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拾われた男
自宅前で航空券を拾ったら、なぜかモデル事務所に拾われた。 フラれること13回、借金は膨らみ、オーディションには落ちてばかり。 それでも男は人との縁を繋ぎ、やがて本当の恋をし、大役を射止める。 そんな折、アメリカから一本の電話がかかってきて……。 俳優・松尾諭の笑いと涙のシンデレラ(!?)ストーリー。巻末に俳優・高橋一生による「松尾くんの自伝に寄せる文」掲載! 自称・本格派俳優の自伝“風”エッセイ ディズニープラスで2022年6月下旬配信開始予定 ドラマ化決定! 主演 仲野太賀 『拾われた男』を読んで、(中略) 彼に出会うずっと前から、拾われた男は 僕の友人だったのではないかと錯覚すらするほど、 益々気を許してしまう人になってしまった。 ――高橋一生(拾われた男の友人の役者) ※この電子書籍は2020年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
里奈の物語
『最貧困女子』の著者、渾身の傑作小説! 戻れない。もう、やるしかない。あたしの自由を奪うものとは、とことん戦ってやる! 北関東の倉庫で育った少女・里奈。母は姉の幸恵に借金と子どもたちを押し付け出奔。里奈は幸恵のもとで小学校もろくに通わず妹弟の世話をする。金策に苦しむ幸恵が詐欺で逮捕されたのを機に、児童養護施設に引き取られる。中学卒業前に進路で揉めた里奈は街を飛び出し、夜職で生きることを決意する。最底辺で逞しく生きる少女を活写する青春小説! ※この電子書籍は2019年11月に刊行した単行本『里奈の物語』を分冊し、 第一章 倉庫育ちの少女 第二章 児童養護施設・六恩園 第三章 15の旅立ち を収録した文庫版を底本としています。 -
清張鉄道1万3500キロ
清張鉄道は旅情・愛憎・ミステリー 松本清張の小説を「乗り鉄」目線で徹底研究。作中の誰が最初にどの路線に乗ったのか、という「初乗り」から昭和の日本が見えてくる。 ※この電子書籍は2017年11月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
牧水の恋
旅と酒の歌人・若山牧水は、恋の歌人でもあった――。 白鳥は哀しからずや空の青海のあをにも染まずただよふ 幾山河越えさりゆかば寂しさのはてなむ国ぞけふも旅ゆく これらの名歌が生まれた背景には、小枝子という女性との痛切な恋があった。 若き日をささげた恋人の持つ秘密とは? 恋の絶頂から疑惑、別れまでの秀歌を、高校時代から牧水の短歌に共感し、 影響を受けてきた俵万智が丁寧に読みこみ、徹底した調査と鋭い読みで、二人の恋をよみがえらせる。 スリリングな評伝文学。 第29回宮日出版文化賞特別大賞受賞作。 『ぼく、牧水!』の対談集がある俳優・堺雅人氏も絶賛。 「解説」は牧水研究の第一人者・伊藤一彦氏(堺氏の高校時代の恩師で、『ぼく、牧水!』の共著者)。 ※この電子書籍は2018年8月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
太陽と毒ぐも
「角田光代の隠れた傑作」といわれる、 不完全な恋人たちの、キュートでちょっと毒のある11のラブストーリー。 リョウちゃんは、あたしのたいせつな恋人は、 あたしの前で口を開いた洞窟なのだ。 そうしてあたしは未だその入り口で立ちすくみ、 その一番奥に何があるのか見極めるための 一歩を踏み出せないでいる。 ──「お買いもの」より ハッピーエンドから始まる恋人たちの幸せな日常。 どこにでもいるようで、でもちょっとクセのある11組の恋人たち。 買い物依存症、風呂嫌い、万引き常習犯、迷信好き……。 この恋愛短篇集は、極端な恋人たちを描きながらも、 いつしか、読む者の心の奥に眠らせていた記憶を呼び覚ます。 文句なしの面白さと怖さに震える、長年偏愛されてきた傑作です。 「だが、だからこそ、物語が進むにつれて、そのおかしさが物悲しさへと変わっていく。 どうして、この人は、このままで許してもらえないのだろう。 どうして、最初は許されていたものが、許されなくなってしまうんだろう。(中略) 相手の中の「どうしても許せない部分」が、自分の過去、コンプレックス、傷、そしてそれらに飲み込まれずに生き続けるためにまとってきたたくさんの鎧と関係していることに気づいていくのだ。 作中で「裸んぼで暮らせたら問題なかったんだろうな」という言葉が出てくるが、この物語たちは、裸んぼではいられない、過去を、痛みを、コンプレックスを、すがるものを切り離せずに着膨れながら生きていくしかない人間のかなしみを見つめた作品なのだ」(解説より 芦沢央) ※この電子書籍は2007年6月に文藝春秋より刊行された文庫の新装版を底本としています。 -
人口減少社会の未来学
