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戦争と平和
アレクサンドル1世、ナポレオン、クトゥーゾフといった実在の人物や歴史的事実の間に、自己の創造した人物を自在に配して、二度にわたるナポレオン戦争の時代を生きた人々の運命を描いた記念碑的作品。貴族社会の俗悪さを軽蔑しきり、自らロシアのナポレオンになろうという野心に燃えて戦場に赴くが、アウステルリッツで負傷し、悠久の空以外すべてはむなしいと自覚するアンドレイ公爵。美しい妻エレンの不貞の後、フリーメイソンに精神の救いを求め、これにも幻滅、ボロジノー戦で初めてロシア民衆のもつ巨大なエネルギーに心打たれるピエール伯爵。小説はこの二人の青年を中心に、あけっぴろげな魂をもつ天真爛漫な少女ナターシャ、信仰心あつい女性マリヤなど、多くの人々の愛と悩みが描かれる。登場人物の数559人! 全4編およびエピローグからなるこの大長編歴史小説で、トルストイは主要な作中人物に託して、自己の世界観や歴史観、さらには民衆観を展開し、歴史的事件を決定するのはそれに参加した民衆すべての意志の総和であるという独自の哲学を打ち出している。世界文学に高峰のようにそびえる絢爛たる絵巻物。 -
絶対製造工場
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 一人の男がひょんなことから、わずかな燃料で膨大なエネルギーを放出する画期的な器械「カルブラートル」を発明した。だがこの器械はエネルギーだけでなく、あらゆる物質に封印された「絶対=神」をも解放してしまう恐ろしい器械だった。やがて目に見えない絶対が世界中に溢れ、人々を未曾有の混乱に陥れる-『ロボット』『山椒魚戦争』の作者による傑作SF長編。兄ヨゼフによる挿絵付。 -
テネシー・ウィリアムズII 地獄のオルフェウス
大竹しのぶ、三浦春馬、水川あさみ、三田和代、ほか出演で上演中! 5月31日(日)まで東京・Bunkamuraシアターコクーン、6月6日(土)~14日(日)まで大阪・森ノ宮ピロティホール/アメリカ南部の田舎町。病気で伏している雑貨店店主ジェイブを夫とするレイディ。二人の夫婦生活に、もはや愛はない。ある日、この町に現れたのは、蛇革のジャケットにギターを持った若い男ヴァル。レイディは野性味あふれるヴァルに惹かれ、希望を見出す。レイディが手にした愛の代償とは……。ギリシャ神話の英雄オルフェウスの話をもとに発表した『天使の闘い』の改作戯曲。マーロン・ブランド主演で映画化もされ、話題に。 -
新訳 地下室の記録
地下室に住む中年男の告白を通じて、人間存在の矛盾と不条理に根ざした生の哲学を描く。ドストエフスキー全作品を解く鍵と評される“永遠の青春の書”をロシア文学者・亀山郁夫氏による名訳で。「この小説がドストエフスキー文学の原点です」――亀山郁夫。「地下室」とは、言い換えるなら、青春時代を生きるだれもが一度はくぐりぬけなくてはならない“戦場”である……ドストエフスキーはこの人物を通して、ある一つの真実を語りかけようとした。すなわち、この“戦場”を戦いぬくことなく、遠い将来、一個の自立した人間として大きな成熟を手にすることはできないということを。この『記録』にこめられているのは、おそらく若いドストエフスキーが身をもって経験した躓きの記憶だが、その痛々しい記憶の彼方に輝いているものこそ、人間の真実、あるいは人間の生命という聖なるオーラなのである。(「まえがきにかえて」より) -
夜間飛行
「わたしは作者にたいして、わたしにとってかなりの心理学的重要性を有するつぎの逆説的真理を明らかにしてくれたことをとくに感謝している。それは、人間の幸福は自由のなかにではなく、義務の受諾のなかにあるということだ。この書物の登場人物のひとりひとりは、おのれがなすべきこと、その危険な任務に、情熱的かつ全面的に身を捧げ、それを遂行したあとにはじめて、幸福の安らぎを見出す……」(アンドレ・ジッド 序文より)冷厳な態度で郵便飛行事業の完成をめざす支配人リヴィエールと、パタゴニアのサイクロンと格闘する飛行士ファビアン、それぞれの一夜を追いながら、緊迫した雰囲気のなかで夜間の郵便飛行開拓時代の叙事詩的神話を描いた本書は『星の王子さま』とならんで、サン=テグジュペリの名を世界中に知らしめた代表作である。南米ブエノス・アイレスの地に、主人公と同様、郵便飛行の支配人として赴任していた時期に執筆され、1931年度のフェミナ賞に輝いた。特別付録 ディディエ・ドーラ「『夜間飛行』に着想を与えた人物から見た」 -
