海外文学の検索結果
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われら
今から約1000年後、勝利した都市国家の「単一国」は、野蛮で無秩序な人間社会に訣別し、「緑の壁」にかこまれた理想社会を築いていた。そこには「私」はなく、あるのは「われら」だけであった。「住人」は、ガラス・シルクの制服を着、数字と文字を組み合せた国民番号で区別されている。生活の隅々までが「時間律法」に規制され、むろん性にも自由はなく、性生活は性規制局が決める相手と予定表にしたがって行なわれる。単一国は、目下建造中の宇宙船「積分号」によって、他の惑星へ「幸福」をもたらすために出かけようとしている。本書はその宇宙船の製作担当官D五〇三号の詳細な「手記」として記録されている。DはI三三〇号という女性との禁断の「恋」に悩まされ、最後には…。1920年代初頭にロシアで書かれたディストピア小説の先駆的名著。 -
レベッカの青春
「少女レベッカ」の続編と言ってもよく、「少女レベッカ」の場合とおなじように、女性としての自覚にめざめてゆく一人の少女の心理過程が現実的なさまざまなエピソードとともに語られていく。ただ前作とちがい、それらの出来事は、レベッカ自身の手記や回想という形で描かれ、記述がいっそう内面的になっている。後半には、青春期を迎えた十八歳のレベッカが登場して、繊細な感受性をたたえた、静けさと内省を愛する一人の女性に生長していく。作者は、米国フィラデルフィアで生まれの作家で、英米の若い世代から熱狂的に迎えられ、やがてその名はひろく世界に知られるようになった。 -
ニーベルンゲンの指環
ライン川の川底にひそかに眠る黄金。これから指環を作れば、その持主は絶大な権力を握るといわれる。それを守る乙女たちをだまし、こびと族のアルベリッヒは黄金を奪う。一方ワルハラ城を神々のために建造した巨人族二人は、主神ヴォータンに謝礼を迫り、黄金を要求する。ヴォータンは地下の国を訪ね、アルベリッヒから黄金と指環を奪い、これを二人に与える…だが、指環には呪いが。二人の巨人ファーゾルトとファーフナーは争い、指環は後者の手に移る。「たった一つの指環をめぐってくりひろげられる数奇な物語は、非現実の陶酔にさそいこんでくれる。ページを繰って耳をすますと、壮厳にして官能的なワーグナーの楽劇がきこえてくることだろう」これは寺山修司の言葉だ。 -
ローエングリン
ドイツ西部のブラバント公爵領では、先代の公爵が、娘エルザと息子ゴットフリートを残して死んでまもなく騒動が。エルザと散歩に出たゴットフリートが森の中で行方不明になる。これは魔法使いオルトルートが彼を白鳥に変えてしまったためである。が、オルトルートの夫で、公爵領を手に入れる野望を抱いていたフリードリヒ伯爵は、これを好機とばかり、エルザを訴える。エルザが弟を殺して領主の地位を手に入れ、秘密の恋人を宮廷に引き入れようとたくらんだのだ、というのである。たまたま来訪したドイツ国王ハインリヒが決闘でその決着をつけることになった。フリードリヒの相手はエルザの祈りに白鳥に曳かれた小舟に乗って現われた騎士「ローエングリン」だった……。 -
転落
この本の書名La chuteは、かつて「転落」と訳された。転落という語はあまりにも地上的、人間的で、何らかの失敗、あるいは過失が原因で、ある一定の高い社会的地位からその身分を失って、社会的下層に落ちたことを示すだけの印象が強い。キリスト教では、最初の人間が創造主である神(天主、絶対者)に背いて堕落し、原罪を持ち、死ぬ者となったことを人間の堕落(chute)と呼び、神学上は堕落前の世界と堕落後の世界を分けて考える。最初、この翻訳では「堕落」あるいは「堕罪」としようかと考えたが、書名というのは一度翻訳されると定着力が強く、読者が別作品と誤解する可能性を考えると、書名に拘るデメリットの方が大きいことを思い、あえて、『転落』を踏襲した。ただ、「新訳」と冒頭に加えることで、別の訳書であることを示した。 -
レヴィンソン&リンク劇場
『刑事コロンボ』『ジェシカおばさんの事件簿』等の推理ドラマで世界を魅了した名コンビが、ミステリー黄金時代に発表した短編小説の数々! 郵便配達人が知った大事件の秘密を描くデビュー作「口笛吹いて働こう」を筆頭に、コロンボの原型となった殺人劇「愛しの死体」など、田舎町からショウビズ界まで、さまざまな舞台で展開される、多彩な犯罪物語や怪談といった、謎と興趣に富んだバラエティあふれる作品を収録。 ※本電子版は、著者との契約により、「幽霊の物語」の1作品が収録されておりません。ご了承ください。 -
