 日本の食を支えた名もなき戦士たちの、努力と情熱と執念をぜひ知ってもらいたい。
  • 「笑っていいとも!」とその時代
    4.2
    日本人にとって「いいとも!」とは何だったのか? 国民的人気番組で司会者タモリが媒介したテレビと戦後民主主義の歴史的邂逅―― 1982年から2014年まで約32年間にわたり放送された国民的人気テレビ番組『笑っていいとも!』。 戦後の闇市から発展した新宿でスタジオアルタを拠点とし、タモリが司会を務めた、いまだ語り継がれるテレビ番組である。 司会者タモリおよび『いいとも!』を考察することは、テレビのみならず戦後日本社会を考察することにもつながる。 それは、現在のネット社会におけるテレビの可能性をも浮き彫りにさせることになるだろう。 衝撃のグランドフィナーレから10年を迎える今、改めて『いいとも!』とは何だったのかを問う。 ◆目次◆ 第1章 「密室芸人」タモリが昼の司会に抜擢された理由 第2章 「テレフォンショッキング」という発明 第3章 「国民のおもちゃ」を演じたタモリ――「仕切らない司会者」と「無」への志向 第4章 視聴者を巻き込んだテレビ的空間――芸人と素人の共存と混沌 第5章 聖地・新宿アルタ――「流浪のひと」タモリが新宿で芸人になった理由 第6章 『いいとも!』と「フジテレビの時代」――80年代テレビの熱狂と冷静のあいだ 第7章 『いいとも!』と「お笑いビッグ3」――タモリ、たけし、さんまの関係性 第8章 『いいとも!』の個性的なレギュラー陣たち 第9章 SMAPが『いいとも!』にもたらしたもの 第10章 「グランドフィナーレ」を振り返る――なぜテレビ史の伝説となったのか 終章 『いいとも!』は、なぜ私たちのこころに残るのか?――戦後日本社会とテレビの未来
  • 沈みゆく大国 アメリカ 〈逃げ切れ!日本の医療〉
    4.2
    あなたは盲腸手術に200万円払えますか? 「医療への市場原理導入を防げ! あらためて国民皆保険の素晴らしさを啓発する良書」 日本医師会今村聡副会長推薦! リーマンショック以降、ますます巨大化するウォール街と多国籍企業群の最強タッグ。彼らが次に狙うのは、一〇〇兆円規模の日本の医療・介護ビジネスだ。世界が絶賛する〈国民皆保険〉に私たちが無関心でいるすきに、他国を次々に食い物にしてきた、強欲資本主義の魔の手がじわじわとのびる。急速に高齢化する日本は、世界規模のマネーゲームから逃げ切る事ができるのか? 気鋭のアメリカウォッチャーが、綿密な現場取材と膨大な資料を通し書き下ろした、待望の緊急出版。ベストセラー『沈みゆく大国 アメリカ』に続く驚愕の姉妹編! ■主な内容 ・「世界最速で高齢化する日本は、投資家たちのドリームランド」 ・「ヒトラーのやり方に学べ~経済財政諮問会議」 ・「超高速な新薬承認のウラ」 ・「国民皆保険は邪魔だからなくせ!(by アメリカ)」 ・「TPPより怖いTiSAって何?」 ・「お年寄りは早く死んでね(後期高齢者医療制度)」 ・「給料安くて介護職員が辞める? じゃあ外国人で!」 ・「高齢化が医療を破綻させるは、ウソ? ホント?」 ・「何が医療費を押し上げているのか?」 ・「医師は足りている? 余っている?」 ・「給食で医療費を下げる!」 ・「国の責任転嫁を逆手にとろう」 ・「総理、医療を成長産業にしましょう!」 ■目次 序章 「臨終」の格差 第一章 オバマもびっくり! こんなにアメリカ化していた日本医療 第二章 (株)アメリカに学ぶ、大衆のだまし方 第三章 マネーゲームから逃げ出すアメリカ人 第四章 逃げ切れ! 日本
  • 「それから」の大阪
    4.2
    大阪は「密」だからこそ魅力的だった。 そんな大阪の町はこれから変わってしまうのか、それとも、変わらないのか――。 2014年に大阪に移住した著者が「コロナ後」の大阪を歩き、人に会う。 万博開催予定地、40年の営業に幕を下ろす立ち飲み店、閑散とした道頓堀界隈、自粛要請に振り回される屋台店主、ベトナムに帰れず大阪で1年以上を過ごすアーティスト、町を練り歩くちんどん行列、新世代の大衆酒場、365日朝6時から営業する銭湯、ド派手な巨大看板をつくる工芸店……。 非常時を逞しく、しなやかに生きる大阪の町と人の貴重な記録。
  • 子どもが教育を選ぶ時代へ
    4.2
    社会は大きく変わっているのに学校教育は昔のまま。 このことに不安と不満を持っている日本人保護者は多い。 海外も昔は日本と同じく「知識詰め込み型」だったが、今は時代とテクノロジーに合わせた変化・進化が始まっている。 それを見るのに最適なのが、世界の教育法が集まっているマレーシアだ。 現地で教育関連の取材を続ける著者が、各種教育や最新カリュキュラムの紹介のみならず、これからの学校と教師の存在意義、親子関係のあり方など、日本人に選択肢を提示する。 子どもが自ら学びたいものを発見し選んでいく時代に、保護者はどのような態度で臨めばいいのか?
