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「わたしは作者にたいして、わたしにとってかなりの心理学的重要性を有するつぎの逆説的真理を明らかにしてくれたことをとくに感謝している。それは、人間の幸福は自由のなかにではなく、義務の受諾のなかにあるということだ。この書物の登場人物のひとりひとりは、おのれがなすべきこと、その危険な任務に、情熱的かつ全面的に身を捧げ、それを遂行したあとにはじめて、幸福の安らぎを見出す……」(アンドレ・ジッド 序文より)冷厳な態度で郵便飛行事業の完成をめざす支配人リヴィエールと、パタゴニアのサイクロンと格闘する飛行士ファビアン、それぞれの一夜を追いながら、緊迫した雰囲気のなかで夜間の郵便飛行開拓時代の叙事詩的神話を描いた本書は『星の王子さま』とならんで、サン=テグジュペリの名を世界中に知らしめた代表作である。南米ブエノス・アイレスの地に、主人公と同様、郵便飛行の支配人として赴任していた時期に執筆され、1931年度のフェミナ賞に輝いた。特別付録 ディディエ・ドーラ「『夜間飛行』に着想を与えた人物から見た」
...続きを読むPosted by ブクログ 2015年08月27日
思ってたものと違っていました。
「星の王子さま」しか読んだことなかったのでそれとは正反対な感じがして意外でした。
しかし「星の王子さま」を子どもの時と大人の時に読んで感想や刺さる言葉が違ったように「夜間飛行」も今の私が読んだ感想と10年後、20年後に読んだ時とでは感じ方が違うと思います。そういう部分...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月04日
「彼はサン・フリアンのほうを振り返った。それはもはや一握りの光にすぎなかった。ついで、一握りのまたたく星となった。やがて、塵のように消えてゆき、それが最後に彼の心を誘った。」
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「おそらく、これはわかりきったことだ。芝生とたえず戦う庭師とおなじなのだ。庭師は、た...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年03月28日
リヴィエールの苦悩、ファビアンの苦闘。
老境に入ってなお南方航路の責任を一手に引き受ける孤独な指揮官。
職務への誇りを持って悪天を抜けようとする郵便飛行士。
決してハッピーエンドではないが、そこには人間の尊厳や誇り、勇気の美しさがありありと描かれている。
個人的には、ロビノーと飛行士ペルランの逸話が...続きを読む
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