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墓標都市
旧文明を滅ぼした〈大惨事〉から数百年。多くの人々は地上を嫌い、各地に巨大な地下都市国家を築いて暮らしていた。その一つ、ヴィクトリア朝風の階級社会が栄えるリコレッタでは、失われた過去の知識は重大なタブーとされ、政府に厳しく管理されている。そんな中、〈プロメテウス〉なる謎の計画に携わる歴史学者が何者かに殺された。女性捜査官マローンは新米の相棒とともに捜査を始めるが、上層部から妨害が入る。一方、貴族社会の裏側に出入りする洗濯娘ジェーンは殺人現場に遭遇し、謎めいた男アルノーと出会って事件に巻き込まれてゆく……。 -
渦動破壊者 レンズマン・シリーズ7
原子爆発で生じた、すさまじい破壊力を持つエネルギー渦動――“原子渦動”。渦動制御研究所の次長であった核物理学者ニール・クラウド自身も、この不滅にして制御不能な新種の災害に見舞われ、一瞬にして愛する妻子を失った。だがそれと引き換えに渦動を破壊するアイデアを得たクラウドは、勇躍渦動に挑みかかり、瀕死の重傷を負ってしまう。しかし彼は、レンズマンの助力を得てよみがえった――その名も“渦動破壊者”として。やがてクラウドは、渦動の陰にひそむ邪悪な陰謀に気づく・・・・・・。『第二段階レンズマン』の後の時代を舞台にした外伝作品にして、シリーズの掉尾を飾る雄編! -
絶滅の牙
近未来。野生の象は絶滅し、シベリアには遺伝子工学で復活したマンモスの保護区が創設されていた。かつて象を保護する生物学者だったダミラは死後一世紀を経て、その意識を一頭のマンモスに転送し、群れを率いる存在となる。一方、保護区には、マンモスを狙う密猟者の息子で広い世界を夢見る少年スヴャトスラフや、大金を積んで合法的にマンモス狩りの権利を得た富豪の夫で、狩りに疑問を覚えるウラジーミルらが集まりつつあった――大自然と人間の相剋をSFならではの視点で描ききった俊英のヒューゴー賞受賞、ネビュラ賞・ローカス賞候補作。/解説=勝山海百合 -
ウは宇宙船のウ ブラッドベリ自選傑作集
SFの叙情詩人ブラッドベリが、若い読者に向けて自ら選んだ傑作集。「この本は、イリノイ州の小さな町で育ち、宇宙時代の到来を──そうなってほしいと願い、そうなることを夢見たとおりに──生きて目にした男の子の手になるものなのだ。これらの物語をすべての男の子たちに捧げる」(はしがきより)。宇宙船乗りに選抜されることを夢見る15歳の少年の日々を描いた高名な表題短編を巻頭に、代表作「霧笛」「太陽の金色のりんご」「霜と炎」などの17編を収録した。/【目次】ウは宇宙船のウ/初めの終わり/霧笛/宇宙船/宇宙船乗組員/太陽の金色のりんご/雷の音/長雨/亡命者たち/此の地に虎あり/いちご色の窓/ドラゴン/贈りもの/霜と炎/アイナーおじさん/タイム・マシン/駆けまわる夏の足音/解説=牧眞司 -
極めて私的な超能力
自分には予知能力がある、あなたは私とは二度と会えない。元カノはそう言った――ふとした日常に不思議が射し込む表題作、カップルの関係持続性を予測するアルゴリズムに翻弄される男女を描いた「データの時代の愛」など10篇を収録した鮮烈なる韓国SF作品集 -
文学少女対数学少女
高校2年生の“文学少女”陸秋槎は自作の推理小説をきっかけに、孤高の天才“数学少女”韓采蘆と出逢う。彼女は作者の陸さえ予想だにしない真相を導き出して……“犯人当て”をめぐる論理の探求「連続体仮説」、数学史上最大の難問を小説化してしまう「フェルマー最後の事件」のほか、ふたりが出逢う様々な謎とともに新たな作中作が提示されていく全4篇の連作集。華文青春本格ミステリの新たなる傑作! 解説:麻耶雄嵩 -
