四十一番の少年

四十一番の少年

468円 (税込)

2pt

3.6

病気療養の母と離れ、仙台のカトリック系養護施設に入れられた少年は先に入所していた主のような青年に目をつけられ、いじめに遭う。幼い心を傷つける言葉の暴力、前ぶれなく頬に飛んでくる冷たい手や腕。彼の気まぐれな仕打ちにおびえながらも、いっぽうで野球を楽しみ、学校生活をのんびりと送っていた。しかし、青年の退寮がせまった夏休み、恐ろしい事件が始まる……。表題作ほか「汚点」「あくる朝の蝉」、ともに著者の自伝的要素を盛りこんだ、ほろ苦い感銘の青春記。

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四十一番の少年 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2019年07月07日

    教会の孤児院を舞台にした短編3作。

    高校に入学するため、孤児院に入った利雄は、同室に割り当てられた高校生の昌吉に目をつけられる。昌吉から何かと「しごき」を受けていた利雄であったが、昌吉は突然「丸木舟で川下りをしろ」と言い始め…。

    いじめられ、しごかれる表現が最後の作品を除いてずっと続き、それはほ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    人の数だけある日常に良し悪しの評価はつけられない。強いられたものとどう暮らしていくか。泣いても解決しない現実。

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    Posted by ブクログ 2011年01月28日

    タイガー・マスクの伊達直人を名乗る人物から
    児童養護施設で暮らす子どもたちにランドセルなど善意のプレゼントを届けられるという
    現象が全国的に広がり明るいニュースが世間を賑わせた。
    これはそうした児童養護施設(物語の時代背景は孤児院と呼ばれていた頃)で暮らす
    少年たちの辛さとか哀しみ、夢を描いた3篇の...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年11月14日

    三つの短編どれもが、孤児院に身を置く子供の話。井上ひさし自身が孤児院の出身なので内容にはリアルな部分も含まれていたと思われる。全ての場面に物悲しい子どもの強さがある。

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    Posted by ブクログ 2013年01月30日

     「四十一番の少年」「汚点」「あくる朝の蝉」の3編を収録。いずれも孤児院に入れられた少年がさまざまな不条理の中でもがき苦しむ姿を描く。どの作品も暗く、救いがない。解説によれば作者の自伝的要素が濃いという。ふと思ったのは、同じような「不幸な少年時代」を経験しても、井上ひさしと、渡邉美樹や橋下徹らとの分...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    当時の国語の先生(中学)の
    「井上さんもこういうところで 暮らして…」ってフレーズをなんとなく覚えてる
    ルロイ修道士の話 かな 教科書は
    その頃読んでたんだなぁ

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    暗い話です。けど、読み応えあります。作者の自伝的要素の強い内容だそうです。自分はこんな幼少期は耐えられません。

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