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新解さんの謎
辞書の中から立ち現れた謎の男は、魚が好きで苦労人、女に厳しく、金はない――。「新解さん」とは、はたして何者か? 三省堂「新明解国語辞典」のページをめくると、あなたは濃厚な言葉の森に踏み込んでしまう。【恋愛】【合体】【火炎瓶】【浮世】【動物園】……数々の、あまりに親切な定義に抱腹絶倒しながらも、「新解魂」に魅せられていく、言葉のジャングル探検記。“紙”をめぐる高邁深遠かつ不要不急、非パソコン的世界からの考察「紙がみの消息」を併録。 -
もっとウソを!
男はモンロー体型を好むのに、若い女はなぜダイエットに走るのか? 男がマスターベーションする理由は? 人間のペニスはなぜあんな形なのか? コム・デ・ギャルソンが好きな女の子と嫌いな女の子の違いは? ニグロイドとモンゴロイド、ペニスにはどんな差が? だれもが気になる疑問をスッキリ解いてくれるのが動物行動学。京大動物行動学の名師弟コンビが語り合った知のエンターテインメント! 笑って納得、さあ、あなたはどこまで信じる? -
裁判長! これで執行猶予は甘くないすか
ベストセラー『裁判長! ここは懲役4年でどうすか』待望の続篇は、さらに生々しい人生ドラマたっぷり。缶コーヒー万引きで男泣きするショボいオッサン、流れ弾にも気を使うバランス感覚溢れたヤクザ、トロさん初の本格的な≪電波系≫…。みなさんスゴい罪状の被告人のくせして、法廷での悲喜こもごもや顔つき、態度、思わず笑ってしまう弁明に人間臭さが滲み出る。法廷での「ヤル気あんのか?」な裁判官までもメッタ斬り。「裁判員制度」導入の今こそ必読の爆笑傍聴記! -
裁判長! ここは懲役4年でどうすか
ワイドショーも小説もぶっ飛ぶほど、リアルで面白いのがナマの裁判だ。しかもタダで誰でも傍聴できる、殺人、DV、詐欺、強姦事件……。突っ込みどころ満載の被告の弁明や、なんとも噛み合わない被告と弁護士、傍聴席に鈴なりの女子高生にハッスルする裁判官、有名漫画家の男気ある証人ぶり、ヒトゴトじゃないと思う切実な事件。「こいつ、絶対やってるよ!」なんて心の中で叫びつつ、楽しく通った傑作裁判傍聴記。自筆のイラスト満載(法廷内は写真撮影不可のため)。 -
女王の化粧師
「あなたを女王にするため、わたしはここに呼ばれました」―― 圧倒的な筆力でWEBを騒然とさせた伝説の大河ロマン、待望の再書籍化! 【あらすじ】 小国デルリゲイリアの花街で娼婦に化粧を施す化粧師として働くダイ。そんなダイの下にある日、貴族の遣いと称する男がやってくる。 彼は、自らが仕えるミズウィーリ家の令嬢専属の職人として、ダイを迎えたいと申し出る。 男の狙いは、今まさに行われている女王選でその令嬢を勝たせることだった。 ※この電子書籍はKADOKAWAビーズログ文庫版「女王の化粧師」(全4巻)を3巻分に再編集・加筆修正を施した文春文庫版を底本としています。 -
柚子の花咲く
先生の死は、不面目なものだったのか? ひとはなぜ傷つけあうのだろう。 どうしてなのですか。先生──。 一人の武士の遺骸が河岸で発見された。 殺されたのは村塾の教師・梶与五郎。 村塾とは、武士、町人、農民が一緒に勉強する、郷学と言われる場。 与五郎は貧しい子どもに自分の弁当を与えて、いつも自分はお腹を鳴らしているような男だった。 しかし、無惨な遺体で発見された後、なぜか急に梶にまつわる悪い噂がささやかれるようになり、汚名を着せられてしまう。 恩師の死は、本当に不面目なものだったのか? かつての教え子、日坂藩士の筒井恭平は、死の真相を探るべく鵜ノ島藩に決死の潜入を試みる。 胸震わせる傑作時代小説! 解説・江上剛 「先生がよく言っておられたことを覚えているか」 「なんだ」 「桃栗三年、柿八年──」 「柚子は九年で花が咲く、か」 「梨の大馬鹿十八年とも言われたぞ」 ──本文より 単行本 2010年6月 朝日新聞出版刊 一次文庫 2013年10月 朝日文庫刊 この電子書籍は2026年6月刊 文春文庫版を底本としています。 -
真田武士心得
井原戦国三部作、新シリーズ連続刊行! 【2カ月連続刊行!】【「井原戦国三部作」新シリーズ、堂々の開幕!】 真田昌幸の家臣だった鈴木主水は、名胡桃城事件の責任を取って立ったまま切腹して果てた。その正妻・志野も夫の後を追って殉死。遺児である鈴木小太郎には、真田家家臣団から厳しい目が向けられていた。 真田信幸に仕えることとなった主人公・鈴木小太郎(のちの鈴木右近)は、父母の無念を晴らすべく、怨敵・中山九兵衛を追う。恩義ある真田信幸夫妻への忠誠と両親の仇討ち、二つの本懐を全うしようとした右近が貫いた「純情」とは――。 「三河雑兵心得」「北近江合戦心得」シリーズに続く「井原忠政戦国三部作」となる「真田武士心得」シリーズが堂々の開幕! 叔父の裏切りで全てを失った鈴木右近。心に誓ったのはただ一つ、両親の無念を晴らすための復讐だった。孤児となった彼を拾い、その成長を温かく見守る主君・真田信幸夫妻。主への忠義と仇討の狭間で、ひとりの若者が己の信義を貫くため、野太刀を振るう。激動の戦国時代を駆け抜ける男の、熱き魂の成長物語が今、幕を開ける! 鈴木右近、主君のためなら命も惜しくはない。 ただ、親の仇を討つまでは――。 -
