作品一覧 2024/04/10更新 文藝春秋 NEW 試し読み フォロー マンガ 生涯投資家 無料試し読み版 無料あり 試し読み フォロー いま君に伝えたいお金の話 試し読み フォロー 生涯投資家 試し読み フォロー 生涯投資家vs生涯漫画家 世界で一番カンタンな投資とお金の話 試し読み フォロー マネーという名の犬――12歳からの「お金」入門 試し読み フォロー マンガ 生涯投資家 試し読み フォロー ミライの攻略法 試し読み フォロー 村上世彰、高校生に投資を教える。 試し読み フォロー 読んだら一生お金に困らない N/S高投資部の教科書 試し読み フォロー 1~10件目 / 10件<<<1・・・・・・・・・>>> 村上世彰の作品をすべて見る
ユーザーレビュー 村上世彰、高校生に投資を教える。 村上世彰 著名投資家である村上ファンドの村上世彰氏が、高校生に対し実施た投資教育の内容をまとめたもの。村上氏が資金を提供してN高投資部特別顧問として行った10ヶ月に及ぶ投資教育の模様を簡潔にまとめている。学生は高校生44名であるが、その積極的な姿勢に驚かされる。すばらしい教育だと思った。大きな資金を投じ、学生...続きを読むに真剣に向き合う村上氏の姿勢にも感動した。勉強になった。 「投資の本質をきちんと理解した上で、自分の投資している会社が社会にどう役立つのか、あるいは自分の投資行動が社会にどう役立つのか、という社会的な視点を見失わないで投資と続けることが、結果的には投資で資産を増やすことにもつながります」p2 「私は優れた投資家になるためには「怖さ」を知ることが大切だと考えています。ただお金を減らす怖さだけではありません。失敗したとき、自分の描いたシナリオ通りにならないときには、自分自身を否定したくなるような、そんな思いに駆られます。そうした挑戦に伴う怖さを知っていただくことで、一つひとつの投資に真摯に向き合い、たくさんのことを学べるようになります。失敗をしなかった投資家はいません。ぜひたくさん失敗をして、人間としても大きく成長してほしいと願っています」p5 「(父の教え「お金はさみしがりや」)お金は、仲間がいるところにどんどん集まってくるものです。仲間がいなければ、なかなかとどまってくれません。お金が集まる循環とは、「稼いで、貯めて、回して増やして、また回して増やす」というものです。お金を作るための基本は、やはり働いて稼ぐということになります。「稼ぐ」→「貯める」→「回す」」p46 「やはりお金は儲けた方が良いです。お金が手元にあったら、いろんなことができます。寄付もできる。勉強もできる。消費が悪いとは思いませんが、消費をしたらなくなってしまいます」p52 「私が投資判断で一番重視しているのは、企業資産です。会社四季報では、自己資本比率が高くて有利子負債が少ないものに注目します。現金、預金、有価証券、不動産などをたくさん持っていて、一方で銀行借入などの負債が少ない、要するに資本効率の悪い会社です。そして、借金を全部返した後に残る資産が、時価総額を下回っているような企業を投資対象として検討することが多いです」p70 「(ROE)日本企業の平均的なROEは、この10年間で4%から10%近くまで上がってきましたが、欧米の平均的なROEは15%程度ですし、欧米で優良企業と言われるところは30%以上のところも多い」p102 「株式市場の平均PERはだいたい10倍から20倍程度の範囲で推移しており、15倍前後が平均的。ですからPERが7倍とか8倍のように低ければ割安なのではないかと考えられます」p104 「(利益剰余金)内部留保の蓄積された金額は利益剰余金として財務諸表の貸借対照表に掲載されています。この利益剰余金が、理由があって一時留保されているものであればいいのですが、その大半が明確な使途もないままに現預金として眠っているケースが多々あります。あるいは、遊休資産と呼ばれますが、昔から所有している広大な土地が有効活用されないままで保有されているケースもあります」p126 「「投資には常に失敗はつきものだ」ということを前提にすることです。リスクを取ってお金を投じるのが投資ですから、失敗することも当然あります」p134 「景気や相場が良くなって調子よく儲かることが続いてくると「投資なんて怖くない」と怖さを忘れがちになります。しかし、自動車の運転でも、包丁の使用でも、株の取引でも、怖さを忘れてしまったときに本当の失敗が訪れるものです」p135 「投資で成功できる人とできない人の大きな違いは、失敗した時にそれをきちんと認めて迅速に損切り処理できるかどうかです」p139 「落ちてくるナイフはつかむな」p142 「日本経済を停滞させてきた大きな原因というのは、お金の流れが病的なまでに滞っているという問題です。お金というのは社会の血液であり、お金の流れが活発になることによって、人やモノも活発になり経済が活性化します。しかし、このお金の流れが滞っているために経済の動きが停滞し続けているというのがこれまでの日本経済の状況です」p160 「人は好きなことに没頭している時に幸福感を感じますし、好きなことに関して能力を伸ばしている時には、さらに幸福感を感じるものだ、といえると思います。究極的に幸福を感じることができるのは、人のために何かをして役に立てた時、そして喜んでもらえた時だと思います」p177 「生活のために働く場合でも、せっかく働く以上は、学べることは可能な限り学び、工夫できるところはできるだけ工夫するなど、できる限りの取り組みをしてみましょう。そうすることによって、能力が高まり、奥深さも理解できるようになると思います」p181 「日本の中で株式投資をしているのは、人口の10%いないぐらいで、1000万人もいません」p190 Posted by ブクログ 生涯投資家 村上世彰 企業をあるべき姿に正すという投資の姿勢にとても感銘を受けた。 