  • 他者と生きる リスク・病い・死をめぐる人類学
    4.2
    生の手ざわりを求めて――。 “正しさ”は病いを治せるか? “自分らしさ”はあなたを救うか? 不調の始まる前から病気の事前予測を可能にし、予防的介入に価値を与える統計学的人間観。 「自分らしさ」礼賛の素地となる個人主義的人間観。 現代を特徴づける一見有用なこの二つの人間観は、裏で手を携えながら、関係を持つことではじめて生まれる自他の感覚、すなわち「生の手ざわり」から私たちを遠ざける。 病いを抱える人々と医療者への聞き取り、臨床の参与観察、人類学の知見をもとに、今を捉えるための三つ目の人間観として関係論的人間観を加えた。 現代社会を生きる人間のあり方を根源から問う一冊。
  • 安倍晋三と菅直人 非常事態のリーダーシップ
    4.2
    コロナ禍の今、日本は東日本大震災と東京電力福島第一原発事故以来の国家的危機に直面している。この歴史的な国難に対して、当時首相であった安倍晋三と菅直人はどのように対処したのだろうか。危機に際して国民に何を語り、国民をどう守るかは政治家の最優先事項であり、時の政府の姿勢は、国民に対する本音を浮き彫りにする。安倍元首相は常々、民主党政権を「悪夢」と呼んでいたが、はたして安倍政権は菅直人政権をこんなに非難できるほど優れていたのか。そこで、両者の「危機の認識力」「国民への言葉」「権力の使い方」「補償」など個々の対応を徹底比較し、危機における、あるべきリーダーシップを考察。最後に安倍政権を引き継いだ菅(すが)政権のコロナ対応も評価する。10年前の記憶・記録を掘り起こすことで、今の自民党政権の“実態”が明らかになる!
  • 権力と新聞の大問題
    4.2
    ◆推薦◆森達也氏(映画監督・作家・明治大学特任教授)「メディアとはその国を現す鏡。ならばジャーナリズムの劣化は国の劣化を示す。自民党一強政治のもとで、何が変わり何が失われたのか。それはメディアの退行と同心円を描く。読むべきは日本に暮らす人すべて。絶対にあなたも、たくさんの発見をするはずだ」◆内容◆官房長官会見で記者として当然の質問を重ねることで、なぜか日本の既存メディアから異端視される東京新聞の望月記者。そんな「不思議の国・日本」のメディア状況を、彼女とニューヨーク・タイムズ前東京支局長マーティン・ファクラー記者がタブーなしで語りあう。政権とメディア上層部の度重なる会食や報道自粛の忖度など、問題は山積している。はたしてメディアや記者クラブが守るのは言論の自由か、それとも取材対象の利益か。権力を監視・チェックするジャーナリズム本来の役割と部族化する言論空間の問題点、新メディアの可能性などの展望を示す警世の一冊。 【目次】はじめに(望月衣塑子)/第一章 権力に翻弄される報道メディア/第二章 メディアを自縛する「記者クラブ」/第三章 劇場化する記者会見/第四章 “闘う本性”を持つアメリカのメディア/第五章 アメリカのシナリオで強権化する安倍政権/第六章 政権のメディア・コントロールの実体/第七章 政権批判がメディアを活性化する/第八章 ネット時代における報道メディアの可能性/第九章 権力から監視される記者たち/おわりに(マーティン・ファクラー)
  • 欲望する「ことば」 「社会記号」とマーケティング
    4.2
