【感想・ネタバレ】打ちのめされるようなすごい本のレビュー

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Posted by ブクログ 2022年12月14日

米原さんの本の読む量の凄さとは。やっぱりソビエトで育っていることで日本語に飢えていた時間があったからか。
移動の多い仕事だったからかもしれないけど。

読んでみたい本が多くあった。オーディブルにはなさそうだからかみのほんてよまないとなぁ。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年08月21日

まさにタイトル通り打ちのめされること必至の本。前半の読書日記、後半の書評集、珠玉のような言葉の洪水。ほとんどが未読の書ながらその本の良さがグイグイと伝わってきました。前半の日記は、当時の世相を本質を見抜く目で鋭くコメントしつつ本に触れるという離れ技。
最後の癌との闘いは壮絶でありながら冷静で魂の強さ...続きを読むを感じました。

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Posted by ブクログ 2021年08月25日

書評のあつまりです。
一つ一つが重く、息苦しい感があり、ぎゅっと固まったチーズを薄くそぎながら前に進むイメージです。
鋭い論評と、博学で、事実と経験に裏付けられた内容にて、圧倒されます。
他の書も読んでみたくなりました。

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Posted by ブクログ 2021年08月11日

米原万里の書評集。週刊文春に連載していた「私の読書日記」と、各誌・紙に書いていた書評を集めたもの。文庫本には、井上ひさしと丸谷才一の解説がついている。
「打ちのめされるようなすごい本」という題名の書評集であるが、本書を読んだ人は、米原万里のすごさに打ちのめされる部分があるのではないか。その読書量、博...続きを読む覧強記さ、歯に衣着せぬ表現、書かれていることの鋭さと独特の感性。米原万里の本を読むのは5-6冊目だと思うが、あらためてすごい人だったのだと感じた。

週刊文春の「私の読書日記」の連載は、2006年5月18日号まで続いている。一方で、米原万里が癌で亡くなったのは、2006年5月25日。亡くなる直前まで連載を続けていたことが分かる。
「私の読書日記」の最後の方は、癌治療に関しての本の紹介と共に、ご自身の治療記録が書かれている。闘病記と呼んでも良いだろう。これだけの闘いに勝てずに亡くなってしまうことが分かりながら読む闘病記は切ないものがある。

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Posted by ブクログ 2019年07月28日

この本は齋藤孝さんの『超速読術』という本を読んでいたら、速読な方の例として『打ちのめされるようなすごい本』を書かれた米原万里さんは1日に7~8冊読まれるそうです。と書いてあり、たまたま私はこの本を積んで手元に置いていたので、すぐに読みました。

でも、この本すごいです。この本にこそ打ちのめされます。...続きを読む
私がレビューなどするのは10年、いえ100年早いといわれそうな気がします。感想文だと思ってください。

米原さんはロシア語通訳者であり、作家です。惜しくも2006年に亡くなられています。
この本は二部構成で、第一部が私の読書日記(目次をよんでいるだけで楽しくなります)第二部が書評です。日記は2001年1月より2006年5月まで、書評は1995年~2005年までのもので、主に新聞連載されたものです。

国際情勢については、もう少しやさしい本から学びたいと思いました。米原さんの専門のロシアや、私にとって特になじみの薄い中東が気になりました。
主に政局は小泉政権で、アフガニスタン問題、北朝鮮の拉致問題が大きく取り上げられていたころの記録なので、現在の情勢とは異なる点が残念ですが(私がもっと早く本書を読めばよかったのですが)私はその時代のことも無知なので、書評と日記を読んでいるだけで勉強になりました。
もちろん日本や海外の小説もたくさん載っています。やはりロシア中心ですが。

そして、書評というものは、こんな風に書くものなのかとも何度も思わされました。自分とはあまりにもレベル違いで参考にすらできないと思いました。
米原さんの作家としての作品やこの本で紹介されている本は是非、興味のあるものから読んでみたいと思いました。早逝されたのが惜しまれます。まだお元気でしたら、今の時代のどんな本を選んでくださっていたでしょうか。

日記の後半部分は、癌治療の闘病記録でもあり、その簡単でない苦しみが伝わってきました。

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Posted by ブクログ 2019年05月14日

一体どこが違うのかね? ここで幼稚な感想文を書いてる自分と米原さんは。小学生と大学教授位の差があるから我ながら参ってしまう。
本文にもあったが、書評と言うのは基本的に良いことしか書かれない。モノや人を評する時、貶す場合は舌鋒鋭くて大して中身がなくてもそれなりに迫力ある批評が書けるが、誉めるのはなかな...続きを読むか難しいものである。それにも関わらずこんなに多彩な表現で正確にその価値を伝えられる書評がこれでもかと言うほど読めるなんて幸せだ。まさに書評の活きた教科書。やっぱり圧倒的な読書量の差から来るのかな。
惜しむらくは米原さんの亡くなる前年の2005年で終わっていること。もっと読みたかったよ。残念だ。

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Posted by ブクログ 2019年01月11日

良い本は、否、良心的な本は索引がついている。
浅い経験から、僭越ながら申し上げると、本を手にする度にそう思います。
索引のある本がどれほど便利で助かるかー
学校の教科書には必ず索引がついている、筈だ?

