新潮社作品一覧

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  • 世界中のお菓子あります―ソニープラザと輸入菓子の40年―
    3.6
    ハーシーズ、ペッツ、マカデミアナッツ、激辛ポテトチップス……。いま身近に手にすることのできる輸入菓子にも、日本の店頭に根付くまでには沢山の物語があった。輸入制限と為替の障害、数々のブームと一発商品、バレンタイン商戦、そしてお菓子に情熱を燃やす型破りな人々の熱意……。一貫してお菓子の輸入に携わり「お菓子博士」の異名も持つ著者が、豊富なエピソードと共に綴る「輸入菓子の戦後史」。

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  • コーヒーもう一杯
    3.6
    1巻1,232円 (税込)
    結婚するつもりの恋人にふられ、会社では大失敗。人生のピンチに陥った32歳の未紀が突然ひらめいてしまったのは、自分のカフェを開くこと。難題を片づけてなんとかオープンしてみても、経営ってやっぱり難しい……。憧れの夢を叶えるまでは、失敗したって大丈夫、いつかはきっと──。実用情報も満載の読んで役に立つ物語。

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  • つぶせ! 裁判員制度
    3.6
    結論。裁判員制度は違憲である。裁判員制度は人権を蹂躙する。裁判員制度は冤罪を作る。――ある日、突然、我々にやってくる「裁判員を命ず」という恐怖の召集令状。嫌々参加させられたら最後、一般市民が凄惨な現場写真を見せられ、被告人に睨まれ、死刑判決にまで関与しなくてはならない。国が進める世紀の愚行を、元判事が完膚なきまでに批判。いますぐこの制度を潰さないと、日本は滅びてしまうのだ!

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  • お坊さんが困る仏教の話
    3.6
    釈迦仏教は葬儀と無関係。大乗仏教は釈迦仏教にあらず。各種の儀礼は道教と儒教からの拝借。お経は葬儀用に書かれたものではない。中国で創作されたお経も少なくない。往生と成仏は異なる。死後戒名は江戸幕府の押し付け。永代供養は「永代」ではない。仏教界にも「勝ち組」と「負け組」がある。……お寺やお坊さんにとって都合の悪い話にも遠慮なく触れ、仏教の基本と歴史をわかりやすく解説する。

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  • サザエさんと株価の関係―行動ファイナンス入門―
    3.6
    「『サザエさん』の視聴率が上がると株価は下がる」「イヌの人気が高まると株価も上がる」「観覧車が増えると地域経済は活性化する」「不景気に強いのは音楽よりも映画」……経済の分析に人間の心理、行動をファクターとして取り入れた「行動ファイナンス」。その手法をもとに大和総研チーフクオンツアナリストが意外な法則の数々を明らかにする。投資家はもちろん、経済オンチにも楽しめる行動ファイナンス入門。

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  • 阿片の中国史
    3.6
    阿片戦争から中華人民共和国成立までの約百年間の中国近代史は、阿片抜きには語れない。阿片という麻薬に、これほど蹂躙された国は、世界史の中でも例がない。中国人が麻薬としての阿片を知ったのはいつのことか。最初はどこから入ってきたのか。なぜ、超大国・清がいとも簡単に阿片に侵されてしまったのか。そして共産党と阿片の知られざる関係とは――。中国と阿片の長い歴史をひもとく。

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  • 虎屋 和菓子と歩んだ五百年
    3.6
    室町時代に京都で創業し、五世紀にわたり和菓子の最高級ブランドであり続けてきた虎屋。羊羹で知られる老舗の顧客は、歴代天皇や皇族をはじめ、将軍、大名、財閥や陸海軍、やがては大衆へと広がっていった。それはまさに、時代の中心の変遷でもある。虎屋の菓子を愛した人々と、その菓子を創り守った人々のエピソードを通じて十七代当主が綴る「人と和菓子の日本史」。
  • 新・堕落論―我欲と天罰―
    3.6
    列島を揺るがせた未曾有の震災と、終わりの見えない原発事故への不安。今、この国が立ち直れるか否かは、国民一人ひとりが、人間としてまっとうな物の考え方を取り戻せるかどうかにかかっている。アメリカに追従し、あてがい扶持の平和に甘えつづけた戦後六十五年余、今こそ「平和の毒」と「仮想と虚妄」から脱する時である――深い人間洞察を湛えた痛烈なる「遺書」。

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  • 司法のしゃべりすぎ
    3.6
    現役判事が司法の抱える問題点を鋭く突く。不要に原告を疲弊させ、理不尽に被告を傷つけ、無駄に裁判を遅延させる「蛇足」の正体とは何か。戦後補償訴訟、中国人の強制連行、ロッキード事件、ロス疑惑、「悪魔ちゃん」事件など、現実の裁判を例にあげて蛇足の弊害を明らかにする。まったく新しい視点から裁判を論じた画期的な提言。裁判を見る目が一変すること間違いなし。

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  • 朝鮮総連
    3.6
    在日朝鮮人のために生まれた組織が、なぜ「北朝鮮・金日成親子の走狗」へと変質していったのか――。組織結成の知られざる経緯、祖国望郷の思いを利用し裏切った「帰還運動」、そして北朝鮮への送金のカラクリや、批判者に対する執拗な糾弾の実態、日本人拉致問題で暴かれたウソ……そのすべてがいま明かされる。かつて組織内に身を置いた著者が、痛恨と義憤の思いで綴った「もう一つの戦後史」。

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  • ブレイブ・ストーリー~新説~ 1巻
    完結
    3.6
    他人よりゲームが上手いのが取り得の中学生、三谷亘。彼のクラスに芦川美鶴が転入して来た事により、亘の日常が壊れはじめた…。父の不倫と家出…亘の生活は無惨に崩壊した。芦川は過去に家族を亡くしており、亘は芦川から幻界(ヴィジョン)と呼ばれる異世界を知る。幻界で使命を果たせば、何でも願い事が叶うというのだ。運命に立ち向かい幻界へと旅立つ亘。そして香織も幻界へと…。宮部みゆきの原作を、新鋭小野洋一郎が独自の観点より漫画化!
  • 「心の傷」は言ったもん勝ち
    3.6
    「心に傷を受けた」と宣言したら、あとはやりたい放題。詳しい検証もなく、一方的に相手を加害者と断罪する――そんな「エセ被害者」がのさばっている現代日本。PTSD、適応・パニック障害から、セクハラ、痴漢冤罪、医療訴訟まで、あらゆる場面で「傷ついた」という言い分が絶対視されている。そう、「被害者帝国主義の時代」が到来したのだ。過剰な被害者意識はもうたくさん! 現役精神科医が示す処方箋。

