「ああ、私が10人いれば、すべての療法を試してみるのに」。2006年に逝った著者が、がんと闘いつつ力をふり絞って執筆した「私の読書日記」(週刊文春連載)に加え、1995年から2005年まで10年間の全書評を収録した最初で最後の書評集。ロシア語会議通訳、エッセイスト、作家として56年の生涯を走り抜けた米原万里を知るには必読の一冊。この本には、彼女の才気とユーモアが詰まっています。
Posted by ブクログ 2021年08月11日
米原万里の書評集。週刊文春に連載していた「私の読書日記」と、各誌・紙に書いていた書評を集めたもの。文庫本には、井上ひさしと丸谷才一の解説がついている。
「打ちのめされるようなすごい本」という題名の書評集であるが、本書を読んだ人は、米原万里のすごさに打ちのめされる部分があるのではないか。その読書量、博...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年07月28日
この本は齋藤孝さんの『超速読術』という本を読んでいたら、速読な方の例として『打ちのめされるようなすごい本』を書かれた米原万里さんは1日に7~8冊読まれるそうです。と書いてあり、たまたま私はこの本を積んで手元に置いていたので、すぐに読みました。
でも、この本すごいです。この本にこそ打ちのめされます。...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年05月14日
一体どこが違うのかね? ここで幼稚な感想文を書いてる自分と米原さんは。小学生と大学教授位の差があるから我ながら参ってしまう。
本文にもあったが、書評と言うのは基本的に良いことしか書かれない。モノや人を評する時、貶す場合は舌鋒鋭くて大して中身がなくてもそれなりに迫力ある批評が書けるが、誉めるのはなかな...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年01月11日
良い本は、否、良心的な本は索引がついている。
浅い経験から、僭越ながら申し上げると、本を手にする度にそう思います。
索引のある本がどれほど便利で助かるかー
学校の教科書には必ず索引がついている、筈だ?
デジタル化された現代、原稿はデジタルでスキャン出来るはずです。
小難しい学術本や評論集などはぜひ...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年10月17日
"ロシア語通訳、作家という肩書きを持つ著者。すでに残念ながらお亡くなりになっている。私が米原万里さんの本に出会った時には、著者はすでにこの世にはいなかった。残念でならない。この本は、米原さんの書評を集めた本。
ロシアに関する本、癌に関する本、大江健三郎に関する本、が特に印象に残る。癌の治療...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年10月08日
打ちのめされるような本を集めていると思うが、この本自体が打ちのめされるような本であった。
語彙が豊かな書評、幅広い分野からの選書、そして本人の闘病、どれも今まで知らなかった世界を大いに広げてくれた。
かなり長編であったが、最後には終わらないで欲しいと思うような本。
米原万里の本は初めてであったが、他...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年06月04日
ロシア語同時通訳者の米原万理さんは大変な読書家だったようだ。平均1日7冊読むそうで、自称本好きの私でも足元にも及ばない。
この本を読むと、彼女が博識でとても頭がいい人なのだということがよく分かる。紹介されている本のうち何冊かは既読だが、彼女の洞察力、読解力は並外れているし、感じたことを文章にする力も...続きを読む