台北プライベートアイ
邦訳版もミステリー文学賞をダブル受賞! 劇作家で大学教授でもある呉誠(ウ―チェン)は若い頃からパニック障害と鬱に悩まされてきた。ある日、日頃の鬱憤が爆発して酒席で出席者全員を辛辣に罵倒してしまう。恥じ入った呉誠は芝居も教職もなげうって台北の裏路地・臥龍街に隠棲し、私立探偵の看板を掲げることに。 にわか仕立ての素人探偵は、やがて台北中を震撼させる六張犂(リョウチャンリ)連続殺人事件に巻き込まれる。呉誠は己の冤罪をはらすため、自分の力で真犯人を見つけ出すことを誓う。 監視カメラが路地の隅々まで設置された台北で次々と殺人を行う謎のシリアルキラー〈六張犂の殺人鬼〉の正体は? 探偵VS犯人のスリリングなストーリー展開と、ハードボイルド小説から受け継いだシニカルなモノローグ、台湾らしい丁々発止の会話。 台湾を代表する劇作家が満を持して放った初めての小説は台湾で話題を呼び、台北国際ブックフェア大賞などを受賞。フランス、イタリア、トルコ、韓国、タイ、中国語簡体字版が刊行された。 2021年に邦訳が刊行されると日本でも話題を呼び、2022年には第13回翻訳ミステリー大賞とファルコン賞(マルタの鷹協会日本支部主催)のダブル受賞を果たした。 ※この電子書籍は2021年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
イギリス人の患者
王に名を消し去られた風、部族ひとつを溺れさせる砂の海、泳ぐ人々が壁一面に描かれた泉の洞窟――妖しくも美しい情景が、男の記憶には眠っていた。砂漠に墜落し燃え上がる飛行機から生き延びた彼は、顔も名前も失い、かつて野戦病院だった屋敷で暮らす。世界からとり残されたこの場所に、一人で男を看護する女性、両手の親指を失った泥棒、爆弾処理班の工兵と、戦争の癒えぬ傷を抱えた人人が留まり、男の物語に耳を傾ける。それぞれの哀しみは過去と現在を行き来し、記憶と交わりながら、豊饒な小説世界を展開していく。英国最高の文学賞、ブッカー賞五十年の歴史の頂点に輝く長編。/解説=石川美南 -
トラブル・イン・マインド
ドンデン返しの魔術師、第三短編集。ライム、ダンス、ペラム総出演の豪華上下巻、まずはI巻が降臨です! 看板シリーズの長編はもとより、短編の名手でもあるディーヴァー。「このミス」2位となった第一短編集『クリスマス・プレゼント』、第二短編集『ポーカー・レッスン』は、それぞれ「Twisted」、「More Twisted」なる原題どおりのドンデン返しの連打で読者を快感の渦に巻き込んだ。 8年ぶりの第三短編集はさらにパワーアップ。リンカーン・ライム、キャサリン・ダンス、ジョン・ペラムと、ディーヴァーの看板スターが次々登場し、長編とも趣の違う快速ぶりでまさにフルスロットルの攻防を繰り広げる! ダンスが緊迫の尋問合戦で爆弾魔に挑む表題作、ライムの科学捜査が逆手に取られる「教科書どおりの犯罪」、帰ってきた流浪のロケハンスカウト、ペラムの「パラダイス」と、ディーヴァー・オールスターに加え、NYのうらぶれた私立探偵、ポーカー勝負のリアリティ番組に再起を懸ける中年俳優など、魅力的かつ一癖あるメンバーが逆転劇に次ぐ逆転劇を猛スピードで駆け抜ける、息もつかせぬ読書体験。 この人騒がせ(トラブル・イン・マインド)な連中は、必ずやあなたの予想を裏切ることだろう――。 -
ゴーイング・ゼロ
ハリウッドの寵児が放つ今年最驚のスリラー。 CIAと巨大IT企業〈ワールド・シェア〉社は、共同事業として最先端技術を駆使した犯罪者追跡システム〈フュージョン・イニシアティブ〉の実用化に向けて準備を進めていた。1か月間見つからずに逃げ切れば300万ドルが手に入るという条件で10名の参加者を集め、実証実験〈ゴーイング・ゼロ〉βテストを開始する。だが、ある女性の存在が大きな誤算となり、事態は思いもよらない方向へ……。 国家の威信を賭けたゲーム、からの反転。 超監視社会、超デジタル化社会に生きる我々に突きつけられた問い。 『博士と彼女のセオリー』『ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男』『ボヘミアン・ラプソディ』『2人のローマ教皇』4作でアカデミー賞ノミネートを果たしたハリウッド随一の脚本家による、2024年最驚のスリラー上陸! 2024年バリー賞ベスト・スリラー候補作。 解説は作家・ジャーナリストの手嶋龍一氏。 (底本 2024年5月発売作品) -
