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Posted by ブクログ 2024年01月21日
企業をあるべき姿に正すという投資の姿勢にとても感銘を受けた。
リターンばかり追い求めるのでなく、企業を応援したい、成長してほしいという想いがあっても良いと思い直せた。
自分は当時、事件があった時の社会の空気感を感じられるほど大きくなく、本書で始めて知ったが、投資家に対する世間の忌避感のようなものが...続きを読む感じられた
新NISAも始まり、投資に対するイメージは代わりつつあるのではないかと思う。著者の想いが多少なりとも報われ始めていると思いたい
Posted by ブクログ 2023年12月20日
上場して資金調達しその金を積極的に投資に回し、やがて十分な運転資金を事業から得ることができるようになった企業は利益を積極的に株主に還元し、リターンを得た投資家が次の有望銘柄に投資することで資金が有効に活用され続ける。
これが健全な株式市場の資金循環であり、この達成のためにコーポレートガバナンスの浸透...続きを読むと徹底が必須であるとするのが本著の主論である。
本著が執筆された2017年時点で日本の株価は低迷していたが、2023年現在東証のPBR改善命令が発動されてからバブル以来の高値に来ている。村上氏が四半世紀前から訴え続けてきた、それほど複雑というわけでも無い状況の改善に動き出しただけで、世界のリスクマネーが日本に流れはじめたことを見ると、この四半世紀という決して短く無い時間が非常に勿体なく感じる。
若干自身が従前行なってきた活動に対する正当化・美化が入っているものと感じるが、一方でマスメディア・世論の様々な批判に対し村上氏の信念や理論は一貫性をもってそれを跳ね返している。
また、東日本大震災時の支援活動について、「非営利団体への支援も投資だと考えている。リターンとして受け取るものが、金銭なのか、最終受益者の笑顔や『ありがとう』の言葉なのか、または社会環境の改善なのか、という形が異なるだけ」であるという主張を聞くと、少なくとも村上世彰という人物は世間が思っているほど悪い人間ではないと思われる。
Posted by ブクログ 2023年09月18日
【選書理由】
直前に、『ブラックストーンウェイ』を読み、世界的PEファンド創設者(スティーブシュワルツマン)の世界の見方を覗くことが、こんなに読書体験として面白いものかと気づき、その日本人バージョンということで、村上ファンドの村上世彰氏の自伝的本を読みたいと思い、メルカリにて購入。
【感想】
とて...続きを読むも骨太な内容であった。
当初の予想を大きく上回ることが書かれていた。
回顧録や自伝では、出来事が抽象的に描かれることが多い中で、各案件について、当時の意図ととも事細かに書かれていて、読み応えがあった。
ありきたりな感想になるが、村上氏の資本主義社会を見る眼鏡をかけられるのが、この本の醍醐味である。
投資家として生きてみたいと思わせてくれる本。
解説に池上彰氏を用いているのも、良い。
(余談だが、お二人の名前が似ているのも縁を感じる。)
とりわけ、解説のタイトル、『「コミュ障」の投資家の真意は』は絶妙であると感じた。
6ページの紙幅ではあるが、的確にこの本を客観的な立ち位置から評価してくれており、池上氏の凄さを感じた。
【印象に残った箇所】
12p
2000年代に入ってからITブームが来て、有形資産をもたないIT企業の株価が「成長性」をもとに高く評価されているが、私には理解できない世界だ。「売上が毎年倍になっていって」とか、「今は赤字だけど、十年後には一千億円の利益を出します」という事業計画を、精査するスキルが私にはない。だから、IT企業への投資を躊躇してきた。
私の投資は徹底したバリュー投資であり、保有している資産に比して時価総額が低い企業に投資する、という極めてシンプルなものだ。
25p
私が投資する企業は、現預金をたくさん保有していたり、財務状況も良く、銀行からの借り入れ余力もあって、直接金融で資金を調達する必要のない企業がほとんどなので、上場している意味が見出せないからだ。
31p
企業の経営方針は、株主総会を通して株主が決めていくと法律が定めているにもかかわらず、実質的な意思決定の実態はあまりにも違いすぎると感じていた。
37p
政府としては、法律の整備などをいくら行っても、実際に活用する人がいない状態で、市場を動かすことができなかった。
コーポレートガバナンスを軸に置くプレイヤー、不在の中、私の研究は机上の九龍となっていた。私は官僚と言う立場から資本市場を変えることに限界を感じ、投資家として自らプレイヤーになって変えていくしかない、と思うようになった。