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  • まいにち富士山
    3.6
    富士山を目指すのに遅すぎることはない。必要なのはある程度の体力と事前の準備。64歳の初登頂以来、天気が許す限り毎日登って800回を超える名人が「安全に行って帰るまで」を指南する。どれほど辛いのか? 景色以外の楽しみは? どんな忘れ物が痛い? 高山病のマル秘対策は? 迷ったときの対処法は? 登山客が見せた落涙のドラマや九死に一生の恐怖体験も交えた、富士登山の醍醐味、勘所が満載の一冊。

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  • ほんとうの復興
    3.6
    目の前にある現実は、問題ではなく、答えである。ここから、何を、どう、考えていけばいいのか――? 大きな自然災害にしばしば見舞われることが宿命づけられているこの国に生きる、われわれの文化的・社会的な特質と、「政治化」や「官僚化」によって起こった人災としての原発事故の根本にある情理を、鋭く深く論究する。

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  • 信念を貫く
    3.6
    困難にぶつかったとき、迷いが生じたとき、松井はどう考え、どう乗り越えてきたか。愛するニューヨークを去る決断、ワールドシリーズMVPの伏線となった一球、チームの指示に反して手術を回避した理由……野球人生で初めて直面した長く苦しい時期から世界一への道程、さらに、新天地にかける思いを、初公開エピソードを織り交ぜながら綴る。常にぶれない強さを支えるその思考法とは――。

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  • ネコ型社員の時代―自己実現幻想を超えて―
    3.6
    「自己実現」に幻想を持たず、出世のためにあくせくせず。滅私奉公に背を向けつつも、得意分野では爪を磨ぐ。そんなネコ型社員が増殖している。忠犬型社員だけでは、企業は生き残れない。鍵を握るのは、気まぐれなようでいて、タフでしたたかなネコ型社員である。彼らが生まれた背景とは? その活かし方とは? 会社の閉塞感、職場のギスギス感をなくすためのヒントがふんだんに盛り込まれた、目からウロコの一冊。

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  • 売れないのは誰のせい?―最新マーケティング入門―
    3.6
    「買って下さい!」と連呼すれば売れるというものではない。「高いから買うな」というコピーが当たることもある。モノを売るのは難しい。「売るための知恵」の集積、それがマーケティングである。「午後の紅茶」と京風キムチからブランドの正体を掴み、スーパーの腕利き店員と自虐CMから効果的な売り文句のメカニズムを知る。読めば仕事に役立つヒントが必ず得られる、すべての働いている人のためのマーケティング入門。

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  • 14歳の子を持つ親たちへ
    3.6
    いったいこの時代に子を持つというのはどういうことなのか。「子どもたちの暴走」にどう対処すればいいのか……。思春期の子どもたちと日々向き合う精神科医と、「成熟」や「学び」について考えつづける仏文学者が徹底的に語り合う。役割としての母性、「子どもよりも病気な」親たち、「ためらう」ことの大切さ、脳と身体の関係など、意外な角度から親子の問題を洗いなおす。少しだけ元気の出る子育て論。

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  • 環境問題の杞憂
    3.6
    「環境」に関する話題については、日常生活や健康に身近なテーマとして関心が高い一方で、驚くべき誤解や非常識が世間一般にまかり通っています。一面的な悲観論に振り回されてストレスを溜めたり、不要な努力や出費を強いられたりするのは、なんともばからしい。地球環境から健康器具まで、中学・高校レベルの科学知識で冷静に捉え直してみれば――。意外にシンプルで「悪くない」環境問題の現実が見えてきます!

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  • 大人の見識
    3.6
    かつてはこの国にも確かな見識があった。著者は東大を繰上げ卒業して海軍に入り、中国で終戦。戦後は志賀直哉に師事して、生きる意味を深く問いかける名作や人間味溢れる随筆を数多くしたためてきた。その実体験と読書体験と思索に裏打ちされた、人生の叡智が凝縮された読むほどに味わい深い1冊。

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  • 7月24日通り
    3.6
    1巻440円 (税込)
    中谷美紀主演の映画「7月24日通りのクリスマス」の原作。普通の女には、平凡な未来しかないのかな?? でも、一度くらいはドラマみたいな恋をしてみたい――。平凡なOL・小百合に差し伸べられたのは、高校時代、誰もが憧れていた先輩の逞しい腕だった。不幸な恋の結末を予感しながらも、自分の気持ちに正直に生きようとする小百合の「いま」。最も注目される作家が紡ぐ、恋の奇跡!

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  • 憑神
    3.6
    妻夫木聡主演の映画原作。時は幕末、処は江戸。貧乏旗本の次男の身ながら、その才を見込まれて大身の入婿となった彦四郎。だが、跡継ぎを授かったとたん離縁され、実家に出戻るはめに。ある夜、酔いにまかせて小さな祠に神頼みをしてみると、なんと神様があらわれた。だが、この神様、神は神でも、貧乏神! 果たして、貧乏侍vs.貧乏神の行方は……!? とことんツイてない男が最後に選んだ真実の生きる道とは――。抱腹絶倒にして、やがては感涙必至。最近ツイてない、ツキが欲しいと思っている人、必読。

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  • 心がだんだん晴れてくる本
    3.6
    話の間をもたせようと頑張ってしまう……相手の反応が恐くて、自分から誘えない……「印象に残らない自分」がイヤだ……なんだか自分を好きになれない……そんな風に思ったこと、ありませんか? 心がどんよりしてどうしようもない時、そんなにがんばらなくても、むりしなくてもいいのです。たまには「がんばる自分」をお休みしましょう。時に逃げたり避けたりするほうが正しい場合もあるのだから――。むりせず元気になるためのこころの処方箋。

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  • アクセス
    3.6
    親友の死から立ち直るまもなく、可奈子の携帯が着信した。電源を切っても聞こえる押し殺した笑い声――「おまえが殺した」。毎日はフツーだった。そう、「2mb.net」を知るまでは。誰かを勧誘すればネットも携帯も無料というプロバイダに登録した高校生たちを、奇怪な事件が次々襲う。自殺、失踪、連続殺人……。仮想現実に巣くう「極限の悪意」相手の、壮絶なサバイバルが始まった!