囁き男
父と息子の葛藤を描く、英国発傑作スリラー。 愛する妻を突然喪い、幼い息子ジェイクと二人、取り残されたトム。内向的で周囲に馴染めないジェイクの父親として、親子の関係をうまく築くことが出来ずに悩むトムは、心機一転、新たな町に引っ越し、生活をやり直そうと決意する。しかしそこには、20年前に起きた連続児童殺人事件の犯人で、現在は服役中の「囁き男」の影が色濃く残されていた。やがて、当時の事件を彷彿させる事件が起きる…。 2020年イアン・フレミング・スチール・ダガー賞最終候補作、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の監督・ルッソ兄弟による映画化も進行中。父と息子の葛藤と宿命を繊細かつ濃厚に描く人間ドラマであり傑作スリラー、日本上陸。 (底本 2021年6月発行作品) -
オスカー・ワイルドに学ぶ 人生の教訓
オスカー・ワイルドという作家は、 死後100年を経た現代でこそ、輝いている。 「周りになじめない」「大勢の中でなんだか居心地が悪い」 そんな思いを抱きながら他人に対して、どこか冷めた目で見ていることはありませんか。 人と人とのつながりが希薄になってきた現代において、それは決して珍しいことではありません。 むしろ私たちの「本質」を表しているともいえるのです。 そんな現代人の本質を、じつに100年以上前から指摘していた人物がいるのをご存じでしょうか。 それがオスカー・ワイルドです。 中産階級出身、同性愛者、外国人というハンディを背負いながらも、 保守的な風潮が色濃く残る19世紀末の英国ヴィクトリア朝の社交界において、 独自の世界を確立した、売れっ子劇作家。 そんな彼は、「個」がいかに生きるかということに対して、数多くの事を教えてくれる天才です。 「常識」にとらわれない言葉に触れることで「自分は自分でいいんだ」「みんなと違う感じ方でもいいんだ」と生きる勇気が湧いてきます。 「自分自身」「人間関係」「男と女」「人生」「道徳」の5つのテーマを読み進めていくことで、 違った角度から自分自身を見つめなおすことができる「珠玉の一冊」です。 【本文より】 ○浅はかな人間だけが、己を知っている。 ○その女を愛してさえいなければ、男はどんな女といても幸せなのだ。 ○友人は外見で選び、知人は性格で選んでいる。 ○男は年寄りにはなるが、善人には決してならない。 ○老人はすべてを信じ、中年はすべてを疑い、若者はすべてを知っている。 ○人が本当に馬鹿げたことをするときは、つねにとても高尚な動機からである。 ○生きる秘訣は、とことん、とことん、騙される喜びを味わうこと。 ○真実は滅多に純粋なことなどなく、単純であることは決してない。 -
トレヴァー短編選集1
英語圏最高の短編作家、トレヴァーの傑作集を刊行開始 中島京子 「胸に残るおかしさとこわさと切なさ、そして奥深さ。 巨匠の凄腕を堪能しました。」 小池昌代 「トレヴァーを読む。すなわち、深淵と刺し違える。」 西加奈子 「人間に起こりうる「全て」のことを短編で描き切るなんて、一体どのような魔法なのだろう。」 英語圏最高の短編作家と称されるウィリアム・トレヴァーの傑作集。すれ違う言葉が織りなすおかしく切ない一日を描いた「ケーキを食べて酔っぱらった日」、幻想の自己像に囚われた男の滑稽さをグロテスクにあぶりだす「レイモンド・バンバーとミセス・フィッチ」など、新訳4編を含む全8編収載。20分の読書が、読者の世界観を静かに反転させる極上の短編の詰め合わせ。 解説 栩木伸明 【目次】 ケーキを食べて酔っぱらった日 レイモンド・バンバーとミセス・フィッチ ミス・スミス 午後のダンスの集い アトラクタ 秋の日射し マルヴィヒルの形見 聖人たち 「本能的な小説家」登場──少し長めの訳者あとがき -
