ロバート・A・ハインラインの作品一覧
「ロバート・A・ハインライン」の「夏への扉〔新版〕」「月は無慈悲な夜の女王」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「ロバート・A・ハインライン」の「夏への扉〔新版〕」「月は無慈悲な夜の女王」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
『宇宙の戦士』『異星の客』などでヒューゴー賞を数回受賞。『夏への扉』や『愛に時間を 』などの作品を手がける。
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本作は、アニメ監督の富野由悠季が『機動戦士ガンダム』を構想する際に、本作の「パワードスーツ」に着想を得たことであまりにも有名である。しかし本作は、裕福な家庭で育ち、成績優秀だが特段将来について考えてもいない高校生の主人公ジュアン・リコ(ジョニー)が、出来心で軍隊に志願し、入隊後兵士として成長していく姿を描いた青春小説であることを忘れてはならないと思う。そうでないと、本作で示される社会観・国家観を含む、本作の白眉とも言える思想的・哲学的要素を十分に味わうことができないからだ。
作中で主人公ジョニーが通う高校の歴史・道徳哲学の教師デュボアは、女生徒からの「わたしの母は暴力ではなにも解決しない
Posted by ブクログ
本書を読むのは2回目。
前に読んだのは、2012年のことなので、今から12年も前のこと。「新版」という表記に惹かれて、再読してみた。以前、読んだ時にとても面白かった記憶があったので。
再読してみての感想は、初読の時とほとんど変わらない。
この作品は、1956年頃のもの。舞台となっているのは、1970年と2001年であり、今から見れば舞台になっている時期自体が過去のことになってしまっている。1956年に作者のハインラインが考えた、1970年と2001年は、予想と違うことも沢山あった。分かったのは、SFの面白さはそういうところ、すなわち、未来をそれらしく読んでみせる、というところにはないことだ。
Posted by ブクログ
「なんどひとにだまされようとも、なんど痛い目を
みようとも、結局は人間を信用しなければなにもできないではないか。まったく人間を信用しないでなにかをやるとすれば、山の中の洞窟にでも住んで、眠るときにも片目をあけていなければならなくなる。いずれにしろ、絶対安全な方法などというものはないのだ。」p340
「ついてくれるわ、きっと。必ずついてくれるわよ。だってお祖母さん、人間はどうしても少しは罪のない嘘をつかなきゃ、おたがいに仲良く暮らしてはいけないって前からいってたもの。嘘っていうものは、悪用しちゃいけないけど、つかわなきゃならないときもあるんですって」p364
どちらも含蓄のある言葉だ。これが
Posted by ブクログ
「タイム・トラベルもの」といえば、スティーブン・スピルバーグ監督の名作映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』をはじめ、枚挙に暇がないが、その本質的な「面白さ」をストレートに表現できた作品としては、やはり本作が「元祖」といえるのではないか、と感じる。1956年の時点でこれだけ未来の社会における変化(主な舞台である1970年という時代が既に「未来」なのだが)を緻密に考察していることが大きな驚きであるし、その描写に対して、2024年の時点で大きな違和感を感じることがない、というのは感動を通り越して「驚異」ですらある。作者は後年、『月は無慈悲な夜の女王』で自身の未来描写をまさに至高の領域にまで到達さ