スタートボタンを押してください ゲームSF傑作選
外食チェーンで深夜のワンオペバイトを続けるノーフューチャーな青年。ある晩彼は強盗に襲われる……だが、それは想像を絶する事態の幕開けにすぎなかった!(リスポーン)捕まえた若者をあえて逃がす決意をした賞金稼ぎ。その理由は、若者が作ったゲームに隠されていた(時計仕掛けの兵隊)――ケン・リュウ、桜坂洋、アンディ・ウィアーら現代SFを牽引する豪華執筆陣が集結し、ゲームと小説の新たな可能性に挑む。本邦初登場11編を含む、傑作オリジナルSFアンソロジー。【収録】序文=アーネスト・クライン/「リスポーン」桜坂 洋/「救助よろ」デヴィッド・バー・カートリー/「1アップ」ホリー・ブラック/「NPC」チャールズ・ユウ/「猫の王権」チャーリー・ジェーン・アンダース/「神モード」ダニエル・H・ウィルソン/「リコイル!」ミッキー・ニールソン/「サバイバルホラー」ショーナン・マグワイア/「キャラクター選択」ヒュー・ハウイー/「ツウォリア」アンディ・ウィアー/「アンダのゲーム」コリイ・ドクトロウ/「時計仕掛けの兵隊」ケン・リュウ/解説=米光一成 -
プリズン・ガール
父は18年間、わたしを世間から隔離し鍛え上げた。今日、その父が死んだ――。国際スリラー作家協会新人賞ノミネート!独創的で予測不可能、傑作サスペンス!父の教え・部屋に入るときはけっして最初に入ってはならない。・人に背後を歩かせてはならない。・建物に入るときはすべての出口の位置を確認すること。・つねに周囲に気を配り、防御態勢を整えておくこと。・いったん決断したら、迷わず実行に移すこと。 ペティは18年間、父親と二人きりで暮らし、軍人のように銃器の扱いと対人戦術を叩きこまれて育った。その父が突然亡くなり、耳を疑うような遺言が告げられる。父に代わり、気色の悪い遺言執行人がペティの生活を支配するというのだ。このままでは囚人のように一生を過ごすはめになる。ペティは隠されていた父の遺品を奪い、町から逃亡を図る。父が本当は何者なのか知るために――。 -
ハイ・ライズ
【映画化原作】ロンドン中心部に聳え立つ、知的専門職の人々が暮らす、新築の40階建の巨大住宅。1000戸2000人を擁し、マーケット、プール、ジム、レストランから、銀行、小学校までを備えたこの一個の世界は事実上、10階までの下層部、35階までの中層部、その上の最上部に階層化されていた。その全室が入居済みとなり、ある夜起こった停電をきっかけに、建物全体を不穏な空気が支配しはじめた。3カ月にわたる異常状況を、中層部の医師、下層部のテレビ・プロデューサー、最上層の40階に住むこのマンションの設計者が交互に語る。バラード中期の傑作。/解説=渡邊利道 -
第六ポンプ
出生率の低下と痴呆化が進行した異形のニューヨークを下水ポンプ施設の職員の視点から描いたローカス賞受賞の表題作など、全10篇を収録した『ねじまき少女』著者の第一短篇集 化学物質の摂取過剰のために、出生率の低下と痴呆化が進行したニューヨーク。下水ポンプ施設の職員の視点から、あり得べき近未来社会を鮮やかに描いたローカス賞受賞の表題作、石油資源が枯渇して穀物と筋肉がエネルギー源となっている、『ねじまき少女』と同設定のアメリカを描きだすスタージョン賞受賞作「カロリーマン」ほか、全10篇を収録。数多の賞に輝いた『ねじまき少女』でSF界の寵児となった著者の第一短篇集。 -