分解系女子マリー
STEMガールズの科学エンタメ小説。 【Science(科学)】、【Technology(IT技術)】、【Engineering(工学)】、【Mathematics(数学)】が得意な4人の女の子が、 知力とひらめきで不可解な事件のなぞを解き明かす、痛快エンタメストーリー! 主人公マリーは何でも分解して仕組みを知りたがる12歳の女の子。 夢は、車いすで生活するママが快適に暮らせる家をプレゼントすること。 毎日、裏庭にある小さな発明小屋で、機械の分解と組立にあけくれている。 そんなある日、世界的大企業のサイエンスキャンプに特別に招待され、 ロボットのプログラミングコンテストに参加することになった。 気の合う仲間もでき、最新設備のそろったキャンプで、夢のような時間を過ごすマリーだが、周囲で不可解な出来事が次々と起こっていることに気づき、事件の渦に巻きこまれていく・・・・・。 -
消えたファラオの財宝を探しだせ
謎の王の行方を追え! 座礁した漁船に謎の遺物が見つかった。 歴史を揺るがす財宝争奪戦が始まる! NUMAファイルシリーズ第18弾! 嵐のスコットランド。 当地で休暇を取っていた米国立海中海洋機関(NUMA)のオースチンとザバーラは荒れ狂う波に揉まれるトロール船を発見し、その救援に向かった。 危機一髪で乗組員の救助には成功したものの、オースチンは船に不審を抱く。何かがおかしい。船長の挙動には不自然なところがあるし、そもそもなぜ漁船がこんな嵐の夜に―。事実、ふたりが陸に戻ると思わぬ事態が待ち受けていた。 やはりあの船には何かある。オースチンは謎を突き止めるべく、再び座礁したトロール船に向かった。 -
地獄の焼き討ち船を撃沈せよ!
これぞ海洋冒険小説の神髄。 シリーズ2年ぶりの最新作! メキシコで命を落としたオレゴン号の仲間。 ファン・カブリーヨ船長は復讐を誓う! ファン・カブリーヨ船長率いるオレゴン号 のメンバーに新たな使命が下った。メキシ コでもっとも危険な麻薬王のウーゴを生け 捕りにするという任務だ。しかし作戦のさ なか、実行部隊のひとりが突然の爆発に巻 き込まれて命を落とす事態が発生し、カブ リーヨは作戦に介入した何者かへの復讐を 心に誓う。一方、世界的密輸組織〈パイプ ライン〉の頭目たちの間では恐るべき計画 が進行していた。ロシアの潜水艦から巨大 核魚雷カニオンを強奪し、それを用いて大 都市破壊作戦を実行しようというのだ……。 -
完璧な恋に魂を捧げて
ケンタッキー州の炭鉱町デンヴィルで貧しい生活を送る女子高生テンリー 石炭会社の奨学金で大学に進学することを夢見る彼女だが、数年前の炭鉱事故で父と兄を亡くした、 同じ高校に通うカイランドも奨学金を目指していることを知る。 互いに夢を語り、相手の孤独を癒していくなかで、深く惹かれあっていくふたり。 しかし選ばれる奨学生は、ひとりだけだった。抑えきれない気持ちをもてあますなか、旅立ちの日が近づき……。 大好評『世界で一番美しい声』のミア・シェリダンが贈る、無垢で切ない純愛ラブロマンス! -
特殊清掃人グレイス・マクギルと孤独な死者たち
唯一無二、推測不可の傑作ダークミステリー! 〈それがわたしの仕事。 わたしは孤独死の後始末人なのだ。〉 グラスゴーに暮らし、孤独死のあった部屋の特殊清掃を仕事としているグレイス・マクギルは、現場を忠実に再現したミニチュア模型を作ることで長い間気づかれなかった死者の心に寄り添いつつ、自身の心の均衡を保っていた。そんななか、担当したばかりのふたつの現場にある繋がりを見出した彼女は、独自の調査に乗り出す。やがて、半世紀以上前に起きた未解決事件に辿り着くが……。 唯一無二、予測不可能、とびきりシニカルで最高にスリリング。スコットランドを席巻するベストセラー作家による、傑作ダークミステリーが満を持して日本に上陸! -
終身刑の女
