原田実のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
かつて話題になった「江戸しぐさ」は戦後、創作された偽史だった。伝統的な子育てを重視する「親学」はいじめ問題や発達障害を解決できるというがそれは誤りだった。
誤りであることが明らかなのに国家に都合の良い人間を育てるべく未だに教育の現場で使われているという。誤りが広まっていく下地には陰謀論やナショナリズムが見え隠れしている。
荒唐無稽だから学会が相手にしないとドンドン蔓延っていく。「水からの伝言」」同様、笑いごととして相手にしないでは済まないのだ。誤りを正すべく主張しなくてはいけない。
-第1章 「江戸しぐさ」とは何か
-第2章 「親学」とは何か
-第3章 親学の社会浸透
-第4章 親学の人脈
-
Posted by ブクログ
ネタバレ時代がそうさせるのか偽書が大好きである、本書でコレモアレモ偽書だと気が付いたものも多いが、つくづく人は誰かを驚かせたいのか、こんな非生産的な事に熱心である
(尤も、土地争いや詐欺に偽書を製造する事も多い)
【 偽書一覧 】〇=知ってた、✕=知らなかった
〇「寂庵大静:東照宮御遺訓」✕池田松之助
✕「夏✕目漱石:月がとても青い」
✕「沢田源内:和論語」
〇「沢田源内:江源武鑑」
✕「不明:三教指帰」空海
〇「林述斎:慶安御触書」✕徳川実紀記載(確信犯)
✕「不明の心学五倫書⇨仮名性理:本佐録」藤原惺窩
〇「前野:武功夜話」
〇「和田喜八郎:東日流外三郡誌」
〇「椿井政隆:椿井文書」
✕「伊雑宮神 -
- カート
-
試し読み
Posted by ブクログ
面白かった。特に琉球と蝦夷の妖怪の解説。ここにはもうちょっと紙幅を割いてくれたらよかったかも。
文化装置として、社会においてもののけがどういう役割を持っていて、どういうふうに作られたのかという視点で語られてる。妖怪がいるから怖いのではなく、怖いから妖怪が作られる。理解を越えたもの、とりあえずなんか良く分からないけど怖いものに、妖怪やもののけといった「理由」をつける。昔の人の知恵だったんだろう。
・発生した経緯がはっきり分からない豆腐小僧
・UMA的なものは江戸時代すでにいた。磯撫、波山など。
・過去の伝説、歴史、民話と、信仰や現象や世相が反映されてもののけとなる。
・琉球では異神が登場。蝦夷で -
Posted by ブクログ
古今東西様々な偽書の紹介と、それらがどう歴史に影響したかを紹介した一冊。
かなり駆け足なので、個別の偽書に興味を持った際は単独で研究された本を読むのが吉。
偽書の多くは歴史に認められていない人物や項目について描かれており、そこには体制側でない人々の思いが込められていることも多い。
そのため時に歴史・体制批判や政治活動に用いられ陰謀論と結びついたり、中にはおらが村の村おこしに用いられ郷土の歴史として根付くこともある。
歴史上の娯楽として偽書は個人的に好きなものの、偽書の存在は結果として誰のためにもなっていないと確認できる一冊。
耳心地のよい物語には裏があるものだ。 -
Posted by ブクログ
日本の歴史に登場した様々な偽書を紹介、その奥深さを考える。
I 時代への欲求が生み出した偽書 第1章~第14章・・・偽書の基本。
東照宮御遺訓、慶安御触書、武功夜話、文学作品の偽作等。
II 偽書と陰謀論 第15章~第25章・・・偽書と陰謀論の結び付き。
竹内文書、「壁の中」から偽書、シオンの議定書等。
III 歴史資料として偽書をどう扱うか 第26章~第30章・・・
偽書研究の時代の中での流れと主な研究者たち。
参考文献有り。書名別索引有り。
偽書と陰謀論の入門書的な内容です。
偽書を作る側の事情、受け入れる人々の欲求。
商売である場合もあるが、家系や身分の保持、主 -
- カート
-
試し読み
-
- カート
-
試し読み
-
- カート
-
試し読み
-
Posted by ブクログ
江戸しぐさも、親学も、聞いたことはあったが、そうか、宗教か。生長の家。
耳障りいいし、なるほどなあって思うこともなくはなかったし調べたこともなかったが、事実に基づいていないことに間違いはない。
源田先生、いつもありがとうございます。
WGIPについては、それが指示だったのか、結果報告だったのかが問題ではないような気がするので、単純に陰謀論に入れてしまうことは怖い気がするけども、何分、原本に当たれないので、そういう話があることだけは頭に入れておこう>
高橋某の本も読んだことがあったが、もともと、生長の家系のやつだったのかあ。菊と刀とかも読んだことないし、本当に、一次資料に当たらないと