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  • コールドゲーム
    3.6
    高3の夏、復讐は突然はじまった。中2時代のクラスメートが、一人また一人と襲われていく……。犯行予告からトロ吉が浮び上がる。4年前、クラス中のイジメの標的だったトロ吉こと廣吉。だが、転校したトロ吉の行方は誰も知らなかった。光也たち有志は、「北中防衛隊」をつくり、トロ吉を捜しはじめるのだが――。やるせない真実、驚愕の結末。高3の終らない夏休みを描く青春ミステリ。

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  • 駅路
    3.6
    平凡な永い人生を歩き、終点に近い駅路に到着した時、耐え忍んだ人生からこの辺で解放してもらいたいと願い、停年後の人生を愛人と過ごそうとして失踪した男の悲しい終末を描く「駅路」。邪馬台国の謎を追究する郷土史家を描きながら、“邪馬台国論争”に関する著者の独創的見解を織り込んだ力作「陸行水行」。他に「ある小官僚の抹殺」「万葉翡翠」など全10編を収めた傑作短編集。

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  • 世界中が雨だったら
    3.6
    1巻484円 (税込)
    愛を見失った少女、愛に飢えた少年、愛を手探りする不器用な大人たち。淋しくて、やるせなくて、逃げ出したくなるけれど、そんなみんなの心にも、やがて希望の雨がふりかかる。「多くを望まなければ、生きていくことは、そんなに難しいことじゃないよ」――。ミリオンセラー作家の魂の叫びが木霊する、三つの「愛」の物語。

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  • 花探し
    3.6
    イケよ、と綿貫は命じた。「我慢しないでイケよ」――男が射精するのをこらえるように、舞衣子は別のことを考える。だって男に命じられるのは好きじゃない。男を選ぶのは私――。舞衣子は不動産王に磨き上げられた愛人のプロ。美しく洗練された容姿を高級ブランドに包み、ベッドではテクニックの限りをつくす。そんなある日、舞衣子は新たな「男」を探すことを決意する。とにかく金を持っている男。それを惜しみなく女に遣う男を――。SM趣味の御曹司、一夜に何度もイカせる有名作家……秘密の館で、ホテルのベッドで、官能と欲望の日々がはじまる。果たして次の「男」は……

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  • 死の壁
    3.6
    過去に死ななかった人はいない。人間の死亡率は100%なのだから――。誰もが必ず通る道でありながら、目をそむけてしまう「死」の問題に『バカの壁』の養老先生がズバリ解答! Q.自殺はダメ? A.「どうせ死ぬんだから慌てるんじゃねえ」 Q.生きがいとは何か? A.「そんな問いは暇の産物。トイレに行きたいときに考える?」 Q.なぜ人を殺してはいけないのか? A.「死は回復不能だから」……など、死にまつわるさまざまなテーマを通じて、現代人が生きていくための知恵を考える。逃げず、怖れず、考えた最終解答!
  • トモスイ
    3.6
    1巻1,232円 (税込)
    タイ訪問を機に執筆され、選考委員に絶賛された川端賞受賞作「トモスイ」ほか、アジア十カ国との交流から生まれた十篇を収める。台湾の小さな島から上海の路地裏へ、そしてモンゴルの荒野、インドネシアの密林まで。それぞれの土地に息づく瑞々しい匂いとやるせない思いを吸い込み、記憶の中の熱をはこぶ、アジアの物語たち。

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  • 知的余生の方法
    3.6
    知的な生活を心がければ、素晴らしい人生を取り戻せる。「知的余生」とは、年齢を重ねても頭脳を明晰化し、独自の発想にあふれた後半生のことである。健全な肉体を保ち、知恵や人徳を生む生活方式、終の住居の選択法、時間と財産の上手な使い方、先人の教えが身に付く読書法、恋愛や人間関係の実践的教訓など。あの名著『知的生活の方法』から三十四年後の今こそ、豊富な教養と体験から碩学が紡ぎ出す、人生の新しい極意。

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  • 国家の命運
    3.6
    国益を背負う外交の現場とは、いかなるものなのか。世界という視座から見た日本は今、どういう国なのか。戦後最大の経済交渉となった日米構造協議の内実、にわかに台頭する中国の外交スタンス、独裁国家北朝鮮との話し合いの難しさ、先進国サミットの裏側……四十年余の外交官生活をふり返りながら、衰えゆく日本の国勢を転回させるための針路を提示する。

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  • テレビの大罪
    3.6
    あなたはテレビに殺される。運よく命まで奪われなくとも、見れば見るほど心身の健康と知性が損なわれること間違いなし。「『命を大切に』報道が医療を潰す」「元ヤンキーに教育を語らせる愚」「自殺報道が自殺をつくる」――。精神科医として、教育関係者として、父親としての視点から、テレビが与える甚大な損害について縦横に考察。蔓延する「テレビ的思考」を精神分析してみれば、すべての元凶が見えてきた!

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  • 通販―「不況知らず」の業界研究―
    3.6
    一八世紀、ベンジャミン・フランクリンが考案したビジネス「通信販売」。それは誕生以来、常に右肩上がりの成長を続けてきた稀有な産業である。不況知らずの秘密はどこにあるのか。「西部開拓時代には、銃も扱っていた」「千趣会はこけしから始まった」「テレビ通販の稼ぎ時は深夜0時」「健康器具にクレームが来ない理由」等々、トリビアを織り交ぜながら業界の歴史と未来を俯瞰。一億総通販時代、必読の一冊。