2018年仏メディシス賞外国小説賞受賞作。 サンフランシスコは決して「美しい街」ではない。 冷たい霧と泥と、薬物と銃とタトゥー。 29歳にして二つの終身刑プラス6年の刑で服役しているロミーにとって、生まれ育った街はただ呪われていた。 幼い頃から愛情に恵まれず、社会支援も得られず、ドラッグや万引きを繰り返し、ストリッパーになり、子を産んで、その子が幼いうちにストーカーを殺し、逮捕された。 やがて息子の面倒を見ていた母親が亡くなったと知り、ロミーは絶望の果てに脱走を企てる。 主人公ロミーの他、カリフォルニア州スタンヴィル女子刑務所で絶望的な余生を過ごす囚人たちが、あの手この手で生きる希望の糸口を探す様子が克明に描かれる。 刑務所に収監された女性たちの心情を繊細に描き出すことで、格差社会の底辺にいるアメリカ人たちを浮き彫りにした、文学の香気も漂う傑作スリラー。 なお本作は、フェミナ賞と並ぶフランス最高の文学賞であるメディシス賞(外国小説部門)を2018年に受賞、同年ブッカー賞の最終候補ともなった。 -
父と僕の終わらない歌
アルツハイマーになった父の人生に 「歌」がもう一度光をくれた──奇跡の実話! 映画化決定! 2025年5月23日(金)公開 出演:寺尾聰 松坂桃李 監督:小泉徳宏 その日、認知症の80歳男性が歌手デビューしたというニュースが世界中を駆けめぐった。彼の名前はテッド・マクダーモット。3年前にアルツハイマー型認知症と診断され、陽気な性格は怒りっぽくなり、息子のことも忘れ始めていた。そんななか家族でドライブ中、車内の曲に合わせテッドが歌い出した。それは奇跡の始まりだった──歌で笑顔を取り戻し、長年の夢を叶えた父テッドの半生を息子が綴る、感動の実話! *本書は、過去にハーパーコリンズ・ノンフィクションから配信されておりました『父と僕の終わらない歌』の文庫版となります。 本編に変更はありませんので、重複購入にご注意ください。 -
NHK「100分de名著」ブックス カフカ 変身 「弱さ」という巨大な力
「朝目を覚ますと、自分が虫けらに変わっていた」――これって、もしかして私のこと? 主人公が「虫」になる小説の何がそんなにすごいのか? 2012年のテキスト刊行時は「自分を知るための鏡」として『変身』を紹介した著者だが、ポストコロナの現状を踏まえ、この作品は「個の孤立」だけでなく「家族の孤立」として読むことも可能だと説く。そこで書き下ろしの「ブックス特別章」では、ヤングケアラー、ビジネスケアラーの問題とからめた読み解きを試みる。カフカが遺したノートに「自分にあるのは人間的弱さだけ。だが、それは見方によっては巨大な力となる」という言葉がある。カフカ没後から100年、不安と孤独を抱える人が多い今、個の弱さを知ることで人と人とのつながりの大切さを考える「介護小説」として読み直す。 【内容】 はじめに――カフカを読むことは自分を知ること 第1章 しがらみから逃れたい 第2章 前に進む勇気が出ない 第3章 居場所がなくなるとき 第4章 弱さが教えてくれること ブックス特別章 ポスト・コロナの『変身』再読 -
禁じられた館
「ストレートで高純度の本格ミステリ。 よくぞ掘り出してくれました。 1930年代のフランスでこんな不可能犯罪ものが書かれていたとは、 ヴィンテージミステリの世界はまだまだ底が知れませんね。」 ――有栖川有栖(作家) 天外消失の謎に名探偵が挑む! フランス産探偵小説の傑作、遂に発掘! 飲食産業で成功を収めた富豪のヴェルディ ナージュが、マルシュノワール館に引っ越 してくる。これまでの所有者には常に災い がつきまとってきた曰く付きの館だ。再三 舞い込む「この館から出ていけ」との脅迫 状。果たして雨の夜、謎の男の来訪を受け た直後、館の主は変わり果てた姿で発見さ れる。どこにも逃げ道のない館から忽然と 姿を消した訪問者。捜査が難航するなか、 探偵トム・モロウが登場し……『黄色い部 屋の謎』以降の歴史的空白を埋めるフラン ス産不可能犯罪小説の傑作、ついに発掘! -
超約版 貞観政要
■大河ドラマ主人公「鎌倉殿の13人」執権北条氏、「どうする家康」徳川家康も読んでいた! 有事にこそ「リーダーの真価」が問われる! フビライ、西郷隆盛、明治天皇…世界の名リーダー座右の書・不朽の古典が読みやすい現代語抄訳スタイルで蘇る! 唐2代皇帝・太宗による政治の要諦『貞観政要』。日本でも鎌倉将軍、徳川家康、明治天皇らも参考にし、世界最古・最高のリーダー論として読み継がれている。「組織の力量はリーダーの器以上にはならない」「部下からの厳しい言葉にこそ耳を傾ける」「上司は自らの権限の及ぶ範囲を明確にし、できれば制限しなければならない」太宗が示したリーダーシップの要諦は、時代を超えて通用する組織運営のための普遍の原理である。