52p
私はこれまでの経験から、人をマネジメントしたり、日々の授業を運営することが苦手であることを自覚している。投資家と経営者は、全く違うのだ。
75p
経営者は、安定間のために手元に資金を確保確保したい気持ちが強い。それが純資産の過剰な増大につながるため、ROEは米国に比べて著しく低く推移している。コーポレートガバナンスを理解しない。古い経営者は、会社は自分の家計と勘違いしている。だから、借金を嫌い、現金に余裕があれば安心する。そんな余剰資金を循環させるために、ROEを重視するルールができたのだ。
261p
ライブドアの堀江貴文氏が私に言った「ニッポン放送の株式を5%以上買いたい」と言う趣旨の言葉がインサイダー情報に該当するとされ、その情報をもとに株の取引を行って利益を上げたと言う容疑で、私は逮捕されたのだった。
302p
“金の亡者"であるかのような印象が世間に広まった村上氏ですが、本書を読むと、まるで少年のような正義感を持った人物である姿が見えてきます
Posted by ブクログ 2023年07月17日
村上さんの自伝。
自分の経済の知識が足りてないのを実感もしたが、それでも十分面白く読めた。
結構叩かれてる人後ろ指を指されてる人みたいなイメージを勝手に持ってたけど、企業の内部留保の吐き出しのために尽力したり社会貢献活動とかボランティアのための財団運営もされてて好感度が上がった。(何様)
こうい...続きを読むった意志を持って闘う姿勢のある人みたいに自分もなりたいと思った。
Posted by ブクログ 2023年05月21日
かつて話題になった村上世彰さんの自伝。呼んでいて非常に優秀で理想主義の人だと感じた。
「物言う株主」が何かやその良い点が何かについて、この本を読むことで良くわかる本。コーポレートガバナンスの重要性を唱え、企業価値を有効に引き出せていない(価値を上げる余地がある)会社の株を買い、バリューアップして売り...続きを読む儲ける仕事。
単に相場操縦し安く買って売るだけのハゲタカファンドに関しては未だに悪い印象しかないが、こういった放漫経営の経営者にNoを突きつけることが本来の理想の姿だと知れて良かった。
終盤に書かれていた、日本経済の課題が「資金の循環がないこと」であり「コーポレートガバナンスを効かせ、企業の内部留保を有効活用する」という論はなるほどと思った。
優秀な改革者の方なので今後も活躍してほしいところ。
Posted by ブクログ 2021年12月21日
村上世彰の生涯のパーパスを伺える本。
日本はコーポレート・ガバナンスが不十分で、それが良くなれば日本も豊かになる。
そのために、株主として投資家として、企業を正す。
私自身は村上世彰氏が逮捕された当時を知らないが、そんな実直な人柄に心惹かれた。
Posted by ブクログ 2021年08月18日
投資家はお金持ちで欲の深い人達だと思ってた。
全然内容なんて知らなかったけど、「村上ファンド」は悪い人達だと思ってた。
この本で善悪の判断は出来ないけど、著者は経営と投資に本気で向き合ってきた人だというのは分かる。
書いてある考え方はこれからの日本に必要な事だと思う。
というより、投資家の考え方が...続きを読むスタンダードになって行くと思う。
義務教育に入れて欲しい。
Posted by ブクログ 2020年11月26日
村上さんの意見には大いに賛成。
資金循環がないから日本経済は停滞する
大企業が資金を無駄に溜め込み、持ち合い株をするからこそPERが米国に劣る。
コーポレートガバナンスは一向に機能しない
買収防衛策に安易に走るが、企業価値の向上には汗をかかない
お金儲けは悪、という風潮
上場企業を私物化する経営者...続きを読む
少子化対策が一向に進まない日本
全ての指摘がまさに僕の感じていたことであり、それを言語化してくれている本だと思った。
彼が逮捕された時、まだ僕も子供で事件の詳しい内容までは知らなかったので大変ためになった。偏見を持たずにこの本を読めてよかったと思う。
この本を書くきっかけとなった、娘さんの死産の話は胸が痛む。今も昔も、プライベートにズカズカと踏み込んでくるマスコミの姿勢は変わらないというわけで、安全保障の問題はあるかもしれないがずっとPBRが1倍以下で推移するメディア銘柄はもっとガバナンスがきくべき。メディアの横暴にはうんざり。
この本を読んでいると彼の運用手法をまねたくなり、ネットキャッシュが豊富でPBRの割安な銘柄を探してしまったがそもそも資金力が足りなさすぎて株主提案ができないので意味のないスクリーニングとなろう。
Posted by ブクログ 2020年09月15日