文明史的スケールの問題に挑む! 21世紀末、日本の人口が約半数になる⁉ この大きな変化に対して私たちは何をなすべきか。 人口減少社会の「不都合な真実」をえぐり出し、文明史的スケールの問題に挑む“生き残るため”の論考集。各ジャンルを代表する第一級の知性が贈る、新しい処方箋がここに。 【目次】 ・序論 文明史的スケールの問題を前にした未来予測 内田樹 ・ホモ・サピエンス史から考える人口動態と種の生存戦略 池田清彦 ・頭脳資本主義の到来 ――AI時代における少子化よりも深刻な問題 井上智洋 ・日本の“人口減少”の実相と、その先の希望 ――シンプルな統計数字により、「空気」の支配を脱する 藻谷浩介 ・人口減少がもたらすモラル大転換の時代 平川克美 ・縮小社会は楽しくなんかない ブレイディみかこ ・武士よさらば ――あったかくてぐちゃぐちゃと、街をイジル 隈 研吾 ・若い女性に好まれない自治体は滅びる ――「文化による社会包摂」のすすめ 平田オリザ ・都市と地方をかきまぜ、「関係人口」を創出する 高橋博之 ・少子化をめぐる世論の背景にある「経営者目線」 小田嶋 隆 ・「斜陽の日本」の賢い安全保障のビジョン 姜尚中 内田樹×藻谷浩介の特別対談「世界の人口動態と帝国再編」を収録 ※この電子書籍は2018年4月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
やわらかな足で人魚は
一体どうしたら自分は人間になれるのだろう。 当たり前に愛される人間の子供に。 タワマンを舞台に電話詐欺の嘘によって結びつく偽物の母と息子。 “前科”のある中学教師と孤独な少女。 悲しみを抱えた二人が出会うとき、世界は色を変える。 『昨日壊れはじめた世界で』が話題沸騰のオール讀物新人賞作家の、痛々しいほど危うく美しい傑作短編集。 四六時中わけもなく淋しくて、悲しくて、心許ない。 まるで私たちの足元にはちゃんとした地面がないかのようだ。──「水に立つ人」 人魚姫が王子を刺せなかったなんて、やっぱりウソだ。いつの間に引っ張り出したのか、赤い万能ナイフは陽の手の中にあった──「やわらかな足で人魚は」 この短編集の五人の主人公たちは、皆、「どこにでもいるけれども、悲しみを抱えているとは傍目に分からない人たち」だ。 香月夕花の描く世界は、どこまでも儚く、残酷で、美しい。 満場一致でオール讀物新人賞を受賞したデビュー作「水に立つ人」と同名の短編集を改題し、「逃げていく緑の男」を追加して再構成。 解説:川本三郎 ※この電子書籍は2016年10月に文藝春秋より刊行された単行本『水に立つ人』の文庫版を底本としています。 -
おもちゃ絵芳藤
第七回歴史時代作家クラブ賞作品賞受賞作。 江戸っ子に人気を博した浮世絵。絵が好きで、絵を描くこと以外なにもできない絵師たちが、 幕末から明治へと大きく時代が変わる中、西欧化の波に流され苦闘しながらも絵を描き続ける姿を描く長篇小説。 文久元年(1861)春。大絵師・歌川国芳が死んだ。 国芳の弟子である芳藤は、国芳の娘たちに代わって葬儀を取り仕切ることになり、 弟弟子の月岡芳年、落合芳幾、かつては一門だった河鍋狂斎(暁斎)に手伝わせ無事に葬儀を済ませた。 そこへ馴染みの版元・樋口屋がやってきて、国芳の追善絵を企画するから、絵師を誰にするかは一門で決めてくれ、と言われる。 若頭のような立場の芳藤が引き受けるべきだと樋口屋は口を添えたが、暁斎に「あんたの絵には華がない」と言われ、愕然とする――。 人徳はあるが、才能のなさを誰よりも痛感している芳藤。 才能に恵まれながら神経症気味の自分をもてあましていた芳年。 時代を敏感に察知し新しいものを取り入れるセンスがありながら、己の才に溺れた芳幾。 “画工”ではなく“アーティスト”たらんとした暁斎。 4人の個性的な絵師たちを通して、死ぬまで絵筆をとろうとする絵師の執念と矜持に迫る力作。 解説・岡崎琢磨 ※この電子書籍は2017年4月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
風に恋う
かつては全国大会金賞、マスコミにも頻繁に取り上げられた、名門高校吹奏楽部。 幼馴染の基(もとき)と玲於奈(れおな)は入部したものの、現在の部にかつての 栄光は見る影もない。 そこへ、黄金時代の部長だったレジェンド・瑛太郎がコーチとして戻ってきて、 あろうことか3年生たちを差し置いて、1年の基を部長に指名する。 選抜オーディション、受験との両立。嫉妬とプライド渦巻く部で 孤立する新入生男子の部長は果たして、全国大会開催地・名古屋国際へ 行くことができるのかー― かつての輝きを懐かしむすべての大人たち、 部活動に青春をささげるすべての中高生の胸に、 リアルな言葉が突き刺さる王道青春エンタメ小説! 人気作を連発する額賀澪が、松本清張賞受賞作『屋上のウインドノーツ』 から10作目に原点である吹奏楽を舞台に挑んだ渾身の大感動エンタメ! 解説・あさのあつこ ※この電子書籍は2018年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
ぷろぼの 人材開発課長代理 大岡の憂鬱