コロナ後という指針なき混迷の時代に組織の立ち位置を見直し、リーダーとして先を見て率いていくために学ぶ座右の古典。 [目次] 第1章 人の上に立つ者の条件 第2章 強い組織をつくる哲学 第3章 部下を伸ばすリーダーの資質 第4章 上に立つための自分の磨き方 第5章 部下を最大限に生かす法 第6章 有能な人材の見抜き方 第7章 失敗や挫折を乗り越える <原作者略歴> 呉兢 (ごきょう) 670(咸亨1年)~749(天宝8年)。中国唐代の歴史家。?州(河南省開封)の人。長年史館にあり、歴朝『実録』などの編纂に従事。自ら『貞観政要』『国史』などを編纂した。 <訳者略歴> 夏川賀央 (なつかわがお) 1968年東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。数社の出版社で編集者として活躍したのち独立。会社経営の傍ら、ビジネス書を中心に執筆活動を行う。古典の現代語訳に『武士道』『茶の本』『風姿花伝』『啓発録』(致知出版社)、著書に『すごい会社のすごい考え方』(講談社プラスα文庫)、『仕事ができる人の「日本史」入門』『仕事ができる人の「アジア史」入門』(きずな出版)等がある。 ※この電子書籍は株式会社ウェッジが刊行した『超約版 貞観政要』(2022年4月19日 第1刷)に基づいて制作されました。 ※この電子書籍の全部または一部を無断で複製、転載、改竄、公衆送信すること、および有償無償にかかわらず、本データを第三者に譲渡することを禁じます。 -
夢見る恋は旅路の果てに
われを忘れる理想の愛はすぐそばにあった。 マンハッタンで書店を営むジェーンは、物心ついた頃から、姉サマンサにコンプレックスを抱き続けている。 幼い頃から本の虫だった自分とは異なり、姉は常に行動的であるうえ、すれ違う人たちを振り向かせるほどの美人なのだ。 ある日、ジェーンは書店にやってきたハンサムな男性ダニエルにひと目惚れし、 しかも本全般に詳しいことがわかり、ジェーンはさらに彼に惹かれていく。 一方、その様子を眺めていたジェーンとサマンサの親友ケイレブは激しく動揺する。 はたして、ジェーンの恋の行方は? -
マハーバーラタ
インド神話の精髄「マハーバーラタ」の完訳。1998年度翻訳出版文化賞受賞。これは、クル家とパーンドゥ家の領土をめぐって争われた戦いの物語である。父王の死んだ後、パーンドゥ5人兄弟は伯父のドリタラーシュトラ王のもとに引き取られ、従兄のドゥルヨーダナたちと一緒にわが子同様に育てられた。しかし、この間に従兄弟同士のライバル意識や憎しみの感情が芽生えていった。ドリタラーシュトラ王は、5人の長兄ユディシュティラの優れた人格を認め、王位相続者として指名する。ここから両王族間の果しない憎しみと戦いの歴史が始まる。ドゥルヨーダナは、パーンドゥ一族を滅ぼそうと奸計を巡らし、賭事好きのユディシュティラをサイコロ賭博に誘い、まんまと罠にかける。一切を奪われたユディシュティラたちはカーミヤカの森に放逐された……この物語は太古の昔から綿々とつづくため、神々の系譜など煩雑なところも多く、最初はなかなかとっつきにくい。「物語のあらまし」で概要を把握してから読みすすめるのがおすすめだ。 -
息子と恋人
主人公のポール、その二人の恋人たち、ポールの母親とのあいだに繰り広げられる愛憎の葛藤を描きつくしたロレンスの代表作のひとつ。母親は希望の星だった長男ウィリアムを亡くし、すべての期待と愛情をポールにそそぐ。ポールにとって母親は絶対だった。ポールの幼馴染の恋人ミリアムは読書が好きで宗教心もあついが、性については消極的だ。一方、もう一人の恋人クララは人妻で肉体的な魅力にあふれ、婦人権運動家でもあった。母親はミリアムに対して敵意さえいだき、クララに対してはむしろ寛容なところをみせる。ポールはミリアムを退けるが、母親が亡くなって絶望的な喪失感をいだく。クララはポールといさかいを起こし別居していた夫のもとに戻る。ポールはミリアムの求婚も振り切って、一人で生きていこうとする。 -
神々たちのインド
