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  • アセクシュアル アロマンティック入門 性的惹かれや恋愛感情を持たない人たち
    4.2
    LGBTに関する議論から取りこぼされてきたものがある。それが「アセクシュアル」「アロマンティック」などのセクシュアリティだ。アセクシュアルとは「他者に性的に惹かれない」という指向で、アロマンティックとは「他者に恋愛的に惹かれない」指向をいう。私たちは「誰しも他者を恋愛的な意味で『好き』になったり、性的な関係を持ちたいと思ったりするはずだ」という前提で日々を過ごしがちだが、そういった思い込みは彼らの存在を否定することになる。本書ではアセクシュアルやアロマンティックの人々の経験や置かれている状況、歴史、そして関連する用語や概念を詳細に解説し、性愛や恋愛の「常識」を再考する。

ユーザーレビュー

  • アセクシュアル アロマンティック入門 性的惹かれや恋愛感情を持たない人たち

    Posted by ブクログ

    縁あってこの本を読もうという気持ちになったのだが、その巡り合わせにまずは心から感謝したい。自分の愚かさしかり、どうしようもなく差別的な思考枠組みに支配されていた(いる)と気づかされた。私はおそらくアローかつセ・リーグとパ・リーグの区分を実感しない女だけれど、それでも当たり前にこの世界の誰も傷つけたくないし、文字通り誰も傷ついてほしくない。ただそれだけのことなのに、どうしてこんなに難しいんだろうか。私たちは幸せになれるんだろうか。幸せってなんなんだ。とまれ、有意義な本だったのでとてもオススメです。

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    2025年11月16日
  • アセクシュアル アロマンティック入門 性的惹かれや恋愛感情を持たない人たち

    Posted by ブクログ

    新書の中ではかなり満足度高め。アロマンテイックやアセクシャルについて基本的なところをおさえられるのは勿論だが、フーコーの基本的な解説などもあり、セクシュアリティ論入門としても◎。
    マスタべーションが必ずしも性的な動機から行われなかったり、アセクシャルの人が性的なコンテンツを摂取する際、アトラクション映画的な楽しみ方をしていたり、自分にも部分的に当てはまるところがあり、クィアな欲望のあり方の普遍性を感じた。
    また、アセクシャルやアロマンテイックの人が被る認識的不正義は他の問題にも敷衍されうるし、腐女子やSM愛好家のあり方も見直せそう。

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    2025年10月22日
  • アセクシュアル アロマンティック入門 性的惹かれや恋愛感情を持たない人たち

    Posted by ブクログ

    この本は「アセクシャル・アロマンティック」を主に扱うとしながらも、その他のセクシュアリティなどについても言及されており、かなり充実感があったように思う。
    クィアスタディーズでの重要な視点や論点についてかなり幅広く、かつ簡潔にまとめられているため、これからクィアスタディーズの入門書としても機能するのではないかと感じさせられた。

    私は本書で紹介されていた「強制的性愛」や「異性愛規範」のレンズを通すことによって、さまざまな性的な言説に対して感じる違和感や不快感の原因を可視化することができるようになったと感じた。そもそもなぜ性的な関係が特別視されているのか、「男女間の友情が成立しない」という言説はな

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    2025年08月25日
  • アセクシュアル アロマンティック入門 性的惹かれや恋愛感情を持たない人たち

    Posted by ブクログ

    女性に性的魅力を感じ、恋愛対象も女性という、いわゆる普通の私には体感としては
    分からない世界。性的惹かれ、恋愛感情を持たない人たち。
    でも、知っておかなければいけないと思う。
    先日の参院選で躍進した政党は、男女しかありえん!と言い切る。
    少数を切り捨てる。
    そりゃ、そのほうが楽だ。いろんな人がいる、と思うと、複雑で、ややこしい。
    でも、存在しているのだ。
    流石に今は左利きの人を排除はしないだろう。1割存在する。
    それと同じことなのだ。割合はもっと少ないかもしれないが、
    性的に単純ではない人が相当数いるということは、知らなくてはいけない。
    安易に、昔ながらの家族が一番、などといってはいけないのだ

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    2025年08月09日
  • アセクシュアル アロマンティック入門 性的惹かれや恋愛感情を持たない人たち

    Posted by ブクログ

    Aro/Aceについての説明だけでなく、Aro/Aceの視点から(異)性愛世界において当たり前とされている恋愛・性愛がらみの諸々に突っ込んでいく内容で、Aro/Aceというトピックに縁のなさそうな人ほど読んでほしい本。
    自分自身恋愛的/性的関係性の実践に関心がないことで何か不快なことを言ってくる人々が周りに特にいなかったのであまり困ってないと思っていたが、実は今の社会構造の中で生きているだけで不利益を被ることがあるのだとわかった。
    差別は排除(「恋愛感情が無いなんて普通じゃない」という非難)されたり存在を抹消(「まだいい人に出会ってないだけ」と言われカミングアウトを否定される)されたりというコ

    0
    2025年07月29日

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