叙述トリックの金字塔、「――者」シリーズ。「私の赤ちゃんを返して!」誘拐された子供を追い、妻は出奔した。やがて子供は戻ってきたが、妻は行方をくらましたまま……。その20年後、写真週刊誌に載った1枚の写真がきっかけで、怨念と狂気に染まった女と男たちが、ある一点をめざして急激に動きだす。追跡、また追跡、逆転、また逆転。そして、その末に待ち受けるまさかの結末が貴方の脳髄を痺れさせる!
評価があまりよくなかったので、期待はしていなかったがとにかく面白かった。折原一さんの〜者シリーズの中でも一番良かった。最後も綺麗にまとまっててハッとする結末でした。評判のいい冤罪者より私は好きです。
Posted by ブクログ 2011年11月21日
産院から一人の女の赤ちゃんが誘拐された。ここから連鎖して起こる事件。この赤ちゃんの穴埋めというべき誘拐と殺人事件が起こり続ける。盗まれた赤ちゃんの穴埋めとして届けられた女の子は実は刑務所で出産されて養子に出された子供だった。この子が誘拐されて届けられていた。その子の狂気の母が子供を取り戻すべく殺人を...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年12月24日
生まれたばかりの赤ん坊が何者かに誘拐される。
その一夜の出来事が、母親たちの母性を狂気へと変えてゆく。
一気読みミステリ。複雑に絡まった糸が徐々に繋がっていくのが見事。動機を巧みに隠して読者をリードする。また、あとがきにもあったが、中盤のサスペンス描写が凄まじく中弛みさせない。
お金や地位のた...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年05月24日
これは徹夜本だった。
新生児誘拐事件から始まる物語だけど、プロローグから仕掛けがあったとはなぁ。叙述トリックの名手・折原一だけに注意して読んでいたんだけど、う~ん、さすが!と言わせる内容。
構成も緻密で登場人物も多く、頭の中を整理しながら読んでいたんだが、もう序盤から謎、謎、謎のオンパレード。一つ...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年05月25日
4
手刀と回し蹴りと狂った妄執。
世の中には冒頭の二節を読んだだけでオチが透けて見えるような薄っぺらな叙述トリックを用いた作品もあるが、本作ぐらい工夫されていれば、多少先が読めても文句はない。いやむしろそれ以外の部分の突き抜けた面白さがあるからこそ評価に値する。いろんな意味でやり過ぎかとも思う...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年06月13日
○○者シリーズ第一作
シリーズで括っているが内容の繋がりは無いようです。
堀江幸男は不妊治療の末ようやく長女を授かるが産婦人科から誘拐されてしまった。
名前はあすか。
警察も公開捜査に踏み切るが、なかなか捜査は進展し無かった。
そんな中で堀江幸男の妻である堀江チヨが失踪する。
事件から二ヶ月が立った...続きを読む