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欧米メディアが「日本最大の右翼組織」と報じる日本会議。安倍政権の閣僚の半数以上が日本会議と直接的に繋がる議員団体に属するなか、日本の大手新聞・テレビは両者の関連性をほぼ報じてこなかった。本書では日本会議の“肉体”(人脈・組織)と“精神”(戦前戦中を手本とする価値観)、教育や靖国をめぐるその“運動”を詳説し、日本会議と安倍政権が改憲へと傾倒する動機が、かつて日本を戦争に導いた国家神道を拠り所とする戦前回帰への道筋にあることを指摘。気鋭の歴史研究家が日本会議を近視眼的な“点”ではなく、史実をふまえた“線”としての文脈から読み解く、同組織の核心に触れるための必読書である。【目次】はじめに――大河ドラマ『花燃ゆ』と日本会議の副会長/第一章 安倍政権と日本会議のつながり――占領された内閣/第二章 日本会議の「肉体」――人脈と組織の系譜/第三章 日本会議の「精神」――戦前・戦中を手本とする価値観/第四章 安倍政権が目指す方向性――教育・家族・歴史認識・靖国神社/第五章 日本会議はなぜ「日本国憲法」を憎むのか――改憲への情念/あとがき/参考文献一覧
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Posted by ブクログ
2016年発行本なので、やや古いものだが、歴史的な事実には、古いも新しいもない。
日本会議は、日本の右派から極右にあたる保守系政治団体で、その系列である神社本庁の政治組織である神道政治連盟含め、多くの自民党政治家が名を連ねている。
この本の最大の主人公となっている、当時の安倍晋三氏は、それら政治団体の最大のスポークスマンだった。
彼らの主張は、戦前・戦中体制の復活で、その手段は憲法改正にある。
彼らに言わせれば、現行憲法は占領軍による押し付けに過ぎず、彼らの主張は「不当な神道弾圧」と「理不尽な神道指令」「主権回復後も神道指令の趣旨を埋め込まれた日本国憲法」に対する敵意と憎悪に満ち、「自分たちは被害者である」とのトーンを貫いている。
教育勅語の復活を望み、天皇中心の神の国を作ると言うが(やはりその構成員である森元首相が「神の国」発言で大問題になったことを覚えている)、そこまでして、何を望んでいるのだろう?
歴史修正主義者とは、こういう人達のことを言うのだろうが、自民党の憲法改正案では、「自衛権の発動というかたちであれば、国権の発動としての戦争や、国際紛争解決の手段としての武力行使は行える」内容に変更されている。
ちなみに日本会議による先の戦争は、アジアの国々を解放するために行った「大東亜戦争」であり、また自存自衛の戦争であって侵略ではないと言っているのだ!つまり、自衛と言う名の元で、戦争を行っても良いとし、また国民を戦争に駆り出すことを可能にしている条項もあると言う。
是非多くの人に読んでもらいたいものだ。
決して「美しい国をつくろうではありませんか」などの美辞麗句に騙されないためにも。
Posted by ブクログ
現在の日本の状況に将来的な不安、そしてその要因となる現象を見るとき、何かのせいにしたくなることがある。「何故こんなことになってしまったのか?」といった具合に、…。
そんなとき、変化している世の中に、歴史のなかに、似たような流れを見つけようとしたり、他者からその要因を吹き込まれたりすると、その符合の正当性を自ら進めていってしまう。そんなことはよくある。
でも、そんな簡単に答えを出してしまって悔いたこともあった。
将来を不安にさせる要因はいくらでもある、もしかしたら、そうさせられているのかもしれない。
自ら参照の対象として選んだ選択が誤っていたのかもしれない。
それを救う存在として神を崇め、宗教が生まれ、教義か作られてもきた。
日本は戦後の成長と豊かさを手にする過程で十分に学んできたはずだ、もう過去の轍は踏まないためにも、自分たちが責任をとるという覚悟をもって、自分が主体となって判断するという姿勢を示してもいい頃ではないだろうか。
“憲法改正”に賛成するのも、反対するのもその決定にもたらす結果に対して責任を持つ覚悟だ。
とんでもないことになるかもしれないけど、歴史に取り返しがつかないことはない。
それだけ真剣になれるもので、「俺は反対したのになぁ」とか「賛成したけどひとりの力では無力だ」なんて言葉は後になって語ってはいけない。
