ファスト教養 10分で答えが欲しい人たち

ファスト教養 10分で答えが欲しい人たち

1,056円 (税込)

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【「教養=ビジネスの役に立つ」が生む息苦しさの正体】
社交スキルアップのために古典を読み、名著の内容をYouTubeでチェック、財テクや論破術をインフルエンサーから学び「自分の価値」を上げろ――このような「教養論」がビジネスパーソンの間で広まっている。
その状況を一般企業に勤めながらライターとして活動する著者は「ファスト教養」と名付けた。
「教養」に刺激を取り込んで発信するYouTuber、「稼ぐが勝ち」と言い切る起業家、「スキルアップ」を説くカリスマ、「自己責任」を説く政治家、他人を簡単に「バカ」と分類する論客……2000年代以降にビジネスパーソンから支持されてきた言説を分析し、社会に広まる「息苦しさ」の正体を明らかにする。

【おもな内容】
第一章 ファスト教養とは?―「人生」ではなく「財布」を豊かにする
「ファスト教養」と「教養はビジネスの役に立つ」/「教養」と「金儲け」をつなぐ「出し抜く」

第二章 不安な時代のファスト教養
「脅し」としての教養論/読書代行サービスとしての「中田敦彦のYouTube大学」/世界のエリートのように「美意識」を鍛える必要はあるか/ファスト教養は「オウム」への対抗策になるか

第三章 自己責任論の台頭が教養を変えた
「ホリエモンリアルタイム世代」が支えるファスト教養/勝間和代は自分の話しかしない/教養×スキルアップ=NewsPicks/橋下徹と教養の微妙な関係/ひろゆきが受け入れられた必然/ファスト教養に欠落しているもの

第四章 「成長」を信仰するビジネスパーソン
インタビュー1 着々とキャリアアップする三〇代/インタビュー2 大企業で自問自答する二〇代

第五章 文化を侵食するファスト教養
「ファスト映画」と「ファスト教養」/ファスト教養視点で読み解く『花束みたいな恋をした』/AKB48と「ネオリベ」/利用される本田圭佑/「コスパとエンターテインメント」の先に何を見出すか

第六章 ファスト教養を解毒する
ファスト教養をのぞくとき、ファスト教養もまたこちらをのぞいているのだ/リベラルアーツとしての雑談、思考に必要なノイズ/「ジョブズ」を理解する受け皿になる

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ファスト教養 10分で答えが欲しい人たち のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    マジで良かった。

    特に後半になるにつれ強調される「無駄の重要性」というのは非常に頷ける内容だったなと感じた。現代の競技的なクイズと非競技的なクイズの議論にも関係しそうなのでこのあたりも含めて考えていきたい。

    少し自分の話ではあるけど、今自分は業務改善の仕事にやりがいを持って、それを踏まえた仕事を

    0
    2025年11月26日

    Posted by ブクログ

    個人的には『〇〇の教養本』については未知の領域を勉強する時には活用してる。

    ビジネスへの投資目的の教養っていう目線ではあまり考えたことがないけど、成長したいビジネスマンにとっては付け焼き刃の知識でも重要な意味をもつんやなぁ。

    自分の人生に夢中で、人を出し抜くための教養っていう視点はある意味で新鮮

    0
    2025年09月20日

    Posted by ブクログ

    この本と併せて読んでほしいのが「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」
    社会活動のすべてがお金もうけの手段と化している。教養までもがお金もうけに即効性のあるファスト教養へと変貌しつつあり、社会の薄っぺらさに拍車をかけている。

    0
    2025年09月15日

    Posted by ブクログ

    自分の中の長年のジレンマがほどかれ、新しい道筋を見せてもらえた。

    自分は本をよく読む方だと思う。月に10冊くらいは読む。
    でも、時々、本を読むことが苦しくなることがあった。
    仕事やプライベートが忙しくて、読む時間がない、というわけではない。

    読む時間は捻出すればあるのだけど、どうしようもなく読書

    0
    2025年08月12日

    Posted by ブクログ

    話題の「働いているとなぜ本を読めなくなるのか」を読んでこの本を知ったが、こちらの方が面白かった。
    ファスト教養とは何か、その背景、そんな状況における行動指針について、緻密な分析がされていると思った。想像以上に情報が詰まった本なので、もう一度読み直したいと思う。

    0
    2025年06月16日

    Posted by ブクログ

    現代の資本主義、徹底した個人主義の代表というべきファスト教養について解説と解毒法が書かれている。
    特に最後の章で私たちはどうファスト教養と向き合うべきかという内容はとてもおもしろく、これからの指針となった。
    そしてyoutubeでこの本を要約した動画がupされているのを見て最高の皮肉だな、と思う

    0
    2025年05月30日

    Posted by ブクログ

    現代社会における教養や文化との向き合い方について深く考えさせられた。特に、新自由主義が加速させた競争社会の「闇」と、それに伴うファスト教養の台頭という著者の問題提起は、自分の関心事と深く合致しており非常に面白く、膝を打って読んだ。

    著者が示す「ファスト教養を認めざるを得ない、かといってすべてを認め

    0
    2025年07月05日

    Posted by ブクログ

    自分がなんとなくモヤモヤしていたものを見事に言い当ててくれた感じ。著者が自分と同い年なのも、価値観として見事にハマったのかも。
    教養、社会人としての学び、などの意味にも繋がり、色々と思いを巡らしながらスラスラと読めた。

    0
    2025年05月20日

    Posted by ブクログ

    最近はいろんな本を紹介する言葉によく教養という言葉が使われると思う。この本でも指摘されていた通り、最近の教養は「ビジネスシーンで他の人を抜く知識」とされ、正直人にマウント取るための道具として扱われることが多いと思う。X見てても教養があることが持て囃される投稿をここ最近よくみるようになったと感じるし。

    0
    2025年12月05日

    Posted by ブクログ

    ビジネスに役立つ情報=ファスト教養というのが本書の定義。自らの成長と考えて時代のトレンドをYouTubeから学ぶビジネスマン。これからはAI,お金、メタパーズだの様々な情報を巻きちらすインフルエンサー達。中田敦彦、ひろゆき、ホリエモンの語ることは果たして教養かと著者は疑問をかける。


    個人てきには

    0
    2025年10月27日

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