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  • ループ・オブ・ザ・コード(新潮文庫)
    NEW
    3.5
    1巻1,155円 (税込)
    20年前に歴史の一切が“抹消”された、かつての独裁国家〈イグノラビムス〉。今や多数の企業が参入し、理想郷となったその国で、突如児童200名以上が原因不明の奇病を発症した。世界生存機関から派遣された私は、現地調査で人々の抱える闇に気づく。だが悲劇は再び目の前まで迫っていた。歴史を奪われた国に隠された衝撃の真実とは。混沌を生きる全ての人に捧ぐ、エンターテイメント超大作。
  • 猿田彦の怨霊―小余綾俊輔の封印講義―(新潮文庫)
    3.5
    天孫降臨の先導役として大役を務めながらも、謎の死を遂げたという猿田彦神。以来、「記紀」から姿を消し、脇役として民間伝承のなかに現れる。道祖神、庚申待ち、括り猿――。神はなぜ神話から抹殺されたのか。なぜ「猿」なのか。民俗学者・小余綾俊輔の歴史推理は、古代史の闇に容赦なく切り込んでいく……。歴史の封印が解ける時、常識を覆す真実が現れる。驚愕の古代史推理ミステリー。(解説・北夏輝)
  • 津軽通信(新潮文庫)
    3.5
    1巻572円 (税込)
    疎開先の津軽の生家で書き綴られた、新しい自由な時代を迎えた心の躍動が脈うつ珠玉編『津軽通信』。原稿用紙十枚前後の枠のなかで、創作技巧の限りをつくそうと試みた中期の作品群『短篇集』。戦時下の諷刺小説『黄村先生言行録』シリーズ。各時期の連作作品を中心に据えて、それに戦後期の『未帰還の友に』『チャンス』『女神』『犯人』『酒の追憶』を加えて編集した、異色の一冊。(解説・奥野健男)
  • 二十世紀旗手(新潮文庫)
    3.5
    1巻649円 (税込)
    麻薬中毒と自殺未遂の地獄の日々、小市民のモラルと既成の小説概念のいっさいを否定し破壊せんとした前期作品集。“二十世紀旗手"という選ばれた自負と「生れて、すみません」という廃残意識に引き裂かれた現代人の心情をモザイク的構成のうちに定着させた表題作、後年「人間失格」に集約される精神病院入院の体験を綴った『HUMAN LOST』ほか『虚構の春』『創生期』など7編を収録。文体の途中からの変更、助詞の極端な省略、文章の断片による構成、演説体・オペラ風・日記風などの文体の駆使、等々、手練手管の限りを尽くす。(解説・奥野健男)
  • 石原家の兄弟
    3.5
    「俺はこの宇宙を孤りで過ぎる隕石だ」――作家・政治家として一世を風靡した父と、彼を支え家庭を切り盛りした母・典子。そして家族同然だった裕次郎。強烈な家風で知られる「石原家」の日常は涙と笑いに満ちていた。お正月から大晦日まで、幼少期の出来事から介護、看取り、相続までを兄弟それぞれの視点から振り返る追憶エッセイ。
  • 【単話版】紫色のクラベル ~全てを奪われたので、傾国の悪役令嬢となって返り咲きます~ 第1話
    完結
    3.5
    全19巻132~154円 (税込)
    公爵令嬢として幸せな生活を送っていたマリア。しかしクーデターにより、父が政敵に敗れたことで全てを失ってしまう。幼い妹と侍女を連れ隣国へ逃げることを決めた彼女は、ホールデン伯爵率いる大商会に潜り込み復讐を決意するが――。これは大切なものを守るため自分の全てをかけて戦った、誇り高い少女の物語。
  • 筋肉と脂肪 身体の声をきく(新潮文庫)
    3.5
    スポーツが得意だったら、自分の人生も少しは違っていたのかもしれない――。そんな夢想に端を発し、アスリートの身体と精神に迫る取材の旅が始まった。力士、プロレスラー、陸上選手、そしてスポーツ栄養士、サプリメントや体脂肪計の開発者との、驚きと発見に満ちた対話。食をライフワークとして書き続けてきた著者の集大成にして新境地! 『ルポ 筋肉と脂肪 アスリートに訊け』改題。(解説・谷本道哉)
  • わたしの美しい戦場
    3.5
    美しい色。美しい香り。時間をかけ心を尽くして旬を集めることは、わたしの生活そのものだ――。知らない土地に古民家を買って宿のオーナーシェフとなり、各地から訪れる人をもてなすようになった著者。春はふきのとうを摘み、竹の子を掘る。夏は草を刈って桃をかじる。秋は柿を干して鹿肉を焼き、冬は薪を割って柚子を蒸す。12か月の味わい深い物語。
  • 舞姫(新潮文庫)
    3.5
    空前のバレエブームに沸く戦後。バレエ教室を主宰する波子の夢は、娘の品子をプリマドンナにすることだった。だが、夫は家に生活費を入れてくれず、暮らしは苦しくなっていく。追い詰められる波子の心の支えは、かつて彼女に思いを寄せた男、竹原だった――。終戦後の急速な体制の変化で社会や価値観が激変する時代に、寄る辺ない日本人の精神の揺らぎを、ある家族に仮託して凝縮させた傑作。(解説・池澤夏樹)※三島由紀夫による解説は収録しておりません。
  • 虹いくたび(新潮文庫)
    3.5
    建築家水原のそれぞれ母の違う三人の娘、自殺した母の悲劇と戦争に恋人を奪われた心の傷(いた)みのために次々と年下の美少年を愛する姉百子、京都の芸者の子である妹若子、全く性格の違う姉や妹をはらはらと見守る優しい麻子。大徳寺、都踊、四条から桂離宮――雅(みやび)やかな京風俗を背景に、琵琶の湖面に浮かんだ虹のはかなさ美しさにも似た三姉妹の愛と生命(いのち)の哀しみを詩情豊かに描く名作。(解説・北条誠、田中慎弥)
  • 関係のないこと
    3.5
    1巻1,980円 (税込)
    「弁護士に重要なのは切断の感覚や」先輩弁護士の口ぐせ通りに仕事してきた僕。自分と関係のないことには立ち入らず、世間と折り合いをつけてきたつもりだった。だが、見ないようにしてきた「壁」が周りに現れ……。コロナ禍を経て空虚さと軽薄さがますます溢れる都市生活の奥にほの見える、心動かされる一瞬を描く作品集。
  • 「孫子の兵法」思考術―大混迷時代のインテリジェンス―
    3.5
    1巻2,200円 (税込)
    ウクライナ侵攻、ガザ紛争、予測不能な朝鮮半島情勢、そしてトランプ大統領の誕生……。混迷を極める世界のなかで、日本が生き残るために何をすべきか。今こそ兵法書『孫子』を基礎に据えて国際情勢を読み解き、戦争を回避せねばならない。『孫子』が説く実践知をインテリジェンスの技法に活かし、危機の時代を生き延びよ!
  • 春のこわいもの(新潮文庫)
    3.5