我が子の将来を嘆いて、拳を振るったり、パターナリスティックな指導に陥ったりせずに、自らの不可知に謙虚に、しかも他者の差延べる手に慎重に向き合わなければならない、危うさが待ち構えている時代を今私たちは通過している。
この“日本会議”の存在やその狙いについては、あまり大手メディアでは語られないので、書かれている主張を追っていくと、ゾクッとした緊張感がいつも背後には漂っていた。
日本という国はもう現状の不安と引き替えに、“戦中・戦後を美しいと偽装する”システムの駆動スイッチを押しているのかもしれない
トランプの大統領当選やイギリスのブレグジット決定、そして日本のN国党の議席獲得、憲法改正のニュース映像は、もう私の未来テレビでは並べられて流れている。
Posted by ブクログ
政治的思想や価値観を根本的に考え直させられる団体も、その歴史を学べば目的が理解できる。
日本会議は、日本を守る会と日本を守る国民会議が統合する形で1997年に誕生した。最も重点を置く運動目標は憲法改正。
敗戦後、国家神道を日本の民主化の障害と考えたGHQは、神道指令を日本政府に送り、神道系施設や団体への資金的・人材的サポートを停止することを命じた。神社を統括していた神祇院が廃止されると、神祇院から国費補助を受けていた法人など三団体が合同して神社本庁を設立した。神道指令の内容は、信教の自由、集会・結社・言論・出版の自由、国民主権、基本的人権の尊重といった形で間接的に日本国憲法に盛り込まれて恒久化された。神社本庁は、占領軍によって一方的に押しつけられたと理解する日本国憲法の破棄と、国家神道的価値観への回帰を盛り込んだ自主憲法の制定を重視した運動を展開した。
1930年に創設された生長の家は、天皇中心の世界観と宇宙や霊魂についての独自の考えを融合した思想を流布した。戦後のサンフランシスコ講和条約が調印されると、日本国憲法の破棄と明治憲法への回帰を主張し、政治団体を設立した。生長の家の教えに心酔した椛島有三らは、大学で左派学生と戦う学生運動を進めた後、その運動を一般社会人に広げて、1970年に日本青年協議会を設立した。日本青年協議会は、1979年に法案が成立した元号法制化運動で存在感を示し、この過程で結成された元号法制化実現国民会議は1981年に日本を守る国民会議に発展し、日本青年協議会は事務局を取り仕切ることになった。
東西冷戦期の日本でも、あらゆる宗教の価値を否定し、国ごとの固有文化を尊重する考えのない共産主義に共鳴する市民が少なからず存在していた。共産主義が広がることを懸念した宗教家や保守的な政治運動家は、1974年に日本を守る会を創設した。
Posted by ブクログ
昨今の改憲議論はなぜ起きているのか、を中心に日本会議という団体の活動を通して解き明かしている本。
かなり個人的な見解かもしれないですが、改憲派の目的は大きく2つあるように読み取れました。
1.戦中まで政治的な力を持っていた神社の団体が、GHQによって解体され、政治権力と公金を失った神社関係者は、それを取り戻したい。
2.GHQによって基本的人権を導入したせいで日本は堕落していると考えている政治関係者は、国家神道を国民に強制したい。
前者はパワーを失った神社の怨念のようなもので、過去の亡霊のように思えました。
後者は櫻井よしこなどの日本が堕落していると感じている現代の人々もいて、戦前・戦中に回帰すると世の中が良くなると思っているようです。
また、この本は様々な問題点を指摘しています。
いかに現在の安倍政権が異常なのかを感じれると思います。
過去は良かったと回帰したがる気持ちは分かりますが、これだけ科学技術が発展している世の中で過去にしがみつくのは時代錯誤も甚だしいと感じました。
日本国民全員にオススメです。
Posted by ブクログ
いろいろな意見や立場、考え方、信条、信じるもの
大事に思うことやものがあると思います。だから
否定はしませんし、声高に叫んだり攻撃をするほど
強くもないですが。
私はこういう団体の活動、それに賛同する人達の考え方
には賛同できません。
それから、政治家というのはある意味自分の信条や思考を
政治に反映するのはいかがなものかと思ったりします。
またマスコミも同様で、バランス感覚が崩れているような
気がします。
そこだけは将来この国は本当に大丈夫かと思います。
一つだけ。。。国の首相も含めて、そういう人たちの
顔が私には醜く映って見えてしまいます。
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