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第146回芥川賞を「共喰い」で受賞。受賞会見がテレビなどで話題になった田中慎弥氏作品。野球を続ける夢破れ就職。後に野球賭博絡みのトラブルで失踪した父親から少年に葉書が届く。そこにはただ一言「野球をやってるか?」。父の願いをかなえるべきか、野球を憎む母に従うべきか、少年の心は揺れる。おりしも1986年日本シリーズでは、三連敗からの四連勝という奇跡を西武がおこそうとしていた。「父親が帰ってくる」という奇跡が少年の身にもおこるのか? 父と子の迫真の物語。
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Posted by ブクログ
作者、田中慎弥による、父性や男性性の再定義のようにも思えたが、変則的な青春小説として読んでもじゅうぶん面白い。結婚にまで発展していく「父さん」と「母さん」の、情報の少ない中学校時代の描写がかえってその後を想像させる。
父が一方的に息子に話し続けるという、かなり挑戦的で独特な形式で書かれている。 三世代それぞれの思いや感情の連鎖が伝わってくる。かなり面白いと感じた。
野球クラブでいじめに遭い、部屋に閉じこもってしまった息子に父親が語る父(息子にとっては祖父)との野球をめぐる物語…。というと何かハートウォーミングな話を期待してしまいそうだけど、全然そういう話じゃない。 父は実家の困窮のために中卒で働くことになり、野球を諦めた。仕事が決まった日、父は愛用のバット...続きを読むで自宅で飼っていた豚をなぐり殺して川に捨てる。野球への執着は野球賭博というかたちであらわれ、賭博のせいで身上を持ち崩して家を出る。妻と幼い子どもを置いて。その子どもが中学生になる頃、家を出た父から「野球をやっているか」という手紙がくる。ちょうどその頃、プロ野球の日本シリーズでは奇跡が起きようとしていた…。 田中慎弥と野球はどうしても結びつきにくいけど、父と子の物語という軸はしっかりしていて著者らしい。他の作品比べれるとさわやかな印象が残った。
1986年日本シリーズ。この年限りで引退する広島の四番山本浩二、涙のドラフトから西武入りして高卒ルーキーながら四番に座る清原和博。 象徴的な二人がチームの柱である両チームの闘いは、野球の神様が奇跡的な運命を起こした。 あの日あの時こうであればというのは、野球も人生も同じこと。タラレバ禁止の世界におい...続きを読むて、希望と後悔の行き先と人間の足掻きを作者は描いていると思う。
待っているとき。時間は勝手に流れるし、何もしなくてもいいのにたまに辛いときがある。 「待つ」という行為がなんで苦痛なのか少しだけわかった気がする。 田中先生の作品を読むのはこれが二つめ。 まさに男が書いた小説!といった感じです。とても面白かったです。
野球賭博で失踪した父親からの息子へのメッセージ。モノローグとはいえ、ストライクゾーンだったが、野球がテーマじゃなければ読み続けられなかったかも。芥川賞受賞時のコメント以上の情報を持っていない作家だったが、結構好印象。
三世代の親子の確執や、血筋を野球を軸に描いた作品。もう少し2つの日本シリーズの詳細を読みたかったけど、父子のやりとりはよかった
最近話題になったプロ野球選手が賭博に関わった問題。読み終わってから間もなくのことだっただけに妙な縁と呼ぶのか、奇妙な繋がりもあるものだと思う。 サミュエル・ベケットの「ゴドーを待ちながら」を下地に、野球という色彩。更には最初から最後まで父親が子供に語りかける口語体で文章が綴られるという構成。かなり...続きを読む実験作的な一冊である。 読み始めは口語体であることにクドさを感じ、胸焼けの様な気分を覚え、なかなか読み進めるのには苦労した。 半ばほどで、野球観戦が好きな者であれば、現役を知らずとも名前は知っている選手について語られ、その部分は面白く読めた。 あくまでメインは主人公である父親の、父に対する思い、息子に対する思いが描かれているため、野球が中心でもなければ、「ゴドーを待ちながら」もその要素でしかない。結局は完結しない、主人公自身のための物語であった。
母が憎悪する父、あの男。会いたいと渇望するのは単なる義務感なのか。いつか必ず現れる筈の父を待つ、子の役目をうまく演じようとしているだけではないのか。自分の子に語りかけながら、真実は何なのか、自らの思いを追い求める。相も変わらず結論はない。
子供べやのドアの向こうで、子供に向かって話し続けるという設定が面白い。著者は野球好きなのか?自分も子供の頃の記憶が蘇ってきて楽しかった。 結論は分かっているんだけど、父親の苦悩がいろんな角度から切り出されていてなんとも言えない苦い小説。
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