作品一覧 2022/09/28更新 あなたの子宮を貸してください 試し読み フォロー 獄に消えた狂気―滋賀・長浜「2園児」刺殺事件― 試し読み フォロー ソ連兵へ差し出された娘たち 試し読み フォロー 中国残留孤児 70年の孤独(集英社インターナショナル) 試し読み フォロー 1~4件目 / 4件<<<1・・・・・・・・・>>> 平井美帆の作品をすべて見る
ユーザーレビュー ソ連兵へ差し出された娘たち 平井美帆 他の人を助けるために性を売る女性。 自分の意思よりも日本の集落の上層部の男の人とソ連の幹部で決められた合意に従うしかなかった少女達。 そして他の人を守るとために自ら進んで売りに行く回数を増やした人や、身体を売った人に日本に帰国後、物好きだったなと言われる彼女達。 どこまで男性は卑怯なのかと思った...続きを読む。 そしてそんな世の中腐ってると思う。私ならその言い方はないと若くても思うし、その場で伝える。 そんな集団なら抜け出して経験を語るべきだとやっぱ思ってします。 そうならない環境、同じ地域に住んでいて閉ざされた環境にいるのは恐ろしいことだと思った。 戦争を始めたのも男性で、犠牲になるのは1番弱いもの。 その当時は結婚が尊いもののように、 まだ結婚をしていない人のみに焦点を当てられて娼婦のように働いていた彼女達。 誰にも迷惑をかけたくないから経験を黙っている彼女達。 今はそんな時代ではないけど、実際に戦争での女性に起こり得る悲劇なんだなと思った。 そして今の時代を生きてる私は そんな経験をしたら確実に暴露するだろう。と思った。 それには恥とかではなく、言わないとわからないことが多いと思ってるからだ。そしてそれは後世に確実に伝わらないと行けない経験だと思うからだ。 Posted by ブクログ ソ連兵へ差し出された娘たち 平井美帆 ノンフィクション。。いや、フィクションですよね?と思うほど、現実に起こったとは考えたくない話でした。生き残った娘達の言葉しか残らなかったので、さらにひどいことや悲しいこともあったでしょう。。きっと世界で今でもあるんだろうなと思うと言葉にならないですね。。 Posted by ブクログ ソ連兵へ差し出された娘たち 平井美帆 非常に読み応えのある本だった。取材と検証を重ねて見えてきた事実。なかったことにされている声を掬い取る著者の見る力、聞く力、書く力。何より訴える力。決して知らないままでいてはいけないし、知った自分はバトンを受け取り考え続けなければいけないと強く思った。 Posted by ブクログ ソ連兵へ差し出された娘たち 平井美帆 毎年8月には先の大戦に関する書籍を意識して手にするようにしています。 そんな中で手にした本書。 今までに手にしてきた戦争関連本とは全く違い、国策として満州へ渡った黒川開拓団の「接待」について著者である平井美帆さんが実体験を聞きまとめたノンフィクション作品。 「減るもんじゃない」 この一言は酷す...続きを読むぎるし、辛すぎる。 敗戦の直前になり突如として参戦したソ連。 北方領土の問題だけでなく、かつて満州と呼ばれた地もソ連軍により攻め込まれたことを改めて実感。 いわゆる従軍慰安婦の問題で戦争により女性が性の被害を受けた事実があることは知っているつもりです。 しかし、本書で語られるのはソ連軍に「接待」の名の元、貢物のように差し出された日本人女性の辛く悲しい歴史。 一億総玉砕の名の元、「特攻」という非人道的作戦にて命を落とした多くの若者は当然ながら男性であり、今までは男性視点での関連書籍しか手にしてこなかったことにも改めて気づかされました。 「戦争は勝っても、負けても、残酷。まして負けては、女や子供が犠牲になる」と玲子さんは語気を強めて語ったという。 当時の被害女性と同年代の娘を持つ父親として、胸が張り裂けるような思いをしながらも、目を背けてはいけないと言い聞かせ読み終えることが出来ました。 