磔の地(新潮文庫)

磔の地(新潮文庫)

小説・文芸
1,210円 (税込)

6pt

3.4

ルイジアナ州アイビーリア郡。刑事ロビショーのもとに、かつて私刑により父親を磔殺された写真家ミーガンが訪ねてくる。窃盗罪で拘置中の黒人が看守に虐待されていると訴えてきたのだ。真相を探るうち、件の囚人の妻の自殺、レイプ犯らの殺害と、様々な悲劇が表面化し、かつての磔の惨劇へと結びつく……。米南部ミステリーの巨匠が犯罪小説に文学性を吹き込んだCWA最優秀長篇賞受賞作!(解説・霜月蒼)

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 海外小説
  • 出版社
    :
    新潮社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    新潮文庫
  • タイトル
    :
    磔の地(新潮文庫)
  • タイトルID
    :
    1923136
  • 電子版発売日
    :
    2025年07月29日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    2MB

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磔の地(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    先日、王谷晶さんが受賞して、話題となったダガー賞(の翻訳部門)、
    その、ゴールド(最優秀)を獲った作品として本屋さんの新発売コーナーに随分と積んでいたので衝動買い。
    ・・・ただし、受賞は1998年でありました・・・
    翻訳モノは、相性の良し悪しで分かれ道。
    今作は、登場人物の相関関係を理解するのに大苦戦、舞台となる街の風景や雰囲気を感じ取ることが出来ずに、
    只々、文字を追い続けることで精一杯。
    苦しい読書時間となってしまいました。

    0
    2025年09月05日

    Posted by ブクログ

    新潮文庫・海外名作発掘シリーズの一作。
    主人公デイヴ・ロビショーシリーズとして、本国では19作が発表されており、本作はその10作目にあたる。

    10作目までの背景をネットで調べてみた。
    主人公のデイヴ・ロビショーは元ニューオーリンズ市警の刑事。本作では、生まれ故郷であるルイジアナ州アイビーリア郡保安官事務所の刑事として働いている。
    ベトナム帰還兵であり、アルコール依存症との闘いを続けている。二番目の妻と養女と暮らしており、一人目の妻は殺害されているらしい。
    ルーツはフランス系ケイジャン。ロビショーという姓からも、その出自がうかがえる。
    彼はまさに土地の人間だ。バイユー(湿地帯)の近くに住み、釣り餌屋を営みながら、保安官事務所の刑事として地元社会と深く関わっている。
    親友はニューオーリンズ市警時代の同僚、クリート・パーセル。
    怒りを内に抱え込み抑制するロビショーに対し、クリートは怒りも感情もむき出しにする。抑制的に進む物語の中で、強烈なアクセントとなる魅力的なキャラクターだ。

    シリーズ10作目から読み始めたためか、ロビショーの背景や価値観、内面に抱える怒りが唐突に語られる場面もあり、物語に入り込むまでには少し時間がかかった。
    物語は過去の犯罪事件を軸に進む。その中で、アイビーリアという土地の呪縛、そこに生きる人々、そして力を持つ者と持たざる者の関係が描かれていく。
    本作が描くのは、「差別」という憎しみの深さと、それが土地や歴史と結びついたときに生まれる犯罪である。
    「差別」と「経済」は密接につながっている。
    経済を握る人間の意向が土地の生産性を左右し、その恩恵にあずかる人々は、意識的にも無意識的にもそれに従う。
    そして、その結束はさらに経済を加速させる。しかし一度仕組みとして固定化されると、人は仕組みそのものを守るために行動するようになる。
    そこから外されないために、強い者の意向に合わせる。不安や恐怖が人々の行動を縛り、その結果として差別は常態化し、やがて悲劇が生まれる。

    解決はない。
    本作は、アイビーリアという土地に積み重なった差別と暴力の歴史が、人々の人生をどのように縛り続けるのかを描いた物語である。
    ルイジアナの湿った空気とともに、人間の醜さと哀しさが静かに立ち上がってくる。
    読後に残るのは謎解きの爽快感ではなく、人間社会の根深さに対する重い余韻である。

    0
    2026年05月30日

    Posted by ブクログ

    長いのだが、時折、描写が飛んでいる感を受ける。殺人の連続がこのラストで良いのかとも。
    とにかく超絶的に人名が頭に残らずで、こんなにも人物一覧見返したのは…

    0
    2025年10月22日

    Posted by ブクログ

    サンセット・リミテッド号の停車駅があるルイジアナ州ニュー・アイビーリア。その町の保安官事務所の刑事デイヴ・ロビショーのもとに、女性写真家ミーガンが訪ねてくる。彼女の父親は、かつて納屋の壁に磔にされて殺害された労働活動家フリンだった。この犯罪は罰せられることなく、無関心や恐怖から見て見ぬふりをした人々はみな沈黙の刻印を背負った。
    窃盗罪で拘置中の黒人が看守に虐待されているというミーガンからの情報で、捜査に乗り出したロビショーは、幾重にも交錯する事件に遭遇。
    映画の撮影現場で雇われたサイコパスの暗躍、過去の秘密を紛らわせるため酒に溺れる大地主の娘の不審な行動、黒人少女をレイプした白人兄弟の殺害事件……さまざまな事件が表面化し、さらなる悲劇へと連なっていく。

     「破れざれる旗の下に」に続いて、デイヴ・ロビショーものまで翻訳されるとは。ただし,かつて角川文庫で出ていたこのシリーズは、あいにく未読のままである。途中から犯人探しはどうでもよくなってしまい、物語の世界をただただ漂う。

    0
    2025年08月06日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    1998年ゴールド・ダガー賞受賞作.アメリカ南部が舞台で,どうやらシリーズの10作目らしい.
    ゴールド・ダガー賞受賞にふさわしく,南部の田舎のどうしようもない閉塞感が重厚なトーンで描かれた,傑作であるが,読後感はスッキリしない.結局,巨悪には勝てないのか...
    しかし,アメリカ人は,こんなにも婉曲的な会話をするんですかね?