殺し屋が解く日常の謎
「安心・安全のシステムで、殺し屋、やってます」 殺し屋が解く〈日常の謎シリーズ〉開幕 コンサルティング会社を営む男、富澤允。 彼には裏の仕事があった。 650万円の料金で人殺しを請け負う「殺し屋」だ。 依頼を受けたら引き受けられるかどうかを3日で判断。 引き受けた場合、原則2週間以内に実行する。 ビジネスライクに「仕事」をこなす富澤だが、標的の奇妙な行動が、どうにも気になる。 なぜこの女性は、深夜に公園で水筒の中身を捨てるのか? 独身のはずの男性は、なぜ紙おむつを買って帰るのか? 任務遂行に支障はないが、その謎を放ってはおけない。 殺し屋が解く日常の謎シリーズ、開幕です。 解説・細谷正充 ※この電子書籍は2017年1月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
凍結事案捜査班
悲しみが共鳴した時、真実の扉が開く 警察小説界注目の実力派作家・麻見和史氏が文春文庫初登場です! 主人公の藤木は50代の男性刑事。もともとはやり手刑事でしたが、妻をガンで亡くしたことで仕事への意欲を失い。コールドケース(未解決事件)を扱う「警視庁捜査一課 特命捜査対策室支援係」に配属されます。そこに、30年前に立川でおきた小学4年生遺体遺棄事件の再捜査が命じられます。子供を失った父親に話を聞くことで、藤木が失っていた「刑事の矜持」が再び動き出すのか? 「曲者」が揃った「支援係」の面々とたどり着いた事件の真相とは!? -
陽だまりに至る病
コロナ禍だからこそ成立する出色のミステリ あなたのお父さんは、殺人犯なの――? ネグレクト、貧困、そしてコロナが少女たちを追い詰める。 タイトルの真の意味がわかった時、きっと胸が熱くなる。 現代社会の闇に迫る切ない社会派ミステリー 小学五年生の咲陽は、「父親が仕事で帰ってこない」という同級生の小夜子を心配して家に連れ帰る。 だが、コロナを心配する母親に小夜子のことを言いだせないまま、自分の部屋に匿うことに。 翌日、小夜子を探しているという刑事が咲陽の家を訪ねてくる。 小夜子の父親が、ラブホテルで起きた殺人事件の犯人ではないかと疑念を抱く咲陽だが――。 『希望が死んだ夜に』で「子どもの貧困問題」に、続く『あの子の殺人計画』で「子どもの虐待」に迫った〈仲田・真壁〉の神奈川県警刑事コンビが、「コロナと貧困」の陰で起こった事件に挑む。 話題の社会派ミステリー第3弾! 解説=吉川ばんび 単行本 2022年2月 文藝春秋刊 文庫版 2025年11月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。 -
奇術師の幻影
北欧ミステリの女王、渾身のドンデン返し まさかこんな結末が待っているとは ――池上冬樹氏(本書解説より) 北欧ミステリーの女王+スウェーデン最高のメンタリスト。 最強タッグで贈る警察ミステリー、誰も予想しなかった 驚愕のラストを迎える。 地下鉄トンネル内で発見された白骨の山。やがて連続殺人だと判明した事件は、法務大臣の失踪へと予想を超える大事件へと発展した。ストックホルム警察特捜班が奔走する中、たびたび犯罪捜査に関わってきたメンタリスト、ヴィンセントのもとにはパズルめいた挑戦状が頻々と届き、彼の過去を暴こうとする……。 特捜班の刑事ミーナと、ヴィンセント。それぞれを巻き込む事件は、いずれもクリスマスをデッドラインとしていた。聖夜にいったいどんな惨劇が演じられるというのか? 事件捜査のスリルに、個性あふれる刑事たちの物語をよりあわせる警察ミステリー、最後の最後に明かされる驚愕の真相。 「すでに一作目から作者たちは、大どんでん返しの伏線をはっていたことになる(本書解説より)」。 -
まんまこと
大好評「まんまこと」シリーズ第9弾。麻之助、ついに父に――! 前作でお和歌と婚礼をあげた麻之助。今作ではお和歌に男の子が生まれます。 お気楽者の麻之助もこれで少しはしゃっきりするだろうと、町の面々もほっとしてお祝いムード。 子どもの名前を考えながら、麻之助は今日も町の揉め事に立ち向かいます。 〈文庫解説〉 杉江松恋 たのまれごと 嫡男の悪行で家が滅ぶと愚痴る旗本だが、悪行は見当たらず…… こころのこり 大店から大事なものが失せるのは、ある芝居のせいだというが よめごりょう 妻のお和歌と結婚するはずだったと息巻く男が突然現れた 麻之助走る 妻が子を宿した麻之助。何かが気になり支配町を走り回るが 終わったこと 与力の娘につきまとう謎の男。麻之助は真犯人に辿りつけるか おやごころ 息子が生まれたばかりの麻之助の周りに親子の相談事が続々と 単行本 2023年5月 文藝春秋刊 文庫版 2025年4月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。 -