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最近のホリエモンや村上世彰さんのご活躍を見ていて、この人たちは本当に有罪判決を受けたのだろうか?と不思議に思っていました。
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解説の池上彰さんも『どうせなら逮捕されたときの検察官とのやりとりや、”塀の中”での様子についても描いてほしかったのですのが。』とおっしゃっていて、そのチクリ...続きを読むな感じが痛快でした。
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そしてその、池上さんの言葉を借りるなら、”少年のような正義感”をもった、投資についての揺るがぬ信念をお持ちな『コミュ障』の投資家の、家族に対する責任として、書かれたのがこの本です。半生記。
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嫌われ者を自認している著者が、こんなに熱くて、日本を思っていて、ボランティア活動もして、NPOにも投資していてという、そのアンバランスさに、のめり込んで読みました。
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当時はあんまりわかってなかった、ニッポン放送株買い占め事件や、IT企業のこと、そもそも株式会社って?ということまで、わかりやすくまとめられていました。
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聡明な方です。本当に。
ひととしても、素敵です。
失意から立ち上がって、また歩く。
文字にしたら簡単だけど、なかなかできないよね。
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Posted by ブクログ 2020年07月09日
おそらく自分はざっくりとしか理解してないのだが。それでも読み応えあってよかった。ちょっと昔の話だけど、でも大まかにはあまり状況変わってないはず。
バンカー、アナリストとかになりたい学生には必読書だと思われる。
敵対的買収について、自分の持つ金融市場知識でも臨場感ありながら感じることができる。
日本...続きを読むは投資土壌に全く期待を抱かれていないが、ここ最近の香港の没落で、意外と新たな開拓が可能になってるんじゃないだろうか。
コーポレートガバナンスについては、コンサル業の発展とともにもう少し広がりが見えてくるといいなと思う。監査法人系の規制や圧力もここ数年で変わってきてるんだったらなおのこと。
村上さんの元で投資を始めたいです。
Posted by ブクログ 2020年03月28日
通称(愛称とは言えないだろう)村上ファンドの名前でおなじみの投資家、村上世彰による自伝的な著作。
アクティビスト投資家としての彼が関わったビッグプロジェクトを振り返りながら、彼の考えを(メディアに歪曲されたものではなく)彼の目線で語っている。
村上以前は日本にはほとんどいなかったであろうアクティビス...続きを読むト投資家とは、「もの言う株主」とも言われ、企業経営者に対して積極的に意見する株主のこと。従来、元創業者などの立場でない限り、日本では株主が企業に対してもの言うことは珍しかったが、本来の株式会社(特に上場企業)にとって株主とはそういうものだ。
村上ファンドも投資会社なので買った株は値が上がったら売るわけだけど、株価をどう上げるかというと、一貫して「コーポレートガバナンス」を徹底させることだと言う。お金を正しく使い、事業を成長させて、株価を上げて、株主に還元することはコーポレートガバナンスの基本だ。現金の使い道がないなら配当金で株主に還元するなり、自社株買いをして株価を上げるのもそのひとつ。
村上氏のやり方は一貫しているが、口が悪いこともあって世の中に理解されず、全ては自分が儲かるための傲慢で横柄な株主と評価され、検察に目をつけられて逮捕されるに至る。(インサイダー取引の罪も本人は今でも納得しきれていないようで、国策逮捕な感を拭えない様子)
この本の読者も村上は悪者だと思ってる人は一定数いるだろうけども、池上彰が解説を書いていることで少々風向きは変わったのではないか。村上の言うことは信じないけど池上さんの言うことは信じる人は多いだろう。池上彰は村上氏をコミュ障と呼んでいる。口が悪いことは村上本人も認めているが、伝え方が悪いばっかりに正しいことも理解されない人なのだと。