フレドリック・ブラウンSF短編全集
奇抜な着想、軽快なプロット、巧妙な話術で、短編を書かせては随一の名手、フレドリック・ブラウン。SFや推理小説はもとより、怪奇小説や寓話などその多岐にわたる活躍の中から、111編のSF短編すべてを新訳で収めた決定版全集を待望の文庫化。第一巻では、1963年9月に創元SF文庫の記念すべき第一弾を飾った『未来世界から来た男』を、原書に準じた本来の収録作・収録順とし、解題と新版解説を付してお送りする。タイムマシンで20世紀半ばのアメリカを訪れた未来の歴史研究者を待つ数奇な運命を描いた表題作をはじめ、47編を収録。/【目次】序文=バリー・N・マルツバーグ/意地悪/雪男/こだま/灰色の悪夢/緑の悪夢/白の悪夢/青の悪夢/黄色の悪夢/赤の悪夢/不運続き/ばあばの誕生日/猫泥棒/家/起死回生/失われた大発見その1──透明人間/失われた大発見その2──不死身/失われた大発見その3──不死/脅迫状/退場/趣味と実益/報復の艦隊/ロープ魔術/致命的な失敗/ユースタス・ウィーヴァーのつかのまの幸福(1)/ユースタス・ウィーヴァーのつかのまの幸福(2)/ユースタス・ウィーヴァーのつかのまの幸福(3)/遠征隊/輝くひげ/ジェイシー/ファースト・コンタクト/馬かしあい/山上に死す/ハンス・カルヴェルの指輪/クマんにひとつの/いまだ終末にあらず/魚の流儀/三羽のふくろうの子/最後の恐竜/やさしい殺人講座全十回/未来世界から来た男/存在の檻/愛しのラム/おれとフラップジャックと火星人/悪ふざけ/漫画家/ギーゼンスタック一家/ジ・エンド/収録作品解題=牧眞司/ノート(旧版解説)=厚木淳/新版解説=勝山海百合 -
電脳の歌
《宇宙がまだ今日ほど乱れていなかった頃、すべての星はきちんと並んでいたので、左から右に、または、上から下に容易に数えられたし、大きめで青い星々は別個にひとかたまりになり、小さめで黄ばんだ星々は二級天体として隅っこに追いやられ、宇宙空間にはいかなる埃も塵も星雲ごみも見当たらなかった、そんな古き良き時代、〈永久全能免許状〉を持つ建造師たちが時折旅に出ては、遠く離れた人々に親切な忠告や助けをもたらすのが通例であった》 かくて全能のロボット建造師トルルルとクラパウツィウスのふたり組は、中世の騎士のごとく広大無辺の宇宙を隅から隅まで旅し、行く先々で権力に貪欲な惑星の王たちや、暗黒に住まう未知の怪物からつきつけられるとんでもない難題の数々にぶち当たる羽目に。──そんなふたりの奇想天外、奇妙奇天烈、抱腹絶倒の冒険を、諧謔と風刺、機智とユーモア、パロディに言語遊戯、文体実験や文明論的批評などを交えて寓話風に描いた愉快な連作短篇集。 邦訳版『宇宙創世記ロボットの旅』には未収録だった作品を精選増補し、新訳および本邦初訳でお届けする決定版。 -
未踏の蒼穹
金星文明は、かつて栄華を誇りながら絶滅した文明が存在する惑星、地球(テラ)の大規模な探査計画を進めていた。テラ人の文明は宇宙空間に進出するほどの科学的発展を遂げながら、なぜ滅んだのか。金星とテラの生命の類似点と相違点はなぜ生まれたのか。そして、月(ルナ)のファーサイドで見つかった謎の巨大施設と、そこに遺されていたテラ人が持つはずのない科学技術の痕跡は、何を意味するのか……探査隊の一員としてテラに派遣されたカイアル・リーンは、テラ文明が遺した数々の謎に挑む。巨匠が円熟期に放ったもうひとつの『星を継ぐもの』ついに邦訳!/解説=大野万紀 -