発達障害者が旅をすると世界はどう見えるのか イスタンブールで青に溺れる
稀代の文学研究者がゆくワンダーランド! 単なる旅行記ではありません。 この豊潤すぎる言葉とイメージの 洪水に打たれて震えろ! ――ブレイディみかこ(作家) 横道さんの知性と“間違う力”に 度肝を抜かれた! ――高野秀行(ノンフィクション作家) 各誌書評で大絶賛された異色の「当事者紀行」がついに文庫化。 とにかく凸凹(でこぼこ)な文学研究者がゆく圧巻のワンダーランド! ・ウィーンの夜道を“反復”徘徊し、月面世界と接続する ・グラナダの“フロー体験”とヴァージニア・ウルフの『波』 ・美しきソニアと村上春樹をめぐるマインドワンダリング ・カサブランカ――“砂塵の水中世界”とムーミン谷…etc. 奇跡の“ハイパートラベル当事者研究”がここに。 単行本 2022年4月 文藝春秋刊『イスタンブールで青に溺れる 発達障害者の世界周航記』 文庫版 2025年3月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。 -
名探偵と海の悪魔
青崎有吾さん絶賛! 大スペクタクル本格ミステリ! 日本推理作家協会賞 翻訳部門最終候補 英国推理作家協会スチール・ダガー賞候補 英国歴史作家協会ゴールド・クラウン賞候補 「このミステリーがすごい!」第4位 「週刊文春ミステリーベスト10」第6位 「本格ミステリ・ベスト10」第6位 呪われた帆船で連続する怪事件は悪魔の仕業か? 海洋冒険+怪奇小説+不可能犯罪。あまりに面白すぎる本格ミステリ巨編! 時は17世紀、 大海原を進む帆船で起こる怪事件。 囚われの名探偵に代わり、屈強な助手と貴婦人が謎を追う。 すべては悪魔の呪いか、あるいは――? 単行本 2022年2月 文藝春秋刊 文庫版 2025年3月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。 -
東京新大橋雨中図〈新装版〉
第100回(1988年下半期)直木賞受賞作 明治初年の東京を舞台に、「最後の木版浮世絵師」となった 小林清親の半生を描く傑作時代小説。 失われつつある江戸の情景への愛惜、一世を風靡した「光線画」の凋落。 時代の激動に呑み込まれて沈みゆく人々と自身へのやるせなさを噛みしめる清親の、優しさゆえの苦悩と新時代へかける想いが交錯する。 「いかにも好もしい男」――解説・田辺聖子 単行本 1988年11月 新人物往来社刊 文庫版 1991年11月 文春文庫刊 文庫新装版 2025年1月 文春文庫刊 【この電子書籍は文春文庫新装版を底本としています。2022年11月に電子版配信を開始した同タイトル作の表紙を一新したものであり、作品内容に変更はありません。】 -
奏鳴曲 北里と鷗外【電子特典付き】
感染症と戦う北里と鷗外、その栄光と蹉跌! 民の命を守るため「医療の軍隊」を夢見た北里と鷗外は、なぜ道を違えて対立したか。医師でもある海堂尊が描くライバル物語! 明治時代のニッポンに、感染症との終わりなき闘いに挑んだ男たちがいた。「細菌学の父」北里柴三郎と、陸軍の軍医総監にして文豪の森鷗外。ふたりは同時期にドイツで学び、「感染症から国民の命を守る」という同じ目標に突き進んだ。それなのになぜ道を違え、対立したのか。誰も描かなかったライバル物語。解説・本郷和人 ※この電子書籍は2022年2月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本とし、「作品相関図」などの電子版特典を付したものです。 -
陰陽師0
若き日の安倍晴明が事件に挑む! 話題映画のノベライズ 【映画『陰陽師0』2024年4月19日公開 主演・山崎賢人】 鬼や霊が跋扈する平安時代。呪術の才に長けた学生・安倍晴明(あべのせいめい)は、貴族の源博雅(みなもとのひろまさ)から「ある怪異を鎮めてほしい」と頼まれる。女王を悩ます金の龍や、若者の奇妙な死を調べる中で、晴明は都を脅かす邪悪な呪いに巻き込まれていく。実在した陰陽師、安倍晴明の生誕1100年を迎え、人気シリーズを原作にした呪術エンタメノベライズ。 -
物語をおいしく読み解く フード理論とステレオタイプ50
人気お菓子研究家の原点! 漫画やドラマなどに出てくるさまざまな食べ物。それはどのように扱われているのか? フード理論を知ればもっと物語が面白くなる! 大きな口を開けて美味しそうに食べる人は腹の底を見せているため善人! フード目線から物語における登場人物の性格や感情、状況を読み解く。更に「賄賂は菓子折りに忍ばせる」「失恋のやけ食いはいつも好物」など、よく似た演出を50のステレオタイプに分析。フード理論を知れば、新しい発見や興味が深まること間違いなし! 単行本 『ゴロツキはいつも食卓を襲う フード理論とステレオタイプフード50』 太田出版2012年4月刊 文庫 『物語をおいしく読み解く フード理論とステレオタイプ50』に改題 文春文庫2024年1月刊 ※この電子書籍は文春文庫版を底本としています。 -
