東大生はなぜコンサルを目指すのか

東大生はなぜコンサルを目指すのか

小説・文芸
1,056円 (税込)

5pt

東大生の就職人気ランキング上位をいつのまにか独占するようになった「コンサル」。この状況の背景にある時代の流れとは? 「転職でキャリアアップ」「ポータブルスキルを身につけろ」そんな勇ましい言葉の裏側に見えてきたのは、「仕事で成長」を課せられて不安を募らせるビジネスパーソンたちの姿だった。時代の空気を鋭く切り取った『ファスト教養 10分で答えが欲しい人たち』の著者が、我々が本当に向き合うべき成長とは何なのかを鮮やかに描き出す。圧倒的な努力や成長への強迫観念に追い立てられている人たちのための一冊。

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東大生はなぜコンサルを目指すのか のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    分かりやすく読みやすくとても良かった。

    「成長教」というものは私自身も実感しており、成長が手段ではなく目的になっている、というのはその通りだと思った。背景にある未来への不安にも詳しく言及されており、成長をやめよう!というスタンスでないことも誠実だと感じた。

    「成長」とは上手く付き合いつつも、「人生の幸福の最大化」と天秤にかけ、考えていきたいなと思う。

    0
    2026年09月13日

    Posted by ブクログ

    コンサル業界はプロジェクトの秘密保持の関係で具体的な仕事内容はベールに包まれている。にも関わらず、なぜ学生からあれだけの人気を博しているのか?と疑問であり購入した。

    終身雇用の限界やポータブルスキルの獲得、成長を求める世の中の風潮に対して「ちょうどいい」職業がコンサルである。


    しかし、世の中に絶対的な正解が無いように、万人にとって正解の職業があるとは限らない。


    「ロジカルでMECEな思考法を振り回せるようになるよりも、そういった思考法を絶対視する怖さについて内省できるようになる方が、よほど成長している」
    「国が定義したもの、世の中で何となく良いとされているものだけではなく、自分にとってできるようになると嬉しいものができるようになること。そういった達成の方が成長という言葉に対してしっくりくる状態なのではないか。」


    やはり、自分の価値観とは関係ない世の中の風潮として生み出された尺度に従うのではなく、自分なりの仕事の面白みを見つけたり、自分なりのキャリア観をもとに意思決定・行動することが何より重要であることがわかった。

    0
    2026年05月14日

    Posted by ブクログ

    「成長」とは何なのか、自分は本当に「成長」を求めているのか、「成長」した先には何があるのか。

    そんなことを、一度立ち止まって考える機会をこの本がくれた。

    〈特に印象に残った点〉
    ・「成長したい」と思っているその感情は、自分の内側から湧き出てきたものか?周りから、そう促されているだけなのではないか?
    ・「成長」というのは、仕事(ビジネスパーソン)としてだけではなく、それ以外の領域(趣味や家庭)での「成長」もすべて含めて考えるべき。

    私自身、都道府県庁の公務員として働いており、特に公務員は、「転職しにくい」「民間で通用しない」と言われ、ビジネスパーソンとしてのスキルアップをかなり強めに促される空気の中にいる。

    そんな空気の中で、まさに私も「成長のために転職しようかな」と思っていた。
    でも、その「成長」とはどういうものなのか、本当に自分にとって必要なのか、本作を読んで自問する機会を得た。

    そうして考えてみると、仕事面で成長したいとはそんなに思っていないことに気付いた。

    そんなことよりも、一人の人間として、いろんな人の価値観に触れ、「いろんな人がいるよね。人間って面白いな」と思えるような自分になりたい。

    そのためには、時には嫌な気持ちになることもあるかもしれないが、たくさんの人と関わって、自分の中の価値観を増やしていくことが必要だと改めて思った。

    そんな観点で今の職場を見てみると、確かにやりがいや成長実感は薄いかもしれないが、給料や人間関係は安定しており、心理的な安定性は高い。

    そんな環境に身を置きながら、自分が出来る、やりたい「成長」に向かって、自分のペースで進んでいきたい。

    0
    2026年02月18日

    Posted by ブクログ

    大学生就活時代、将来の夢や野心がなかった私はそれでも周りに合わせるよう自己分析を行い、絞り出したキーワードが「成長」であった。では成長とは具体的になに?答えの出ない中右往左往し、面接やエントリーシートに通り一辺倒のそれらしい答えをを披露していた苦い記憶が蘇る。