    世界が一変してしまったあの春、私たちは見てはいけないものを覗きこんでしまった――。持てる者と持たざる者をめぐる残酷なほんとう。死を前にして振り返る誰にも言えない秘密。匿名の悪意が引き起こした取りかえしのつかない悲劇。正当化されてゆく暴力的な衝動。心の奥底にしまい込んだある罪の記憶。ふとしたできごとが、日常を悪夢のように変貌させていく。不穏にして甘美な六つの物語。
  • 光の犬(新潮文庫)
    3.5
    1巻1,045円 (税込)
    ひとりひとりの人生は奇妙にゆがみ、奇妙に偏っている――。助産婦の祖母、独身の三人のおばたち、会話の少ない父母、のびやかな姉・歩と気難しい弟・始。それぞれの願いと葛藤が溶けあいながら、三世代の時間は進んでゆく。北海道の小さな町を舞台に、失われてゆく一族の姿と、色褪せない人生の瞬間を、記憶をたどるようにして描き出す。読後、静かな余韻に包まれる百年にわたる家族の物語。(解説・江國香織)
  • 擬傷の鳥はつかまらない(新潮文庫)
    3.5
    訳ありの依頼者の身分を偽装し、別人としての人生を与える「嘘の仕立て屋」を生業とするサチ。ある日、彼女のもとへ大金を持った二人の少女が訪ねてくる。その数日後、少女の一人が謎の転落死を遂げた。残された少女を守るべく、事件の鍵を握る男を探し始めるサチは、嘘と裏切りにまみれた過去からあまりに切実な「真相」にたどり着く——。ミステリ界を牽引する若き鬼才、衝撃のデビュー作。
  • 倭寇とは何か―中華を揺さぶる「海賊」の正体―(新潮選書)
    3.5
    日本史学は「倭寇は日本人主体ではない」と立証した。それでは、彼らは何者だったのか。グローバルな視座から東アジアの長期的な構造をとらえなおし、倭寇が収束したとされる17世紀以降も次々と「海賊」が現れ、今なお「中華」の秩序を揺さぶり続けている状況を解き明かす。世界史の見方が大きく変わる、岡本史学の決定版!
  • ブロッコリー・レボリューション(新潮文庫)
    3.5
    近所にあるパン屋をめぐる彼の変化を私が描く「楽観的な方のケース」。突然の訪問者が繰り広げるラップに衝撃を受け、横浜の街に思いを巡らす「ショッピングモールで過ごせなかった休日」。人はいつだって誰かの思いや言葉、記憶の中の場所に思いをはせるものだ――。実存や不可能性を超越した、第35回三島由紀夫賞受賞の表題作を含む全5編の短編集。多和田葉子氏との特別対談も収録!(解説・高橋源一郎)
  • 遥かな夏に
    3.5
    1巻2,200円 (税込)
    祖父を探していると女性は言った。祖母は安西早智子といい、未婚のまま出産、何も語らずに亡くなった。裕也はその名を知っていた。古い記憶が甦る。一九七六年ベルリン国際映画祭、祝祭の夏。あのとき彼女に何があったのか。祖父とは誰か。探索の果て裕也が辿りついた真実とは。過去と現在が交錯する人生探しのミステリー。
  • 梅の実るまで―茅野淳之介幕末日乗―
    3.5
    お役目がなく学問で身を立てることもできない淳之介は、幼なじみの同心から頼まれたある娘の見張りをきっかけに、攘夷の渦中へと呑み込まれてゆく。徳川の世しか知らないながらも、武士という身分に疑問を抱き始めた青年がようやく見つけた、次代につながる道とは。生へのひたむきな問いが胸を打つ、人間味溢れる時代小説。
  • ダンス
    3.5
    1巻1,870円 (税込)
    同じ部署の三人が近頃欠勤を繰り返し、その分仕事が増える私はイライラが頂点に。ある日、三人のうちの一人、先輩女性の下村さんから、彼らの三角関係を知らされる。恋人を取られたのに弱っているのか開き直っているのか分からない下村さんの気ままな「ダンス」に翻弄される私は、いったいどうすれば――新潮新人賞受賞作。
  • 工藤會事件(新潮文庫)
    3.5
    クラブ襲撃、建設事務所への発砲、見せしめとして射殺。「血の掟」で結ばれ、一般市民への攻撃を繰り返す指定暴力団・工藤會。その暴走は止まることなく、北九州市は「修羅の街」と化していた。この状況を打破するべく警察と検察はタッグを組み、全国から精鋭を集結、史上最大の頂上作戦を展開する。紆余曲折の舞台裏からトップ逮捕まで、前例のない捜査の全貌を描く圧巻のノンフィクション。
  • 歪曲済アイラービュ
    3.5
    1巻1,760円 (税込)
    「お前ら愛する人に気持ちは伝えたかい?」――底辺YouTuberの生配信「こなるんの予言ちゃんねる」で告げられたのは、世界の滅亡。嘘か真か一切不明、だが同じように終末を確信した者たちは最後の行動に出る。驚きと企みに満ちたクライマックスへ向け疾走する、常識も正論もぶっ飛ばすジェットコースターエンタメ。
  • 牧谿の猿―善人長屋―
    3.5
    表向きは善人ばかり、実は悪党揃いの善人長屋に、大事な根付を失くして憔悴するお内儀が訪ねてきた。加助の人助け癖がまた出たと嘆息する一同だったが、その根付がかつて江戸を騒がせた盗賊・白狐の持ち物とわかり――。「白狐」「三枚の絵文」など六話を収録。粋な情けと謎解きで大向こうを唸らせる大人気シリーズ最新刊!
  • 熔果(新潮文庫)
    3.5
    博多駅付近で発生した五億円相当の金塊強奪事件。堀内信也はヒラヤマ総業調査員の伊達誠一に誘われ、金塊の行方を追うことに。二人は大阪府警の元刑事で現在もバディを組んでいるのだ。関西、九州、中部をBMWで駆け抜けながら、堀内と伊達は、ヤクザ、半グレ、ブローカー、汚職警官らと対決する。頭脳と暴力の〝捜査〟から浮かび上がった闇の構図とは。痛快無比のクライム・サスペンス。(解説・市田隆)
  • 学びの本質(新潮新書)
    3.5
    日常生活から難解な科学理論にいたるまで、現代のネット社会では、欲しい情報の入手にはほぼ困らない。では、人はなぜ学校に行くのか。教師や教科書を通して知識を得るためか、それとも経済的に恵まれた仕事につくためか――長年アフリカをはじめ世界の教育政策と歴史を研究してきた著者が、自身の試行錯誤を振り返りながら、「学ぶ」という人間の本質的な営みの核心へと迫る。AI時代の到来を見据えた画期的論考。
  • 歌集 月は綺麗で死んでもいいわ
    3.5
    1巻1,815円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ゆうだちに傘をたたんで空を見る何してんだろ、睫毛がうざい――少年は、ヤクザにならないためにホストになった。そして今、昼と夜の欲望が交差する街・歌舞伎町で、寿司を握りながら歌を詠む。ベストセラー「ホスト万葉集」のトップ歌人にして、異色の経歴をもつ大型新人、珠玉の153首をおさめた初歌集! ※このコンテンツは固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