変態リストラ部長にこの世の地獄を! 会社を食い物にする極悪人に、ボランティア仕置き人が鉄槌を下す痛快エンターテインメント。 業界大手のパシフィック電器は、人事部労務担当部長の江間を中心に大規模なリストラを進行中。江間の極悪な追い込みに、ついに自殺者が出てしまう。 クビ切りを押しつけられた課長代理の大岡は耐えかねて、三国が代表を務めるNPOで、「プロボノ」として社会貢献活動をすることに救いを求める。 江間の悪辣な行状を知った三国は義憤にかられ、江間を「嵌める」べくハニートラップを仕掛けた。しかしこれは、三国が仕掛けた罠の序章にすぎなかった……。 「ぷろぼの」とは、「公共の利益のために(pro bono publico プロボノ プーブリコ)」という意味のラテン語。 解説・村上貴史 ※この電子書籍は2017年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
だから荒野
“家族”という荒野を生きる――。そこにある、孤独と希望。 新聞連載時、大反響を呼んだ話題作。 こんなにいとも簡単に夫と息子を捨てられるとは。 会社員の夫と、大学生と高校生の息子たちとともに東京の郊外で暮らす主婦・朋美。 日々家庭を支えてきた苦労を理解しようともせず、夫はその場しのぎの言葉ばかり、息子たちは「キモいおばさん」扱い。 46歳の誕生日、朋美はついに反乱をおこす。自分を軽んじる、身勝手でわがままな家族たちとの決別。レストランの席を立って、夫の愛車で高速道路をひた走る――。家出した妻より、車とゴルフバックが気になる夫をよそに、朋美はかつてない解放感を味わうが……。 解説・速水健朗 ※この電子書籍は2013年10月に毎日新聞社より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
日本の黒い霧
戦争に敗れ、アメリカ軍の占領下、日本国内では奇怪な事件が連発した。国鉄総裁が轢死体で発見された「下山事件」、民間飛行機「もく星」号の墜落後の隠蔽工作、昭電・造船汚職の二大疑獄事件、現職警部が札幌路上で射殺された「白鳥事件」、衝撃では「ゾルゲ事件」に劣らない「ラストヴォロフ事件」……こうした事件の捜査は、占領軍と日本側の権力筋の強権によって妨害された。多くの資料と小説家ならではの考察で真相解明しようとした金字塔的ノンフィクション。 -
新・がん50人の勇気
迫り来る死を前に、人はいかに生きるのか? 武満徹、山本七平、井上靖、山口瞳、渋澤龍彦、白石一郎、手塚治虫、丸山眞男、森瑶子、米原万里、山本夏彦、高坂正堯、野間宏、五味康祐、城達也、高田好胤、乙羽信子、杉村春子、本田美奈子、ハナ肇、芦田伸介、越路吹雪、いかりや長介、三木のり平、村山聖、黒沼克史、谷岡ヤスジ――そして昭和天皇。がんと向き合った各界五十余人の「生と死」のかたちを描いた、胸を打つドキュメント。 -
こんな夜更けにバナナかよ 筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち
大宅壮一ノンフィクション賞、講談社ノンフィクション賞ダブル受賞作! ボランティアの現場、そこは「戦場」だった――。筋ジストロフィーと闘病する鹿野靖明さんと、彼を支える学生や主婦らボランティアの日常を描いた本作には、介護・福祉をめぐる今日的問題と、現代の若者の悩みが凝縮されている。単行本版が刊行されてから10年、今も介護の現場で読み継がれる伝説の作品が増補・加筆され堂々の復活! -
河北新報のいちばん長い日 震災下の地元紙
あの日――2011年3月11日、仙台に本社を置く東北地方のブロック紙・河北新報は壊滅的な被害を受けました。沿岸の支局は津波にのまれ、安否不明の記者や販売店関係者が続出。本社のコンピューターが倒れて紙面制作の機能を失い、休刊の危機に瀕します。しかし現場は、「それでも新聞をつくる!」という気概を失いませんでした。極限の状況下で、彼らは何を考え、どう行動したのか? 新聞人たちの凄絶な闘いの記録が本書です。被災者に寄り添った紙面づくりが胸に迫ります。あの日を忘れないためにも、長く読み継がれるべき書です。 -
ねじれた絆 赤ちゃん取り違え事件の十七年
2013年カンヌ国際映画祭審査員賞に輝いた『そして父になる』(是枝裕和監督)の参考書籍である本作は、昭和52年、沖縄で起きた赤ちゃんの取り違え事件を克明に追ったノンフィクションです。小学校にあがる際の血液検査で、出生時の取り違えがわかった二人の少女。他人としか思えない実の親との対面、そして交換。「お家に帰りたいよう」子どもたちの悲痛な叫び――。当時、女性誌の記者としてこの事件を取材した著者は、その後十七年にわたって二人の少女と家族を追いつづけ、この驚くべき作品を書き上げました。「家族の絆」とは何かを深く考えさせる傑作です。 -
朱鷺の遺言
ニッポニア・ニッポン──日本国を象徴する学名をもつ、哀しいまでに美しい鳥、トキ。かつては日本全土に生息したが、2003年に最後の1羽が死亡、純日本種は絶滅した。トキの保護に立ち上がった人々の軌跡を追った本書は、人間と自然の相克を問い、いのちをいとおしむ心の大切さを説いた不朽の名作であり、記録性の高い貴重なドキュメントである。第30回大宅壮一ノンフィクション賞受賞。 -
インパール