    若い世代にとって将来の見通しが立たない世の中をサバイブするために「成長」を求めていると。その成長の内実はポータブルスキル(いわゆるロジカルシンキングとかコミュ力)と、高収入であると本書は読み解く。勤労者として最適にカスタマイズされた人材となることが本当に成長ですか、という警鐘。

    「ジョブ・クラフティング」という発想には親近感を抱く。現在携わっている業務に、自分らしくアレンジを加えようという思考法は仕事への自分事感が増すであろうし、裁量を付加することにもなるので楽しいはず。私も嫌々取り組むのではなく、改善点や自分が楽できる方法を探すのって日常業務のちょっとした刺激になるし、意識しているところではある。
    しかし、これも心理的安全性が担保されていることが前提。忙しいのはいいけど、人間関係などでストレス抱えているとそんなポジティブな発想をする余裕ないよね。

    時代の潮流に完全には抗えないのもデジタル化社会と同じだと感じる。スマホ依存が害悪であると分かっているけど、断ち切って生活なんてとてもできない。そのような環境圧力があるのだと知ったうえで、違う道も模索してみる、そのような姿勢が大切なんだ。

    参照する題材がポップカルチャーもあり読みやすさを提供しながら、現代人が目を背けられないコアなテーマを論考している骨太さもある。これからの社会を見通す指針として、必読ですね。

    0
    2026年01月20日

    Posted by ブクログ

    本書では、「成長」や「ポータブルスキル」をキーワードに、そもそも成長とは何か、なぜ私たちは成長に囚われるのかを問うています。時代背景やコンサル勤務者へのインタビュー、「ゆるい」職場や「ブラック」職場の実態などを通して、「成長」との向き合い方を問い直すきっかけを与えてくれる本です。

    東大生に関わらず、昨今のビジネスパーソンは「成長したい」という思いがあり、それを最短て叶えてくれる業界が「コンサル」だと本書では指摘します。

    しかし、人々が言う「成長」という定義をよくよく突き詰めていくと、結局「お金が欲しい」「安定したい」という欲望や不安の裏返しにすぎません。【終身雇用の時代は終身成長の時代へ】というフレーズは、成長に追い立てられるディストピア味のある世界が想像できて印象的でした。

    成長するなというのではなく、問題は「どの働き方スタイルも担保されていない」という世の中、私たちが望むと望まざるとに関わらず「成長」という強迫観念に晒されていること。こうした状況のなかで私たちがすべきことは、ただ成長を追い求めるのではなく、『ジョブクラフティング』によって今の仕事を自分なりに作り変えたり、『ライフキャリアレインボー』の視点から人生全体を見渡したりしながら、「人としての本当の成長」や自分にとってのやりがいを見出すことが重要なのだと理解しました。

    「労働者」としての狭義の成長に捉われず、趣味やライフステージの変化を楽しみながら自分の役割を捉え直し、その過程そのものを成長として味わっていきたいです。

    0
    2025年12月26日

    Posted by ブクログ

    「東大生は〜」のタイトルは、「なぜ、コンサルがもてはやされるのか」とも置き換えられそうだけど、いろんな事象がよく分析・解説されていてわかりやすい本でした。
    20年前、若者だった自分は城さんの「若者はなぜ3年で…」を読んでいたので、時代の流れとともに理解が早かった。そして、成長とは。
    考えさせられる。
    これは再読確定。

    0
    2025年12月14日

    Posted by ブクログ

    前作に続き2冊目。今回の著作もとても面白い。こういう文章を書きたい。最近の若者がコンサルにどんどん転職していく。コンサルってなんだかかっこいい。なんでだ?と思っていた時にまさにタイムリーな書名で思わず手に取った。

    時勢を見極めてキャッチーなタイトルで売り出すマーケティング力、決して丹念とは言えないが、コンサルという職種に潜んでいる魅力はなんなのか?を時代背景と共に解説するリサーチ力。スポーツ選手やお笑い芸人の言動を交えて世相を切る鋭さ。学者や有識者の様な堅苦しい文章ではなく、さらっと平易に読ませる文章力。あぁこういう文章を書けるようになりたい。