2000年の桜庭和志
レジェンド桜庭の全貌を描く決定版! 「プロレスラーは本当は強いんです!」 グレイシー伝説を打ち破った日本総合格闘技界のレジェンドが歩んだ道。 タイガーマスクに憧れプロレスを志した少年・桜庭和志。アマレスを学び、プロレスラーになるとサブミッションレスリングに夢中になり、総合格闘技の世界へ。 そしてPRIDEの主役となり、UFCのレジェンドであるホイス・グレイシーを107分の死闘の末に下し、伝説となった。桜庭が“リアルファイトのタイガーマスク”になったのである。 2000年の桜庭の活躍を振り返りながら、グレイシー柔術とは何か、MMAとは何か、格闘技とは何か、UWFとは何か、プロレスとは何かに迫る。 桜庭への幾度にも及ぶインタビューだけでなく、石井和義やホイラー・グレイシー、ホイス・グレイシーにも直撃取材。著者自ら柔術教室にも通い、そのなんたるかを学んだ。まさに体当たりのこの作品は、著者の真骨頂であり『1984年のUWF』の続編であり、『1976年のアントニオ猪木』の最終章でもある。 ※この電子書籍は2020年2月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
江戸染まぬ
江戸に生きる人々が織りなす鮮やかな人生。 “青山流時代小説”の真骨頂! 旗本の次男坊で部屋住みの俺は、武家であらねばならぬ、などとは思っていない。 堅物の兄が下女に好意を寄せているのを見て取って、 わざと下女にちょっかいを出そうとするが、気づくと女は身籠っていた。 しかも父親は、隠居の祖父だという。 六十九歳の老人に女で負けた俺がとった行動は――。 直木賞受賞作『つまをめとらば』に連なる傑作短編集。 史実から生まれた圧巻の7編。 ※この電子書籍は2020年11月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
エリザベート ハプスブルク家最後の皇女
二十世紀中欧の動乱と悲劇を描く一大叙事詩 世紀末ウィーンのハプスブルク王家の嫡流に生まれ、帝国崩壊と二度の大戦を経て、社民党闘士と再婚した美しき大公女の波瀾の人生。 ◎祖母は人気ミュージカル「エリザベート」で有名なエリザベート皇后 ◎父は男爵令嬢と謎の自殺を遂げたルドルフ皇太子 ◎一目惚れのあげく、祖父・皇帝の力で得た初婚の不幸な結果 ◎貴賤結婚を忌んだ宮廷儀礼の末に起きたサライェヴォの悲劇 ◎オーストリア=ハンガリー帝国の崩壊に至った第一次世界大戦 ◎一市民となった後の、社会民主主義運動家との出会い ◎「同じドイツ民族」を旗じるしにナチスの恫喝で進むオーストリア併合の一部始終 ハプスブルグ家最後の皇女のたどった波乱万丈な八十年の人生を通して、激動のヨーロッパを読む。 ※この電子書籍は、2003年6月に刊行された文春文庫版を底本にしています。 -
お父さん大好き
収録作『手』が映画化。2022年9月16日公開。監督・松居大悟、出演・福永朱梨/金子大地ほか。 『人のセックスを笑うな』『論理と感性は相反しない』など、ビビットな文体とセンスで時代の空気感をすくい取る、山崎ナオコーラの中短編集。 年配の男性の顔や指の写真を集め、ブログに載せることは罪であろうか? おじさんを研究する25歳の女性の視点から、異性を個人ではなく集合体として捉える切なさを描いた「手」。 NHKラジオ文芸館で紹介され異例の話題となった、血のつながらない娘と暮らす44歳のサラリーマンが主人公の、『お父さん大好き』など4作を収録。おじさんたちが可愛く思えてくる、ウィットと切なさに満ちたナオコーラ・ワールドが堪能できます。(※2009年刊の単行本『手』を改題) -
代表取締役アイドル
会社というワンダーランドに迷い込んだアイドルに襲い掛かる不条理の数々! ……あなたにバカと戦う覚悟はありますか? 握手会で起こった事件のせいで、アイドル活動ができなくなっていた河野ささら。 そこに降って湧いたのが、ある大企業からの社外取締役のオファー。 たまたまテレビを見ていた社長が、ちょっと気の利いた発言をしたささらを気に入って、思いついた起用だった。 その企業、レトロフューチュリア株式会社は、アンプ用の真空管や、テープレコーダーやカセットテープやビデオテープ用の磁気ヘッド、計算尺や手回し計算機の交換部品といった古い規格の製品の隙間産業で儲けていたが、ある大学で、学生が面白半分にレトロフューチュリア社製の真空管を極低温に冷やしたところ、それが量子ゲートとして作用することが発見され、原理はわからないが、とにかくレトロフューチュリア社製の真空管を使えば、今までより桁違いに安く、量子コンピュータが実現できると、この一点において、いっきに世界規模の大企業となった会社。 「目指せ、世界一」や「売上1兆円」というあり得ない目標も、イエスマンだらけの役員会では、社長の一声で決まってしまい、研究所では、データ改ざんは当たり前、逆らった社員には陰湿ないじめが待っている……。 そんな会社で、お飾りにでなく、自分の頭で考えようとするささら。 敏腕美人秘書・菜々美とともに、ダメ会社の危機をささらは救えるのか!? 笑っている場合ではない、本当は怖い企業小説! 解説・澤島優子 ※この電子書籍は2020年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
