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戦車のプラモデルのために東西冷戦下のソ連大使館と直談判し、 車の模型を作ろうと実物のポルシェを解体してしまう。 そんな本気がタミヤを世界一の模型メーカーにした! 自らリンゴ箱の上で模型の図面を描いた社長が綴る涙と笑いの奮戦記。 解説=リチャード・クー ※本書は、2000年5月に刊行された文春文庫の電子書籍版です。
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Posted by ブクログ
子供の頃からタミヤ大好きです。店に行けばワクワクして時間を忘れて色々な作品に見惚れてしまいます。戦闘機のプラモ、ラジコンに今も夢中になっています。説明書や箱絵等隅々まで読んだり観て楽しませてくれます。塗料のビン一つでも芸術的にかっこいい。田宮社長の情熱が詳しく書かれていてとても読んでいて面白かったで...続きを読むす。
読書録「田宮模型の仕事」5 著者 田宮俊作 出版 文藝春秋 p99より引用 “ あらためてふりかえってみますと、約三 十五年前のあのころに金型部を発足させてお いて、本当によかったと思います。自社に金 型技術があるのとないのとでは大違いです。 ” 目次より抜粋引用 “木製模型との幸せな出会い ...続きを読む 泣く泣くプラモデル製作に転向する プラモデルは金型が命 取材こそ模型づくりの基本 とことんやるのがホビーの世界” 模型と共に生き、模型のために世界中に出 かける著者による、自らが手掛けてきた仕事 を通して語り上げる自伝。 他社刊行作、新原稿追加増補文庫版。 模型材料の変遷から今も作られ続けるミニ 四駆についてまで、苦労と喜びに満ちた文章 が綴られています。 上記の引用は、金型について書かれた項で の一節。 全てを出来るわけではないけど、自分で出来 ることを増やして多くしておいた方が、人の 都合を気にすることが減るのでしょうね。景 気がいい時に、他の金型屋にいい加減な扱い を受けたから、自前でするようになったよう です。 物を作る人にとっては、示唆に富む内容な のではないでしょうか。その人の才や技術も 大切ですが、人の縁によって出来上がる物事 というのは、多いものなのだなと思わせられ ます。 ーーーーー
面白かった。プラモデルとかラジコンとか軽く通過したぐらいの関わりしかなかったけど、熱量が伝わってきた
僕もタミヤでRCカーをはじめ、タミヤで初めてプラモデルにふれました。 そんな身近なタミヤは沢山の苦労の上に成り立っているんだと知ることができました。 これからはもっとタミヤの製品を楽しめそうです! タミヤファンなら読みたい1冊です。
熱い気持ちの伝わる本でした。私の知っているタミヤは85年頃からですので、それより以前の大変な時代を興味を持って知ることができました。この本を読んだあと、すぐにミニ四駆を久しぶりに買いに行きました。
ウォーターラインシリーズというのが好きだったので、その内訳があったとき感動しました。図鑑とか、帝国海軍を扱っているのを拝見しましたが、独自だなんてなんてすごいんだと思いました。
模型にこっていた時期がある。 タミヤモデラーズコンテストにジオラマを出品したときに、会場で本書を買った。会長のサイン入りだった。 本書の中の、教室からコルセアを見上げる"あれが逆ガルの翼か"というシーンをジオラマにしたりもした。模型のように鮮やかに情景が浮かび上がる。 やっぱ...続きを読むりわしは模型が、プラモデルが大好きだ。 模型が好きな人にこそ読んでもらいたい本である。120点満点。
一気に読んだ。少年時代にプラモデルを作ったことのある人なら誰しも夢中になる一冊だろう。タミヤのプラモデルの歴史をご本人が語っていく。あの時の思い出が重なる。それにしても、タミヤはプラモデルというハード、コロコロコミックなどのソフト、競技大会などのプラットフォームをうまく組み合わせて事業モデルを作って...続きを読むいたのだと改めて感じた。
プラモデル界のリーディングカンパニーのタミヤ。多くの人気商品を支えるのは実物に少しでも近づけようとする職人的なこだわり。木製モデルからミニ四駆まで。模型屋の心意気をご堪能あれ。 多くの男の子の思い出にタミヤがあるだろう。自分にはウォーターラインシリーズ。模型は大きければ良いという常識を覆し、リアル...続きを読むな縮尺。戦艦や空母ばかりでなく小さな駆逐艦もたくさん作って水雷戦隊を形成した。ガンプラづくりに励む同級生の中、変わった子供たったと思う。 本書は田宮模型の社長が父の経営する製材業から木工部門を設立、やがてプラモデルの世界へ移りやがて世界でも有数の人気を誇る模型メーカーになるまでを描いている。 何よりリアルな造形。そのために世界各地、保存された戦車を訪ね写真を撮りまくる。床下の脱出口まで再現するリアリティ。 創業時の大きな苦労もあるが、社長やほかの社員の模型に対するこだわり、プロフェッショナルの心意気が素晴らしい。楽しく読めかつ感動すら覚える。 誰でも昔は少年だった。本書を読んでちょっとの間だけ少年に戻ってみるのはいかがですか?
面白いなんてもんじゃない。面白すぎるではないか。 製材所までを持った木製模型からはじまった田宮模型も、 先の大戦後にアメリカから入って来たプラモデルに押され、 木製模型からプラモデルへの転向を余儀なくされる。 プラモデルには成型の基本になる金型が必要だが、世を 挙げてのプラスチック・ブームで金型...続きを読む屋はどこも手いっぱい。 やっと引き受けてもらっても、納期の遅れ等で商品の発売 予定に間に合わない。 だったら、自社で金型から作ってしまえ!と、著者は職人を スカウトして来る。 現物に忠実な戦車のプラモデルを発売する為に、冷戦真っ只中 のソ連大使館に取材を申し込むも、案の定、すげなく断られる。 そのソ連製戦車が中東戦争の際に戦利品としてイスラエルで 展示されていると聞けば、すかさずイスラエルまで飛んで行く。 そして、世界中の軍事博物館に足を運び、あらゆる角度からの 写真を撮る。 著者の「本物の追及」はまだまだ続く。ポルシェの工場を見学へ 行くも、実際に寸法を測れなかった。さて、どうしたものか。 そうだ、本物をポルシェを購入して分解すればいいんだ! 新車のポルシェ911は、車輪もバンパーもどんどんはずされ、 無残な姿になる。しかし、模型屋とはいえ素人が分解した車。 元に戻すことが出来ずに、ポルシェの整備員を呼んで組み 立てもらう。 「あんたたち、なんてことをするんだ」。プロの整備員でも 組み直すのに3日かかったという。 まぁ、こんな話ばかりではないのだが、思わず吹き出してしまう ようなエピソード満載である。また、著者が仕事で知り合った人 たちとの交友も適度に散りばめられている。 巻末にイギリスでの田宮模型の代理店の支店長を務めた方の 手記がある。ある商談で他社の製品を引き合いに出し、値引きを 切り出した支店長に著者は言い放つ。 「F社の価格がほしければF社の製品に甘んじなさい!だがタミヤ の品質がほしければわれわれのプライスに納得しなさい」 「模型屋」としての矜持があるではないか。 日本人が得意として来た「モノ作り」に掛ける企業の精神と努力が 凝縮された1冊。
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