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Posted by ブクログ
善であり悪である神アブラクサス。それに象徴されるのは善も悪一体化した世界である。最後のライブシーン。主人公の浄念はまさにその一体化を体感する。
このライブシーンはまさに「祭」のよう。
人間は六道を漂うひげのようなもの。「あるがまま」ではなく「ないがまま」である。浄念は躁鬱、分裂病であると自認しているが、それはある意味で自然なことなのか。六道を突き抜けた恍惚の中で浄念が聞いた「おまえはそのままで正しい。」というアブラクサスの啓示。それは彼の存在を肯定するものであろう。ひげのように漂いながらも浄念は確かに生きているのだ。また妻の多恵が「六道の輪廻として浄念の変化を捉えてみよう」とし、自分を見直し、変化していく様子は心が穏やかな気持ちになった。夫婦が呼応し合っている。それが伝わって心地良かった。
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