ローンガール・ハードボイルド
NYのラジオDJマクレイに、ある女性が電話をかけてくる。トレーラーハウスを貸し、祖母代わりとして気にかけていた19歳のセイディが姿を消したというのだ。そのドキュメンタリー番組を制作するマクレイは、セイディが最愛の妹マティを殺害した義父への復習を狙っていることを知る。セイディの壮絶な追跡行とマクレイの調査が交わるとき、明らかになる真実とは、エドガー賞YA部門受賞の、いま最も切実なハードボイルド -
巨神降臨
全世界で1億人の犠牲者を出しつつも、人類が辛うじて滅亡の瀬戸際で踏みとどまってから9年。地球にただ1体残された巨大ロボットを修復したアメリカはそれをラペトゥスと名づけ、自国の思うがままに他国を蹂躙していた。それに抵抗する各国とのあいだで地球に全面核戦争の危機が迫る中、姿を消していたテーミスとエヴァたちがついに地球に帰還する。彼らが語りはじめるのは、6000年前に巨大ロボットを地球に遺してゆき、9年前の危機を引き起こした異星種族との本格的遭遇であった。星雲賞受賞『巨神計画』『巨神覚醒』に続く、三部作完結編! -
巨星 ピーター・ワッツ傑作選
地球を発って十億年以上、もはや故郷の存続も定かでないまま銀河系にワームホール網を構築し続けている恒星船と、宇宙空間に生息する直径2億kmの巨大生命体との数奇な邂逅を描くヒューゴー賞受賞作「島」、かの有名な物語が驚愕の一人称で語られるシャーリイ・ジャクスン賞受賞作「遊星からの物体Xの回想」、戦争犯罪低減のため意識を与えられた軍用ドローンの進化の果てをAIの視点で描く「天使」――『ブラインドサイト』で星雲賞など全世界7冠を受賞した稀代のハードSF作家ピーター・ワッツの傑作11編を厳選。日本オリジナル短編集。【収録作】「天使」/「遊星からの物体Xの回想」/「神の目」/「乱雲」/「肉の言葉」/「帰郷」/「炎のブランド」/「付随的被害」/「ホットショット」/「巨星」/「島」/解説=高島雄哉 -
動乱星系
AIの独立と内戦に揺れるラドチ圏から遠く離れた、辺境の星系国家。有力政治家の娘イングレイは兄との後継争いにおける大逆転を狙い、政敵の秘密を握る人物を流刑地から脱走させる。ところが、引き渡されたのはまったくの別人だった。進退窮まったイングレイは、彼人になりすましをさせるという賭けに出る。だが折も折、来訪中の隣国有力者の殺人事件が発生。次から次へと想定外の事態が展開し、異星種族をも巻きこむ一触即発の危機に……。ヒューゴー賞、ネビュラ賞、星雲賞など全世界計13冠制覇の《叛逆航路》ユニバース、待望の新作登場!/解説=山之口洋 -
クラウド・アトラス
19世紀の南太平洋を船で旅するサンフランシスコ出身の公証人。 第二次大戦前のベルギーで天才作曲家に師事する若き音楽家。 1970年代のアメリカ西海岸で原発の不正を追求する女性ジャーナリスト。 現代ロンドンでインチキ出版社を営む老編集者。 近未来の韓国でウエイトレスとして生きるファブリカント。 遠い未来のハワイで人類絶滅の危機を迎える文明の守り手。 身体のどこかに不思議な彗星のあざを持つ主人公たちが、支配と暴力と抑圧に抗して叫びをあげる。 現代英語圏屈指のストーリーテラーの代表作。ブッカー賞、ネビュラ賞、アーサー・C・クラーク賞最終候補、ついに翻訳刊行!!! -
ニューロマンサー〔新版〕
