作品一覧

  • ファウンデーションと混沌 上

    ファウンデーションと混沌

    小説・文芸

    4.0
    1~2巻792円 (税込)
    帝国滅亡を予言した咎で、目論見どおり裁判にかけられるハリ・セルダン。すべては心理歴史学が示す未来の道を辿るかに見えた。だがそのとき、予測外の出来事が発生した。ファウンデーションの中核を担うはずの精神感応能力者たちが次々と殺されてゆくのだ。ファウンデーション創設を危うくするこの局面に、セルダンはいかにして立ち向かうのか?アシモフが遺した好評シリーズを甦らせた「新・銀河帝国興亡史」第二部。
  • 蛇の魔術師

    蛇の魔術師

    小説・文芸

    -
    1巻880円 (税込)
    マイケル少年は、妖精の王国でわけもわからずに魔法使いになる訓練を受けさせられた後、やっとのことで現実の世界へ戻ってきた。ほんの数カ月に思えた異世界滞在、現実の世界ではすでに5年の歳月が流れていた。いったいなんのための魔法修業だったのか?マイケルは不審に思いながらも、再び日常生活に溶け込もうとしていた。ところが一息つくまもなく、とんでもない事件が起こり始めた。異世界から現実の世界へと妖精たちが大挙して移動しはじめたのだ!80年代SFの旗手ベアが描いたモダン・ファンタジイの傑作『無限コンチェルト』の続篇。
  • 無限コンチェルト

    無限コンチェルト

    小説・文芸

    4.0
    1巻880円 (税込)
    ある高名な映画音楽作曲家の指示にしたがって、深夜の1時にマイケル少年は40年も人が住みついていない屋敷へ侵入した。ところが、彼を待ち受けていたのは不気味な人影。マイケルは死にもの狂いで屋敷を飛び出し、路地の石壁にあった門を通りぬけた。だが実は、その門こそ、妖精と人間、そしてその混血がバランスをとって暮らす異世界への入口だった!戸惑うマイケルの前に現われた3人の老婆は、彼に魔法の訓練らしきものを強要するが…。『ブラッド・ミュージック』や『永劫』で著名な80年代SFの旗頭ベアが描くモダン・ファンタジィ。
  • 女王天使 上

    女王天使

    小説・文芸

    3.0
    1~2巻880円 (税込)
    21世紀なかば、ナノテク技術の飛躍的発展と人格矯正の義務化によって、ついに人類は地球に疑似ユートピア社会を形成するにいたった。おりしもAI搭載の無人探査機が返送するアルファ・ケンタウリ探査報告に沸く巨大都市ロスエンジェルスで、ありうべからざる凶悪犯罪が発生した。高名な詩人が8人の弟子を惨殺、謎の失踪をとげたのだ。特命を受けたLA公安局生え抜きの女性捜査官、マリアは事件の捜査にのりだすが…。
  • 火星転移 上

    火星転移

    小説・文芸

    4.3
    1~2巻880円 (税込)
    人類が火星移民を始めて100年を経た22世紀後半。火星市民はナノテクを初めとする先端技術を適度にとりいれた共同体生活を謳歌していた。だが、火星が独立憲法の制定と政治的統一をめざしていたそのとき、母なる地球は密かな陰謀をめぐらしていた。テクノロジーの袋小路につきあたった地球の目的はただひとつ―独立にはやる火星を従属化、搾取すること!未曾有の動乱の嵐は、いままさに赤い惑星をまきこもうとしていた。ネビュラ賞受賞。
  • 天界の殺戮 上

    天界の殺戮

    小説・文芸

    3.5
    1~2巻880円 (税込)
    20世紀末、地球は未知の異星種族の手になる惑星破壊機械の襲来を受けて炎上、壊滅した。べつの異星種族に救出された数千人の人々は、太陽の軌道上の宇宙船に収容されて“銀河法典”の教育を受ける。この法典によれば、破壊機械を送り出してほかの惑星を壊滅させた文明は、みずからもまた滅ぼされなければならないという。地球壊滅から8年後、生存者のなかから選ばれたマーティンら85人の子供たちが復讐の旅に出た。
  • 天空の劫火 上