  • 高虎と天海(新潮文庫)
    3.5
    1巻737円 (税込)
    六尺二寸の巨躯にして全身に九十九の傷を持つ戦国屈指の荒武者・藤堂高虎。徳川家康を天下人と見定め家来として仕えることにした高虎は、関ヶ原合戦勝利祝賀の席で、その博識と器量を家康に認められた喜多院の僧侶・天海と共に天下安寧を目指す。島左近の暗躍、風魔対伊賀者の諜報合戦、魑魅魍魎渦巻く朝廷対策、そして大坂の陣。徳川幕府の礎を築いた二人の智略と交友を描く書下ろし小説。
  • メディアはなぜ左傾化するのか―産経記者受難記―(新潮新書)
    3.5
    事件記者になりたい一心で産経新聞に入社した著者は、現場での同業者たちに違和感を抱くようになる。なぜ彼らは特定の勢力や団体に甘いのか。左派メディアは、事実よりもイデオロギーを優先していないか。ある時は警察と大喧嘩をし、ある時は誤報に冷や汗をかき、ある時は記者クラブで顰蹙を買い、そしてある時は「産経は右翼」という偏見と闘い……現場を這いずり回った一人の記者の可笑しくも生々しい受難の記録。
  • 知っている人は得をしている 宝石の価値(新潮新書)
    3.5
    かつて大枚はたいた婚約指輪、祖母から譲られた貴石つきのペンダント――タンスの引き出しに眠っていませんか? 宝石商の3代目にして海外ハイブランドとも協業した名店SUWAを経営、国立科学博物館では特別展の監修も務めた斯界のレジェンドが、宝石全般の楽しみ方から資産価値、店で買うときの基準までわかりやすく伝授。その本当の〈価値〉を知らない多くの日本人へ向けて、知っていれば得をする宝石の話。
  • 決定版カフカ短編集(新潮文庫)
    3.5
    この物語はまるで本物の誕生のように脂や粘液で蔽われてぼくのなかから生れてきた――。父親との対峙を描く「判決」、特殊な拷問器具に固執する士官の告白「流刑地にて」、檻の中での断食を見世物にする男の生涯を追う「断食芸人」。遺言で原稿の焼却を頼むほど自作への評価が厳しかったカフカだが、その中でも自己評価が高かったといえる15編を厳選。20世紀を代表する巨星カフカの決定版短編集。
  • さまよえる神剣
    3.5
    1巻2,420円 (税込)
    「安徳帝は入水せず、三種の神器の剣とともに土佐山中に消えた」。伝承を信じて、後鳥羽上皇のため神剣探索の旅に出た忠臣・有綱。苦難の果てに帝一行が住み着いたという集落を発見するが、そこでは思いも寄らない運命が待ち構えていた。一人の若者の冒険と恋を通じて、日本史最大の謎に挑んだ著者新境地の長編歴史ロマン。
  • アローン・アゲイン―最愛の夫ピート・ハミルをなくして―
    3.5
    “結婚しない女”と呼ばれたわたしが一緒になったのは、ニューヨークでも有名な作家で、プレイボーイ――。山あり谷ありの幸せな33年間を経て、「ふたたび一人」で生きていく。その声や仕草、におい、運命的な出会いから最期の表情まで、一足先に旅立ってしまった彼の記憶を抱きしめながら。心の筆で書き留めたエッセイ。
  • 飢餓同盟(新潮文庫)
    3.5
    眠った魚のように山あいに沈む町花園。この雪にとざされた小地方都市で、疎外されたよそ者たちは、革命のための秘密結社“飢餓同盟”のもとに団結し、権力への夢を地熱発電の開発に託すが、彼らの計画は町長やボスたちにすっかり横取りされてしまう。それ自体一つの巨大な病棟のような町で、渦巻き、もろくも崩壊していった彼らの野望を追いながら滑稽なまでの生の狂気を描く。(解説・佐々木基一)
  • 希望のゆくえ(新潮文庫)
    3.5
    誰からも愛された弟には、誰も知らない秘密があった。突然姿を消した弟、希望(のぞむ)。行方を追う兄の誠実(まさみ)は、関係者の語る姿を通し弟の持つ複数の顔を知る。本当の希望(のぞむ)はどこにいるのか。記憶を辿るうち、誠実もまた目をそらしてきた感情と向き合うこととなる――。痛みを抱えたまま大人になった兄弟が、それぞれの「希望(きぼう)」を探す優しいエールに満ちた物語。文庫化にあたり、書下ろし短篇を収録。(解説・山中真理)
  • 暗殺
    3.5
    1巻1,815円 (税込)
    大学受験の朝、駅で射殺事件を目撃しながら通報を怠った麻紀。やがて親友の恋人として再び姿を現した犯人は職業的殺人者だった――。一方、事件を追う刑事のことみは現役大臣の秘書と交際するうち、大臣の特殊な性癖と周囲の不審な事件を知り、密かに調べを進める。殺人の構図と人間の暗部が読者を打ちのめす傑作長篇。
  • テレビ局再編(新潮新書)
    3.5
    203Q年、地方局の統廃合が始まり、その10年後にキー局は3つになる――。長きにわたってメディア界の覇者として君臨してきたテレビだが、広告収入はネットに追い抜かれ、「オワコン」と揶揄する声も。落日の巨人はどうすれば栄光を取り戻すことができるのか? その具体的な道筋とは? 我が国のテレビ70年の歴史を振り返りながら、キー局の元経営幹部がいま明かす、終わりなきテレビの未来とは。
  • 阿修羅草紙(新潮文庫)
    3.5
    1巻1,100円 (税込)
    最高の忍びタッグ誕生! 無駄な殺しはしないくノ一・すがると、手段を選ばない伊賀忍者・音無。正反対の考えを持つ二人は奪われた「呪いの巻物」を取り返すため、陰謀渦巻く京の都に向かう。伝説の忍びとの死闘や大名家への潜入を通して、徐々に真相に近づいていく二人。そして明かされた驚愕の真実と二人の想いとは……。任務のために陰で命を捧げた忍者たちを描く一気読み必至の傑作長編。
  • 歴史は予言する(新潮新書)
    3.5
    「1秒遅れの時計は永遠に合わない。しかし、止まっている時計の針は必ず合う」。現代人はインターネットやSNSを駆使して「最新の情報」を追い求めるが、すべての情報はどんなに速くても「1秒遅れ」で届く。一方、止まった時計は一日に二度、正確に“今”を指し示す。未来を見通すには、現在を追いかけるより過去を振り返るほうが有効なこともある。週刊新潮の看板コラム『夏裘冬扇』待望の書籍化。
  • 変見自在 安倍晋三を葬ったのは誰か
    3.5
    政治家としてさまざまな虚構を暴いてきた元首相の暗殺事件。その根底にある本当の問題を、忖度だらけの新聞が指摘できるわけもない。「ウクライナ戦争は宗教戦争」「習近平が多産を薦めるおぞましき理由」「歴代大統領が命じたホロコースト」など、報道されない世の「不都合な真実」を暴く超辛口名物コラム、堂々の第17弾。
  • それでも母親になるべきですか
    3.5