マイ遺品セレクション
※電子書籍版の写真はカラーです。 「マイ遺品」とは、「死ぬまで捨てるもんか!」と強い意志を持って収集し続けているモノのこと。 還暦過ぎても生前整理や断舎離は一切やらず、人に見せて笑ってもらうためだけに倉庫まで借りて集め続けている「マイ遺品」を一挙大公開! ヤシの実を使ったキャラ人形やヘンな掛け軸など、もらってもうれしくないみやげ物(「いやげ物」と命名)、街で見かける「Since○○」と書かれた看板の写真、世界各国盤のボブ・ディランのレコード(デザインはほぼ同じ!)、子供の交通事故防止のために立てられた「飛び出し坊や」の写真、名所があまりない土地に発生しがちなカスみたいな風景の絵葉書(「カスハガ」と命名)、カニの表紙がおいしそうな旅行パンフレット(「カニパン」と命名)、冷蔵庫にはられがちな水道工事などの宣伝マグネット(「冷マ」と命名)……。 著者ならではの視点でカテゴリーを作り、独自のセンスで名前をつけて、「メディアで発表することを前提」で集めまくった「自分にとっては大切なモノ」たちを「遺族は困るだろうけど、死ぬまで捨てられないマイ遺品」として、熱い文章と集めた証拠写真で紹介。 コレクションや趣味の域をこえてもはや「集めることが癖になってしまった」という著者の「マイブーム」の集大成! ※この電子書籍は2019年2月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
小隊
★「ブラックボックス」で芥川賞を受賞した作家の衝撃作&デビュー作が合本に。 ロシア軍が北海道に上陸。自衛隊の3尉・安達は敵を迎え撃つべく小隊を率いて任務につく。避難を拒む住民、届かない敵の情報、淡々と命令をこなす日々――。そんな安達の”戦場”は姿を現したロシア軍によって地獄と化す。「自衛隊の戦争」を迫真のリアルさで描く表題作ほか、元自衛官の芥川賞作家による戦争小説3篇。 【収録作】 「小隊」(第164回芥川賞候補) 「戦場のレビヤタン」(第160回芥川賞候補) 「市街戦」(第121回文學界新人賞受賞) ※この電子書籍は、2019年1月刊行の単行本『戦場のレビヤタン』、2021年2月刊行の『小隊』、「市街戦」を収録した文庫版を底本としています -
崩壊の森
日本人特派員、土井垣が降り立ったソ連は“特ダネ禁止”の地だった。 謎に包まれた帝国で監視の目を潜り、取材を開始する土井垣。しかし、その周囲では次々に不可解な出来事が起こる──。 ソ連崩壊という世界的スクープを報じた斎藤勉をモデルに、魑魅魍魎が蠢くソ連崩壊前夜を圧倒的リアルで描き尽くす。 今、読むべき本物のインテリジェンス小説! 諜報、盗聴、罠、駆け引き、裏切り…… “ソ連崩壊”を世界に先駆けて報じた 日本人記者が見た「真実」とは? 「どうやら、この国のことを少し甘く見ていたらしい──」 吉川英治文学新人賞を受賞した『ミッドナイト・ジャーナル』、直木賞候補となった『傍流の記者』。 気鋭の著者が放つ、極寒の氷をも溶かす熱き闘いの物語! 解説は、保守派に換金されたゴルバチョフの生存情報の第一報を伝えた、当時、在ソ連日本国大使館の三等書記官だった作家の佐藤優さんです。 ※この電子書籍は2019年3月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
生還
私の人生で、もっとも死に近づいていた――。 自宅で脳梗塞で倒れた私は、入院、転院、リハビリ、帰宅、転倒からの骨折、そして再入院を繰り返す。 車椅子生活となりながらも、幸い利き手は動くため、 私はこの闘病記を書くことができるのだ――。 84歳で死の間際から驚異の生還を果たした、約1年にわたる老作家、執念の記録。 作家の冷徹な目で執拗に記す 脳梗塞という悪魔に捕らわれた日々 最初のリハビリ、二度の骨折と手術……私は本当に治癒してゆくのだろうか? これは夢か現実か? ●倒れた直後に見た〈高原の療養所〉の夢 ●〈閣下〉、〈バッチリ天使〉、贋(にせ)モリシゲ――病院で出会った奇妙な人々 ●名画座のちらしを見て、急に涙があふれる ●おしっこについて ●リハビリ中の長嶋茂雄を見た! ●クリント・イーストウッドに大泉洋、入院中も欠かさず映画を ※この電子書籍は2019年3月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