夏の日の声
1964年のある日の午後、第二次世界大戦退役軍人のユダヤ人フェデロフは、息子の野球試合を見ながら過去50年を回想する。移民の息子に生まれ、よき妻に恵まれ、元気のいい二人の息子をさずかった。いまも健康だし、ビジネスもまあまあ成功した。……俺が死んだら、とフェデロフは思った。火葬にしてもらおう。お祈りなしで。俺の灰なんかどこかに捨てればいい。俺が幸福だったところに。ヴァーモントの野球場の芝生に。ニューヨークの街で童貞と処女がはじめて愛をかわしたベッドに。戦時中の夕方、休暇中の軍曹がアメリカの赤毛の美女と並んで佇んだ、パリの家並を見おろすバルコニーに。息子のゆりかごに。晴れわたった夏に泳いだ大西洋の大きな波間に。そして、愛する妻の優しい手のなかに……夏の日の声はいつの時代も同じだった。 -
三文オペラ
ロンドンの大泥棒メッキは当地の乞食界を牛耳る大物ピーチャムの一人娘ポリーとひそかに結婚する。ピーチャム夫婦はメッキを葬ろうと画策し、警視総監ブラウンをけしかける。だが、ブラウンとメッキは裏でつながる仲だった。メッキは売春婦の裏切りで入獄するも、ブラウンの娘ルーシーの助けで脱走、だが再び売春婦の裏切りで捕まり絞首台へ。最後の土壇場でメッキは国王の恩赦で釈放、貴族に列せられる。英国のジョン・ゲイの「乞食オペラ」をもとに作曲家クルト・ヴァイルとの協力で完成したこの作品で、ブレヒトの名は一躍世界に知られることになった。この翻訳は現代の生きた日本語を駆使してつくられた現代を反映する新訳である。 -
過去ある女 プレイバック
まるで第一級の長篇小説のように面白い。 「生きていかなきゃならない夜がまだいっぱいありすぎる」――アメリカを逃れてカナダの港町ヴァンクーヴァーにやってきた謎に包まれた若い美女。彼女につきまとうジゴロ、ホテルのペントハウスに住む独身紳士、そして殺人課警視。彼女の部屋のバルコニーで発見された男の射殺体。悲劇的な女が投げこまれた花やかな、そして卑しい世界を、見事な台詞と小気味のいい展開で描いたフィルム・ノワールの逸品。 ユニバーサル社の資料室から発掘されたこの最終稿は、チャンドラー自らが「私が書いた映画脚本の中でも最高のひとつ」と自讃する。知られざる傑作を名訳で再刊したものを電子書籍化した。 丸谷才一はこの作品の初刊刊行時、〈これが文学でなくて何が文学か〉と題して、こう絶讃した(抜粋)。「いろいろな意味でおもしろい本だ。チャンドラー伝の一資料。彼の小説作法を映画性の側から考へるための重要な手がかり。フィリップ・マーロウのゐない物語をチャンドラーはどういふふうに作るか。しかし肝要なのは、このシナリオがまるで第一級の長篇小説のやうに楽しめるといふことだらう。……かういふ形でチャンドラーの作品をもう一つ読むことができるのは、幸せな話だつた」 -
【日本語訳/英語原文 同時掲載】雪の女王/THE SNOW QUEEN ~七つのお話でできているおとぎ物語~
アンデルセン童話『雪の女王』を英語原文と日本語で楽しもう! ある所にカイという少年とゲルダという少女がいました。二人はとても仲良しでした。しかし、悪魔の作った鏡の欠片がカイに刺さり、彼の性格は一変してしまいます。 ある雪の日、どこからか雪の女王が現れて、彼をその場から連れ去ってしまってしまいます。 ゲルタは、春になるとカイを探しに出かけるのです――。 世代を超えて長く愛されるアンデルセン童話の1つ『雪の女王』。 本書では、英語原文と日本語訳を同時に掲載しています。 作品を楽しみながら英語の学習にも役立ちます。 【目次】 1.【日本語訳】第一のお話 鏡とそのかけらのこと 2.【英語原文】FIRST STORY. Which Treats of a Mirror and of the Splinters 3.【日本語訳】第二のお話 男の子と女の子 4.【英語原文】SECOND STORY. A Little Boy and a Little Girl 5.【日本語訳】第三のお話 魔法の使える女の花ぞの 6.【英語原文】THIRD STORY. Of the Flower-Garden At the Old Woman's Who Understood Witchcraft 7.