    かつて当たり前の存在だった「子のない女性」は、いつから「解決すべき問題」になったのか。産業革命や戦争、不景気、宗教、環境問題、医療などが、いかに女性の人生を翻弄し、その選択を変化させてきたかを描き出す。社会が突き付ける選択の裏にある女性たちの語られざる思いに迫り、現代の常識から女性を解き放つ一冊。
  • カーテンコール
    3.5
    1巻1,870円 (税込)
    著者曰く「これがおそらくわが最後の作品集になるだろう」(編集者「信じていません!」)。筒井文学の主要登場人物が打ち揃う「プレイバック」をはじめ、巨匠がこれまで蓄積した技倆と思索の全てを注いだ、痙攣的笑い、恐怖とドタバタ、胸えぐる感涙、いつかの夢のごとき抒情などが横溢する圧倒的傑作掌篇小説集爆誕!
  • 名医・専門家に聞く すごい健康法(新潮新書)
    3.5
    人生百年時代とはいうものの、いいことばかりとはかぎらない。高齢になるにつれて多くの人ががんや認知症、筋力低下や睡眠障害に悩まされ、さらには誤嚥性肺炎や寝たきりリスクにも備えなければならない。少しでも長く健康でいられるために、いったい何ができるのか。これまで『週刊新潮』が紹介した健康記事から厳選、13人の名医とプロフェッショナルが、最新の知見を生かした健康新常識と実践法を伝授する。
  • 江戸の空、水面の風―みとや・お瑛仕入帖―(新潮文庫)
    3.5
    大好きだった兄の長太郎を亡くしたお瑛も、今は成次郎と夫婦になり幸せに暮らしていた。そんな時、圭太という男が現れる。料理茶屋『柚木』の新しい奉公人だ。何くれとなくお瑛を助けてくれた女将のお加津は、優しくて手際のよい圭太を褒めちぎる。でも、何かおかしい……お瑛の胸はざわついた。お加津さんは何を考えているの? お瑛は猪牙舟を大川に漕ぎだしていく。好評「みとや」シリーズ!(解説・細谷正充)
  • 悪者さんちのハムスター 1巻
    完結
    3.5
    職業・悪役レスラーの金剛寺は、その屈強な体とコワモテから試合でもプライベートでも恐れられている。しかし彼の家には溺愛するキンクマハムスターのオムライスが待っていて……!? 悪役レスラーがハムスターに癒されるムキふわコメディ開幕!!
  • 湖の女たち(新潮文庫)
    3.5
    湖畔の介護施設で暮らす寝たきりの男性が殺された。捜査にあたった刑事は施設で働く女性と出会うが、二人はいつしかインモラルな関係に溺れていく。一方、事件を取材する記者は死亡男性がかつて満州で人体実験にかかわっていたことを突きとめるが、なぜか取材の中止を命じられる。吸い寄せられるように湖に集まる男たち、女たち、そして――。読後、圧倒的な結末に言葉を失う極限の黙示録。(解説・諏訪敦)
  • 朝鮮半島の歴史―政争と外患の六百年―(新潮選書)
    3.5
    ソウルの独立門は、日本ではなく清からの独立を意味して建てられた――そんな基本的な事実すら日本や韓国で知られていないのはなぜか。気鋭の研究者が、朝鮮王朝の建国から南北分断に至る長い道のりを、国内の政治闘争と周辺国のパワーバランスに着目して描き、朝鮮特有の政治力学の因果を浮き彫りにする決定的な通史。
  • 神獣夢望伝
    3.5
    1巻1,870円 (税込)
    くり返し見る夢の景色を探して旅立つ少年、恋人を取り戻そうと村を出奔する青年、一度は愛した男に裏切られた女、政争と権謀術数の渦に巻き込まれる人々――不条理な運命に翻弄され抗う先に救いはあるのか。キャラクターの濃さとストーリーの構成力を選考委員から絶賛された、日本ファンタジーノベル大賞2023受賞作。
  • ニューヨークのクライアントを魅了する 「もう一度会いたい」と思わせる会話術
    3.5
    1巻1,760円 (税込)
    個性の強いニューヨークのクライアントたちを相手に、いかにして信頼を勝ち得ているのか? 一本の電話から始まった忘れられない仕事、顧客自身が気づかぬ願望を聞き出す質問法、そして、予期せぬトラブルの解決策――。すべてが「普通」だった著者が、言葉と文化の壁を乗り越えて身につけた「聞くこと」から始まる会話術。
  • サーカスの夜に(新潮文庫)
    3.5
    1巻649円 (税込)
    両親の離婚でひとりぼっちになった少年は、13歳の誕生日を迎え、憧れのサーカス団・レインボーサーカスに飛び込んだ。ハイヒールで綱の上を歩く元男性の美人綱渡り師、残り物をとびきり美味しい料理に変える名コック、空中ブランコで空を飛ぶ古参ペンギンと、個性豊かな団員達に囲まれて、体の小さな少年は自分の居場所を見つけていく。不自由な世界で自由に生きるための、道標(みちしるべ)となる物語。(解説・ミムラ)
  • 国道16号線―「日本」を創った道―(新潮文庫)
    3.5
    横須賀から、横浜、町田、八王子、川越、柏などを経て木更津まで。東京をぐるりと囲む16号線エリア。約1100万人が住む一大経済圏である。旧石器時代から人々が集まり、二つの幕府の礎となった。絹の輸出で近代国家を支え、戦後はユーミンをはじめ新たな才能がここで育まれる。子供たちも増加し、未来へつながる道となった16号線、その秘密とは。胸躍る、新・日本文明論。(解説・三浦しをん)
  • キツネ狩り
    3.5
    1巻1,925円 (税込)
    三年前のバイク事故で右眼を失明した警察官の尾崎冴子は、訪れた事故現場でその一部始終を目撃する。以来、尾崎の右眼は三年前の光景を映すようになった。それを知った署長の深澤は尾崎の信頼する弓削警部補と共に、未解決一家四人殺害事件の再捜査に乗り出すが――選考委員全会一致の第9回新潮ミステリー大賞受賞作。
  • プロジェクト・インソムニア(新潮文庫)
    3.5
    睡眠障害(ナルコレプシー)のせいで失業した蝶野は、極秘人体実験「プロジェクト・インソムニア」の被験者となる。極小チップを脳内に埋め込み、夢を90日間共有する――。願望を自在に具現化できる理想郷(ユメトピア)は、ある悪意の出現によって恐怖と猜疑に満ちた悪夢へと一変する。次々と消えてゆく被験者たち、はたして連続殺人鬼の正体は――。驚愕の真相に涙が落ちる。最注目の新鋭作家による、大満足の長編ミステリー。(解説・千街晶之)
  • 呪殺島の殺人(新潮文庫nex)
    3.5
    秋津真白(あきつましろ)は、伯母・赤江神楽(あかえかぐら)の遺体の前で目を覚ました。だが、全ての記憶がない。ここ赤江島は、呪術者として穢(けが)れを背負った祖先が暮らした島。屋敷には、ミステリー作家の神楽に招かれた8人が。真白の友人で民俗学研究マニアの古陶里(ことり)の他に、顧問弁護士、ジャーナリスト、担当編集者、旧知の三姉弟たち。伯母を殺(あや)めた犯人はこの中に……。真白と古陶里ペアが挑む、新感覚密室推理。