生涯投資家vs生涯漫画家 世界で一番カンタンな投資とお金の話
どうすればお金と仲良くなれるのか? 麻雀もFXも負け続けのサイバラが、「生涯投資家」村上世彰に投資とお金について教えを乞い、 株とビットコインに挑戦。その結果は文庫特別編「3年後の収支報告」対談で! 村上世彰氏と西原理恵子氏といえば、ともに“お金好き”で知られています。しかし実態は正反対。 村上ファンドをはじめ投資で財をなした村上氏に対し、西原氏は、曰く投資もバクチも麻雀も、実はこれまで負けっぱなし。 そこで本書の前半では、村上氏が西原氏に、 「投資とギャンブルはどう違う?」「買っていい株とダメな株の見分け方」 「損切りのタイミング」「ビットコインの将来性」などについて分かりやすくアドバイス。 後半は実践篇として、西原氏が1000万円を用意し、息子とともに日経225などの株に挑戦! それまでゲームばかりしていた息子はCNNを見るように…… 誰でも投資の極意をつかめるサイバラのイラスト付き! ※この電子書籍は2019年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
地下の鳩
暗い目をしたキャバレーの客引きと、夜の街に流れついた素人臭いチーママ。情けなくも愛おしい二人の姿を描いた平成版「夫婦善哉」。 大阪最大の繁華街、ミナミのキャバレーで働く「吉田」は、素人臭さの残るスナックのチーママ「みさを」に出会い、惹かれていく(「地下の鳩」)。 オカマバーを営む「ミミィ」はミナミの人々に慕われている。そのミミィがある夜、客に殴り掛かる(「タイムカプセル」)。 賑やかな大阪を描いて人気の著者が、街の「夜の顔」に挑んだ異色作。 ※この電子書籍は2014年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
清張鉄道1万3500キロ
清張鉄道は旅情・愛憎・ミステリー 松本清張の小説を「乗り鉄」目線で徹底研究。作中の誰が最初にどの路線に乗ったのか、という「初乗り」から昭和の日本が見えてくる。 ※この電子書籍は2017年11月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
山が見ていた
こんなに短くて、こんなに面白い!怖い!深い! 多才の人気作家・新田次郎が自ら選んだ、初期の傑作短編ミステリー15篇 夫を山へ行かせたくない妻が登山靴を隠した。その恐ろしい結末は(山靴)。 少年をひき逃げしたあげく、自首もできずにうろたえる青年が自殺を思い立ち山に入る。 そこで遭難した中学生に出会い、運命の歯車が回り始める(山が見ていた)。 冒頭からラストまで、切れ味鋭く人間の業をえぐり出す傑作ミステリー集。 ※この電子書籍は1976年10月に光文社より刊行された単行本をもとに2021年12月に新装版化した文春文庫版を底本としています。 -
ドッペルゲンガーの銃
名手・倉知淳がフェアプレイ精神で贈る奇妙奇天烈な三つの殺人事件。 ユーモアあふれる本格ミステリ中篇集。 女子高生ミステリ作家(の卵)灯里は、小説のネタを探すため、 警視監である父と、キャリア刑事である兄の威光を使って事件現場に潜入する。 彼女が遭遇した奇妙奇天烈な三つの事件とは――? ・密閉空間に忽然と出現した他殺死体について「文豪の蔵」 ・二つの地点で同時に事件を起こす分身した殺人者について「ドッペルゲンガーの銃」 ・痕跡を一切残さずに空中飛翔した犯人について「翼の生えた殺意」 あなたにはこの謎が解けますか? ※この電子書籍は2018年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
牧水の恋
旅と酒の歌人・若山牧水は、恋の歌人でもあった――。 白鳥は哀しからずや空の青海のあをにも染まずただよふ 幾山河越えさりゆかば寂しさのはてなむ国ぞけふも旅ゆく これらの名歌が生まれた背景には、小枝子という女性との痛切な恋があった。 若き日をささげた恋人の持つ秘密とは? 恋の絶頂から疑惑、別れまでの秀歌を、高校時代から牧水の短歌に共感し、 影響を受けてきた俵万智が丁寧に読みこみ、徹底した調査と鋭い読みで、二人の恋をよみがえらせる。 スリリングな評伝文学。 第29回宮日出版文化賞特別大賞受賞作。 『ぼく、牧水!』の対談集がある俳優・堺雅人氏も絶賛。 「解説」は牧水研究の第一人者・伊藤一彦氏(堺氏の高校時代の恩師で、『ぼく、牧水!』の共著者)。 ※この電子書籍は2018年8月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
人生エロエロ
