作品一覧

  • ヒトの社会の起源は動物たちが知っている 「利他心」の進化論
    3.3
    1巻1,430円 (税込)
    進化はなぜ、社会を生んだのか? 生物学の世界的権威の思想をコンパクトに凝縮した1冊! 仲間を作り、分業し、時に誰かを思いやる私たちの「社会」の起源は、狩りバチやアリなど、 人類が生まれるはるか昔から存在していた「真社会性」を持つ生物たちの、進化の過程が教えてくれる。 社会性を持つ生物は多く存在する一方で、高度な社会性(真社会性)を持つ種が進化史上、ほとんど存在してこなかったのはなぜか。 生物が社会をつくる条件としての、利他主義や分業といった行動はいかなる要因によって生まれるのか? 人類の進化を他生物の進化と比較しながら明らかにする社会生物学の創始者であり、ピューリッツァー賞など数々の輝かしい受賞歴を誇る世界的権威が、いま最も伝えたい人類進化のエッセンス。 吉川浩満氏による解説も収載。
  • 嘘と孤独とテクノロジー 知の巨人に聞く(インターナショナル新書)
    3.8
    チョムスキーをはじめ知の巨人5人が現代の重要問題を斬る。われわれはインターネット時代をどう解釈し、どう生きるべきなのか? 貧困、格差、暴力、ファシズムの影、フェイクニュースなどの嘘……。今、人類が直面する問題の本質について知の巨人たちにインタビューを行い、歴史学、哲学、生物学、心理学などの分野からアプローチ。現代を生きるヒントを与える。「あとがき」より 「真実がまだパンツをはこうとしている頃、嘘のほうはすでに世界を一周している」と言われるように、インターネット上では、嘘は真実より6倍も早く・広く・深く伝わるということが確認されました(Science, March 8, 2018)。どうしてそうなるのかといえば、嘘のほうが真実よりもカラフルでインパクトがあって驚きの度合いが高いからだと。

ユーザーレビュー

  • 嘘と孤独とテクノロジー 知の巨人に聞く(インターナショナル新書)

    Posted by ブクログ

    吉成真由美の本というだけで買う価値がある。吉成真由美氏は、「利根川進の妻」という立場を使えばもっと話題になりもっと本が売れるだろうに、その立場を使わず他人の手柄を使わずに自分の力で本を打っているところに魅力を感じる。中身はやはり、学者へのインタビュー本である。教養で殴りつけてくる一冊。

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    2021年02月09日
  • 嘘と孤独とテクノロジー 知の巨人に聞く(インターナショナル新書)

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    テーマは利己性と利他性、社会性。集団によってどのように暴力性は生まれるかといった考察は興味深い。

    エドワード・O.ウィルソン
    高度な社会性を形成する真社会性は、生物進化の歴史上、少なくとも17回実現している。テッポウエビで3回、スズメバチで2回、キクイムシで2回、ハダカデバネズミで2回など。人類では、300~100万年前にグループ間の競争があった。競争を好む性質は、群選択によってもたらされた。社会的生物では、グループの中では利己的な個体が有利になるが、グループ全体として行動する場合は利他的なグループが有利になるという法則がある。宗教信仰は部族主義から生まれてきた。哺乳類のバイオマスのうち、人

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    2021年11月23日
  • 嘘と孤独とテクノロジー 知の巨人に聞く(インターナショナル新書)

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    ネタバレ

    世界的な叡智5人へのインタビュー集。人類が直面する問題の本質は何か。インターネット時代をどう生きるべきか。歴史学、哲学、生物学、心理学の視座を持ったインタビュイーたちの洞察に富んだ言葉を通して考える。まだ内容を咀嚼できていないものの、味方であるはずの科学技術が敵に回りかねない危うさに不安を覚える身として、「石器時代の感情と、中世の組織と、神のようなテクノロジーをもっている」という言葉が強く響いた。

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    2021年01月16日
  • ヒトの社会の起源は動物たちが知っている 「利他心」の進化論

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    エドワード・O・ウィルソン(1929年~)は、20世紀を代表する、米国の昆虫学者、生態学者、進化生物学者のひとり。特に、アリ研究においては世界的な権威である。
    1975年に発表した『社会生物学』では、アリから人間に至る全ての動物の社会行動を進化理論で説明すること提唱して物議を醸したが、その後「社会生物学」は、生物の社会行動が自然選択の元でどのように進化してきたかという、行動の進化的機能を扱う生物学の一分野となっている。(ウィルソンとの見解の相違から「行動生物学」と呼ぶ研究者も多い)
    ウィルソンはプロローグで、「人間のありようについての問いはすべて、結局は次の三つに行き着く。私たちは何者なのか、

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    2020年08月07日
  • 嘘と孤独とテクノロジー 知の巨人に聞く(インターナショナル新書)

    Posted by ブクログ

    「貧しい言葉が全体主義を招く」ジョージオーウェルが1984年の小説の中で用いた言葉であり、本著でも紹介される。言葉を用いる事で人類のミームが進化し、生物学的には大差の無いこの数百年の人類が、しかし確実に社会を進化させる事で医療が行き渡り、戦争や暴力、飢えによる生きづらさは減少した。

    論語「民は由らしむべし、知らしむべからず」、これも本著で引用される言葉だ。従わせることは可能だが、道理を理解させることは難しい、という意味。言葉がミームとして、つまり文化的遺伝子として浸透しなければ、個体間の格差を無視して相互に円滑なコミュニケーションなど難しい。社会ルールや公式の原理、商品の構造を理解せず、盲目

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    2023年06月17日

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