あらすじ
「キングがホラーの達人なら、リゴッティはホラーの化身だ。」(ニューヨーク・タイムズ)――祈りなのか、呪いなのか。アメリカのカルト作家による救済なき傑作群が、本邦初単行本化。
「そう、この世界の人々が、神ならぬ新たな神の存在に勘づいていることを漏らしてしまったのは、せいぜい一世紀前のことだった。」
H・P・ラヴクラフトやフィリップ・K・ディックと並び称され、ブラム・ストーカー賞を4度受賞した、文学史上最も危険な作家が、ついに上陸!
【目次】
戯れ (若島正 訳)
アリスの最後の冒険 (白石朗 訳)
ヴァステイリアン (若島正 訳)
道化師の最後の祭り (宮脇孝雄 訳)
ネセスキュリアル (若島正 訳)
魔力 (若島正 訳)
世界の底に潜む影 (若島正 訳)
ツァラル (若島正 訳)
赤塔 (若島正 訳)
編者あとがき 若島正
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
存在の無意味さ、夢と現実の曖昧さ、宇宙的な恐怖をテーマにした哲学的なホラー短編集。時に難解で、時に非常に恐ろしい展開を見せます。印象に残ったのは冒頭の作。刑務所の精神科医が、連続殺人犯との面談で動揺する話。子供を標的にする犯人が医師の娘を標的にした事を示唆する不穏な話です。
Posted by ブクログ
悪夢の中を彷徨っているのか…? 物の怪に襲われるような感覚に浸れる幻想&ホラー作品集 #悪夢工場
■きっと読みたくなるレビュー
タイトル通り、悪夢の中を彷徨っているような体験をさせてくれる幻想&ホラー作品集。
数行読み進めるたびに理解が追い付かなくなるという魔の小説。たぶん読書力がどれだけあっても全部を解釈できる人はいないんじゃなの? というほど難解。ただ決してつまらない訳ではなく、むしろ物語に吸い込まれてしまうように、むさぼって読んじゃうんすよねー
誰しも一度は存在意義ってのを考えてしまうけど、こういった虚無感と超現実に満ちた物語に浸っていると、モノノケに襲われるような気分になるんすよ。何が書いてあるのか、さっぱりわからんってのを如何に楽しむかがポイントですね。たぶん何度も何度も読んで、写経くらいしてみると理解できるかもしれないと思いました。
■お気に入り作品の簡単レビュー
●戯れ
刑務所のある街にきた精神科医の物語、妻との仕事の愚痴をこぼすが…
比較的分かりやすい作品で導入には良いですね。終始ずっと不愉快な気分にさせてくれる、そして終盤は命を奪われていくような恐怖が味わえます。
●道化師の最後の祭り
人類学の教師がミロコーという街の奇妙な祭りを体験する物語。その奇祭の道化師とは何なのか?
この街や祭りが不気味なんすよ、暑苦しいというか、むさくるしいというか、いやーな臭いが漂ってくる。道化師をどう解釈するのかなんだけど、人間の不愉快さしか伝わってこない。
●ツァラル
骸骨町と呼ばれる廃墟に人が集まってくるところから始まる…
何が起きているのかよくわかんないんだけど、やたら陰鬱な群像劇、なのか?途中時系列が変わったり、生きる意味なんてねーよと否定されているような気がしながらも、結局は判然としない。ラストはひたすら後味が悪い。
●赤塔
廃墟と化した赤色の工場、操業停止になった理由は…
相変わらず、ずっとネガティブが文字で埋め尽くされる。結局、何を作っている工場やねんっという疑問はあたりまえのように理解はできない。ただ他の作品よりは生命力、前向きさを感じる作品ではありました。
■ぜっさん推しポイント
この本の装丁ですよ。カバー、見返し、天、血、小口など、すべてが「真っ赤」。赤って恐怖や不穏な興奮を感じさせる色ですよねー、本作の性癖が伝わってきました。悪夢を見ているような不条理さと狂気性を楽しみましょう~