「インドの神々」を大解剖!! Q、インド人は本当に四本腕の神さまが実在すると思っているの? Q、カーリー女神寺院で、人身供犠が行われていたって本当? Q、インドで牛や樹木、石までが信仰対象になるのはなぜ? インドの神さまやインド人の信仰の「なぜ?」「どうして?」に答える『神々たちのインド』。ヴェーダの神々から、破壊神シヴァ、維持神ヴィシュヌ、英雄ラーマやクリシュナ、象頭のガネーシャといったヒンドゥー教の神々、また聖なるガンジス河から神聖な動物、悪魔(鬼神)まで、縦横無尽に記述。 「インドの不思議」解明の手がかりになる1冊が登場! 全編を彩るインド絵画(The Metropolitan Museum of Art所蔵)もあわせて。 (註)初版本『印度の神々』は1916年、向陵社より発行された。今回の新版にあたって、旧字体を現代仮名遣いに改めたほか、文語的語彙や言い回しを現代的表現に修正し、翻案を行った。 目次 神々たちのインド 第1章 インド神話の展開 第2章 ヒンドゥー教の聖典 第3章 天父ディアウスと地神プリティヴィー 第4章 火神アグニ 第5章 太陽神スーリヤ、サヴィトリ 第6章 全能の宇宙主神ヴァルナ 第7章 司雨の神インドラ 第8章 酒神ソーマ 第9章 冥府の主神ヤマ 第10章 『ヴェーダ』の小神 第11章 ヒンドゥーの三大神 第12章 創造神ブラフマーと学芸の女神サラスヴァティー 第13章 維持神ヴィシュヌと運命の女神ラクシュミー 第14章 ヴィシュヌの十種化身(マハー・アヴァターラ) 第15章 ラーマとシーター(『ラーマーヤナ』) 第16章 クリシュナとラーダー 第17章 仏教の創始者ブッダ 第18章 世界の主ジャガンナート 第19章 愛の神カーマデーヴァ 第20章 托鉢神チャイタニヤ 第21章 破壊神シヴァ 第22章 シヴァの妃パールヴァティー、ドゥルガー、カーリー 第23章 象頭神ガネーシャと軍神スカンダ 第24章 鬼神・動物・聖樹・女神・聖者などへの信仰 第25章 五人兄弟の物語(『マハーバーラタ』) 第26章 聖河信仰 第27章 動物信仰 第28章 聖樹や聖石信仰 第29章 女神信仰 第30章 英雄、聖者信仰 第31章 祖先崇拝 第32章 鬼神、悪魔崇拝 第33章 惑星信仰 第34章 聖者と北斗七星信仰 第35章 ジャイナ教と仏教の神々 -
新編 日本の面影【全2巻 合本版】
代表作『知られぬ日本の面影』から、詩情あふれる新訳で合計21編を新編集。ハーンの描く、失われゆく美しい日本の姿を感じる、文庫オリジナルの新訳決定版。 はじめに 東洋の第一日目 盆踊り 神々の国の首都 杵築――日本最古の神社 子どもたちの死霊の岩屋で――加賀の潜戸 日本海に沿って 日本の庭にて 英語教師の日記から 日本人の微笑 さようなら 弘法大師の書 鎌倉・江ノ島詣で 盆市 美保関にて 日御碕にて 八重垣神社 狐 二つの珍しい祭日 伯耆から隠岐へ 幽霊とお化け 思い出の記 小泉節子 ラフカディオ・ハーン略年譜 ※本書は「新編 日本の面影」「新編 日本の面影 II」の2冊を合わせた合本版です。 -
赤毛のアン論 八つの扉
モンゴメリ生誕150周年! 魅力を知り尽くした訳者による大人のための「赤毛のアン論」 世界でこよなく愛され、大人の文学として再評価されるアン・ シリーズ。 少女時代の『赤毛のアン』から、アンの息子三人が第一次大戦に出征する第八巻『アンの娘リラ』までの五十年をこえるアンの人生と、カナダの激動の時代を描いた大河小説。その魅力を、昨年完結した日本初の全文訳『赤毛のアン』シリーズ(文春文庫)を手がけ、話題を呼んだ著者が、八つの観点から解説する最新の「赤毛のアン論」。 ◎目次 はじめに 一の扉 エピグラフと献辞 二の扉 英文学 三の扉 スコットランド民族 四の扉 ケルトと「アーサー王伝説」 五の扉 キリスト教 六の扉 プリンス・エドワード島の歴史 七の扉 カナダの政治 八の扉 翻訳とモンゴメリ学会 おわりに 主要参考文献 保守党と自由党の二大政党が対立するカナダで保守党支持のマシューとマリラに育てられたアンは、女性に初めて投票が認められる画期的な歴史に直面する。アンはその時代をどう見つめたのか? 知られざる政治文学としての一側面。 また、シェイクスピア劇などの英文学を小説中に多数引用したモンゴメリの凝った仕掛け、アン・シリーズ各巻に登場する「アーサー王伝説」と円卓の騎士のロマンの輝き、ケルト文化とキリスト教の融合としての物語の魅力、愛すべき登場人物たちの民族、シリーズに描かれるカナダの歴史などを丁寧に謎ときしながら、『赤毛のアン』シリーズをこれから読む人の充実した手引きとして、再読する人には驚きと感動に満ちた一冊。 プリンス・エドワード島などの写真・図版・地図66点収載の決定版! -