総じて、私自身はお金大好きなので、村上氏の考えはわりと素直に受け取っていて、投資対象はいつだって株価が不当に安い銘柄(=バリュー投資)をしようと思うし、村上氏のお父さんの教えの通り、「上がり始めてから買え、下がり始めてから売れ。ピークを見極められると思うな」という言葉は忘れないようにしたい。
Posted by ブクログ 2020年03月14日
当時自分が学生ながらあまり理解できなかったフジテレビライブドア事件。それがいったいなぜ起きたのか、そして村上世彰さんとはどんな方なのか、それを知りたくなりこの本を読みました。
投資家の苦悩、日本のファイナンシャルリテラシーがどれほど低いものか、実体験を元に書かれたわかりやすい本でした。
Posted by ブクログ 2020年03月08日
おそらく本書の中で「コーポレート・ガバナンス」という言葉が200回以上出てきますが、そのことからも村上氏の「日本の株式市場へコーポレート・ガバナンスを浸透させたい」という行動原理・想いが伝わってきます。
ニッポン放送株の取得をめぐるライブドアとフジテレビの騒動に関しても、当時ニュースで見ていた頃には...続きを読む強欲な経営者達が既得権益の奪い合いをしているかのような印象がありましたが、その背景を本書を通じて眺めてみると堀江氏や村上氏の行動も彼らの正義に基づくものだったんだなと感じます。
サラリーマンをしていると普段感じることの少ない、ファンドの人間がどういった行動原理・信念で活動しているのか、それを知ることができるという意味でも新鮮でした。
Posted by ブクログ 2020年03月01日
村上さんの言い訳自伝的な内容だと思って手に取る人もいるのではないか。少なくとも私はそうだった。
そして、いい意味で裏切られた。
株式会社とは、上場する意味、上場企業及びその経営者のあるべき姿が具体的に綴られている。
また、投資家と経営者の関係性についてもファンドの視点からクローズアップされており、...続きを読むよくある投資本とは一線を画する内容の濃さである。
株式投資を始める人にオススメしたい一冊の中に入った。
Posted by ブクログ 2020年01月01日
事象をどこから見るかによって感じ方が変わるんだと思わされた本。当時、ニュースを見て見えていた景色とこの本を読んだ後では見方が180度変わった。
村上氏のコーポレートガバナンスをもとに投資する会社を選ぶ哲学に、すでに過去のことではあるが応援したくなった。。現在も生涯投資家として活躍されており、つい最近...続きを読むもレオパレスの取締役全員の解任を求めるニュースが流れた。今後も頑張ってほしい。投資をする方だけではなく社会人には読んでもらいたい本。
Posted by ブクログ 2024年03月07日
本書内でも書かれているが、あくまでも主語は「投資家」であり、村上氏の主観/ポジショントークの部分は多分にあると言う前提はある。ただそれを抜きにしても非常にウィットに富んだ面白い内容であった。本書から明確な実用性の高い学び/スキルを得る。という側面よりも、村上氏の生き方、学び方の価値観、投資における信...続きを読む念(価値観と同じか?)を知る。という側面で読み始めるとギャップは無いと思う。
Posted by ブクログ 2024年02月13日
村上世彰って誰?悪い人?くらいの認識の人や「物言う投資家(アクティビスト)」ってなに?って人に読んでもらいたい一冊。
村上世彰が逮捕された事件は何が起きてなぜ逮捕されたのかについてや村上世彰がアクティビストとして活動してきた事例が書かれており、どういう信念に基づいて行動していたのかがわかる。ただし...続きを読む自分としてはガバナンス正常化を理由に利潤を得ることがメインになってるんじゃないかと思われる事例もあった。(真偽は不明だが)
また村上世彰の日本に対する問題意識についてはかなり共感でき、そのために活動してきたという点も尊敬できる。
いまだ悪者として扱われることの多い村上世彰について、メディア側からの情報だけでなく村上世彰側からの情報を踏まえた上で彼が一体どういう人なのかを判断してもらいたい。
Posted by ブクログ 2023年11月11日
【322冊目】非常に面白かった!企業財務や投資に関する視点を得られたので、新NISAが始まる前に読んでよかった!インサイダー情報による株式取引として逮捕されたニッポン放送事件の回想をはじめ、筆者が株主として世間の耳目を浴びた事件(東京スタイル事件、ニッポン放送事件など)が多く載っている。それぞれにつ...続きを読むき、当時の対象企業の状況や筆者の株式取得・株主提案の意図が説明されており、全盛期(?)を知っている私としては大変興味深く拝読。今は「村上ファンド」は解体し、シンガポールで奥様・4人のお子様と暮らしながら個人投資家として生活しているそう。