サイバーパンクの原点〈スプロール〉三部作。装幀・解説を一新し順次刊行! 「港の空の色は、 空きチャンネルに合わせたTVの色だった」──無数のテクノ犯罪者たちが跳梁跋扈する魔都、千葉市〈チバ・シティ〉の片隅。喪失した電脳空間〈サイバースペース〉への没入〈ジャック・イン〉能力の復活を対価に、若きコンピュータ・カウボーイのケイスはヤバい仕事を引き受ける。 命懸けの攻防のなか、彼は裏で事態を操っていた自律型人工知能、冬寂〈ウィンターミュート〉と邂逅する……唯一無二のセンスと鮮烈な表現力で「サイバーパンク」を確立した伝説的SF! 解説:山岸真。巻末にはシリーズ用語集「スプロール・インデックス」を収録。 -
パラドクス・ホテル
過去へのタイムトラベルが実現した世界。時間犯罪取締局(TEA)の元調査官ジャニュアリーは、タイムトラベラー特有の病気である時間離脱症(アンスタック)を患い、今は時空港(タイムポート)併設ホテルの警備主任をしている。アンスタックの症状で未来や過去を幻視してしまう彼女は、ある客室で時間の止まった男の死体を目撃し、さらに自らの銃殺シーンも幻視する。時空港買収の入札のためホテルに集まった四人の大富豪を狙った事件が次々に発生する中、ホテル内で時間の流れがおかしくなるなどの異常事態まで発生し……カーカスレビュー誌ベストSFF/NPRベストブック2022選出作。/解説=渡邊利道 -
猫の街から世界を夢見る
猫の街ウルタールの大学女子カレッジに、存亡にかかわる一大危機がもちあがった。大学理事の娘であり学生のクラリー・ジュラットが、“覚醒する世界”からやってきた男と駆け落ちしてしまったのだ。かつて“遠の旅人”であったカレッジの教授ヴェリット・ボーは、“覚醒する世界”にむかったクラリーを連れもどすため、気まぐれな神が支配し危険な生き物が徘徊する“夢の国”をめぐる長い長い旅に出る。ヒューゴー賞・ネビュラ賞受賞作「霧に橋を架ける」の著者が、H・P・ラヴクラフトの諸作品に着想を得つつ自由に描く、世界幻想文学大賞受賞作。/解説=渡邊利道 -
vN
5歳のエイミーはフォン・ノイマン式自己複製ヒューマノイド「vN」の子ども。vNの母親の「複成」で、人間の父親と3人で暮らしている。しかし、彼女の日常は、卒園式の日に現れたvNの「お祖母ちゃん」、ポーシャの襲撃で一変した。エイミーが母親を助けようと、ポーシャに噛みついて呑み込んだ途端、彼女の身体は急成長し、大人になったのだ……。実はエイミーたちは、vNなら必ず備わっているはずの人間を傷つけないための安全機構が壊れていた。危険なvNとして、あるいは人間の支配からvNを解き放つ鍵として、エイミーは追われることになるが……。波乱万丈のジェットコースターSF。 -
シリコンバレーのドローン海賊 人新世SF傑作選
人新世とは、「人間の活動が地球環境に影響を及ぼし、それが明確な地質年代を構成していると考えられる時代」、すなわちまさに現代のことである。パンデミック、世界的な経済格差、人権問題、資源問題、そして環境破壊や気候変動問題……未来が破滅的に思えるときこそ、サイエンス・フィクションというツールの出番だ。本書に収められた短編10編とインタビューで、不透明な未来を見通し、それが社会や家族や個人にどんな影響を与えるか、そして希望をもたらすにはどうしたらよいか、グレッグ・イーガンを始めとする気鋭の作家たちが探ってゆく。