若島正の作品一覧
「若島正」の「アーダ〔新訳版〕」「詳解 詰将棋解答選手権 初級・一般戦 2009~2019」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「若島正」の「アーダ〔新訳版〕」「詳解 詰将棋解答選手権 初級・一般戦 2009~2019」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
著者があの『ロリータ』の訳者若島氏であることからも想像できるように、多分にナボコフの『ヨーロッパ文学講義』や『ロシア文学講義』を意識したものである。そのことは、あとがきでも「身のほど知らずにも」と、謙遜まじりに触れられているが、ナボコフの『ヨーロッパ文学講義』は、素晴らしいもので、若島氏でなくても、小説について書いてみようかと思う人なら、一度はその真似をしたくなるものである。若島氏は、ほかにエーコやカルヴィーノの文学講義を挙げ、「彼らの文学講義がすばらしいのはなによりもまず、文学の大切な部分に触れているというその実感というか手ざわりが生々しいからだ」と、書いている。
エーコとカルヴィーノにつ
Posted by ブクログ
チェスに取り憑かれたルージンの物語。ルージンの妻となる女性に一貫して名前がないこと、彼女も夫をルージンと呼び、作中で登場人物がルージンに名と父称を尋ねてもルージンが答えないこと、最後にルージンが窓から飛び降りた後に、彼がアレクサンドル・イヴァノヴィチと呼ばれることに何か意味があるんだろうか。前書きに、ルージンはイリュージョンと韻を踏む、とあったから、チェスに魅せられた彼の人生は全てチェス盤上の幻で、彼が死んだ瞬間に幻から人間性を取り戻したんだろうか。僕はゲームから降りる、と言って飛び降りたルージンの人生はチェスのゲームであったとは言えそうだけど、そこまでが難しくて頭に入ってきづらい文章だった。
Posted by ブクログ
3年ほど前に『ロリータ』を40ページほど読んで挫折したのを除けば、人生初・ナボコフ。
ずっと前からナボコフの著作のなかで特に読みたいと思っていた本作がこのたび文庫化されたので即購入し、奈倉有里『夕暮れに夜明けの歌を』でロシア文学の機運が高まっているのもあり、読み始めた。
〜2ヶ月後〜
ようやく読み終わった!!! 初めてナボコフの小説を読み切った感慨よりも、もうこの話に付き合わなくていいという開放感のほうがおおきい。
文章がうまいのは否定しようがない。単に修辞的で技巧的なだけでなく、「流麗」とでも言おうか、ページの端から端まで一息で読ませる力がある。
特に好きだったのは(幼少期を扱った序