    女子力、加齢臭、草食男子、婚活、美魔女、おひとりさま、イクメン、インスタ映え……。これら、どこからともなく現れて一般化した造語を、著者は「社会記号」と呼ぶ。そして、それは世界の見え方を一変させ、マーケットを支配していくという。では、「ことば」はどのように生まれ、どんなプロセスを経て社会に定着していくのか。なぜ人は新しい「ことば」を求めるのか。本書は、マーケティングのプロと研究者がタッグを組み、それぞれの視点で「社会記号」について考察。人々の潜在的欲望をあぶり出し、世の中を構築し直す「社会記号」のダイナミクスに迫る。 【目次】はじめに 社会記号が世の中を動かす 嶋 浩一郎/第一章 ハリトシス・加齢臭・癒し・女子 ――社会記号の持つ力 松井 剛/第二章 いかに社会記号は発見されるか ――ことばと欲望の考察 嶋 浩一郎/第三章 ことばが私たちの現実をつくる ――社会記号の機能と種類 松井 剛/第四章 メディアが社会記号とブランドを結びつける ――PRの現場から 嶋 浩一郎/第五章 なぜ人は社会記号を求めるのか ――その社会的要請 松井 剛/第六章 対談 誰が社会記号をつくるのか 嶋 浩一郎・松井 剛/おわりに 社会記号をクリティカルに捉える消費者になるには? 松井 剛/主要参考資料
  • たとえ世界が終わっても その先の日本を生きる君たちへ
    4.2
    “イギリスのEU離脱決定”と“ドナルド・トランプのアメリカ大統領当選”を見て、成長と拡大を求め続ける資本主義経済の終焉を確信したという橋本治。資本主義の終わりとは何か? その後を我々はどう生きるべきなのか? 「昭和の終わりと同時に日本経済は飽和した」「貿易なんて西洋人の陰謀に過ぎない」「国民はクビにできないので、企業経営感覚の政治家は容易に差別主義者になる」など、政治や経済といった枠を超えて次世代に語りかけるメッセージ。【目次】まえがき/序章 イギリスのEU離脱を見ながら考えた/第一章 バブルになるとどうなるか/第二章 「ヨーロッパ」という謎を解く/第三章 経済は飽和したら終わるものだ/第四章 バブルを経て「社会」が消えた/第五章 なにを言ってもムダな人たち/第六章 世界が終わった後に/終章 不思議な王子様のモノローグ――私は中学生のときにバブルを見た/あとがき 川喜多研
  • 日本会議 戦前回帰への情念
    4.2
    欧米メディアが「日本最大の右翼組織」と報じる日本会議。安倍政権の閣僚の半数以上が日本会議と直接的に繋がる議員団体に属するなか、日本の大手新聞・テレビは両者の関連性をほぼ報じてこなかった。本書では日本会議の“肉体”(人脈・組織)と“精神”(戦前戦中を手本とする価値観)、教育や靖国をめぐるその“運動”を詳説し、日本会議と安倍政権が改憲へと傾倒する動機が、かつて日本を戦争に導いた国家神道を拠り所とする戦前回帰への道筋にあることを指摘。気鋭の歴史研究家が日本会議を近視眼的な“点”ではなく、史実をふまえた“線”としての文脈から読み解く、同組織の核心に触れるための必読書である。【目次】はじめに――大河ドラマ『花燃ゆ』と日本会議の副会長/第一章 安倍政権と日本会議のつながり――占領された内閣/第二章 日本会議の「肉体」――人脈と組織の系譜/第三章 日本会議の「精神」――戦前・戦中を手本とする価値観/第四章 安倍政権が目指す方向性――教育・家族・歴史認識・靖国神社/第五章 日本会議はなぜ「日本国憲法」を憎むのか――改憲への情念/あとがき/参考文献一覧
  • イスラムの怒り
    4.2
    06年サッカー・ワールドカップ決勝戦で、ジダンは何に激怒してマテラッツィに頭突きをしたのか。この問いかけから、イスラム教徒(ムスリム)は、何に怒っているのか、そして我々のイスラム理解はいかに間違っているか、なぜ西欧はイスラムを執拗に嫌うのか、をわかりやすく解きほぐす。ムスリムに対してしてはいけないこと、そしてそれはなぜいけないか、なども豊富な実例つきで解説。異文化交流への道を探る。【目次】序章 ジダンは何に激怒したのか/第一章 「テロとの戦い」の失敗/第二章 隣人としてのムスリム/第三章 西欧は、なぜイスラムを嫌うのか/第四章 すれ違いの相互理解/終章 ムスリムは何に怒るのか/おわりに
