面白かった。特に琉球と蝦夷の妖怪の解説。ここにはもうちょっと紙幅を割いてくれたらよかったかも。
文化装置として、社会においてもののけがどういう役割を持っていて、どういうふうに作られたのかという視点で語られてる。妖怪がいるから怖いのではなく、怖いから妖怪が作られる。理解を越えたもの、とりあえずなんか良
...続きを読むく分からないけど怖いものに、妖怪やもののけといった「理由」をつける。昔の人の知恵だったんだろう。
・発生した経緯がはっきり分からない豆腐小僧
・UMA的なものは江戸時代すでにいた。磯撫、波山など。
・過去の伝説、歴史、民話と、信仰や現象や世相が反映されてもののけとなる。
・琉球では異神が登場。蝦夷ではもののけの登場する英雄譚がある。
・かっぱの方言は地方によって多種多様。
・からくり技術と不気味の谷の心理に絡んで、人形のもののけも存在した。
・もののけは恐れられ、人間の醜さを代行させられる一方、愛嬌あるものとして親しまれもした。