  • 魚は粗がいちばん旨い―粗屋繁盛記―(新潮文庫)
    3.5
    魚の粗(あら)ほど旨いものはない! 築地に日本初の魚の粗料理専門店・粗屋ができた。金目鯛の粗汁、烏賊の腸煮、皮剥の肝和え――通常は捨てられてしまう粗が、魚を知り尽くした店主、鳥海五郎にかかると絶品料理へと大変身。はやる気持ちを抑え、今宵も粗屋の暖簾をくぐる。いったいどんな料理が待っているのか。粗を肴に酒を呑む、至福の時間の始まりだ。『骨まで愛して 粗屋五郎の築地物語』改題。(解説・太田和彦)
  • シチリアの奇跡―マフィアからエシカルへ―(新潮新書)
    3.5
    映画『ゴッドファーザー』が象徴する〝マフィアの島〟が、今やオーガニックとエシカル(倫理的)消費の最先端へ――みかじめ料不払い運動に反マフィア観光ツアー、有名ピザ屋が恐喝者を取り押さえ、押収された土地は人気の有機ワイン農場に姿を変えた――『スローフードな人生!』の著者が10年以上の現地取材で伝える、諦めない人々のしなやかな闘いのドキュメント。新しい地域おこしはイタリア発、シチリアに学べ!
  • ひとりで生きると決めたんだ
    3.5
    しっくりくる肩書きがない、人生が楽しくなる「週5日制」、心を射貫かれた田中みな実さんの一言……。誰もが素通りする場所で足を止め、重箱の隅に宇宙を感じ、「どうでもいいこと」の向こう側で見つけた、自分だけの「いいね」。48歳ふかわりょうが奏でる、芳醇で洒脱なしらべ。彼はなぜ、ひとりで生きると決めたのか。
  • 孤独の意味も、女であることの味わいも(新潮文庫)
    3.5
    人に絶望しても、性暴力に遭っても。愛する子を喪って、すべての「いま」に正解がないように思えても。人生には必ず意味がある。救えない人間などどこにもいないのだから――。母親の後ろに隠れていた少女が、異性の欲望に晒されて呆然とした青春時代を経て、自由を渇望し、自らの言葉だけで生きるに至るまで。気鋭の国際政治学者が、端正な文章で紡ぐようにして綴った等身大のメモワール。(解説・茂木健一郎)
  • 道行きや(新潮文庫)
    3.5
    カリフォルニアで夫を看取り、二十数年ぶりに日本へ愛犬と帰国。“老婆の浦島”は、週の四日は熊本で犬と河原を歩き、植物を愛でる。残りは早稲田大学で、魚類の卵のように大勢の若者と対話する。移動の日々で財布を忘れ、メガネをなくし、鍵をなくし、犬もなくしかけた……思えば家族を、あらゆるものを失って、ここに辿り着いたのだった。過ぎ去りし日を噛みしめ、果てなき漂泊人生を綴る。(解説・ブレイディみかこ)
  • 武士とは何か(新潮選書)
    3.5
    平安後期から戦国時代にかけて、政治・社会の中心にいた中世武士。日常的に戦闘や殺生を繰り返していた彼らのメンタリティーは、『葉隠』『武士道』で描かれた江戸時代のサラリーマン的な武士のものとはまったく異なっていた。史料に残された名言、暴言、失言を手がかりに、知られざる中世武士の本質を読みとく画期的論考。
  • あこがれ
    3.5
    1巻1,650円 (税込)
    ――そうか、もう、あっちにいるのか。この飛行機は、棲み馴れたあの世から、これから生きていくこの世に着いたということか――。飛行機であの世へ到着したという設定の「星座のひとつ」。ハアちゃんと呼ばれた子どもの頃にまだ見ぬ町や人に憧れた記憶を描いた表題作など17篇。99歳で大往生した著者の最後の小説集。
  • 沖縄県知事―その人生と思想―(新潮選書)
    3.5
    「基地か経済か」「政府との対立か協調か」――沖縄は常にこの二分法で語られてきた。しかし歴代の県知事たちは、保守であっても時に首相を鋭く批判し、革新であってもしばしば官邸と協力した。屋良朝苗、西銘順治から翁長雄志、玉城デニーまで8人の肉声から、単純化された保革対立では見えない沖縄問題の深層を読み解く。
  • ハツ恋は2度おいしい 分冊版第1巻
    3.5
    大好きだった幼なじみの今城 聖と、引越しを機に離ればなれになってしまった東野美雲。数年後、猛勉強を経て今城と同じ高校に通うことになった美雲は運命の再会に心ときめかすが、再会した今城には、大好きだった幼い頃の面影はなくて――!? 【コミックニコラ】読むと恋がしたくなる。100%ピュアな胸きゅんラブストーリー♪ ※この分冊版には「初恋落第 ①」「初恋落第 ②」(作品本編の第1・2話分)が収録されています。
  • ベンチャーキャピタル全史
    3.5
    アメリカでGAFAが次々と花開いたのは偶然ではない。その背景にはスタートアップにリスクマネーを供給してきた連綿たる「意志」があった。19世紀の捕鯨船から連続起業家たるエジソン、そしてジョブズやベゾスまで、ビジネスの革新者たちを国家規模で涵養してきた歴史を紐解く、スタートアップ元年に読むべき決定的現代経済史。
  • 秀吉を討て―薩摩・明・家康の密約―(新潮新書)
    3.5
    大国・明と薩摩、家康が秀吉排除に向けて意を通じていた――。関ヶ原の戦いの後、敗れた西軍の武将には極めて厳しい沙汰が下されたが、島津氏はなぜか所領を安堵され、この異例の優遇は大きな謎とされてきた。だが、最新史料を詳細に分析した結果、朝鮮出兵の最中、島津氏と明が太閤秀吉打倒へ向けて連絡を取り合い、その企てに家康も関与していた可能性が高いことがわかってきた。戦国の興亡史を塗り替える歴史考証。
  • 人間の業(新潮新書)
    3.5
    世の中、「わかっちゃいるけどやめられない」ことは多いらしい。党利党略に走る政治家、大上段に構えるメディア、死刑囚の人権を擁護する人々、マスク依存症、行き過ぎたオンライン化……頭を捻るようなことが、平然とまかり通っている。でも、人は皆、愚かでマヌケで、だからこそ愛らしい生き物なのかもしれない――。自らの「業」も認めるべストセラー作家が、世を騒がせた様々な事件から「人間の業」の深さを看破する。
  • 秘密の花園(新潮文庫)
    3.5
    私は、なにをしているんだろう。どうしたら「私」でいられるんだろう? カトリック系女子高校に通う、三人の少女、那由多、淑子、翠。性格の異なる三人の「私」は、家族、学校、男たちの中にあって、それぞれが遠いはるかを、しずかに深くみつめている。「秘めごと」をかかえる彼女たちの微笑の裏側の自由。甘やかな痛みの底に眠る潔くも強靭な魂。自分を生き抜いていくために「私」が求めていたことは――。記念碑的青春小説。(解説・穂村弘)

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