童門冬二の 論語の智恵一日一話
人間通・歴史通で知られる作家・童門冬二の最新作。著者は、近年話題になっているEQ(心の知能指数)と『論語』の「恕」はイコールであるという。孔子がEQの素晴らしさを2600年も前に強調しているということに感銘し、本書を執筆。この、人生訓に満ちた『論語』の中から『やさしさと思いやりがすべてだね(其恕乎)』、『すぐわかりました、と言うな(聞一以知十)』、『恥はおこないを正しくする(有恥且格)』、『生まれつきの能力なんてないよ(有教無類)』、『ことばは意味が第一だよ(辞達而巳矣)』、『それを言っちゃあおしまいよ(駟不及舌)』、『先に仕事を、利益はあとに(先事後得)』など、珠玉の言葉365を厳選し、独自の視点で意訳。その上で、現代人の生活にちなんだエピソードを交えながら、今を生きるための智恵をエッセー風に解説する。一日一話読み進めていくうちに、まるで孔子と対話しているような気分になれる、すがすがしい一冊。 -
新シャーロック・ホームズの冒険
初老の男が服毒による変死を遂げたと新聞で報じられた朝、三十代前半の女性がベイカー街221Bへホームズを訪ねてくる。彼女はアビゲイル・ムーンと名乗り、ダミアン・コリンボーンなる男性の筆名で探偵小説を書いている。コリンボーンといえば、相棒ワトスンの本棚にも作品が置いてあるほどの売れっ子作家だ。依頼の内容は、「真犯人に被害者と犯行の手口を盗まれた、自分の無実を証明してほしい」。彼女は次作に向けてストーリーの構想を練っているところだったが、昨日ヴォクスホール公園で死んだ男は、被害者として自分が選んだ人物だった。なぜ変死事件は起きたのか? ホームズとワトスンは調査に乗り出すが……。 -
ほとんど記憶のない女
「とても鋭い知性の持ち主だが、ほとんど記憶のない女がいた」 わずか数行の箴言・禅問答のような超短編から、寓話的なもの、詩やエッセイに近いもの、日記風の断章、さらに私小説、旅行記にいたるまで、多彩で驚きに満ちた〈異形の物語〉を収めた傑作短編集。カウボーイとの結婚を夢みている自分を妄想する「大学教師」、自分の料理を気に入らない夫の好みを記憶を辿りながら細かく分析していく「肉と夫」、思考する〈私〉の意識とメモをとる〈私〉の行為を、まったく主語のない無機質な文体で描く「フーコーとエンピツ」他、全51編を収録。「アメリカ小説界の静かな巨人」デイヴィスの、目眩を引き起こすような思考の迷路や言葉のリズム、また独特のひねくれたユーモアは、一度知ったらクセになる。 -
ヴァルナー&クロイトナー
ドイツ推理作家協会賞新人賞シリーズ最新作! 違法を覚悟でおじの遺灰を撒くべく、クロイトナー上級巡査はスキーシーズンのヴァルベルク山へ登った。山頂近くのレストランでベジタリアンを自称するダニエラという女と出会い、その後二人はスキーを履いてともに下山することになった。夜が迫っていた。 上級コースを滑り降りてしばらく経つと、月を雲が覆い隠し、辺りが闇に包まれた。ゲレンデを外れた二人はやがて夏のハイキングコースに迷い込み、雪の積もったベンチを見つける。そこに雪だるまが座っていた。 クロイトナーが雪だるまの膝の辺りをはらうと中からスキーパンツが現れ、続けて上部の雪を除けると全身が現れた。天を仰ぐような姿で女性が雪まみれになってベンチに座っていた。 クロイトナーの制止を聞かず死体に近づいたダニエラは、死んだ女のスキージャケットを探って鍵の束を取り出すと、冬の夜をも凍らせるような悲鳴を上げた――。 ミースバッハ刑事警察の首席警部ヴァルナー(ただし寒がり)と、はみ出し巡査クロイトナーの迷コンビで人気のシリーズだが、今作は特にクロイトナーの面目躍如たる逸脱行為が事件に大きくからむ。ドイツ推理作家協会賞新人賞受賞シリーズ、待望の第4弾! (底本 2023年2月発売作品)
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