宮崎アニメの暗号

宮崎アニメの暗号

小説・文芸
660円 (税込)

3pt

『もののけ姫』のあのシーンには「隠し絵」が埋め込まれている――ナウシカ、ラピュタ、トトロ、千と千尋……日本人なら誰もが観たであろう宮崎駿アニメ。その表層のエンターテインメント性に惑わされるな。全ての作品にはさまざまな「仕掛け」が巧みに隠されている!! 「カオナシ」が表すものは……「ナウシカ」は聖女じゃなくて……「湯婆婆」のあのタマネギ頭は……そして、多くの作品に共通する「母の不在」の意味するものとは――暗号を一つ一つ解読していくと宮崎アニメが真に訴えるものが見えてくる! 本書とともに、宮崎駿が仕掛けた暗号を解読せよ。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    エッセイ・紀行 / エッセイ
  • 出版社
    :
    新潮社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    新潮新書
  • タイトル
    :
    宮崎アニメの暗号
  • タイトルID
    :
    133924
  • ページ数
    :
    207ページ
  • 電子版発売日
    :
    2011年10月21日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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宮崎アニメの暗号 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    極めて良かった。主体的な視点がしっかり交えられて語られていた。
    もう一度読もうと思う。
    本著の中で引用された本も読みたいなー。
    オススメです。

    0
    2012年02月14日

    Posted by ブクログ

    サクサク読めます
    ジブリアニメ好きにはたまらない。
    宮崎監督アニメの裏側みたいなのが
    詳しく書いてあって普通におもしろいです。

    0
    2011年06月23日

    Posted by ブクログ

    宮崎アニメと、他のアニメその他のエンターテイメントの違いはなにか。それは宮崎作品の面白さのなかに隠されたとくべつの「仕掛け」にあると、著者はいう。それは作品のなかに自然に違和感なく溶け込んでいるため、ちょっと見には「暗号」のようだが、作品の血となり肉となって、宮崎作品のかぎりない魅力と豊かさとなっている。その豊かな背景とメッセージ性を明らかにしようというのが本書の意図だ。読んでなるほどと納得したり、そこまで深い背景が、と驚いたり、そのメッセージに共感したりすることが多かった。

    まず冒頭で、『となりのトトロ』の背景に1972年のスペイン映画『ミツバチのささやき』があったという事実が語られる。エリセのこの作品には、キリスト教に抑圧される以前の自然崇拝の古い世界観がもり込まれている。『となりのトトロ』は、この映画から影響を受け、似たようなシーンが見られるし、同様の世界観を表現している。ヨーロッパならローマ帝国以前のケルト人の森の文化、日本なら縄文時代やそれ以前の文化への敬愛が二つの映画の底流をなしている。

    『となりのトトロ』にかぎらず、キリスト教や産業文明以前の、自然と人間が一体となった世界への共感は、宮崎アニメのいたるところに見られる。森や森の生き物に共感し、生き物と交流できたり、森から異界への入り込む森の人。キリスト教は、そのような能力をもった人々を魔女として迫害した。宮崎アニメには、そういう魔女的な一面をもった登場人物へのあたたかいまなざしがある。ナウシカにも魔女を思わせる不思議な力があった。狼少女サンにも同じような一面がある。サツキやメイはお化けを見たし、千尋は異界への通路をひらいた等。

    この本の中心にあるのは、『もののけ姫』の背後にある五行思想の「暗号」を解くことである。中国生まれの五行思想は、万物を木(生命の象徴)、火、土(大地の象徴)、金、水の五つの原素に分類する。木は燃えて火を生じ、火は灰を生んで土を生じ、土は金を含み、金は水を付着させ、水は木を育てる。逆に木は土から養分を吸い上げ、土は水をせき止める。水は火を消し、火は金属を溶かし、そして金属を斧は木を倒す。

    この五行思想を宮崎は作品で駆使しているが、『もののけ姫』にはそれが地下水脈のように張り巡らされているという。たとえば、ひずめが大地に着くたびにそこから草が成長し、一瞬に枯れてしまうシシ神は、大地(土気)の象徴であろう。銃弾を受けたアシタカは、シシ神によって救われる。逆にタタリ神になった乙事主(猪)の生命は、シシ神によって吸い取られた。大地(土)は、木(生命)に命を与え、そして再び大地に返すのだから、アシタカも乙事主も木気を表しているといえるだろう。森の生き物たちは、シシ神(土気)の恵を受けてのみ、命を育むことができる。シシ神は森の秩序であるゆえ、あらゆる生き物がシシ神を畏れ、敬う。

    ところがシシ神(土気)の怒りを買う産業文明(火気)が、森にやってくる。人は森から採取した鉄をタタラという炉で、火を使って銃弾に変える。そして生き物の命を奪う。それだけでなく森そのもの(木気)を奪う。『ミツバチのささやき』で荒れ果てたスペインの荒野が舞台となるが、それは人が深き森を伐採した結果なのだ。森の伐採はひとつの文明を滅ぼすさえある。それが宮崎のいう「祟り」の本質ではないか。宮崎の視野は、文明そのものがもつ「祟り」にまで及んでいるのだ。

    『もののけ姫』の底流をなす五行思想をごくかんたんに見た。これだけだとこじつけのように感じられるかもしれないが、実際にはもっと詳しく周到に論じられており、読んで説得力がある。