デジタル化された現代、原稿はデジタルでスキャン出来るはずです。
小難しい学術本や評論集などはぜひ...続きを読むそうあるべきだと
ついつい、ないものねだりをしてしまいます。
いや、小説といえども、人名の索引は簡単に出来るはずだとも思っています。
特に、登場人物が多い作品にはぜひそうして欲しい。

今、読んでいる米原万里「打ちのめされようなすごい本」(文春文庫)
という文庫本には、何と索引が2種類ある。
書名と著者名の二つがついている、何とゼイタクな。

この本の中で、一番引用されている著者はあの丸谷才一である。
この本の解説を書いている丸谷才一は
米原万里との親交があったかどうか不明である。
あとがきで、丸谷才一は、彼女が無類の本好きだった点をまず挙げ、
更に彼女のスターリン批判は半端ではないと述べた後、
スターリンが大変な読書家だったという点において、
しぶしぶ好意をよせる米原万里の心情を讃えている。
『いい人ですね。かういふ人のいい感じもわたしは好きだ』
索引が2つも付いているというのは、
読書人として米原万里の一つの矜持かも知れません。
スターリンは1日、500ページ読破したそうです。
また、彼女は1日平均7冊も読みあげたそうです。

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Posted by ブクログ 2018年10月17日

"ロシア語通訳、作家という肩書きを持つ著者。すでに残念ながらお亡くなりになっている。私が米原万里さんの本に出会った時には、著者はすでにこの世にはいなかった。残念でならない。この本は、米原さんの書評を集めた本。
ロシアに関する本、癌に関する本、大江健三郎に関する本、が特に印象に残る。癌の治療...続きを読むを受けながら、癌に関する書物からいろいろ学びを得つつ(医薬、治療の宣伝本、駄本も多数あり、時間の浪費をしつつ)自らの治療に反映させている。
書評から気になった本のタイトルは
・スミラの雪の感覚
・コーカサスの金色の雲
・赤いツァーリ 上下
・台湾人と日本人
・パーネ・アモーレ
・そして殺人者は野に放たれる"

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Posted by ブクログ 2018年10月08日

打ちのめされるような本を集めていると思うが、この本自体が打ちのめされるような本であった。
語彙が豊かな書評、幅広い分野からの選書、そして本人の闘病、どれも今まで知らなかった世界を大いに広げてくれた。
かなり長編であったが、最後には終わらないで欲しいと思うような本。
米原万里の本は初めてであったが、他...続きを読むも読んでみたくなった。

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Posted by ブクログ 2015年06月04日

ロシア語同時通訳者の米原万理さんは大変な読書家だったようだ。平均1日7冊読むそうで、自称本好きの私でも足元にも及ばない。
この本を読むと、彼女が博識でとても頭がいい人なのだということがよく分かる。紹介されている本のうち何冊かは既読だが、彼女の洞察力、読解力は並外れているし、感じたことを文章にする力も...続きを読むすごい。ジャンルも言語学、民俗学、国際政治、動物から下ネタまで多岐に渡る。
基本的に新聞などの書評欄に掲載されたものを集めたものなので、著者や出版社に遠慮があるのか、それほど辛口の批評は出てこないのがやや残念ではある。それでも今後読みたい本は何冊もメモした。

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Posted by ブクログ 2015年02月15日

打ちのめされるようなすごい書評集。
あの本を読んでみたい、この本も読んでみたいと、付箋だらけになってしまった。
優れた書評集は優れた読書ガイドとなる。

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Posted by ブクログ 2014年09月23日

米原万里さんの読書日記。この人の知識欲はすごいと思う。
この本は私の永久保存本。

米原さんが亡くなったのは本当に残念です。

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Posted by ブクログ 2019年01月16日

やっと半分まできた。
米原万里さんの読書力、知識力にはおどろくばかり。
興味対象が広く、自分自身の世界の小ささを思い知らされると同時に、知らない世界をもっともっとたくさん知りたいという向上心を与えてくれる。
これから出てくる本がどんな本なのかが楽しみで仕方ない。
それにしても、こんな素晴らしい文筆家...続きを読むがこんなに早くにして亡くなったことを惜しく思わずにいられない。
米原さん、もっと早くあなたに出会っていたかった。