/【目次】序文――人新世におけるサイエンス・フィクション=ジョナサン・ストラーン/シリコンバレーのドローン海賊=メグ・エリソン/エグザイル・パークのどん底暮らし=テイド・トンプソン/未来のある日、西部で=ダリル・グレゴリイ/クライシス・アクターズ=グレッグ・イーガン/潮のさすとき=サラ・ゲイリー/お月さまをきみに=ジャスティナ・ロブソン/菌の歌=陳楸帆(チェン・チウファン)/〈軍団(レギオン)〉=マルカ・オールダー/渡し守=サード・Z・フセイン/嵐のあと=ジェイムズ・ブラッドレー/資本主義よりも科学――キム・スタンリー・ロビンスンは希望が必須と考えている=ジェイムズ・ブラッドレー/謝辞=ジョナサン・ストラーン/解説=渡邊利道/編者紹介/訳者紹介 -
黄金の人工太陽
SFとファンタジーの基本はセンス・オブ・ワンダーだ。そして並はずれたセンス・オブ・ワンダーを味わえるのは、超人的なヒーローが宇宙の命運をかけて銀河のかなたで恐ろしい敵と戦う物語だ(序文より)――常識を超える宇宙航行生物、謎の巨大異星構造物、銀河をまるごと吹き飛ばす超爆弾。ジャック・キャンベル、ベッキー・チェンバーズ、チャーリー・ジェーン・アンダーズら充実の執筆陣による、SFならではの圧倒的スケールで繰り広げられる冒険とアクションの物語18編を集めた、ワクワクに満ちた遊園地のような傑作アンソロジー。/【目次】序文=ジョン・ジョゼフ・アダムズ/時空の一時的困惑=チャーリー・ジェーン・アンダーズ/禅と宇宙船修理技術=トバイアス・S・バッケル/甲板員ノヴァ・ブレード、大いに歌われた経典=ベッキー・チェンバーズ/晴眼の時計職人=ヴィラル・カフタン/無限の愛=ジョゼフ・アレン・ヒル/見知らぬ神々=アダム=トロイ・カストロ&ジュディ・B・カストロ/悠久の世界の七不思議=キャロリン・M・ヨークム/俺たちは宇宙地質学者、なのに=アラン・ディーン・フォスター/黄金の人工太陽=カール・シュレイダー/明日、太陽を見て=A・マーク・ラスタッド/子どもたちを連れて過去を再訪し、レトロな移動遊園地へ行ってみよう!=ショーニン・マグワイア/竜が太陽から飛び出す時=アリエット・ド・ボダール/ダイヤモンドとワールドブレイカー=リンダ・ナガタ/カメレオンのグローブ=ユーン・ハ・リー/ポケットのなかの宇宙儀=カット・ハワード/目覚めるウロボロス=ジャック・キャンベル/迷宮航路=カメロン・ハーレイ/霜の巨人=ダン・アブネット/謝辞/解説=堺三保 -
落下世界
目覚めると、世界は虚空に浮かぶ小島になっていた! しかも、みなが記憶を失っていて、なぜこうなったのかはもちろん、自分自身が何者かさえもわからない……。だが、断ち切られたような世界の縁から、見わたすかぎりつづく青空を眺めた“彼”は考える。この下のどこかには、別の島もあるに違いない。目覚めたときにポケットの中にあった手描きの地図にしたがって降りてゆけば、きっとこの世界の秘密がわかるはず――。かくして彼、フォーラーは、手製のパラシュートを背負って世界の謎を探る旅に出た。ヒューゴー賞作家が放つ傑作冒険SF! -
神の水
近未来アメリカ、地球温暖化による慢性的な水不足が続くなか、巨大な環境完全都市に閉じこもる一部の富裕層が、命に直結する水供給をコントロールし、人々の生活をも支配していた。米西部では最後のライフラインとなったコロラド川の水利権をめぐって、ネバダ、アリゾナ、カリフォルニアといった諸州の対立が激化、一触即発の状態にあった。敏腕水工作員(ウォーターナイフ)のアンヘルは、ラスベガスの有力者であるケースの命を受け、水利権をめぐる闇へと足を踏み入れていく……。『ねじまき少女』で化石燃料の枯渇した世界を描いた作者が、水資源の未来を迫真の筆致で描く傑作。