【日本語訳】第四のお話 王子と王女 8.【英語原文】FOURTH STORY. The Prince and Princess 9.【日本語訳】第五のお話 おいはぎのこむすめ 10.【英語原文】FIFTH STORY. The Little Robber Maiden 11.【日本語訳】第六のお話 ラップランドの女とフィンランドの女 12.【英語原文】SIXTH STORY. The Lapland Woman and the Finland Woman 13.【日本語訳】第七のお話 14.【英語原文】SEVENTH STORY. What Took Place in the Palace of the Snow Queen, and what Happened Afterward. -
ギリシャ悲劇
ギリシア悲劇の名作15篇を物語として描き、舞台を前に観客に解説するように表現してあるので読者は場面を想像しながら読むことができる。舞台劇の悲劇を文学として成立させている。入門書としても最適。 -
ドイツ中世英雄物語
ドイツ中世の騎士物語のほとんどを網羅したもの。ジークフリードが裏切りにあい謀殺される話を軸に、波乱にみちたストーリーが展開される。男女を問わずその人物像の荒々しさと力強さに、ロマンに昇華される以前の物語の原型を見る。 -
新編 世界むかし話集
「ムーミン」やアンデルセン童話など、北欧・児童文学の研究・翻訳に生涯携わり、子供たちには夢を、大人にはやすらぎを与え続けた著者・山室静の世界むかし話集第1弾。 <イングランド>ネコの王さま/カメの遠足/最初のバナナ/三びきのクマ/ロンドン橋の上で/ジャックと豆の木/他8編 <コーンウォール>ベッチィ・ストーグの赤ちゃん/頭から下に向かって/他3編 <スコットランド>ヒース酒の秘密/詩人トマスの話/他5編 <ウェールズ>長すねグウィスの嘆き/他3編 <アイルランド>白いマス/笛吹きとプーカ/他9編 -
シャルルマーニュ伝説
この物語は、野上弥生子訳の「ギリシア・ローマ神話」「中世騎士物語」と伝説三部作を成すもので、「アーサー王物語」と人気を二分する。有名な「ロランの歌」を含み、古代・中世の文学的遺産に親しむための絶好の入門書。 -
デカメロン物語
『十日物語』は七人の貴婦人と三人の紳士の十人が、毎日一話のわりで語り、十日間で百の物語が成立するという構成。最も有名な三十話を訳出、ベネチアやフィレンツェなど主題となる都市ごとに編集した名編。 -
妖精の誕生 フェアリー神話学
「世界中のフェアリーの特徴を調べたい人は、トマス・カイトリーが書いたこの本を読むことからはじめるのがいちばん」と評される名著。フェアリーという概念の起源、説話の発生地、伝播の道筋など、ファンタジックな世界の入門書。 -
王子クレオマデスの冒険 ヨーロッパ中世ロマン
十字軍の遠征は、サラセンという新しい文化を大陸にもたらした。この物語もそのひとつで、サラセン文化が開花していたセビリアを舞台に展開する冒険物語。空飛ぶ木馬は『千夜一夜』などの挿話に見られ、混交する物語として楽しめる。 -
魔眼 フランス幻想小説
「ワイルドとかゴオチェとかいふような絢爛とした小説が好きであった」と芥川龍之介をはじめ、日本の近代文学作家に大きな影響を与えたフランス幻想作家の作品集。怪異、霊異への偏愛が、怪しい作品世界を造形する。表題作他2編収録。 -
中国怪異集
中国四千年の歴史は、中国民衆のものの見方や生きる知恵の、革袋のなかの酒ともいえます。「竜女を妻にした男」「象の贈り物」「仙人だった兵士」「空を飛べる薬」他、蛇、竜、狐、虎、仙人などに仮託された二十二の怪異譚を集成。 -
モンテーニュ 随想録
この思想家が特記されるのは「私は何を知っているか」という命題から出発し、予断、断定、差別、高慢を排し、そのため『随想録』は事柄を並置、対比することに徹し、エッセーという新しい叙述方法が生み出された。 -
中国笑話集
中国は笑話の歴史もまた古い。それを集大成したのが明末の馮夢竜の『笑府』13巻で、本書はこの『笑府』を中心に周辺の笑話のなかから、中国民族の生活と文学を知るに役立つと考えられる話を選訳。民衆の思想史、生活史として読める。 -
物語 三国志
三世紀前半、魏、呉、蜀の三国が新たに興り中原に覇を争った……。日本の物語にない、かなたを思わせる厖大な世界を内蔵するところに着目すべきだとする訳者の読み込みが、新しい三国志として凝縮されている。 -