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Posted by ブクログ 2023年07月18日

1日7冊(!!!)読んでいたというスーパー読書超人の米原万里。読書を愛して愛して愛し尽くした彼女の文章を読んでいるとこちらまでもっともっと本を読みたくなってくる。彼女が生きていたらコロナ禍の日本や露のウクライナ侵攻をどう論じていたのだろう。長生きして欲しかった。

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Posted by ブクログ 2023年06月26日

筆者の読書量の多さ、博識にはうちのめされた。長いので一気にというわけにはいかなかったが、取りつかれたように夢中になって読んだ。ここに述べられている90%の本は未読なのになぜか楽しめた。とりあえずこれらの本を片っ端から読みたくなった。米原さんが生きておられたら、今のロシア情勢について何を語るのだろうか...続きを読む。早逝されたことが残念でならない。

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Posted by ブクログ 2022年11月09日

ロシア文学、猫の本が中心だけれど、自分が読んだ本の書評もあり、参考になった。この書評を機に読んでみたい本が増えた。

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Posted by ブクログ 2021年09月11日

ここ20年ほど一日平均7冊を維持してきたという、読書以外の時間を引けば最低1冊1時間のペースでしかも精緻に評論できる米原万里のすごさに打ちのめされました。

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Posted by ブクログ 2021年03月13日

「打ちのめされるようなすごい本」米原万里。2006年文藝春秋社。
米原さんの遺作?遺稿?となった書評連載を没後にまとめたものです。
大変にオモシロくて、「イン・ザ・プール」から丸谷才一から政治や東欧やロシア関係から自然科学系まで、「これは絶対買って読もう」という印がいっぱいつきました。打ちのめされま...続きを読むした。

※文中、鹿島茂さんのことを「あの人は仕事の質も量もすごい。どうやってインプット(読書)する時間を保っているのか」と感嘆するくだりがあり、「おお、同感」と嬉しかった(笑)。

※米原さんも「日本史は司馬遼太郎で基礎教養を付けた」とおっしゃられていて、我が意を得たり、と。どう考えても読書さえ出来るなら、それに勝る方法は無い。

※連載当時の自民党政権への批判が、時折(歳月を過ぎてみると)、批判と言うより罵倒…見下し…という風に受け止められる瞬間もあって、それはちょっとげんなりしました。(まあ、大まかな感情的方向としては同感なんですけど、個人的にはそういうことを読みたくて読書をしているわけでない)

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Posted by ブクログ 2020年08月31日

著者による書評集
読書というのは知性を育んでくれるものだが、知性があればある程、読書を楽しめるし得られるものも深くなる
著者の書評を読むとそれを強く感じる
家に積読本が沢山あるのに、また読みたい本が増える

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Posted by ブクログ 2020年03月25日

自己の知識と 読んだ本を
コラボレーションさせて 一つのコラムとして
まとめ上げていくのが見事です
後半の闘病記には
生身の米原節が効いてます
圧倒的な知識で医師をタジタジにしてます・・・

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Posted by ブクログ 2019年03月20日

とにかく網羅される分野が富んでいて感嘆する。日に7冊読むそうだ。厳選された本の書評は宝とも言える。アメリカや外務省、メディアなどに対する著者の指摘は的を得ていて痛快だ。本作で読みたい本のリストに114冊加わった。辞書とスマホ(メモ帳に著者と書名をメモするため)を使いまくった読書体験は初めてで、いい経...続きを読む験となった。

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Posted by ブクログ 2018年01月14日

米原万里は優れたエッセイストだと思っていたが、この本を読むと、よくいるエビデンスなく印象論であれこれ述べるタイプの知識人という部分も強かったのだなあと思うし、このような人を良しとしているから近藤誠を信じてしまったのだなあと心が痛む。