    またシシ神は、木気(大地)の象徴であるだけでなく、神話から洞穴絵画にいたるまで人類の何重もの歴史的なイメージを合わせ持つ存在として造形されている。それを説明するくだりも、興味尽きない。旧石器時代以来、欧州では「有角神」が信仰されていたが、キリスト教の興隆後は悪魔とされた。ケルトの有角神は、ケルヌンメスといわれ、動物の王でありながら、他の生物とともにあった。ここにシシ神の原型があるかもしれない。シシ神は、破壊と再生を一身に体現するという意味でモヘンジョダロのパシュパティのいう有角神にも連なる。さらに『ギルガメッシュ叙事詩』、最後には、旧石器時代の洞穴絵画のひとつ「トロワ・フレールの呪術師」という図像にこそ、始原のシシ神が見いだされる。

    通読して、宮崎アニメがその上質のエンターテイメントのなかに、これほど遠くまで遡る歴史的視野と、文明の根源までを見据える深い批判精神を隠していたということに驚き、再度宮崎アニメを見直したいという思いに駆られた。

    0
    2010年08月03日

    Posted by ブクログ

    ジブリが好きな私は、この本を見つけた時、すごくわくわくしました。新しいジブリ作品を見るような気分でした。
    ジブリ作品の暗号とは、宮崎駿監督が他の作品に似せたり、裏の意味を作品の中に隠したりしているということでした。
    しかし、人が生まれて1億年以上。同じようなものがあっても不思議ではないのではない、むしろ、仕方ない、必然的かと思ってしまいました。けど、すべて読んでみて、ジブリの中で、引越しの当日にトンネルに入ってみようとは思わないだろうと始まって10分もしないうちにツッコミを入れてしまった私、しかし、主人公が元の世界に戻った時には、その行動もまた、仕方なく、必然であったように思えます。この本で特にもののけ姫について書かれていました。読んでみて、もう一度、じっくりとジブリ特にもののけ姫を見てみたいと思いました。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    ためになりました。
    けれど、思ったより評判が良くないのも一理あるとは思います。
    しかし、初学者が世界の広さを認識するのにはもってこいだと思うのです。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    僕は宮崎駿監督作品は結構好きなんです。特に監督の作る「世界」が好きで、それはどちらかというとキレイなものではなくて、いろいろな要素が詰め込まれているものです。ナウシカなら腐界、もののけ姫ならシシガミ、千と千尋では全体的にゴテゴテしてますよね。

    本書を読んで、そうした詰め込まれた感覚っていうのは、案外的外れではなくて、実際さまざまな神話や思想、物語がまじりあっていると分析することも可能なようです。

    あえて「可能」といったのは、監督にインタビューしたわけではなくて、著者の分析によるものだからです。ただ、さまざまなものの重なり合いがあるということは、私もそうだろうなと思います。

    むしろ、監督の作品でも元ネタがある、という言い方が適当かわかりませんが、何もないところから出てきたわけではないのでしょう。個性だオリジナリティだとか言う人の中には、この辺を勘違いしている人が多いように思います。本当に発想出来る人も一つまみくらいはいるかもしれませんが。

    ところで、「風立ちぬ」では堀越二郎の人生に、堀辰夫の小説を重ね合わせているといえます。当初、どうしたらこの二つを一つの物語にするという発想ができるのだろうかと不思議に思ったのですが、いろいろなものの重ね合わせが宮崎駿の世界だとすれば、これも監督にとってはそんなに突飛なことでもないのかもしれません。

    本書をとおしてこんなことを思いました。話の多くはもののけ姫とラピュタの分析です。その真偽は不明ではありますが、それでも一読の価値は、宮崎駿のファンならあると思います。

    0
    2014年04月25日

    Posted by ブクログ

    五行思想や多くの伝承に見る宮崎アニメの深奥に対する考察。自然と人の相克を劇中に見る言葉の中からも紡ぐ。面白い。

    0
    2012年11月09日

    Posted by ブクログ

    面白かった!
    違う観点で宮崎アニメをみると、こうも奥深いものなのかと。

    勝手に宮崎アニメはやっぱり自然と人間の共存であったり、その辺がテーマになってるんだろうと思っていたけど全く全然仕込まれている層が厚過ぎました。
    もう一度見直してみよう!

    0
    2012年04月30日

    Posted by ブクログ

    ジブリ作品は宮崎駿のオリジナルだとばかり思っていたから、実はもとになる作品があったということに驚いた。

    あと、自分が思っていた以上に深いものがあって、この本に出てきた参考文献や映像を見てみたいと思った。

    もちろん、ジブリ作品も改めて見たい。特に、もののけ姫。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    オマージュ作品は返歌、変奏曲
    P71中国の五行思想によれば「赤色」は大地の精霊を呼び起こす色である。また、狐は大地の精霊の「遣わしめ」であり、それが登場するとき大地に大きな動きの兆しが見える。

    0
    2022年05月23日

宮崎アニメの暗号 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    エッセイ・紀行 / エッセイ
  • 出版社
    :
    新潮社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    新潮新書
  • タイトル
    :
    宮崎アニメの暗号
  • タイトルID
    :
    133924
  • ページ数
    :
    207ページ
  • 電子版発売日
    :
    2011年10月21日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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