    0
    2025年11月24日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    2025年の28冊目は、ジェイムズ・リー・バークの「磔の地」です。1998年のゴールドダガー賞受賞作です。舞台は、アメリカ南部ルイジアナ州。ディープサウスとも呼ばれるスワンピーな土地を舞台にしつつも、暑くるしさよりも乾きを感じるのは、作者の文体なのでしょう。そして、この本がゴールドダガー賞を取る当たりに、イギリス人のアメリカ南部好きを感じずにもいられません。
    主人公は、アイビーリア郡の保安官事務所に勤務し、釣り餌屋も営む、デイヴ・ロビショーです。本書は、シリーズ10作目となります。納屋に磔にされて殺されたジャック・フリンの未解決事件を軸に、アイダ・ブルサードの溺死事件や少年2人の射殺事件等を絡めつつ、アメリカ南部の闇の歴史を描いて行きます。ロビショーは、事件の周りを浮遊するようにウロウロするだけで、一向に事件は解決する気配を見せませんが、最終盤に掛けて、驚きの真相が明らかになります。最後まで読み終えれば、ゴールドダガー賞受賞も頷けます。
    バークの風景描写は、もう少し湿度を感じたい所ですが、言われる程、悪くないと思います。
    ☆4.6

    0
    2025年08月13日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ロビショー・シリーズ第九作。

    相変わらず話が追いにくい。
    解説によるとこれでも物語の輪郭がはっきりしているそうだが。

    話は、
    クール・ブリーズ・ブリザードという黒人男性が、
    アレックス・ギドリーという看守に虐待されている、
    とロビショーが知るあたりからはじまる。
    FBIはクールにリッキー・スカーロッティというイタリア系ギャングのボスの犯罪を証言しようとしているらしい。
    以下、殺された人と犯人。

    ジャック・フリン:労働組合をつぶすために、磔の形で殺された労働運動家。
    ←アーチャー・テルボンヌ:旧家の地主。南部を舞台にした映画の出資者。
    元警官・看守で殺し屋ハーポ・スラッグスも同席。

    アイダ・ブルザード:洗濯のメイド。クール・ブリーズ・ブルザードの妻で二十年前に自殺したと思われていた。
    ←アレックス・ギドリー。ハーポ・デラハウシーがともにクールが密造酒を売っていることをネタに、アイダがハーポの下で働くよう脅す。アイダを妊娠させた? 当時は警官であり、現在看守だったが首になる。

    アーチャー・テルボンヌの娘、ライラ・テルボンヌを襲った兄弟←
    ハーポ・スクラッグス、命じたのはアーチャー・テルボンヌ。

    アンソニー・ポロック:映画スタジオの会計士で、映画の予算から横領したと映画製作会社のシスコ・フリンを責めた。刺殺。
    ←スウェード・ボクスライター:シスコの幼なじみで親友。

    ロドニー・ラウンダーミルク:シスコ・フリンの姉を拷問した三人組の一人(他はハーポ・スラッグスとジュバル・ブリートラブ?)。8階の窓から放り出されて死亡。
    ←スウェード・ボクスライター

    スウェード・ボクスライター:銃で撃たれてジャック・フリンと同じ場所同じように磔にされて死ぬ。
    ←ハーポ・スクラッグスとジュバル・ブリートラブ

    ジュバル・ブリートラブ
    ←行方不明だが死亡?

    アレックス・ギドリー:ジャック・フリンの殺人の証拠と引き換えに免責を得ようとして銃殺される。
    ←ハーポ・スクラッグス

    リッキー・スカーロッティ:イタリア系ギャングのボス。
    ライフルで射殺される。ハーポ・スラッグスにクール・ブリーズの殺しを依頼した。
    ←ジャック・ポワティエ。香港系マフィアの依頼を受けたフランス系カナダ人。

    ジェシー・リドー:元売春婦。ハーポ・スクラッグスと売春宿を経営し、ジャックフリン殺しの証拠の入っているアイスボックスを預かっていた。
    ←ハーポ・スクラッグス

    ハーポ・スクラッグス:元看守の殺し屋。
    ←アーチャー・テルボンヌの命を受けた相棒。ライラ・テルボンヌを襲った兄弟を一緒に殺した相棒だった。ハーポは返り討ちにして豚の餌にしたらしい。重傷だったため最後には自殺する。

    ライラ・テルボンヌ:アーチャー・テルボンヌの娘。
    ←ジャック・ポワティエ。ただしジャック・フリンの娘ミーガンが本来の標的と間違わせた。

    殺されていないが参照まで。
    ハーポ・デラハウシー:ハーポ・スクラッグスの伯父で
    クールの妻を奪った男。

    だが最大の謎は、
    なぜ1998年に英国推理作家協会ゴールド・ダガー賞を獲得したこの作品が、
    2025年にそれまでの角川文庫ではなく新潮社から出版されたのか、かな。

    0
    2025年12月27日

磔の地(新潮文庫) の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 海外小説
  • 出版社
    :
    新潮社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    新潮文庫
  • タイトル
    :
    磔の地(新潮文庫)
  • タイトルID
    :
    1923136
  • 電子版発売日
    :
    2025年07月29日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    2MB

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