  • 武術と医術 人を活かすメソッド
    4.2
    経済を優先するあまり、自然環境のみならず伝統的な人間のつながりをも破壊する現代文明への疑問から武術の世界へ身を投じた武術研究者、甲野善紀。一方、西洋偏重の医療界に限界を感じ、代替医療を選択肢に入れた統合医療を実践する医師、小池弘人。この二人が、科学、医療、スポーツ等における一方的な「正統性」を懐疑し、人を活かすための多様なメソッドを提言する。特定の見方、方法論の呪縛を離れ、虚心にリアルな生に向き合う事で、自分自身にとっての人生の「最善手」が見えてくる。武術と医術の叡智が交錯するスリリングな対談。【目次】序 「武」を通じ私は何と闘ってきたのか 甲野善紀/第一章 体をどう捉えるのか/第二章 「科学的」という呪縛/第三章 二分割思考で世界は分かるか/第四章 未知に開かれているということ/第五章 美意識が決める生き方/補遺 統合医療の現在地 小池弘人/跋 「医」を通じ私は何をあつかっていくのか 小池弘人/参考文献
  • メリットの法則 行動分析学・実践編
    4.2
    「すぐに弱音を吐いてしまう」「ダイエットに失敗する」……日常にありがちな私たちの行動を分析するのに、難しい理論はいらない。心理学のメインテーマともいえる「なぜ、その人は○○をしてしまうのか」という問いへの答えを「心」ではなく、「外部の環境」に求めるのが行動分析学だ。「好子」「嫌子」「出現」「消失」。あらゆる行動は、四つのキーワードで分析可能であり、不登校から潔癖症まで、様々な問題行動を劇的に改善することができる。本書はそうした改善の実例を豊富に揃えるとともに、最新の知見も交えた実践の書である。【目次】まえがき/第1章 その行動をするのはなぜ?/第2章 行動に影響を与えるメカニズム (基本形)/第3章 行動がエスカレートしたり、叱られても直らないのはなぜ?/第4章 行動に影響を与えるメカニズム (応用形)/第5章 行動は見た目よりも機能が大事/第6章 日常のありふれた行動も/あとがき
  • 没落する文明
    4.2
    3.11で我々に突きつけられたのは、文明の限界である。人間がテクノロジーによって自然を飼いならし、開拓し続けることには限界があり、終わりなき成長は夢でしかないと露呈した。早晩、世界が直面するであろう文明の壁に真っ先にぶつかった日本。国家と資本主義の構造を原理的に問い直してきた哲学者と、リスクと社会の相互作用を論じてきた科学史家が、天災・テクノロジー・エネルギー・経済成長の関係を人類史的に読解しながら、日本が描くべき新しい時代へのヴィジョンを提示する。【目次】はじめに 菅野稔人/第一章 天災が日本人をつくってきた/第二章 テクノロジー・権力・リスク/第三章 テクノロジーはどこへ行くのか/第四章 エネルギーと経済のダイナミズム/第五章 国力のパラダイム・シフト/おわりに 神里達博
  • 東大生はなぜコンサルを目指すのか
    4.1
    東大生の就職人気ランキング上位をいつのまにか独占するようになった「コンサル」。この状況の背景にある時代の流れとは? 「転職でキャリアアップ」「ポータブルスキルを身につけろ」そんな勇ましい言葉の裏側に見えてきたのは、「仕事で成長」を課せられて不安を募らせるビジネスパーソンたちの姿だった。時代の空気を鋭く切り取った『ファスト教養 10分で答えが欲しい人たち』の著者が、我々が本当に向き合うべき成長とは何なのかを鮮やかに描き出す。圧倒的な努力や成長への強迫観念に追い立てられている人たちのための一冊。

最近チェックした作品からのおすすめ