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戦争、内戦、テロ……。なぜ今、中東地域で惨禍が繰り返されるのか? その理由を、パレスチナやイスラエルの歴史、数次にわたる中東での戦争から、詳細にわかりやすく解説。そして現代のテロやイスラム国(IS)登場の真相にも迫る!
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Posted by ブクログ
事実を伝えようとする努力、中立を貫こうとする配慮が至る所に感じられる。善悪の判断を差し挟む事なく正確な事実を伝えようとしている本だと思った。 それでいて文章は無機質では無く、血の通った文章から緊迫感が伝わってくる。 中東戦争のことをよく知れる良い本かと思いました。 備忘録 平和とは、努力の...続きを読む無いところにただあるだけのものでも無く、並々ならぬ努力で戦争という不死身の怪物を、戸の外れた檻に閉じ込めておくようなものである。
中盤より一気に加速して熱中しながら読み終えました。 第一次世界大戦以降の中東の歴史を詳細な事実ととも伝えてくれる貴重な一冊。今まで読んだ歴史本の中でも最高なレベルの本です。 自分の無知のため、中東戦争の詳細な説明の部分で戸惑い時間が掛かりましたが、それ以降は自分が育った時代とも一致するので『あれはこ...続きを読むういうことだったのかっ』と今更ながらに理解しながら読み進めることができました。 「自分が育った時代」のこととは言え、まだその頃は事件が起きる都度に報道されるニュースで断片的に知ったことばかり。 名前は知っているけれど…という中東現代史に登場する人々。とても身近になりました。 また、平和という状態が如何に難しいことかを思い知らされた。その為の犠牲がどれほど必要となるのか…これはいつになったら終わるのか。希望が実現しかけても、それを断とうとする者がいる… 国家間戦争から地域紛争に争いが移行して行く中で、大国や周辺地域の利害ではなく、そこで生きる人の利益を優先して考えなければ争いは続く。 殺戮と復讐の連鎖を断つためにはどうすれば良いのか?簡単であるはずはないが忘れずに考えて行きたいテーマだ。 平和を勝ち取る寸前の演説直後に殺害されたラビン元首相の最後の演説が何時迄も心に残っています。
第一次世界大戦後の中東地域の戦争の歴史を分かりやすい表現で、かつ複雑な宗教・歴史・政治をまとめている。中立的観点で長期間にわたる土地を巡る流血の史実を淡々と解説しており解像度が高い。混迷を極める中東の現状は歴史的に必然だったのか。どうすれば戦争を減らし、無くし、平和を実現する方向に持っていくことがで...続きを読むきるのか。繰り返し読んで理解を深めたい。 第1章 パレスチナ紛争の起源―ディアスポラからバルフォア宣言まで 第2章 アラブ諸国の独立とホロコースト―アラブ・ユダヤ紛争の恒常化 第3章 第一次中東戦争―ユダヤ人国家イスラエルの建国 第4章 第二次中東戦争―大国の思惑とアラブ民族主義の台頭 第5章 第三次中東戦争―イスラエルの領土拡張政策 第6章 第四次中東戦争―イスラエル不敗神話の崩壊 第7章 中東戦争と石油危機―米ソ冷戦時代のアラブとイスラエル 第8章 イスラエル軍のレバノン侵攻―PLOとパレスチナ・アラブ人の抵抗 第9章 和平を目指す者と、それを阻む者―2000年・パレスチナ紛争の再燃 第10章 ガザ紛争とイランの核開発問題―イスラエルが直面する二つの難問 第11章 新たな脅威「イスラム国」の登場―なぜバグダディはイスラエルを敵と見なすのか
第一次世界大戦の頃からの中東での戦争の歴史。解説にもあるようにどちらにも偏ってない印象ですんなり読めた。なぜ戦争はなくならないのか。戦争が終わることで理不尽な状態を固定化されるのは我慢がならない。ギャンブルを止めると返せない借金が残るだけだから、続けるしかない。諦めたらそこで試合は終わりだけど、諦め...続きを読むなくても時間が来れば試合は終わる。戦争を知らない世代だからなのか、想像力が足りないせいか、薄っぺらなことしか頭に浮かばない。
旧版は読んだことあった上で新版もあらためて読んだ。情報が詰まっていて読みづらいところはあるけど、中東情勢を形作る歴史に関するリファレンスとしてとても良い本だと思う。2024年8月のパレスチナ(ガザ)の状況はこの新版の書かれた時よりも悲惨なものになっていて辛い。単なるイスラエル対アラブ-パレスチナなど...続きを読むという簡単な形ではないイスラエルやパレスチナそれぞれの中での党派間対立、敵の敵は利益を共有する味方にもなりうる関係がこの問題を解決不能に見せている様子がこの本を通してよくわかるし、新版への後書きにも強調されている。なんとかできるだけ多くの人が平和な世界で生きられるようになってもらいたいものだけど。。。
多くの血が流れた歴史が淡々と報道記事の様に語られる。中立的、非党派的な本と称される所以。 オスロ合意からラビン暗殺の記述は戦前日本の様。涙する。
これ一冊で中東問題の大半がカバーできる。 イスラム教徒が世界で増え続けている今、最低限の教養を身につけるためにも最適な本。
相当な戦闘武器に関する知識を持って、中東戦争史を戦闘の詳細と共に書いてあるので、聞きなれない武器の名前が頭に入って来ず読むのに骨が折れた。しかし、軍事力の大きさが物を言う外交世界では、武器の調達がどれ程重要かが理解出来たし、なぜ建国間もないイスラエルが強かったのかも分かった。
イスラエルとアラブ国家、どちらへの偏りを持たないように工夫され、読みやすい。あっさりとしながら、「現代ユダヤ国家のイスラエル成立」を描き「アラブ国家との対立」を描く。 現代の4回に亘るイスラエル対周辺国との戦争の流れや、アラブ国家への不信や絶望からイスラム国やテロに傾倒してしまう原因を教えくれる。 ...続きを読む未だに石油依存せざるを得ない日本だからこそ、一読の価値はある。
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[新版]中東戦争全史
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山崎雅弘
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