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あなたの体が静かな復讐を始める! 女性の膝に異常に興奮する男、怪しい育毛剤に手を出す青年、アヒルのようなお尻の女子高校生。 体に執着する恐怖を描く新感覚ホラー。 解説・朝宮運河 ※この電子書籍は2002年8月に文藝春秋より刊行された文庫本の新装版を底本としています。
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Posted by ブクログ
自分が中学の時に足が太いって男子に馬鹿にされた時の怒りと悔しさ、そして周りの目への恐怖を思い出しました。そんな作品
タイトルなどから フェチ的な物を想像してましたが、 マニアックなものではなく、 誰もがコンプレックスに思うような題材でした。 美容整形、薄毛治療、拒食症、ボクサーを目指す少年、血を見ると興奮する男の 短編集。 どれも面白かった。
人の体に纏わる5つの短編集。 それぞれ体のある一部分にこだわりを持った人がそのこどわりとどうやって向き合うのか書かれている話。 どれもこれも最後はバッドエンドかそれに近いものが多い。 特に、『尻』の主人公が寮の友人に言われた一言で、今まで自分が気にしていなかった体の部分がコンプレックスになり異常に...続きを読む執着してしまうというところがリアルで怖かった。そして、それを言った本人は自分の一言の重さに全く気づいていなさそうなところも現実のいろんな場面でありそう!!と共感してしまった。 最後の『顎』だけは少しスッキリしなかった。
アンソロジーで短編を読んで気になってた作家さん。殺人鬼や明らかな異常者(ちょっとヤバめな人はいたけど)が出てくるわけではなく、日常に潜む狂気がほんの少しのきっかけで表出する怖さ、薄気味悪さを感じる作品集。「臍」が好きかな。
臍(へそ)/血流/つむじ/尻/顎(あご) 人体のパーツに絡む、ある意味異常な思考や行動。 読みながらクラクラする。日常の思考から離れてしまっても、それを異常と思わないその異常さが読み続ける気持ちを暗くする。 ちょっと疲れたな
面白かったです。 現実世界でもそうですが、「デブ」「ハゲ」「ブス」など、誰かの何気ない一言で自分を見失ってしまうのは悲しいことだなと感じました。 想像力に乏しいのか、それぞれのストーリーの終わり方だけ毎回「???」となってしまいました。
軀は変えられない、変えてはいけないという意識があるからこそ、登場人物の苦悩が伝わってきたし、残酷さを感じた。 すべて自分には当てはまないものだったけど、表現が生々しく伝わりやすかったため、いい意味で気持ちが悪かった。 血流が一番気持ち悪かった。 人間の内部を流れるものに、興奮を覚えるって…
割と平凡。 タイトルからは、もっと特殊な世界を期待したけど、まぁよくある話。 身体って言うタイトルに振り回された感じかな。 最後の話は、会長さんがいい人でよかった。
乃南アサさんの短編は初めてでした。どれもちょっと怖い、それからクスッと笑う場面があったりと、どの話も良かったです。臍の整形にのめり込む主人公の気持ちの描写が良かったです。
中年以上に差しかかった頃、高校時代の同窓会で、ある男子が「女性の後ろ姿だけでだいたいの年齢を当てるにはどこを見ればよいか」を皆に力説してくれて、大笑いしたことがあります。お尻、肘、膝の裏。本作はなんだかその説を証明するかのようだなぁと苦笑い。 ほかに登場する部分もヘソ、顔のシワ、つむじ、顎といった...続きを読む、特に老いの現れる部位として描かれているわけではない場合も、見た目を多少なりとも気にする人であれば、コンプレックスの集まるところ。 ハッピーエンドは無し。気にせずにいられたらよかったのか。だってどうせなら、やはり美しく強く生まれたいでしょ。
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