スコット・フィッツジェラルドの作品一覧
「スコット・フィッツジェラルド」の「フィッツジェラルド10 傑作選」「村上春樹 翻訳ライブラリー ある作家の夕刻 フィッツジェラルド後期作品集」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「スコット・フィッツジェラルド」の「フィッツジェラルド10 傑作選」「村上春樹 翻訳ライブラリー ある作家の夕刻 フィッツジェラルド後期作品集」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
中高生のときに「華麗なるギャツビー」を読んで、それから「雨の朝パリに死す」を読んで、なんとなくフィッツジェラルドという作家の醸し出す雰囲気みたいなのを背伸びしていいなぁと思おうとしているようなところがあった。
なんか人間の切なさみたいなのを絶妙に掬い上げるような感じの印象があって、それ自体がなんかすごくわかるような感じでいることがカッコいいことのように思っていた。太宰の「人間失格」を読んで、自分はこの感じわかる、と言いたいようなああいう感覚。若い時特有の。
それで今大人になって、だいぶ久しぶりにフィッツジェラルドを読んだら、わかる気がするというより、分かってしまう、という感覚だった。でも本当は
Posted by ブクログ
素晴らしくよかった。
私のお気に入りは、圧倒的に「残り火」。
植物人間状態になった夫を献身的に世話し続けるロクサンヌ。「一日の殆んどの時間を夫の傍で過ごした。薬を与え、枕をなおし、あるいは話しかけたりした。人が見れば、頭の良い犬に話しかけているのかと錯覚したかもしれない。返答を求めるでも、理解を期待しているわけでもない。そこにあるものは、燃え尽きた残り火の中に微かな暖を求める、祈りにも似た想いだった」
この最後の一文が素晴らしすぎる。
なんで美しく、かつ的確な表現なんだろう。
このほかにも、「氷の宮殿」は、南部と北部ってこんなふうに違うんだなあと感じられてすごく面白かった。
「冬の夢」は、こ
Posted by ブクログ
大学生の時には全く良さが分からなかったフィツジェラルドにあらためて出合うことにしました。
村上春樹が選ぶ10の短編と、エッセイが3編収録されています。
基本的にどの話もお金持ちの坊ちゃん、嬢ちゃんのやり取りで、感情の振り幅も行動の振り幅も「えっ?」て言うようなもので、あまり感情移入しきれない。
しかし、「冬の夢」でも「バビロンに帰る」でも出てくる喪失には共感して「あー…」ってなる。
そうして読み終わった後に、少し重い気だるさと諦念が残る。
フィツジェラルドはどこかで「人生は失っていく過程だ」みたいなことを書いているらしいけれど、そうだったら、この一編一編は一つ失って、人生を一つ進む、成熟の