御本人曰く、金に物を言わせて傲慢に経営者たちに株主への利益還流を迫ったように見える姿勢は、日本の上場企業にコーポレート・ガバナンスを浸透させたいという熱い思いから出たものだということで、確かに本書の最初から最後までその理屈・理念は一貫しているように思われます。
そのため、一度その理屈を理解できれば、本書は大変読みやすいです。筆者が重視するというROEを始め、企業財務や投資に関する専門用語は複数出てきますが、本書の内容が難解と感じられるほど多用されているわけではなく、かつ、ここに出てくる程度の専門用語は個人投資家初心者であっても知っておいて損はないようなものかと思います。
筆者は、企業は必ずしも上場する必要はないと考えています。ただ、(筆者の視点からすると)何の考えもなく漫然と上場を継続するのは得策ではありません。株式価格と比較して企業の価値・財産等が高いにもかかわらず、利益を溜め込んだり、経営者が不当にその利益を自己のものとしたりなどするのであれば、それは配当という形で株主に還元したり、新たな利益を生むべく新たな事業に投資したりすべきであると筆者は信じています。筆者が株主になって経営者に色々と物申すのは、こうした信念を実現するためだとのことです。←企業は手元に金をためこまず、その金を使って企業価値の向上に努めるべきという主張は説得的に聞こえます。しかし、新型コロナのような未曾有の災厄を経験した後では、企業の価値向上というよりそもそも存続のために内部留保を増やすという選択がとられざるを得ないのではないか?と考えました。コロナ禍のようなケースをどのように考えるのか、筆者の考えを知りたいです。そういうときのために上場しているのだから、株式市場から資金調達すればいいだろ?ということなのかもしれません。
意外だったのは、筆者が自身の投資スタイルを、企業価値と比較して割安に評価されている企業に投資するシンプルなものだと説明していることです。一瞬「私にも真似できるのでは!?」と血迷ってしまいました(笑)また、これに加え、IT企業を正しく評価することへの苦手意識を表明していることは、投資の神様バフェットと同じであり、「パクってません?」と疑ってしまうほど(笑)
言い方や態度がキツく、そのせいで随分と攻撃的だと誤解されており、そこは反省すべき点だと筆者自身が述べています。ただ、本当に筆者の説明どおりの理念なのであればそれは一つの国や企業の在り方を示しているように思います。とはいえ、当然ながら自己弁護を多分に含んだ内容だと思いますので、これまで煮え湯を飲まされてきたと感じている人たちにとってはどう映るのかは分かりません…
Posted by ブクログ 2023年08月23日
あんまり稼ぎがなさすぎて困っているので、何かお金を稼ぐヒントでもないかと思ったのだけど企業の買収など次元が違って参考にならない。専門用語などいちいち調べずに読んだのでさっぱりわからないところも多い。こんな世界もあるのかと普段の実生活とはかけ離れた次元の話なのだけど、しかし大きなお金の流れが自分の生...続きを読む活にも影響を及ぼしているようだ。金の亡者のような印象の著者だったが良かれと思っての行動で、それを世間が悪く受け止めるので気の毒だ。
Posted by ブクログ 2023年07月28日
あのライブドア事件のトバッチリで逮捕された村上さんの人生を振り返った著作。確かに元官僚でオリックスの宮内氏やラストバンカー西川氏などとも交友がある割に人脈を意識しない行動や、失敗しても引きずらずに次の事業に取り組むあたりは起業家というより投資家で、この本の名に違わぬマインドをお持ちだ。またアメリカ式...続きを読む投資でコーポレートガバナンス重視の是非はともかく方針がブレないのも大したもの。
全ての意見に賛同できる訳では無いが、こういう経済の考え方の人もいるという点では非常に勉強になった。
Posted by ブクログ 2023年05月24日
村上世彰の自伝。
こんなに熱い人だとは思わなかった!
メディアによって造られるイメージってホント怖いなーと思いました。
投資やお金儲けに直接的にプラスになる話はないが、生涯投資家で生きていきたいと考える私にとっては、非常に参考になった。
Posted by ブクログ 2023年01月31日
村上ファンドという名前を聞くと、何か悪いことを企んでそう、強欲そう、などネガティブな印象ばかり浮かんでいたが、本書を読んでみて少し考え方が変わった。
まさにファイナンスの教科書に書いてあるようなことを素直に実践しているというのが率直な感想。フジテレビの件などで世を騒がせていた時から年月が経ち、アベノ...続きを読むミクスの際にはROE経営など話題になったが、ようやく著者のようなアクティビストも一般的になってきたのではないだろうか?