太平洋戦争で最も無謀だったといわれるインパール作戦。昭和19年3月、ビルマから英軍の拠点があったインド北東部・インパールの攻略を目指した日本軍は、この作戦で歴史的敗北を喫した。「インパールの悲劇」は“日本の東条”とビルマの“小東条”牟田口廉也の握手から始まった――史実に基づいた考証と冷静な筆致と気迫で、涙と憤りなしでは読めない、第一級の戦記文学を復刊!「何しろわしは、支那事変の導火線になったあの盧溝橋の一発当時、連隊長をしていたんでね。支那事変最初の指揮官だったわしには、大東亜戦争の最後の指揮官でなければならん責任がある。やるよ、今度のインパールは五十日で陥してみせる」功名心に気負いたつ軍司令官・牟田口中将の下、いたずらに死んでいった人間の無念。敗戦後は部下に責任転嫁し、事実の歪曲を押し通した軍人を許すまじ!本書はその実相を書き、牟田口廉也批判の口火を切った『イムパール』に、著者自ら大幅な改訂を加えた文庫決定版。 【目次】 戦いの日の回想―序にかえて― インド征服の夢 先手後手 インパール見ゆ 狂奔 雨季 ビシェンプール攻撃 壊滅 死の道 肉体の限界 時期作戦準備中 戦記の中の真実―あとがきにかえて― 〈インパール作戦〉地図・部隊編成表 -
バブル・バブル・バブル
パルコ系クリエーターとして、バブルをど真ん中で経験したヒキタクニオが 自らの仕事と恋愛、青春の日々を回想するドキュメンタリーノベル。 1967年、故郷の福岡を出て東京へ。大学在学中にイラストレーターとしてデビューし、 やがて大規模なグラフィック展覧会「80 sグラフィックパワー展」の顔ぶれに20代で抜擢され、 パルコ系クリエイターの仲間入りを果たす。 それがきっかけで、汐留の国鉄跡地に造られることになった 大型ライブハウス&ディスコ「サイカー PSYCHER」の内外装を任され、 さらにゲームファンタジア渋谷の外壁や店内アートを担当する。 時はバブル全盛時代。数々の変人たちと出会いながら、 充実した仕事の毎日を送る一方で、同郷の恋人と別れてモデルと結婚。 絶頂の日々を過ごしつつも、確実に時代の変化を感じていた――。 解説 日比野克彦 バブル当時、著者が出会った人々 空間プロデューサー、コンセプチャー、デザイナー、 女性のアート系プロデューサー、新進気鋭の映画監督、 広告代理店の営業マン、超能力者、老舗ホストクラブの男、 ヤクザの3人組、銀座で豪遊するキング・オブ・バブル社長、 アニメ「ちびまる子ちゃん」を平成のサザエさんに仕立てた男…… -
ゆけ、おりょう
「世話のやける弟」がいつしか時代の英雄になってしまった――。 坂本龍馬の妻・おりょうの目を通して描かれる、幕末の名場面! 幕末の京都で出会った「世話のやける弟」のような男・坂本龍馬と結婚したおりょうは、夫を呼び捨てにし、酒を浴びるほど飲み、勝海舟にも食ってかかる「妻らしからぬ」振る舞いで周囲をへきえきさせる。 ついには龍馬の周囲から、「龍馬のために離婚してください」とまで迫られる始末。 しかしおりょうは、寺田屋で間一髪龍馬の命を救い、日本で初のハネムーンを敢行。 薩摩へ、軍艦に乗って長崎へ、馬関へ――。 激動の世の中を楽しげに泳ぐうち、いつしか薩長同盟・版籍奉還の立て役者として時代の英雄になってゆく夫。 そして、龍馬亡きあとの20年を彼女はどう生きたのか。 型にはまらない生き生きとした夫婦の姿、意地っ張りで責任感が強く、龍馬に惚れながらも自立した魂が輝く「門井版おりょう」。 現代の女性に響く物語! 解説・小日向えり(歴女) ※この電子書籍は2016年8月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
悪だくみ 「加計学園」の悲願を叶えた総理の欺瞞
安倍首相の「腹心の友」がつかみ取った52年ぶりの獣医学部新設。そのレールを誰が敷いたのか? 浮かび上がる米留学以来の“義兄弟”関係、夫人たちのサークル、教育にはびこる政・財・官の利権構造──「政治とカネ」問題で当代一の著者が徹底取材で核心を説き明かした。2018年大宅壮一ノンフィクション賞受賞。 解説・石井妙子 【目次より】 第1章 第二の加計学園 第2章 悪友サークル 第3章 加計の野望 第4章 海外戦略の手助け 第5章 政治とビジネス「商魂」 第6章 国家戦略特区というレール 第7章 下村文科大臣の献金疑惑 第8章 前川の乱「疑惑の核心」 第9章 内閣府VS文科省 第10章 延期された学部の設置認可 終章 政権延命の末 ※この電子書籍は2017年12月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
裁く眼
法廷画家が描いたその絵は危険すぎる――。 美人被告人は残忍な殺人鬼か、それとも聖女なのか? 漫画家になりそこね、路上で似顔絵を描いて生計をたてていた袴田鉄雄。 ある日、テレビ局からの急な依頼を受け、連続殺人事件裁判の「法廷画」を描くことに。 注文通り仕上げた絵が無事に放送に使われた直後、何者かに襲われて怪我を負う。 鉄雄の絵には一体なにが描かれていたのだろうか? 容疑者の美人被告人は残忍な殺人鬼なのか、それとも聖女なのか? 頭の回転の速い姪っ子、警察官、テレビ局、それぞれの思惑と発言が絡み合い、裁判の展開は意外な方向へ。 予測不能、驚愕の法廷サスペンス。 解説・北尾トロ ※この電子書籍は2016年8月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
