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1985年10月17日、同じ日の同じ時刻の東京とブダペスト。見えない絆で結ばれた二人の大学生、沢木純子とホルヴァート・アーギ。人生の岐路に立つ二人は、せまりくる決断の時に、どのような選択をするのだろう……。愛とは? 本当のしあわせとは? 幸福への願いに揺れる、若い女性の“生と性”をあたたかく見つめる名篇。
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Posted by ブクログ
舞台はブタペストと東京。国境を越え、一見、何のつながりのない女子大生2人の平行したストーリー。東京の女子大生は、将来を約束された未来のエリート大使からのプロポーズで悩み、一方ハンガリーの女子大生は、自国の家族、友人を捨て、豊かな暮らしのできるアメリカへの出発を悩む。 この本が書かれた1986年はま...続きを読むだベルリンの壁も落ちる以前の、東欧、西欧がぱっくり分かれていた時代。ほんの25年前の話なのに大昔のようでもあるし、かと思えばほんの昨日のような気もする。ソビエトの勢力を受けていた当時のハンガリーの大学生の生活ぶりは日本人のものとかなり異なり、読んでいて興味深い。今ではすっかり発展したものの、当時の傷跡が未だに色濃く残るマジャール国(ハンガリー)にまた行きたくなった。 それにしても、当時の日本の女子大生も、今と比べるとずいぶん純情だったのねぇ。
純子とアーギ、全く接点のない2人の女性が主人公。共通しているのはこれからの人生を左右するような電話を待っているということ。 これ、アーギのパートの必要性がいまひとつ判りませんでした。純子のパートはあの短い話の中に様々な人の人生が垣間見えるようで面白かった。 打算的な結婚も決して悪いとは思わない。作中...続きを読むにあったように大恋愛の末に結婚してもうまくいくとは限らないし、逆にお見合いで妥協の末にした結婚でも、相手に愛情を感じずっと寄り添っていけるかもしれないし。 星は4つでも良かったけど、アーギ編が個人的にいまいちだったので3つということで。
日本と外国(ブダペスト)の二つの国に生きる青年たちの物語なのですが、この二つの場面がどこでどう重なるのか、少しサスペンスっぽく読めました。ラストは「何だー」ってなるかもしれませんが後味は意外とすっきりしますよ。
文章は流石、きれい。 しかし、二人の女性について 交互に話を進める必要はあったのだろうか? 時間軸以外に二者に関連はなく、 『凝った設定にしてみました』 という感じしか受けなかった。
外交官との結婚を迷いながらきめた主人公。 好きじゃない男性を、一緒に暮らしながら、少しずつ好きになる。 女性はまず日々の暮らしに満たされなくてはならないから。 この作品を読んだ当時は、私もそんなことが簡単にできてしまうと考えていた。 マスカットを一房くれた幼なじみの男の子。汚い部分を見ても、出会った...続きを読む頃の光が失われても、私ならずっと一緒にいたいと願う。 時間は流れる。いいようにも、わるいようにも。 女性の幸せと、おかれた環境、時代、時間…考えてしまう作品でした。
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