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Posted by ブクログ 2017年03月05日

本を読んでいるのに、猛烈に本を読みたくなる本だった。
やっと読み終えたので、心置きなく読書しまくろうと思う。

彼女のように本を楽しめたら、もっと読書は楽しいだろうな。感性はいかんともし難いけれど、せめて読む速度くらいは何とかならんもんか。

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Posted by ブクログ 2015年04月26日

米原万里の逝去後、すぐに刊行された彼女の「全書評集」。彼女の、多言語話者らしく何事をも相対化する目から鱗のエッセイ集は大好きで、幾度ともなく読み返したものだ。その彼女がこれほどの読書家だったとは、恥ずかしながら知らなかった。自分が読んだことのある本の書評から推察すると、全般的に誉め過ぎ(まあ、本書で...続きを読むも紹介される斎藤美奈子ならぬ身としては、せっかく書評を書くのだから、誉めるのは当たり前だが)の傾向があるものの、興味をそそられる本は数知れず、一気に読みたい本リストが増えてしまった。ボリュームもたっぷり。

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Posted by ブクログ 2015年01月14日

「私の読書日記」という題で連載されていた書評をまとめた第一部と、1995~2005に雑誌や新聞等へ寄せた書評文をまとめた第二部の二部構成の書評集。

文章に人柄が現れる人、という印象を前から持っていましたが、この本は殊更顕著だと思ったのは前半が日記調で書かれているせいかもしれません。圧倒的な読書量と...続きを読む博学な知識、幅広い好奇心と、何より強い個性。書評ひとつひとつに本への情熱が込められていて、こちらも真剣に読まないと蹴倒される気分に。でもその強さが心地良かったりします。

井上ひさしさんによる解説も秀逸。
「書評は常に著者と読者によって試されている。(中略)すぐれた書評家というものは、いま読み進めている書物と自分の思想や知識をたえず混ぜ合わせ爆発させて、その末にこれまでになかった知恵を産み出す勤勉な創作家なのだ。」
ロシア語通訳者として大変優秀であった著者が、さらなる舞台として選んだ書評の世界。個性を堪えて人と人を介する通訳という仕事をしていたからこそ、自己が遺憾なく発揮できる書評という仕事は、彼女にとって仕事の枠を超えたステイタスだったかもしれません。
お会いしたことはないけれど、思わず肩を借りたくなるような包容力を文章から感じていました。早逝が残念でなりません。

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Posted by ブクログ 2023年04月23日

長かったー!生半可な覚悟で読むものじゃない。書評するには膨大な数の作品を読み込み、本を心の底から愛する気持ちがなければ簡単には出来ないものだと痛感させられた。

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Posted by ブクログ 2022年12月15日

米原万里の文章を読んでいるとロシア語の前に日本語が巧いことに唸ってしまう。こんなに日本語の文章が巧くて、膨大な読書もできて、ロシア語の達人でもあるという才能の豊かさに嫉妬しまうのだ。
しかし、そんな才女も完全無欠ではない。共産主義に傾倒しているせいなのか、その思想に若干の歪みがある。理論的な解析は極...続きを読むめて鋭いが、理性では判定できない事柄を無理に解析しようとして歪みが生じている。例えば、政治や宗教に対する見方に歪みがある。
とはいえ、それを割り引いても本書は学ぶところが多い。彼女が「打ちのめされた本」を知ることができると同時に、彼女のものの見方を知ることもできるからだ。
米原万里は2006年にガンで亡くなった。56歳だった。あまりに早い。才能ある人はやはり短命なのか。本書の最大の価値は、その闘病が垣間見れることであろう。
彼女ほどの知性の持ち主がなぜ56歳という若さで死ななければならなかったのか。これは完全に私の主観であるが、彼女の理性が彼女の死期を早めてしまったように思えてならないのだ。

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Posted by ブクログ 2017年07月20日

プロの読書感想文を読んでいるような本でした。
著者の読書歴とその書評で、聞いたこともないような本が盛りだくさん!!特に著者がロシア語の通訳者だけあってか、ロシア系の本の多さにはびっくりでした><

その中でもいくつか読んでみたい本もあって、この本自体はタイトル買いしたんだけど、読んだ甲斐はありました...続きを読む
私も著者のようにうまく読書感想文が書けたらいいのになーと最初から最後まで思ったそんな本でした。

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Posted by ブクログ 2018年11月25日

気になった本

記憶力を強くする
赤いポスト白書
猪谷六合雄
笹まくら
三銃士
ダニにまつわる話
禿頭考
戦争広告代理店

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Posted by ブクログ 2015年01月12日

書評集。書評や文庫の解説等を集めている。読書量に驚かされる。読書対象にはやはり偏りがある。これは読書する側の知識量に因ると思う。著者はロシア語同時通訳者なのでロシア関係の知識が豊富でその領域については読むスピードが格段に上がるだろう。そうかといってほとんどロシア関係の書評というわけではない。でも読み...続きを読む手の状況を反映するなぁと妙に感心した。

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