    天空の劫火

    小説・文芸

    4.3
    1~2巻880円 (税込)
    天文学者アーサー・ゴードンは、友人からの電話に息をのんだ。木星の衛星エウローパが、なんの前兆もなく突如消滅したというのだ。世界各国の調査にもかかわらず、原因不明のまま、次なる異常現象が地球を見舞った。アメリカのデスバレーに忽然と火山ができて、そこから異星人の手になるとおぼしき物体が発見されたばかりか、瀕死のエイリアンまでもが見つかったのだ。だが、この二つの事件を結びつけ、地球と人類に襲いかかる未曾有の危機を予見しえた者は、ひとりとしていなかった…。80年代を代表する俊英が雄渾の筆致で描く超話題作の開幕。
  • 久遠 上

    久遠

    小説・文芸

    4.0
    1~2巻576円 (税込)
    地球上空に忽然と出現した小惑星〈ストーン〉―。未来の地球人がつくったこの巨大な恒星船の内部には、ハイテク都市ばかりか、さらに地球人の想像を絶する秘密がひそんでいた。無限へと通じる超空間通廊〈道〉が発見されたのである。この〈道〉が異星人ジャルトの侵略をはばむために閉鎖されてから40年の歳月が流れた。荒廃した地球と〈ストーン〉、そして〈道〉で、いままた新たなる壮大無比の物語がその幕をあける!
  • 永劫 上

    永劫

    小説・文芸

    4.5
    1~2巻662円 (税込)
    地球上空に忽然と謎の小惑星が出現した。直径100キロ、長さ300キロにもおよぶこの物体は〈ストーン〉と名づけられ、アメリカを中心とする調査隊が派遣された。調査隊の報告は驚くべきものだった。―〈ストーン〉は巨大な宇宙船であり、しかも内部に保存されていた資料から見て、“未来の地球人”の手になることが明らかになったのだ!しかもその資料には、これから起こる熱核戦争の結果までもが詳細にしるされているという。だが、〈ストーン〉が秘める謎は、それだけにとどまらなかった…。『ブラッド・ミュージック』で話題の著者が壮大なアイデアで描く力作SF巨篇。
  • タンジェント

    タンジェント

    小説・文芸

    4.0
    1巻792円 (税込)
    カリフォルニアの草原の古びた農家で、少年は四次元空間の視覚的イメージを研究する老科学者と出会った。四次元空間では立方体や球はどんなふうに見えると思う?そう問いかけられた少年には、実際に四次元空間が見えていた。もともと音楽好きの少年は、四次元空間へ音楽のメッセージを送るのだが…。ヒューゴー、ネビュラ両賞に輝く表題作など、人気作家ベアの多彩な魅力を伝える8篇を収録した日本版オリジナル短篇集。
  • 鏖戦【おうせん】/凍月【いてづき】

    鏖戦【おうせん】/凍月【いてづき】

    小説・文芸

    3.6
    1巻3,190円 (税込)
    遠未来、変貌した人類が異星人と果てしのない戦いを繰り広げるさまを壮大なスケールと美しいヴィジョンで描く「鏖戦」。月コロニーでの、壮絶かつ衝撃的な実験を描いた「凍月」。2022年11月に逝去したベアを追悼する、ハードSFの代表中篇2篇を収録した一冊
  • ブラッド・ミュージック

    ブラッド・ミュージック

    小説・文芸

    4.5
    1巻1,188円 (税込)
    遺伝子工学の天才ウラムは、自分の白血球をもとにコンピュータ業界が切望する生体素子を完成させた。だが、会社から実験中止を命じられたウラムは、みずから創造した“知能をもつ細胞”を捨てきれずに、体内に注射して研究所からもちだしてしまった……この新細胞ヌーサイトが人類の存在そのものを脅かすことになるとも知らずに! 奇才が新たなる進化のヴィジョンを壮大に描き、新時代の『幼年期の終り』と評された傑作

ユーザーレビュー

  • 火星転移 下

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    p.387 "人類の全情報を質量とエネルギーの上位メモリにいれられる日がくる。そうなったら、空間をだまして、それが物質やエネルギーだと信じこませることができる。"
     アークナイツに通じるものを感じる。

    p.409 "マジュムダーは、マザー・シストのこと、そして二十年のあいだにマザーがじつにさまざまな仔を生んでくれたことを熱心に語った。そのうちのクルマムシヒツジやツツムシ、チリイヌなどは実際に外の庭園で育ち、重々しく動いていた。"
     オリジムシを思わせる。


