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エスタ。この、出生の謎をもつ美少女の語りを軸として展開する多彩な物語。その背景となる「ジャーンディス対ジャーンディス事件」とは何か? 上流夫人の秘密とは? 野心的な弁護士の策動、奇妙な慈善事業家、アヘン中毒の代書人、相次ぐ事件……。イギリス19世紀を代表する作家ディケンズが、小説の面白さのすべてを盛り込み、読者に息もつかせぬ興奮の世界をくりひろげる。
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Posted by ブクログ
ジャーンデス対ジャーンデス事件の裁判は永遠に続きそうな様子である。後見人のジャーンデスに引き取られたエスタ・サマソンは同じく事件の後見人であるエバとリチャードと一緒に荒涼館で暮らし始めた。ジャーンデス叔父さんは優しく、三人に愛情をかける。エスタは館の鍵を全て預かり家政を取り仕切る役目を果たしている。...続きを読むジャーンデス対ジャーンデス事件の周りにさまざまの人々が現れ、さまざまな出来事が起こっている。全四巻だから、まだまだこの巻は序章であろう。
一体全体どういう話が始まっているのか、さっぱりわからないままに、ずるずる読んでしまう不思議な物語。 当時の上流社会が「善」であり「徳」であり「立派な行為」としていた「慈善事業」に対して「強引な慈善」と言うすばらしい表現を当てはめていたことが印象的。 形式だけの空疎な慈善、つまり偽善に対する作者の怒り...続きを読む、不快が繰り返し述べられている。 たぶんこの小説のベースである裁判も、これと同様に形式の上に形式が重ねられた偽善に他ならないのだろうと思われる。 起承転結の早い小説に慣れている読者にはたぶん、読み終えるのが非常にきつい小説ではありそう。
延々と続く訴訟があり、その中に語り手のエスタの物語や貴族、慈善事業家、弁護士、代書屋、商店などが包含されている枠物語。社会風刺たっぷり。
翻訳が30年以上前のものだからか、原文もそうなのか、少々硬い。 ディケンズってこんなに描写がしつこかったかな、とも思う。 そして、「この本は社会風刺が目的なの?」 と思わせるほど、たくさん当時の事柄を皮肉的に書いてます。 450ページに渡る第一巻を読破しても、まだ何が起こっているのか 核がどこなの...続きを読むか分からない。 登場人物が多いのも、ちょっと戸惑う。 と、批判的のような感想ではありますが、決して詰まらないわけではない。 今現在、第二巻を読み出して60ページ 面白くなってきたんですけどーーーー! です。そー来たかぁ! やっぱディケンズです。社会批判だけな訳が無い。 ちゃんと面白くなってきました(^O^) 全4巻の長いお話。一巻はこんなもんでしょ! それと、も一つ。 この本は19世紀のイギリスという国。ロンドンを知るのに実にいい史料っす。 当時を生きる人が書いた当時の現代本です。 注釈が多いのも助かります。 (H21.9 図)
「ジャースディン対ジャースディン事件」の裁判。終わりの見えない裁判。孤児のエスタを育てた伯母。突然荒涼館に招かれたエスタ。エイダ、リチャードとの出会い。2人の被後見人のジョン・ジャースティン。荒涼館での生活。レスタ卿の婦人の秘密を探るタルキングホーン弁護士。デッドロック家に関わる秘密。クルックの下宿...続きを読む屋で死んだ謎の人物。タルキングホーンが追う浮浪児のジョー。ジョーが知ってしまった秘密。
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