あとは、池上氏の解説にもあったが、他者への話し方、振る舞いなどでも損した方なんだろう。
実際には、もっとえげつないことや酷いやり方などもやっていたのかもしれないが、各投資について本書ではあっさりと書かれているので、この本だけで著者の善し悪しなどの評価をすることはできない。でも、投資に対する考え方などはとてもよく理解できたし、素直に共感できた。
Posted by ブクログ 2022年12月21日
「会社は株主の物」。この考え方を受け入れられない日本の社会があの騒動になったのだと思う。この人の考え方はあの当時の日本人には理解できなかったが、今なら受けいられる土壌はできつつある。投資についての正しい理解があればあの騒動の受け止められ方も違ってくるのだと思う。
Posted by ブクログ 2022年08月22日
村上世彰のことを本書で初めて知った。本書を読みながらファンドや株、資本関係のイメージができてきた。またライブドア事件は聞いたことがあるだけだったが、事件の概要を知ることができた。村上世彰の行動理念は実にシンプルで、「日本においてコーポレート・ガバナンスを浸透・徹底」するために奔走していることが数々の...続きを読むエピソードで感じられた。上場するのは資金が必要な理由があり、それを広く集めるためであり、上場を維持する必要のない会社があれば、その会社の株を買い、アクティビストとして交渉する、その繰り返しであった。
Posted by ブクログ 2021年07月18日
ライヴドア事件の時のメディアからの叩かれ方は、鮮烈に印象に残っている。
ただその時は、ことの本質を全く理解してなかったとも言える。今ほんの少しだげだが投資の世界に片足を突っ込んでいて、村上さんの主張は少しだけ実感を伴って理解できる。にしても、なんであんな叩かれ方をしたのか。
日本にはまだまだ、汗...続きを読む水たらさないでお金を左から右に動かすだけで利益を上げることに、根強い抵抗がある様な気がする。お金は天下の回りものなので循環させないと意味ないのだが。
これを是正するには教育が必要なのは間違いないと思う。これも中々大変だろうな。
最後に、お嬢さんのくだりは強烈でした。この事だけでも色々考えさせられます。
Posted by ブクログ 2021年04月24日
毀誉褒貶が激しい人物ではあるものの、本書を読むと株式会社における資本と経営の分離という原則に基づき、著者が一貫してコーポレートガバナンスというものの重要性を訴え続けてきた、ということがよく理解できる。
もちろん、投資家サイドから見た経営サイドへの様々な要求は、一般論としては正しいにしても、実の経営...続きを読むにおいては多少ケースバイケースで判断されるべきものもある。例えば、成長投資に充てない現金は抱えるべきではなく資本効率を高めるために配当や自己株買いに回すべき、という考えは一般論としては同意するが、極めてボラティリティの高いビジネス(その典型はゲームやエンタメビジネスであろう)においては、多少の許容の余地はあっても良いように思う。
とはいいつつも、投資家の目線で株式会社の経営というものを考え、投資家が何を求めているのかを理解する上で、一読の価値は必ずある。読み物としても非常に面白い。
Posted by ブクログ 2021年01月29日
めちゃくちゃ面白い本でした。
インサイダー取引で逮捕され、ハゲタカファンドと呼ばれ、著者に対してはいいイメージがありませんでしたが、事件の背景や自身の考え方などが赤裸々に書かれており、著者へのイメージが変わりました。
日本の社会制度や風土に馴染まないところがあったかもしれないですが、著者の考え方や...続きを読む事物の見方に賛同しましたー
Posted by ブクログ 2020年12月02日
投資家村上世彰氏の投資家の信念を書いた本。村上ファンドのイメージは、ハゲタカファンドの如くイメージが極めて悪かったが、この本の内容や他の著書を読む限り、投資と言うものの本質を突き詰めて行動されていただけであると言う事がわかった気がする。村上氏のお金、投資に関する考え方について、もっと学んでみたい。
YouTube大学を観て、読んでみました。
ライブドア事件で、ホリエモンと二人でフジテレビを乗っ取ろうとした人という認識ぐらいで、実際に何をやっている人なのかよく分かっていませんでした。
投資の勉強を始めて、投資家がどんな視点から投資を決めているのかを知りたくて読んでみたところ、めちゃくちゃ面白いで...続きを読むす。
村上氏の目指したものは、日本にコーポレート・ガバナンスを浸透させること。
そして、世の中に塩漬けになっている金を循環させることでした。
米国のように、株主の利益を念頭に置いた経済活動を日本の企業も真剣になって取り組んで、日本の経済を成長させて欲しいと、この本を読んで切に願いました。