食べる私
食について語れば、人物の核心が見えてくる。樹木希林、ギャル曽根、宇能鴻一郎に堀江貴文らが語る、豊穣なる食べ物の話には、人生も文化も家族もある。小説のような対話集。 「おいしいものは無駄」(デーブ・スペクター)、「レシピは、人格が出る」(土井善晴)、「山に登るときは、わさびと海苔がマスト」(田部井淳子)。女優、作家、スポーツ選手、経営者ら各界で活躍する29人が、思い出の味や好きなメニュー、さらには食にまつわる幸福と孤独の原点について、誠実にありのままに語る。 【本書に登場する面々】 デーブ・スペクター/林家正蔵/ハルノ宵子/黒田征太郎/ヤン ヨンヒ/伊藤比呂美/ギャル曽根/美木良介/土井善晴/辻芳樹/松井今朝子/安藤優子/ジェーン・スー/渡部建/光浦靖子/堀江貴文/大宮エリー/高橋尚子/吉田秀彦/高橋大輔/田部井淳子/山崎直子/畑正憲/小泉武夫/服部文祥/宇能鴻一郎/篠田桃紅/金子兜太/樹木希林 解説・岩下尚史 -
ローマへ行こう
忘れえぬ記憶の中で、男は、そして女も、生きたい時がある。 あれは夢だったのだろうか――大切な人々に思いを馳せる珠玉の十話。 誰もいない家に入って、花を替えテープレコーダーのスウィッチを入れてくる、それだけのこと。小百合が依頼された不可思議な仕事はいったい誰のため?(家族の風景) アンブラッセという言葉を教えてくれたのは、相沢さんだった。フランス語で「抱擁する」という、その意味も――。(めぐりあいて) 夫に怪しい女がいるらしい、何か相談がなかったか、と友人の妻から詰め寄られたが。(ローマへ行こう) たわむれに田舎に向かう幸一が出会ったひとりの行商。見たい夢を見せてくれるという男の誘いに思わず乗った彼の脳裏に現れたのは……。(夢売り) 上記ほか、「第三の道」「文学散歩人」「くちなしの夢」「鈍色の記憶」「夢は嘘つき」「赤い月の夜に」収録。 解説:内藤麻里子 【本書は単行本『アンブラッセ』を文庫化にあたり改題したものです】 -
火と汐
八月十六日、京都“大文字”の夜。興奮にざわめく人混みのなかを、一つの情事が進行していた。しかしその最中、人妻は送り火に見とれる男の前から姿を消した。 同じ時、油壺と三宅島の間では、人妻の夫が参加するヨットレースがおこなわれていた。女を見失い、呆然と東京に戻った男の耳に飛び込む夫のヨットでのクルーの死亡事故、そして男の家のすぐ近所で人妻の遺体発見。鉄壁のアリバイ崩しに挑む本格推理「火と汐」。 ほかに「証言の森」、「種族同盟」(映像作品「黒の奔流」原作)、「山」の計四篇を収録。 ※この本は1976年2月に刊行された文春文庫の新装版です。 解説・大矢博子 -
チャックより愛をこめて
Instagramで話題のNY留学の写真も多数収録した トットちゃんの初エッセイ集が新装版に! 仕事を休んで、友達に別れを告げて、そうして旅立ったNYで出会ったのは、 魅力的な人たちと、未来を考える時間だった――。 絵本を読むのが上手なお母さんになりたかったけれど、思いがけず「女優」という職業に就いた。テレビに舞台にと働きづめの15年が過ぎて、「演劇の勉強がしたい」と仕事を休んでまで決意したNY留学。長い休暇も海外生活も一人暮らしも、何もかもが初めての経験で……。 喜怒哀楽と出会いに満ちた1年を生き生きと描いた著者の初エッセイが新装版に。平成版あとがきやInstagramで話題となった当時の写真も収録。 -
池波正太郎と七人の作家 蘇える鬼平犯科帳
永遠のヒーロー「鬼平」再来! 人気作家7名が、伝説の男に新たなる命を吹き込みます。 池波正太郎が長谷川平蔵を主人にした短篇小説「浅草・御厨河岸」を書いたのは、昭和42(1967)年のこと。 オール讀物12月号に掲載されたその短篇は大きな反響を呼び、「鬼平犯科帳」としての連載が始まりました。 「鬼平」誕生50周年を迎えた2017年。この記念すべき年に、7人の作家が「鬼平」へ新たな命を吹き込みます。 逢坂剛は「逢坂・平蔵シリーズ」の特別版、上田秀人は武家という官僚社会で生きる平蔵の立場を、諸田玲子は妖盗・葵小僧と鬼平の再対決、風野真知雄は人気シリーズ「耳袋秘帖」鬼平版。 門井慶喜が木村忠吾の食欲の夏を描けば、土橋章宏は平蔵と料理人の味対決、梶よう子は史実の長谷川平蔵に迫ります。これらの短篇に加え、池波正太郎が自らベスト5に選んだ鬼平作品の中から「瓶割り小僧」を特別収録。 各作品に池波正太郎のカット画を使用した、豪華な競作短編集をお楽しみください。 -
世界史の10人
