布施祐仁の一覧
「布施祐仁」の新着作品・人気作品や、最新のユーザーレビューをお届けします!
-
作者をフォローする
- フォローするとこの作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
ユーザーレビュー
-
本書もまた戦前から命がけで戦争に反対して来た100年続く野党=日本共産党が戦後も以前から訴え続けて来た事と殆ど同じである。終わりの方のASEANの評価までも。
これはどういう事を意味するのか、件の政党とはイデオロギー的には異なる、全く別系統の研究の結果がほとんど同じ結論を導き出しているのである。
...続きを読む自然科学の世界では追実験が大変重要であるが、同様にこれは両者が相互にその正しさを証明している事になる。ここが大変重要である。
そしてこのリスクというよりハザードから我が国が逃れるにはどうするべきか、それは言わずと知れた事であろう。
このまま放置すれば、日本がアメリカの使い捨ての砲台とされ、中国と戦争になれば米軍の主力は逃げるだろうが、それはICBMによる報復=全面核戦争に直結し、地球人の終焉となるだろう。
私個人の本書と僅かに異なる感想は、それでも戦争は偶発的に起きるのでは無く、長期間かけて入念に準備され計画的に行われると言う点である。
その準備の例としては有権者の戦争への批判力を子供のうちから奪う「好戦的タカ派メディアミックス」」が挙げられる。
それは学校教育に始まり、マスメディア、漫画、アニメ、映画、ゲーム、ガンプラ等の玩具、幼い女児向けのお人形にまで至る。
Posted by ブクログ
-
今年最高の1冊。
第二次世界大戦中、日本政府は本土防衛のために、沖縄を時間稼ぎのために捨て石とした。
今、日本がアメリカの覇権維持のために、捨て石にされようとしている。
Posted by ブクログ
-
多数の人たちには「見えない」ところで、すでに戦争の準備はなされている。ほう、いつでも始められるように。
Posted by ブクログ
-
警察、外務、経産と読んできて今度は防衛省の日報隠蔽事案について読んでみた。情報公開を武器に防衛省に迫るフリージャーナリストの布施氏と南スーダンの現地を取材する朝日の三浦記者の共著。読みやすさ、両者のコラボレーションもさることながら、問題に当事者として取り組んでいった布施氏の着眼と問題を炙り出した能力
...続きを読むには脱帽。
両者の分析を一言で言うと、防衛省・自衛隊は十分な権限の無い中で戦闘に巻き込まれる危険性を、現地部隊中心に認識していたが、安保法制の適用実績を作りたい官邸、自衛隊を売り物にしつ国連常任理事国に入りたい外務の思惑もあり、現地の生情報は出せなかった。そのため、情報公開請求に不存在で対応し、矛盾をつかれ、後手後手の対応と相俟って、最後は大臣、事務次官、陸上幕僚長というトップの退任まで話が拡散したという事案。
布施氏の分析を読んでいて気付くのは、
・やはり正確な情報提供による国論が必要不可欠であること。そうしないと国益を害する可能性がある。
・現状の憲法9条の状況は明らかにおかしい。改正して権限をきちんと与えて派遣するか、9条を金科玉条のように守って別の形での貢献とするべき。現状のままでは、事実を捻じ曲げてなんとか憲法の身の丈に合わせて論理構築して派遣するという中途半端な状態に。これでは派遣される自衛官が気の毒であり、国民も半ば騙すことにもなる。
・情報の隠蔽は結果としてバレる(部内に不満が必ず残る)。政敵を葬るためのリークもあるだろうが、本件でリークした官僚・自衛官の多くは義憤に駆られたのでは無いかと思う。やはり、物事には大義が重要だと思う。
・古賀茂明氏、佐藤優氏の著書にあった行政の無謬性の原則がここでも登場する。一度、不存在にしたものが存在することがあってはならない、国会対策上もたないという黒江事務次官の内部での発言。こうした無謬性を日本の官僚は捨てる必要があるだろう。
・布施氏の情報公開の使い方が水際立っている。複数の文書からヒントを見出して問題点を炙り出す。これで国会議員やメディアに火がつくと一気に事案として拡大するというメカニズムになっている。
・記者クラブメディアの中でも、右寄りのフジテレビやNHKも本件を追っている。これは、やはり防衛省の対応に問題があれば、メディアスクラムが発生するということ。
パッと思い浮かぶだけでも以上の発見点あり。良い読書だった。
Posted by ブクログ
-
2016年、南スーダンにPKO活動として派遣されていた自衛隊をめぐり、「文民駆け付け警護」等の任務が新たに付与されようとしていた矢先、その派遣先である南スーダンで政府軍と反政府軍との間で激しい戦闘が発生しました。
自衛隊をPKO派遣する前提として「戦闘状態にある現場には派遣しない」という原則があった
...続きを読むため、安倍政権は頑として「戦闘ではなく”武力衝突”である」等の答弁を繰り返しました。事実確認のため、本書の著者である三浦氏が当時の日報を情報開示請求したところ、「日報は破棄されているため開示できない」との回答が出されます。以後の国会でも「日報は規則に従って破棄されており存在しない」と一貫して当時の稲田防衛相は答弁しました。しかし、のちに日報は自衛隊内で保存されている事が発覚し、最終的には日報の隠蔽であったとして稲田防衛相、陸上幕僚長、防衛事務次官などの最高幹部が辞任する事態へと発展しました。
本書はこの一連の事態の推移を追うのですが、その構成は、稲田氏の答弁を中心に布施氏による日本の国会での答弁を追った章と、三浦氏による南スーダンの現場ルポの章が交互になっています。実弾が飛び交い、政府軍による市民への暴行が絶えない南スーダンの現場が誰が読んでも危険な状況であることが明白であることと、実弾が飛び交う状況を「戦闘」ではなく「武力衝突」だと言い張る稲田氏の答弁をはじめとする国会でのまさに”言葉遊び”のような難解さとのコントラストがあまりにも際立ちます。
国会で稲田防衛相や安倍首相が、のらりくらりと訳の分からない答弁を繰り返している間にも、数百人規模の銃撃戦や、迫撃砲弾、ロケットランチャーを乱射するような戦闘が宿営地のすぐ傍で発生するような切迫した状況に自衛隊員達は置かれていました。少年兵も多い現地で、もしも少年兵が自衛隊へ発砲してきた場合について「相手が少年兵だったら、こちらが撃つよりも撃たれることを選ぶかもしれない」と証言する隊員もいました。
森友・加計学園、桜を見る会についても都合の悪いことについては記録が残っていないと言い倒し、つい最近もコロナウィルス感染対策の専門家会議も議事録を残していないと平然と言ってのける安倍政権。
毎日の報道だけでは、事態の全体像を掴み切れない事も多いですが、本書は日報隠蔽の事態を再構築して分かりやすくまとめてあり、少しでも多くの人に読んでもらいたいと感じました。
Posted by ブクログ
布施祐仁のレビューをもっと見る