あの戦争から今年で78年。 多くの戦争体験者がお亡くなりになられ、年々後世に実体験を語れる人達も少なくなっているのも事実。 残酷な歴史から人類は何を学んだのか。 残念ながら地球規模でみればロシアを筆頭に今も戦争を起こしている国がある。 平和への願いと共に忘れては、目を背けてはいけない、歴史が記されていました。 【第54回大宅壮一ノンフィクション賞(2023年)ノミネート】 文芸評論家・斎藤美奈子氏激賞! 第19回開高健ノンフィクション賞受賞作 1945年夏――。日本の敗戦は満州開拓団にとって、地獄の日々の始まりだった。 崩壊した「満州国」に取り残された黒川開拓団(岐阜県送出)は、日本への引揚船が出るまで入植地の陶頼昭に留まることを決断し、集団難民生活に入った。 しかし、暴徒化した現地民による襲撃は日ごとに激しさを増していく。 団幹部らは駅に進駐していたソ連軍司令部に助けを求めたが、今度は下っ端のソ連兵が入れ替わるようにやってきては“女漁り”や略奪を繰り返すようになる。 頭を悩ました団長たちが取った手段とは……。 《開高賞選考委員、全会一致の大絶賛!》 作品は、共同体の「自己防衛」のために女性たちを「人柱」に捧げる「隠された暴力」の柔らかなシステムを浮かび上がらせている点で、極めて現代的な意義を有していると言える。 ――姜尚中氏(東京大学名誉教授) 本書は、変わることのできなかった日本人の問題として悲しいことに全く色褪せていないのである。 ――田中優子氏(法政大学名誉教授) 犠牲者の女性たちが著者の想いと心の聴力に気づいて、真実の言葉を発してくれたのだ。 ――藤沢周氏(芥川賞作家) この凄惨な史実をほぼすべて実名で記した平井の覚悟と勇気は本物だ。 隠された史実の掘り起こしだけではない。ジェンダー後進国であるこの国への果敢な挑発であり問題提起でもある。 ――森達也氏(映画監督・作家) ディテールの迫力が凄まじい。当時の触感や恐怖がそのまま立ち上がってくるような、生々しい感覚を見事に描き出した文章に圧倒された。 ――茂木健一郎氏(脳科学者) 《推薦》 今日の「性暴力」にまっすぐつながる過去の「性接待」。その事実に、あなたは打ちのめされ、そしてきっと覚醒する。 ――斎藤美奈子氏(文芸評論家) 【著者略歴】 平井美帆(ひらい みほ) 1971年大阪府吹田市生まれ。ノンフィクション作家。 1989年に高校卒業と同時に渡米し、南カリフォルニア大学に入学。同大学で舞台芸術と国際関係学を学び、1993年卒業。 その後、一時東京で演劇活動に携わるも1997年に再び渡米し、執筆活動を始める。2002年に東京に拠点を移す。 著書に『中国残留孤児 70年の孤独』(集英社インターナショナル・2015)、『獄に消えた狂気 滋賀・長浜「2園児」刺殺事件』(新潮社・2011)、『イレーナ・センドラー ホロコーストの子ども達の母』(汐文社・2008)など。 Posted by ブクログ ソ連兵へ差し出された娘たち 平井美帆 また私の知らなかった戦争が、ここに記されている。 戦争関連の本を読むたび、知らないことばかりだなぁ、とため息が出る。 内容はあまりにも衝撃的で、著者はよくここまで聞き出せたと思う。 やはり女性だからこそ出来たのでしょう。 敗戦直後の満州。 黒川開拓団は団を守るため、未婚の娘たちを「接待」の名目で...続きを読むソ連兵へ差し出す決定をする。 こうした接待や性的暴行などは戦時中の話として聞くことはあるが、衝撃なのは身内の男たちの態度だ。 「皆を守るため」と娘たちを選別して差し出し、誰も助けてくれない。 更にやっとの思いで帰国したら「汚い」と言われ、誰にも歓迎されない。 笑みを浮かべながら「減るものじゃない」と発言する 男。 無意識、無自覚の性差別には落胆しかない。 Posted by ブクログ 平井美帆のレビューをもっと見る