ライフネット生命の創業者・出口治明会長(当時)が、「歴史を学ぶことは、必ず役に立つ、将来のための教材は過去にしかない」という信念のもと、ビジネスの傍らに長年歴史研究を重ねた成果を世に問うた一冊。 我々が普通に「世界史の偉人」としてイメージする人物ではなく、あえて「通好み」の10人を紹介している。 出口氏がイメージする真のリーダーの条件とは、人格が立派であることでも、志が高いことでもなく、「何を成し遂げたか、後世にどのような影響を与えたか」。 結果責任がすべて、という出口氏のビジネスマンらしい新鮮な視点で選ばれたのが、中世エジブトで奴隷からスルタンになった「バルバイス」、グローバル企業・大元帝国と作り上げた「クビライ」ムガール帝国の雄「バーブル」、中国初の女帝「武則天」、宋の政治改革に挑んだ「王安石」、強国イングランドの基を築いた「アリエノール」、神聖ローマ皇帝として教皇権力と戦った「フェデリーコ三世」、英国を一流国に成長させた「エリザベス一世」、ロシアを強国に育てた「エカチェリーナ二世」、そして近代都市パリを作り上げた「ナポレオン三世」という、世界史の通がうなる顔ぶれ。 西欧中心の世界史では馴染みがない名前も多く、女性の活躍が期待されるこれからの時代を見据えて、女王、女帝が4人も選ばれている。 必ずしも「歴史の勝者」ではなく、「英雄」と称えられることはなくとも、自らの環境を切り開き、後世の人間に大きな業績をもたらした人物について、その前後の時代背景を詳説しつつ紹介している。 歴史を「人生の指針」にしたいと願う人に最適の指南書、待望の文庫化。 -
薫香のカナピウム
日本SF大賞受賞の『華竜の宮』で人類滅亡の危機と闘いもがく人々を描き話題を呼んだ著者が、初めて紡ぐたおやかなる少女のビルドゥングスロマン&至高のファンタジー。 生態系が一変した未来の地球。その熱帯雨林の〈カナピウム〉と呼ばれる地上四十メートルの林冠部で少女は暮らす。 豊かなる生態系を誇る樹上には多彩な動植物が集まり、少女たちは彼らが発散する匂いを手がかりに、しなやかに樹上を跳び回る。一方で、彼方には銀糸のごとく煌く軌道が見え、森の住民には作れない先端テクノロジーも存在する。 ある日やってきた旅の者たち。そして森に試練が与えられる――。 解説・池澤春菜 -
カレーなる逆襲! ポンコツ部員のスパイス戦記
感動の実話!? 廃部寸前のおちこぼれ野球部員が一念発起、エリート大学とカレー対決! 乾作品の新境地は、読めば腹ペコな青春小説!不祥事で廃部寸前の小樽経営大学(通称・樽大)に残ったのは、 主将・森一郎…甲子園の北海道予選で伝説のエラー。ネット上でも笑い者。 ファースト・恵山光…小太りで童顔。貧乏育ちでいい奴。 コーチ兼マネージャー・白石苗穂…一番野球がうまいアイドル。 入部希望者・砂原健介…36歳で新入生。熱血なだけの空回り男。 というポンコツな面々。 廃部を免れるために教授が持ち込んできたのは エリートの北海道総合大学(道大)とのカレー対決!?ヤル気も希望もゼロのメンバーに、エリート大学生達が火をつける? 3回の対決を経て、樽大のダメダメ部員たちはどのように成長していくのか――。 笑って泣ける、カレーなる青春小説です。 夏といえばカレーの季節! おまけに今年は甲子園100周年。 夏休みの読書に最適の、ピリッとスパイスの効いた青春カレー小説! -
波止場浪漫
清水次郎長の娘が胸に秘める、運命の恋。 次郎長の末裔である著者が描く渾身の大河ロマン! 稀代の侠客として名を馳せた清水の次郎長。 ご一新の後は旧幕臣と官軍が入り乱れる殺伐とした清水港で地元の名士となり、波止場をつくる時も先頭に立った。 次郎長の養女となった「けん」は、幼い頃に出逢った白皙明眸の西洋医の面影が忘れられず、やがて二人の関係は深まっていくが……。 近代化に突き進む明治から大正の世に清水港で船宿を営み、「波止場のおけんちゃん」と呼ばれて人々から愛された次郎長の養女を主人公に、市井に生きる人たちの愛と別れを描く大河ロマン。 -
さよなら、ニルヴァーナ
あの子は、どこから戻れなくなったんだろう── 小説家志望の女と、少年犯罪の加害者・元少年Aとの運命の出会い 東京で働きながら小説家を目指していた今日子は、震災が起こった翌年に夢を諦め、母のすすめで実家に戻る。 妹とその夫、娘との二世帯住宅の生活に倦み疲れながらも、小説を諦めきれない。 そんな中、過去に凶悪犯罪を起こした少年Aが地元にいるという噂を耳にする。 そしてパソコンなどを検索して知った少年Aの姿に急速に惹かれていく。 一方、神戸生まれで、東京に住む十七歳の莢(さや)も、少年Aを崇拝し、「聖地巡礼」と称して事件現場などを訪れていた。 また少年Aに当時七歳の娘を殺された母親は、息子、夫とともに同じ場所にとどまり、一見平穏そうに見える暮らしを送っていたが、教会の人間から、Aのファンの話を聞かされる。 少年犯罪の加害者、被害者遺族、加害者を崇拝した少女、その運命の環の外にたつ女性作家……それぞれの人生が交錯したとき、彼らは何を思い、何を見つけるのか。 著者渾身の長編小説! 作家が書くことに固執するのは、「人間の中身を見たい」からなのだ。これは、小説ノンフィクションのジャンルにかかわらず、作家が持つ病理なのだ。その意味で、私もAの同志なのである──佐藤優氏・解説より -
ある町の高い煙突