リターンばかり追い求めるのでなく、企業を応援したい、成長してほしいという想いがあっても良いと思い直せた。 自分は当時、事件があった時の社会の空気感を感じられるほど大きくなく、本書で始めて知ったが、投資家に対する世間の忌避感のようなものが...続きを読む感じられた 新NISAも始まり、投資に対するイメージは代わりつつあるのではないかと思う。著者の想いが多少なりとも報われ始めていると思いたい Posted by ブクログ 生涯投資家 村上世彰 上場して資金調達しその金を積極的に投資に回し、やがて十分な運転資金を事業から得ることができるようになった企業は利益を積極的に株主に還元し、リターンを得た投資家が次の有望銘柄に投資することで資金が有効に活用され続ける。 これが健全な株式市場の資金循環であり、この達成のためにコーポレートガバナンスの浸透...続きを読むと徹底が必須であるとするのが本著の主論である。 本著が執筆された2017年時点で日本の株価は低迷していたが、2023年現在東証のPBR改善命令が発動されてからバブル以来の高値に来ている。村上氏が四半世紀前から訴え続けてきた、それほど複雑というわけでも無い状況の改善に動き出しただけで、世界のリスクマネーが日本に流れはじめたことを見ると、この四半世紀という決して短く無い時間が非常に勿体なく感じる。 若干自身が従前行なってきた活動に対する正当化・美化が入っているものと感じるが、一方でマスメディア・世論の様々な批判に対し村上氏の信念や理論は一貫性をもってそれを跳ね返している。 また、東日本大震災時の支援活動について、「非営利団体への支援も投資だと考えている。リターンとして受け取るものが、金銭なのか、最終受益者の笑顔や『ありがとう』の言葉なのか、または社会環境の改善なのか、という形が異なるだけ」であるという主張を聞くと、少なくとも村上世彰という人物は世間が思っているほど悪い人間ではないと思われる。 Posted by ブクログ 生涯投資家 村上世彰 【選書理由】 直前に、『ブラックストーンウェイ』を読み、世界的PEファンド創設者(スティーブシュワルツマン)の世界の見方を覗くことが、こんなに読書体験として面白いものかと気づき、その日本人バージョンということで、村上ファンドの村上世彰氏の自伝的本を読みたいと思い、メルカリにて購入。 【感想】 とて...続きを読むも骨太な内容であった。 当初の予想を大きく上回ることが書かれていた。 回顧録や自伝では、出来事が抽象的に描かれることが多い中で、各案件について、当時の意図ととも事細かに書かれていて、読み応えがあった。 ありきたりな感想になるが、村上氏の資本主義社会を見る眼鏡をかけられるのが、この本の醍醐味である。 投資家として生きてみたいと思わせてくれる本。 解説に池上彰氏を用いているのも、良い。 (余談だが、お二人の名前が似ているのも縁を感じる。) とりわけ、解説のタイトル、『「コミュ障」の投資家の真意は』は絶妙であると感じた。 6ページの紙幅ではあるが、的確にこの本を客観的な立ち位置から評価してくれており、池上氏の凄さを感じた。 【印象に残った箇所】 12p 2000年代に入ってからITブームが来て、有形資産をもたないIT企業の株価が「成長性」をもとに高く評価されているが、私には理解できない世界だ。「売上が毎年倍になっていって」とか、「今は赤字だけど、十年後には一千億円の利益を出します」という事業計画を、精査するスキルが私にはない。だから、IT企業への投資を躊躇してきた。 私の投資は徹底したバリュー投資であり、保有している資産に比して時価総額が低い企業に投資する、という極めてシンプルなものだ。 25p 私が投資する企業は、現預金をたくさん保有していたり、財務状況も良く、銀行からの借り入れ余力もあって、直接金融で資金を調達する必要のない企業がほとんどなので、上場している意味が見出せないからだ。 31p 企業の経営方針は、株主総会を通して株主が決めていくと法律が定めているにもかかわらず、実質的な意思決定の実態はあまりにも違いすぎると感じていた。 37p 政府としては、法律の整備などをいくら行っても、実際に活用する人がいない状態で、市場を動かすことができなかった。 コーポレートガバナンスを軸に置くプレイヤー、不在の中、私の研究は机上の九龍となっていた。私は官僚と言う立場から資本市場を変えることに限界を感じ、投資家として自らプレイヤーになって変えていくしかない、と思うようになった。 52p 私はこれまでの経験から、人をマネジメントしたり、日々の授業を運営することが苦手であることを自覚している。投資家と経営者は、全く違うのだ。 75p 経営者は、安定間のために手元に資金を確保確保したい気持ちが強い。それが純資産の過剰な増大につながるため、ROEは米国に比べて著しく低く推移している。コーポレートガバナンスを理解しない。古い経営者は、会社は自分の家計と勘違いしている。だから、借金を嫌い、現金に余裕があれば安心する。そんな余剰資金を循環させるために、ROEを重視するルールができたのだ。 261p ライブドアの堀江貴文氏が私に言った「ニッポン放送の株式を5%以上買いたい」と言う趣旨の言葉がインサイダー情報に該当するとされ、その情報をもとに株の取引を行って利益を上げたと言う容疑で、私は逮捕されたのだった。 302p “金の亡者"であるかのような印象が世間に広まった村上氏ですが、本書を読むと、まるで少年のような正義感を持った人物である姿が見えてきます Posted by ブクログ マンガ 生涯投資家 村上世彰 / 西アズナブル 当時の舞台裏を気楽にサクサク読めて面白かった。漫画家の方の表現力が素晴らしく、実際の場面をみてるような迫力や緊張感が伝わってきた。 当時村上世彰さんの事を知りたくても情報が少なかったので、こうした本が出るのはとても嬉しい。 Posted by ブクログ 村上世彰のレビューをもっと見る