ケルト幻想民話集
ケルト民話のなかでだれが一番美人か。「ケルトのヴィーナス」はディアドラかグラーニアか。ディアドラであるに違いない。なにしろ彼女は生まれる前からその美貌が国に災いをもたらすと予言されたのだから。では、一番の英雄はだれ? -
バビロニアの幽閉塔 ヨーロッパ中世ロマン
『王子クレオマデスの冒険』に続くロマン。バビロニアにある謎にみちた塔に幽閉された乙女。すべての試練を突破して乙女との再会をはたした王子の知恵と勇気。異文化の香りが、物語の展開に彩りをそえるファンタスティックな作品。 -
ケルト妖精民話集
いたずらものの妖精が人間の世界と行き来して、魔法を使ったり変身したり、人の運命をあやつるという物語は、ヨーロッパの先住民ケルト人の文化がいまだ色濃くのこるアイルランドとスコットランドに伝えられる。妖精にかかわる16編。 -
フランス怪奇民話集
「死の予兆」「亡霊のいたずら」「死者の呪い」「魔もの退治」「地獄からの救済」「冒険とロマンス」の6章からなる。吸血鬼譚や、指輪やかぶりものを盗まれ死者が復讐する、逆に死人の恩返し話など、ホラーをしのぐ場面が展開する。 -
妖精メリュジーヌ伝説
ケルト的な妖精伝説がフランス中世の歴史と渾然となった壮大なロマン。美しい妖精とレモダンンは運命的な出会いの後結婚、十人の子どもをもうけるが、夫が妻の秘密を見てしまったため妖精は去り、子どもたちにも数奇な運命が待っていた。 -
フランス妖精民話集
妖精・怪奇・幻想三部作のひとつ。「変身譚」「愛」「嫉妬」「試練」「不思議な動物」「妖精」「プシュケ神話」の7章からなる。フランス民話はペローの童話で有名だが、炉辺で語られる民話は民衆のしたたかな想像力の裾野の広さを示す。 -
変化 フランス幻想小説
ゴーチェの作品はエキゾチック情緒にあふれたものが多いが、本集には特にそうしたものが集められている。作家の注目すべき点のひとつを挙げれば「足」へのこだわり。美しいヒロインたちは子どものような小さなくるぶしの持ち主であった。 -
ファウスト物語
ゲーテの生涯をかけた大作。高名なわりに読み通した人が多くないのは、韻文で書かれた戯曲という形式上の制約からといわれる。本書は、原作のもつ重厚さ失わず、読みやすい「物語」にまとめて好評を博した作品。 -
物語 西遊記
「水滸伝」「三国志演義」「金瓶梅」の四大奇書のひとつ。唐の僧玄奘、すなわち三蔵法師の紀行という史実をもとに創作された妖怪変化、奇想天外、千変万化の物語。軽妙洒脱な名訳で、孫悟空をはじめ脇役の活躍を活写。 -
奇談千夜一夜
信じられそうもない本当の話、うそのような本当の話、奇なるもの、珍なるもの、妙なるもののエンサイクロペディアの前では、世界がまだまだ広大であり、底深いものであることを思い知る。庄司浅水・不思議ワールドの白眉をなす書。 -
神曲物語
地獄篇・浄罪篇・天堂篇あわせて100章、14,233行の雄大な叙事詩。3篇を通じて、歴史上に名をつらねる多くの人物が登場する。プトレマイオスの宇宙、軽妙な比喩、多彩な描写が織りなす、世界についての物語。 -
物語 水滸伝
「水滸伝」を直訳すれば「水辺物語」。梁山泊という湖水を背景にくりひろげられた数々の事件を描いたことから名付けられたが、宋江ほか36人が次から次に同じ志で集まっていく過程が時代を超えて人々を惹きつける。 -
吸血女の恋フランス幻想小説
本作品は、古くはラフカディオ・ハーンの英訳から、芥川龍之介と久米正雄によって『クラリモンド』の題名で日本語に訳された。そのような経緯から、表題作はゴーチエ作品のなかでなじみ深く、吸血鬼文学としても傑作と評される。 -
海の奇談
書誌学研究のかたわら、世界の奇談・怪奇談などの紹介につとめ、「庄司浅水ワールド」とも呼ばれ、好評を博したシリーズ。タイタニック号の遭難や、漂流、反乱、海の怪獣談など、古来より数かぎりなくある海にまつわる奇談の代表作集。 -
バスク奇聞集フランス民話
バスクの人々はピレネーに囲われ、起源不明な独自の言語を持ち、地理的条件からその特異性をいまだ保持しているが、それは、伝説や民話にいきいきと伝えられている。妖精・怪奇譚・奇跡物語・魔女伝説、動物譚など、本邦初訳の書。
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