映画「ある町の高い煙突」 2018年春撮影開始。 2019年春公開予定。 明治38(1905)年、買収によって茨城の地に開業した日立鉱山。やがて鉱山の宿命ともいえる煙害が発生。亜硫酸ガスが山を枯らし、農民たちの命である農作物までも奪っていく。 そこで、立ち上がったのが地元の若者・関根三郎(モデルとなった実際の人物は関右馬允)である。郷士であった名家に生まれ、旧制一高に合格、外交官という夢に向かって進んでいた。しかし、祖父・兵馬が煙害による心労で倒れ、人生が変わる。 こうして、地元住民たちと日立鉱山との苦闘のドラマが幕を開ける。 試行錯誤の末、1914年、当時としては世界一の高さを誇る155.7mの大煙突を建設し、危機を乗り切るのであった。 足尾や別子の悲劇がなぜこの日立鉱山では繰り返されなかったのか。 青年たちの情熱と今日のCSR(企業の社会的責任)の原点といえる実話を基にした力作長篇。 -
輝跡
プロ野球をこよなく愛する著者が贈る、ひとりのプロ野球投手をめぐる女性たちの物語。 北澤宏太は野球の才能に恵まれ、中学校時代は「怪物」と呼ばれていた。 しかし家庭の事情で野球名門校の誘いを断り地元の高校に進学、一度はプロ野球選手の夢をあきらめたが、四国独立リーグから育成ドラフトを経て、プロ野球選手になった。 短い時間ながらも輝きを放った北澤の野球人生と、彼を取り巻く女性たちの人生の交錯を描く連作短篇集。 ・高校の同級生で、元恋人の穂波は、宏太がドラフトで東京の球団に指名されたときに、東京に呼ぶから待っていてほしいと言われる。(星霜) ・女性誌の看板編集長から左遷され廃刊寸前の野球雑誌に異動になった美潮は、キャンプの取材をして飲み屋で偶然北澤と知り合う。(手紙) ・チームの先輩選手・竜也の妻である雪菜は、かつて北澤と恋愛関係にあったが、竜也の引退後、居酒屋を営む。(菊姫) ・落ち目の歌手・マリアは沖縄のバーで出会った男と一夜をともにする。(ディーバ) ・女子アナの茉莉は北澤と結婚、ひとり娘をもうけるがやがて離婚へ。(洋紅葉) 合間に挿入される「ダーキニー」の章では北澤と同じチームの高橋信之を追い続けた慶の十年が描かれる。 解説・和田豊(前阪神タイガース監督) -
寅右衛門どの 江戸日記 殿様推参
人情時代劇を得意とする井川香四郎氏による文庫書き下ろしシリーズ 「寅右衛門どの 江戸日記」の第5巻にして完結編。 時は老中・松平定信の頃。 江戸の長屋にフラリと現れ居候となった「自称・改易された元お大名」の与多寅右衛門が、茫洋たる立ち振る舞いと、見掛けに似合わぬ腕っぷし、どこから知恵が出てくるの?という突拍子もない奇策で、長屋にまつわる大事件、小事件を解決していく痛快人情噺……と思いきや、物語は度重なる急展開。 実は寅右衛門は越後四条藩の殿様の「影武者」であったと判明。 とはいえ殿様同様の教養と武芸を身に着けた寅右衛門の活躍は江戸の評判になり、旗本から仕官の話が舞い込んだり、元の藩からの刺客に狙われたり。 やがて幕府の大物に見込まれ、なんと幕府の「若年寄」に抜擢、それに伴い武蔵滝山藩の藩主、つまり「本物の殿様」になってしまった、というのが前回までのお話。 最終巻でも、庶民に味方し理想を語る「型破りな若年寄」ぶりを発揮する寅右衛門だが、その行く手には「改革老中」を気取りながら増税ばかりを考える出世主義の上役、財政再建の「妙手」を引っさげ幕政に食い込もうとする胡散臭い事業家、財源もなしに大胆な救民政策を打ち出す野心家の勘定奉行……と、次々に難題が立ち塞がる。 さらに江戸の子供がさらわれる誘拐事件、消えた身代金、その裏に潜む幕閣内の抗争。 寅右衛門は、長屋時代の仲間たちの助けを借りて難敵に立ち向かう寅右衛門だが、そこに謎の女の影が!? 最終巻は、謎あり、活劇あり、人情あり、恋(?)ありと盛り沢山。 落語ファン、時代劇ファン、そして硬派な歴史ファンも楽しめること間違いなし。 寅右衛門どのの物語は、大団円を迎えることができるのか? 【目次】 第一話 月夜に提灯 第二話 流雲の如く 第三話 逢魔が富 第四話 殿様推参 -
ナイルパーチの女子会
「心がえぐられすぎてつらい」 第二十八回山本周五郎賞&第三回高校生直木賞を受賞! 友情とは何かを描いた問題作。 商社で働く志村栄利子は愛読していた主婦ブロガーの丸尾翔子と出会い意気投合。 だが他人との距離感をうまくつかめない彼女をやがて翔子は拒否。 執着する栄利子は悩みを相談した同僚の男と寝たことが婚約者の派遣女子・高杉真織にばれ、とんでもない約束をさせられてしまう。 一方、翔子も実家に問題を抱え――。 「本作『ナイルパーチの女子会』は、柚木麻子さんがデビュー以来追い求めてきた主題の一つの到達点であり、その後の柚木さんが展開する文学への結節点でもある。」(重松清「解説」より) -
羽生結弦 王者のメソッド
2014年ソチ冬季五輪で、日本の男子フィギュア史上初の金メダルに輝いた羽生結弦。 史上最年少の12歳で全日本ジュニアの表彰台に上がり、14歳で初出場した世界ジュニア選手権では、すでに「僕が日本で2人目の金メダリストになる」と宣言していた。 15歳で世界ジュニア優勝、17歳で世界選手権銅メダル、19歳で五輪と世界選手権、GPファイナルの3冠達成。20歳で史上初の300点超えを果たした。 「悔しすぎて、嬉しくなってきました」「僕はレジェンドになりたい。羽生結弦の名前を歴史に刻みたい」「これからは自分のなかで戦いを創り上げていかないといけない」「絶対王者になってやる」 その柔和で端正な容姿からは想像できない強い意志を持った「羽生脳」と、そこから導き出される「絶対王者のメソッド」が浮かび上がる。 本文カラー写真を再構成し、2016年以降、平昌五輪に向けて更なる進化を遂げていく過程を、「文庫版あとがき 王者のメソッド、最後は挑戦心に戻る」として追加した文庫版を電子化。 -