ギスギスした心がフニャフニャになるムフフなエッセイ80本! 高2の夏休みに小豆島で出会った清楚な彼女から手紙が届く表題作ほか、VIO脱毛のVIOとは何か? を検索しないで考察する「それって何の略?」、街でばったり初恋の人に遭遇する「初恋のキミ」、ミュージシャンのようにモテたくてライター仲間とツアーに出る「キャーと言われたい」……などムフフと笑って元気になれる「週刊文春」人気連載エッセイ「人生エロエロ」をいきなり文庫で大放出。 笑福亭鶴光師匠との深夜ラジオ対談も収録。 カバー絵はイラストレーター、たなかみさきさんの描き下ろし。 電子書籍版では、本文中のイラスト・写真が全てカラーになっています! -
堤清二 罪と業最後の「告白」
第47回大宅壮一ノンフィクション賞(雑誌部門)受賞作。月刊「文藝春秋」の連載『堤清二の「肉声」』に大幅に加筆したもので、セゾングループの総帥だった堤清二氏が死の一年前、父・康次郎氏そして弟の義明氏との関係をじっくり振り返った一族の物語です。 清二氏が、著者の児玉さんに10時間以上も語った堤家の物語は、愛憎と確執に満ちた肉親相食む世界でした。 康次郎氏は西武グループの礎を築いた実業家であると同時に、強引な手法で「ピストル堤」の異名をとり、異常な好色でも知られていました。清二氏ら七人の兄弟姉妹の母親だけで四人、そのうち二人とは入籍をしませんでした。関係を持った女性はお手伝いから看護士まで相手選ばず、清二氏の母・操さんの姉妹とも関係を持ちそれを操さんも承知していたといいます。その異常な環境で、清二氏・義明氏兄弟は静かな“狂気”を身の内に育まざるをえませんでした。 フォーブス誌の世界長者番付で世界一位に輝いた義明氏と、セゾン文化で一世を風靡した清二氏は、一転して凋落し、軌を一にするように堤家も衰退の一途を辿ります。 西武王国について書かれた本は数多くありますが、清二氏が初めて明かした一族の内幕は、堤家崩壊の歴史であると同時に、悲しい愛と怨念の物語であり、どうしようもない定めに向き合わなければならなかった堤家の人々の壮大な物語です。 ※この電子書籍は2016年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
花影の花 大石内蔵助の妻
赤穂浪士・大石内蔵助の妻、りく。 忠臣として語り続けられる大石内蔵助ではなく、その妻にスポットライトを当てた、影の「忠臣蔵」。 討ち入り後、りくは遺児となった大三郎とともに生きるが、その生涯は哀しいものだった。赤穂に嫁ぎ、夫を支え、そして夫亡き後は忠臣たちの遺族のもとをまわるなど、最期まで武士の妻であった。そんなりくの人生を平岩弓枝が鮮やかに描き出した傑作長編。涙なくしては読めません。 第25回吉川英治文学賞受賞作。 ※この電子書籍は1990年に新潮社より刊行され、文藝春秋より2020年12月に刊行した文庫版を底本としています。 -
夏の雷鳴 わるい夢たちのバザールII
花火合戦に挑んだ酔っ払いの末路とは―― 新たなる黄金時代を迎えた「恐怖の帝王」が短編小説の才能をみせつける短編集その2。 滅びゆく世界を静かに見つめる二人の男と一匹の犬――悲しみに満ちた風景を美しく描く表題作。 湖の向こうの一家との花火合戦が行きつくとんでもない事態を描く「酔いどれ花火」。 架空の死亡記事を書くと書かれた人が死ぬ怪現象に悩まされる記者の物語「死亡記事」他、 黒い笑い、透明な悲しみ、不安にみちたイヤミス、奇想が炸裂するホラ話、そしてもちろん化け物も! バラエティあふれる10編を収録。帝王自身による舞台裏の解説も楽しい短編集その2。 -
ガーデン
放っておいて欲しい。それが僕が他人に求める唯一のこと―― ファッション誌編集者の羽野は、花と緑を偏愛する独身男性。帰国子女だが、そのことをことさらに言われるのを嫌い、隠している。女性にはもてはやされるが、深い関係を築くことはない。 羽野と、彼をとりまく女性たちとの関係性を描きながら、著者がテーマとしてきた「異質」であることに正面から取り組んだ意欲作。 匂い立つ植物の描写、そして、それぞれに異なる顔を見せる女性たち。美しく強き生物に囲まれた主人公は、どのような人生を選び取るのか――。 ※この電子書籍は2017年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
送り火
第159回芥川賞受賞作。単行本未収録の2篇を加えて、待望の文庫化。 春休み、東京から東北の山間の町に引っ越した、中学3年生の少年・歩。 通うことになった中学校は、クラスの人数も少なく、翌年には統合される予定。クラスの中心で花札を使い物事を決める晃、いつも負けてみんなに飲み物を買ってくる稔。転校を繰り返してきた歩は、この小さな集団に自分はなじんでいる、と信じていた。 夏休み、歩は晃から、河へ火を流す地元の習わしに誘われる。しかし、約束の場所にいたのは数人のクラスメートと、見知らぬ作業着の男だった――。少年たちは、暴力の果てに何を見たのか――。 「圧倒的な文章力がある」「完成度の高い作品」と高く評価された芥川賞受賞作。 「あなたのなかの忘れた海」(「群像」2016年8月号)、「湯治」(「文學界」2020年6月号)の、2篇を文庫化にあたり収録。 ※この電子書籍は2018年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
