映画の予習として。
予想以上に「現代的に」描かれた陰陽師であり安倍晴明だったと思う。
物事を捉える視点に現代人なら違和感のない、恐らく平安時代当時の人ならそうは考えなかっただろうという視点が入ってくるので。
ファンタジーよりサイエンスな雰囲気。
超常現象が起こっても、当の晴明本人が「それは催眠術だ
...続きを読む」「暗示だ」「思い込みだ」「心の中でのことだ」(意訳)と呪について冷静に現実的に解釈していくし、他のキャラも「怨霊なんていない」「信じている人もいるが自分は信じない」「そんなのを信じる方が馬鹿だ」スタンスの人が多いので、正直戸惑った。
超然としていた夢枕獏先生の晴明より余程現実的な、現代的な青年晴明。
その乖離が違和感となって付きまとう。
夢枕先生の『陰陽師』の派生作品としなければその乖離を無視できるんですけど。
そして現実的な解釈をしながらも、終盤に超常現象が起こりまくるという。
でもそれも前述のムーブかまされているので「ああ、はいはい、これ現実ではないんですね」と思ってしまうし。
ラスボスとの対戦で見せた技は「本物」だったということなのか。
ラスボスを倒すのに大御所持ってきたのはテンション上がったけども、正直夢と現の境が分かりにくい話だった。
映画だともっと分かりやすくなっているだろうか。
あと、博雅様は両思いなのに(また)結ばれないのかと切なくなった。
彼の恋はなかなか報われませんなあ。
【追記】
映画観てきました。
びっくりするほどノベライズのまんまの映画なので、気になる人は本を読んでから合う合わないを判断した方がよろしいかと。
個人的には夢枕獏先生の『陰陽師』の世界観ではないと思いました。
ただの陰陽師ものとして見る分には解釈が現代的でありだと思いますが。