学びなおし太平洋戦争
ビジネスマンから受験生まで! 昭和史研究の第一人者による唯一&最新の太平洋戦争全史。昭和16年12月8日の真珠湾攻撃から昭和20年8月15日の終戦まで、快哉と苦渋と辛苦の激闘の戦史を克明に描き出すシリーズ全4巻。第1巻は山本五十六連合艦隊司令長官の秘策が的中した緒戦から南方作戦での快進撃までを収録。巻末のみならず各章ごとに監修者・半藤一利氏の解説付き。総ルビ表記で、大人から子供まで楽しめます! -
勁草の人 中山素平
天才・田中角栄がもっとも畏れた男とは? 「財界鞍馬天狗」の生涯を描き出す決定版! 日本興業銀行頭取、経済同友会代表幹事を歴任した中山素平。 新日鉄発足、NTT民営化、国鉄分割、東京ディズニーランド開園……。 時代を画する案件の向こうには、必ずこの男がいた。 格差社会が叫ばれる今日、つよく温かいリーダーの実像を描き出す。 「文藝春秋」連載時から話題沸騰、待望の文庫化! 【目次】 第一章 総理来たる 第二章 石油危機 第三章 二つの大事件 第四章 国鉄分割化異聞 第五章 アメリカから来た女性研修生 第六章 魔法の国への扉・こころの産業 第七章 中国プロジェクト 第八章 “興銀ますらお派出夫”たち 第九章 募金行脚 第十章 尾上縫事件 第十一章 さらば興銀特別顧問室 第十二章 大統合の行方 解説 加藤正文(神戸新聞姫路支社編集部長) -
人生でムダなことばかり、みんなテレビに教わった
さんまの人生哲学、たけしの野望 人気タレントが番組中になにげなくこぼした一言が、彼らの来し方行く末を物語る。 100人による100の名言で編む文庫オリジナル。 お笑い芸人もアイドルも、ゆるキャラまでも、 テレビの前ではその「人間性」がむき出しになる。 ビートたけしの若き日の野望、明石家さんまの「生きてるだけで丸もうけ」。 黒柳徹子は、宮沢りえは、田原総一郎は何を思い、カメラに向かうのか。 人生に「ムダ」だけど大事なことはみんな、テレビが教えてくれる! 【他にもこんな登場人物が!】 綾野剛、有吉弘行、石橋貴明、伊東四朗、内村光良、蛭子能収、大泉洋、太田光、岡村隆史、片桐はいり、香取慎吾、樹木希林、甲本ヒロト、堺雅人、坂上忍、さかなクン、清水富美加、志村けん、笑福亭鶴瓶、関根勤、高田純次、武井壮、武田鉄矢、田村淳、タモリ、壇蜜、千原ジュニア、出川哲朗、所ジョージ、中居正広、長瀬智也、中谷美紀、二階堂ふみ、博多華丸・大吉、バカリズム、濱田岳、早見あかり、ふなっしー、ベッキー、星野源、又吉直樹、マツコ・デラックス、満島ひかり、ムロツヨシ、桃井かおり、百田夏菜子、安田顕、山里亮太、若林正恭…… -
東京の下町
戦前の東京の暮らしを回想した珠玉エッセイが復刊。 東京・日暮里で生まれ育った作家・吉村昭が、食べ物、風物、戦災など思い出を鮮やかに綴った。 「日暮里を下町と言うべきかどうか。江戸時代の下町とは、城下町である江戸町の別称で、むろん日暮里はその地域外にある。いわば、江戸町の郊外の在方であり、今流の言葉で言えば場末ということになる」 「私が日暮里で生れ育ったことを知っている編集者から、少年時代の生活を書くように、と何度もすすめられた。が、私は、まだそんな年齢ではなく、それに下町の要素が濃いとは言え、御郭外の日暮里を下町として書くのも気がひけて、そのたびに断ってきた。 しかし、私も五十代の半ばをすぎ、戦前なら故老の末席に入ろうともいう年齢になったことを考え、思い切って筆をとることにしたのである」 -
一〇〇年前の女の子
「わたしにはおっ母さんがいなかった」 明治四十二年、上州からっ風の吹く小さな村で生まれた母テイは、米寿を過ぎてから絞り出すように語り始めた――生後一か月で実母と引き離され、養女に出された辛い日々を。そして故郷をいろどった四季おりおりの行事や、懐かしい人びとを。 新緑の茶摘み、赤いタスキの早乙女の田植え、家じゅうで取り組むおカイコ様。 お盆様にお月見、栗の山分け、コウシン様のおよばれのご馳走。 初風呂と鮒の甘露煮で迎えるお正月様。 農閑期の冨山のクスリ売りと寒紅売り、哀愁のごぜ唄。 春には雛祭りの哀しみがあり、遊郭での花見には華やかさがあった。 語る母、聴き取る娘。母と娘が描きあげた、100年をけなげに生きた少女の物語は、色鮮やかな歳時記ともなった。 2010年に刊行以後、さまざまな新聞・雑誌に書評が掲載され、NHK「ラジオ深夜便」での、著者の「母を語る」も評判となった。多くの感動と共感を読んだ物語の待望の文庫化。新たに、足利高等女学校の制服姿のテイや家族写真、また新渡戸稲造校長の女子経済専門学校での写真などを掲載。解説は中島京子。
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