    結局成長病にみんな罹っているんだなと。終身雇用が崩壊している現代において、安定して安心してサラリーマンとして暮らすには汎用的な戦闘力=コンサルで鍛えられる能力を身につけるのがベストな選択という事で猫も杓子もコンサルを目指すらしい。でも生成AIがここまで急速に発達するとコンサルの下っ端が行うリサーチ業務はAIに置き換えらる。戦略コンサルで世間一般に得られるデータから高付加価値をつけてクライアントに提供できる人材はコンサルでもほんの一部分だろう。コンサルという職種が陳腐化するのはもうすぐなのかもしれない。

    と思って読み進めていくと、コンサルの次はPE(プライベートエクイティ)だそうだ。。。というかもちろん金を稼ぐのは大切だけど、高収入を得られる仕事に就くことが目的になり過ぎている。。。

    人生の目的は金を稼ぐ事だけではない筈。自分のやりたいことやって生きるのがいいよね。まぁほとんどの人は大してやりたい事がないから消去法でサラリーマンになるんだろうけど。。

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    2025年10月19日

    Posted by ブクログ

    まさに今、就職活動をしているなかで私も「なんとなく」コンサルを視野に入れているが、そのコンサルがなぜ今の時代、人気なのかがよく分かった。

    成長=ポータブルスキルの習得・収入アップであり、だれもが成長をしなければならないという危機感にさらされるなかでまさにコンサルはその「成長」と強く結びついている。なんのために成長したいのか、という部分は曖昧のまま成長だけを志す人が増えている。

    自分の幸福のためには、成長を目的にしないであくまで手段として、成長を通して何になりたいのかというビジョンをはっきりさせることが重要であるように感じた。そこには、本書でも取り上げられていた「キャリアの虹」という考え方も重要だろう。これは平野啓一郎氏の分人主義的な考え方に近いと感じた。

    この本はタイトルが「東大生はなぜコンサルを目指すのか」であるが、そのからくりである社会的背景をよく解説し、さらにポップカルチャーも交えて説明していて、非常に面白かった。

    0
    2026年06月10日

    Posted by ブクログ

    「コンサル」および「成長」を中心に今の社会のキャリアや生活の価値観を深掘りしていく。
    終身雇用の前提が崩れ去り、それぞれがこの厳しい社会で生き残るために、己のポータブルスキルを高めて”成長”する必要があるっぽいんだけど、それって本当に私たちが望んでいることなんだっけ…?
    健康に生きたい‼️

    0
    2026年06月06日

    Posted by ブクログ

    本書では「成長」が大きなテーマとして扱われていたが、読んでいてまず感じたのは、現代社会では「成長」が手段ではなく目的化しているのではないかということだった。将来どんなスキルが必要か分からないから、とりあえずポータブルスキルやコンサル的能力を身につけようとする。しかし、それは「何をしたいか」が曖昧なまま、「成長しないと不安」という空気に適応している側面も強いように思えた。

    本書ではコンサルで身につく能力として、ロジカルシンキングや仮説検証、コミュニケーション能力などが語られていた。ただ、それらは書籍や動画でもある程度学べるものであり、コンサル業界の大衆化が進めば進むほど希少性は下がるのではないかとも感じた。また、「地頭を鍛える」という言説にも違和感を持った。本来、地頭とは国語辞典的には先天的な理解力や応用力を指す言葉であり、後天的なスキル習得と混同されているように思えた。

    一方で、本書は単純な成長礼賛に留まらず、「成長を降りる」人々や、内面的な成熟についても扱っていた点が印象的だった。年収や肩書といった外面的な成長だけでなく、自分がどう生きたいかという内面的な成長もあるという視点には共感した。社会全体が短期的成果や可視化された能力に偏りすぎており、視野が狭くなっているという指摘は非常に納得感があった。

    また、読んでいて感じたのは、現代の「成長」は消費と似た構造を持っているということだ。「この商品を買えば幸せになれる」と同じように、「このスキルを身につければ安心できる」と煽られる。しかし、それが本当に自分の望みなのか、社会にそう思わされているだけなのかを疑う視点が重要だと思った。

    本書を通じて改めて感じたのは、短期的な成長や他者との比較に飲み込まれず、長期的かつ多角的に物事を見ることの大切さだった。成長するかしないかではなく、「何のために」「誰のために」成長するのかを問い直す必要があるのだと思う。

    0
    2026年05月17日

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