歴史戦と思想戦 ――歴史問題の読み解き方

歴史戦と思想戦 ――歴史問題の読み解き方

913円 (税込)

4pt

今、出版界と言論界で一つの「戦い」が繰り広げられています。南京虐殺や慰安婦問題など、歴史問題に起因する中国や韓国からの批判を「不当な日本攻撃」と解釈し、日本人は積極的にそうした「侵略」に反撃すべきだという歴史問題を戦場とする戦い、すなわち「歴史戦」です。近年、そうしたスタンスの書籍が次々と刊行され、中にはベストセラーとなる本も出ています。実は戦中にも、それと酷似するプロパガンダ政策が存在しました。しかし、政府主導の「思想戦」は、国民の現実認識を歪ませ、日本を破滅的な敗戦へと導く一翼を担いました。同じ轍を踏まないために、歴史問題にまつわる欺瞞とトリックをどう見抜くか。豊富な具体例を挙げて読み解きます。

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歴史戦と思想戦 ――歴史問題の読み解き方 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

     書店の売り場に「中国・韓国の反日攻勢」「南京大虐殺の嘘」「慰安婦問題のデタラメ」「あの戦争は日本の侵略ではなかった」「自虐史観の洗脳からの脱却」などの歴史修正主義に関する書籍に目が行き、つい手を伸ばして購入したことはないだろうか?最近では、安倍元総理の銃撃事件に端を発し、国葬問題や統一協会問題、東

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    2022年09月23日

    Posted by ブクログ

    2019年5月。集英社新書。帯に内田樹、望月衣塑子、鴻上尚史、想田和弘の推薦文。
    中韓への排斥論にあるもやもや感を「事実」と「論理」の角度から検証し解消する。

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    2022年06月14日

    Posted by ブクログ

    歴史学者がきちんと歴史を捻じ曲げようとしている言説に対して、どこがどうおかしいのか解説。
    おかしいとはわかっているのに、うまく説明できないで、モヤモヤとしていたことをすっきりとさせてくれる。心のもやが晴れて、くっきりと問題点が浮き彫りにされる感じだ。
    歴史修正主義の本が、ゴロゴロある中で、このような

    0
    2021年08月12日

    Posted by ブクログ

    耳ざわりの良い言葉に踊らされる事なく、事実を事実として受け入れる思考を手に入れられる本だと思った。
    筆者の終始一貫した冷静さに救われる。

    0
    2020年10月04日

    Posted by ブクログ

    現在、第二次世界大戦で大日本帝国が行ったことを否定または矮小化する言説が言論界や出版界で繰り広げられている。以前もあったことではあるが、一笑にふされていたのが、大手を振るうようになった。この問題について、歴史的な経過や事実も踏まえて論証した本である。客観的な歴史認識を広げる事自体が国益を守る事につな

    0
    2019年11月14日

    Posted by ブクログ

    今、本でもネット上でも、歴史問題について日本は正しかったと言う主張があふれている。その一見正しいと見える主張に、どのようなトリックや欺瞞が、そこに隠されているかを、明快に暴いている。
    今後、国際社会の中で、まるで説得力のない、日本は正しかった、という主張に固執するのでなく、大日本帝国時代の過ちについ

    0
    2019年11月08日

    Posted by ブクログ

    読みながら自分自身の考えが整理されていくようでした。大変分かり易かったです。事実に反する事柄が広まっていくのを黙認するのは、それを支持していることと同じですね。意見が対立することを嫌がらず、対話する努力を持ちたいです。

    0
    2019年09月24日

    Posted by ブクログ

     日本の歴史問題について、論理的に記した本。

     特に注目したのは、現在の「日本国」と「大日本帝国」を峻別する点。

     確かに、繋がる面があるとはいえ、体制等異なるのだから別の「国家」である。

     そこを峻別しきれていない所に、歴史問題の厄介さがあるように思う。

    0
    2019年09月08日

    Posted by ブクログ

    本書の特徴と意義は著者が「おわりに」で書いています。
    「・・・大日本帝国時代の『負の歴史』を否認する言説の論理構造や、そこで多用される論理のトリック、認識の誘導などのテクニックをわかりやすく読み解くこと・・・」(p289)。

    例えば、よく使われるトリックで南京事件の虐殺数が30万人というのはありえ

    0
    2019年07月01日

    Posted by ブクログ

    ”あれ、おかしいな?”がキーワード。副題にしても良いくらい繰り返されるけど、実際、終戦後の大戦論に関する詭弁たる諸々を、一見勇壮に見える中に垣間見える矛盾から、丁寧に解き明かしていくという内容。戦後の”日本国”と”大日本帝国”を、十把一絡げに”日本”と表記するレトリックを知るだけでも、随分と選別眼が

    0
    2019年06月18日

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