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もし、あなたが同時通訳者だとして、現場で突然「他人のフンドシで相撲を取る」という表現が出てきたら、どう訳します? 時間はないし、誤訳も困る。同時通訳は、次にどんな言葉が出てくるかわからない、スリル満点ストレス強烈な世界。そのストレス解消のため、国際化社会に欠かせない重職でありながら、同時通訳者の仕事には爆笑がつきもの。国際会議の舞台裏から、ロシアの小話や業界笑い話、柳瀬尚紀・永井愛氏との充実のコトバ対談まで、抱腹絶倒のエッセイ集!
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Posted by ブクログ
何度目かの再読。先日みたゲンロンイベントで翻訳の奥深さに感銘をうけ、久しぶりにこの抱腹絶倒の通訳エッセイを読みたくなった。「つまるところ、言葉からどんな意味を読み取り、どんなイメージを立ち上らせるかは読み手次第なのだ。」p.259。
実際に読み終わったのは,ずっと昔.同じ本を3冊も買ってしまいました.1冊は入院した病院の看護師さんに.もう1冊は,入院していた友人のために.米原万里の本として,最初に読んだものです.こんな面白い本を書く人が亡くなって,非常に残念です.
「音楽においては美しい音も汚い音もない。大切なのは伝えたいメッセージを最も的確に伝えられる音だ。そのメッセージにふさわしい音、それがいい音だ。」と。著者が通訳を担当した有名音楽家が、記者からの音楽にとって最も大切なことは?の問いにそう答えた。 「まさに、言葉もそうで、言葉にとって、一番大事なことは、...続きを読む美しいことよりも、最も的確に伝えたいメッセージを、表しているかどうかだ。」(本文より) 米原さんのメッセージはいつも的確で、わかりやすく、ダイレクトに言葉が心に突き刺さる。そして笑いがいつもある。イタリア語通訳者で友人である田丸さんとのかけあいもまた楽しい。
言葉ってやっぱり奥が深くて、どうしようもない。 世界の名作と呼ばれる作品のことなんかも、本当にそのとおりだと思ったし、触れた言語を絶対化していくのなんかもさもありなんと。
通訳者の仕事ぶりは聞いたことないなと思って手に取った本。 これがすごく面白かった。 堅苦しく職業にまつわる話を綴るでなく、ユーモアが随所に散りばめられ、かつ米原さんがもつ独自の視点(それぞれどれもなるほど、と共感できる)が面白く、これまでの知見を広げてくれる一冊となった。 ソ連や東ヨーロッパ事情...続きを読むにこれまで触れてこなかった分興味を持つことができ、もう少し彼女の本を読んでみたいと思った。
通訳の話も興味深かったが、ロシア文学者についての文章も面白かった。 もてる作家は作品も短い。 日本文学に置き換えても、結構当てはまるかも。 それから、鉄のカーテンの話。 本来は劇場の防火幕という意味。 日本の辞書には、東西冷戦の際の分断の比喩で、チャーチルの演説で有名になったことしか触れていない。...続きを読む(小学館の『大百科事典』では初出がゲッペルスだったということまで乗っているらしい。) それに対して、ロシアの辞典やフランスの辞典では、ちゃんと原義が載っているとのこと。 いろいろな言語ができたら、こんな引き比べもできるんだなあ、と羨ましく思った。 まあ、煩わしいかもしれないが。 そrrから、この話、この間放送が終了した柴原智幸さんの「攻略英語リスニング」でも取り上げられていた話題だった。 柴原さんも、そういえば同時通訳者。 その道では有名な話なのかも、と思う。 米原さんも、亡くなって、もう十年以上ってしまったのか。 この本で対談している柳瀬尚紀さんも、昨年だったか、亡くなった。 グローバリズムという名前のアメリカ化が、この間さらに進んできた。 米原さんなら現状をどう見ただろう。
言葉について考えるには良い本。英語習得が子供を国際人にすると勘違いしている親に読ませたい。こういう人を本当の文化人と言うのではないか。それにしても惜しい人を無くした。
米原さんの文章はホントにおもしろい。そしてう〜んなるほどぉと納得させられること多々あり。賢い人だなあとつくづく思う。
ガセネッタ ダジャーレと シモネッタ ドッジ。 簡単に訳せない その国の特有な言葉を うまくどうやって 通訳するのか? 失楽園 といっても 日本では 渡辺淳一であり 西洋では ミルトンとなる。 その綾を 表現する能力は 幅広い知識がいるモノだ。 異文化をこえて、表現力は さらに広がる。 わずかな...続きを読むエッセイの中に 思わず、考えさせられたり、にやにやしたり 文章の編集法が 実に巧みなのである。 金正日総書記の 好物は サンドイッチ。 ハムハサムニダ。 小咄が じつに いいのだ。 三つの願いなどは 貧しいがゆえに 慎ましやかに笑うことができる。 通訳の神は、ギリシャ神話のヘルメスで 人間と神々との交信の役割をしていた。 黒人が 『白くなりたい、オンナたちの話題の的でありたい、股ぐらにいたい』 と言う願いをかけたら タンポンになっていたとか。 クソ と言うのは、万国共通らしい。 パンツとふんどしは どこが違うのか? 『他人のふんどしで 相撲を取る』をどう訳すのか? カレーライスとライスカレーの違いを どうやって カレーライスを知らない人に 説明するのか? 常用語的 くどき文句について、 訳すのは 『おはよう』って言う程度なのだろうか。 訳す人によって、その人柄は 大きく変わってしまう。 グレアムグリーンは言う 『作家としての才能と通訳者としての技能は基本的に同じ根っこのものだ。 大量の情報に接しながら、瞬時にその中から本質をつかみ、言葉でもって伝えるチカラだ。』 フロイトは言う 『愛の反対語は憎悪ではない、無関心だ。』 比喩力が 創造性を発揮する。 『目くそ鼻くそを笑う。』をどう訳すのか? 通訳が 透明人間になれるのだろうか? 『米原さんは、最近はもっぱら通訳業の産業廃棄物をチョコチョコっとリサイクルして出版部門へ流し、甘い汁を吸っているという評判』 謝罪会見の言葉は なぜ届かないのか? 英語が 軸になって 展開するのが、 ロシア語通訳は 数が少ないので 質が下がって 料金が上がる。 ロストロポービッチ。 ら抜きの疑惑。永井愛との対談。 男性用語と女性用語が日本語にはある。 ノミを殺すにはネコも殺してしまう愚は避けたい。 とにかく、気軽に読めるが 奥は深そうで 底なし沼の脅威を感じてしまう。
パワフルな人間性が文章から溢れている。海外との関わりが長いとついつい海外かぶれしてしまいそうなものであるが、海外のいいとこ、日本のいいとこ、どちらも冷静に捉えることができる人なんだな。
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