往古来今
泉鏡花文学賞を受賞した傑作中篇集。 語り手の「私」が、自分の子供のころの母親の思い出を語りだす。と思いきや、突然思い出を断ち切るように、二十歳ごろのうらぶれた京都旅行の話が始まる。線路で泣いている仔犬を救おうとした話、田舎の郵便局で働く巨漢の元力士、千年前の源平時代の領主の話、裸の大将・山下清の話、そして行き着くのは百年前にハワイに移民した日本人の話――自在に空間と時間を往来する、「私」を巡る五つの物語。 タイトルになった〈往古来今〉とは、「綿々と続く時間の流れ。また、昔から今まで」を表す中国の四字熟語。時空がなだらかに転調していくこれまでのスタイルを踏襲しながらも、新しい挑戦に挑んだ意欲作である。 解説・金井美恵子 -
奈緒と私の楽園
何たることだろうか。 私は確実に退行しているのだった。 (中略) 奈緒が童話を読み、女の豊かさの象徴とも言える大きな乳房で 私のモノを愛撫するようになってから、自分はさらに退行していった。 ――本文より 音楽プロデューサーの塩原達也はバツイチ独身の五十歳。 良き友人となった前妻と、セックスを愉しむ関係の人妻の愛人がいたが、 ある日、「母親の行方を探している」と奈緒という女性が突然訪ねてくる。 二十九歳の彼女と出会い、急速に惹かれていく塩原。やがて関係を迫る彼に対し、 奈緒が望む性愛の形は変わったものだったが、徐々に甘美な毒にとらわれていく――。 “禁断の純愛小説”問題作が文庫化! 解説 村山由佳 ※この電子書籍は2017年3月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
不倫のオーラ
令和になっても時代の最先端を華麗に走り続ける作家、林真理子の人気エッセイ第31弾。 バカなことをやる時は、死にものぐるいで! 還暦を過ぎても「威厳を持たず、ちゃらいおばさん」をモットーに、ますますパワーアップ! パンチパーマの鬘に金のネックレスをつけ、死ぬ気でピコ太郎のダンスを踊る。 相次ぐ政治家・芸能人の不倫スキャンダルを鋭く斬りつつ、小池都知事も鋭く分析。 大島紬の大使をつとめ、14億人民に本を売り込むべく中国にひとっ飛び。 そして、初挑戦のオペラ台本に、大河ドラマ「西郷どん」の原作――。 「週刊文春」での連載は1500回を突破。元気がでる唯一無二のご長寿エッセイ! ※この電子書籍は2018年3月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
よれよれ肉体百科
老いは自然に受け入れよう! 身体各部56カ所への開き直り方を伝授する抱腹絶倒エッセイ。 年を重ねると、身体は段々と意のままにならなくなってくるもの。 お茶にゲホッとむせやすくなっても、写真を撮ると目の下に影ができて 「子泣きじじい」になっても、身体の変化を自然に受け入れて アンチエイジングにアンチでいよう! 脇腹、鼻の下、足の小指、へそ、加齢臭、尿もれ……56カ所の部位について ユーモアたっぷりに描いた抱腹絶倒エッセイ。 本書を読んで笑ってほっこりして、来たる老いを迎えいれましょう! 〈老いを実感するとき〉 ◎手のシミが北斗七星に… ◎テレビの女性の甲高い声が「るれるれるらるら」と聞こえる… ◎せんべいをかじる口のまわりに皺が… ◎背丈は縮むのに、鼻の下はのびる… -
終りなき夜に生れつく
「僕はこの終わらない夜を生きていくしかないんだ」 残酷なのに柔らかで美しい。至高のアクションホラー! 作条痕のない窒息死体が連続で見つかった。 この殺人事件に、あの男は関与しているのか。 のちに何件もの大規模テロ事件を起こし、特殊能力を持つ「在色者」たちが派遣を争う「途鎖国」で、やがて犯罪者たちの王として君臨する男、神山。 神山が闇に目覚める瞬間を描く表題作など、傑作ダーク・ファンタジー『夜の底は柔らかな幻』へと続く鮮烈な作品集。 解説・白井弓子 ※この電子書籍は2017年2月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
サイレンス
一気読み必至の偏愛サスペンス。 婚約者が雪深い孤島で突然失踪……、故郷の島には恐ろしい“秘密”があった。 深雪は婚約者の俊亜貴を連れ、故郷の雪之島を訪れる。結婚してありふれた幸せを手にいれるはずだった。ところが、祝宴の席で深雪は思いもよらないことを島民たちから知らされ、状況は一変する。やがて俊亜貴は行方不明に……。この島、何かがおかしい――。『暗黒女子』の著者が、人間の奥底にある執着心と狂気を描いた傑作サスペンス。 解説・澤村伊智 ※この電子書籍は2017年1月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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