    活性ナノが機能している時はイースト菌が発酵するような匂いがするという。ナノマシンDTが合成している時は、糠臭い匂いがすると描写されていた。

    イナゴ。敵拠点に打ち込まれるナノマシン工場。兵力を敵地に輸送するのではなく、敵地で兵力を生産する。

    p.289 本作品独自の概念「記述子」。これを言語と見なす描写がある。
    プリースティスは言語学者というが、それは文系に属する学問ではないのかもしれない。

    QL思考体=量子論理思考体。AIの一種。
    現実のAIが起こすハルシネーションを予言している。

    『七人のイブ』にも感じたことだが、予定調和的ではある。設計された物語であるがゆえ、と受け止めよう。

    本書についてポリコレ小説という評を見かけたが、ポリティカル・フィクションと誤認しているのではなかろうか。だいぶ印象が変わるので気をつけてもらいたいものだ。

    0
    2026年06月09日
  • 火星転移 上

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    ネタバレ

    p.124 ”「それも大地が語ってくれるさ」”

    ファンタジーに耽溺した日々、『無限コンチェルト』と『蛇の魔術師』はバイブルのひとつだった。グレッグ・ベア作品はそれらを再読するばかりだった。
    2011年に『天空の劫火』を読んだが、残念ながら合わないと感じられた。

    上巻ではなにを語る物語なのか、まだ充分に明かされていない。構造上の弱点が幾つか見えるが、説明語りではなくちゃんと物語っており、下巻も期待できる。

    数あるグレッグ・ベア作品の中からピックアップした理由はタイトル。そのイメージからナデシコと関連があるのかもしれないと思いこんでいた。原著の出版年は先、日本語訳の出版年はナデシコ放映年よりもあと。
    QLや思考体という名詞から、ゼーガペインは影響を受けたのではないかという印象を得た。

    二重生化学機能。火星出身者が地球に対応するためのなんらかの人工的な措置。明言されてはイないがナノ医療なのかもしれない。
    地球の重力の1/3しかない星で生まれ、1G適応のために特別な措置を取ることなく成長した者が、数カ月のトレーニングで地球の重力に対応できるものだろうか。火星に生まれ育ったという理由で、心肺機能や骨の組成などに克服不可能な弱さを持ってしまうのではないだろうか。
    それらを超克する手段には、説得力よりも魔法的ご都合だと感じることを禁じ得ない。

    1993年時点でYoutube廃人を予見している。
    物語中には「シム」にはまっている地球人がいる。現代では始終Youtubeを見ているといわれる人々がいる。

    0
    2026年06月07日
  • ブラッド・ミュージック

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    ネタバレ

    遺伝子工学で優れた能力を持つヴァージルは、自身の白血球をもとに、生体素子を作り上げ、研究所の人たちにバレないように持ちだした。彼が作り上げた細胞ヌーサイトは知能を持つ細胞であったが、この細胞が原因で、アメリカどころか人類を巻き込むほどの大災害が発生する。とくに終盤では、世界中の人々が犠牲になり、その影響で食糧不足、資源の枯渇など、人間の手によって人間同士を争うという、皮肉な結果を招いてしまった。科学技術の発展が、場合によって文明規模で衰退してしまうことが本作からうかがえる。

    0
    2025年07月26日
  • 鏖戦【おうせん】/凍月【いてづき】

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    いやー面白かった。読みやすさでいえば鏖戦<凍月なのだが、両作品ともなんとも違う魅力があって、うなってしまった。(三体を読んだ時のエッセンスも感じた)
    特大級のネタバレ以下

    鏖戦/酒井昭伸訳
    何がすごいってまずは、訳!絶対原典の方が簡単に書いてあるんでは?!と思いました(誉め言葉)。好みは分かれるかもしれませんが、私は結構好きでした。人vs異種族の戦いにおいて、異種族がいかに「読者含めた人」から離れた存在であるか、を示すべくの漢字も多用の訳…狙った効果の一つはそれかと考えているのですが、私は最初からやはり仏教感を感じてしまいまして、それは異端ではないので、なんだか最初から親しみが(?)ありました笑。本当はぜんっぜん読めない文字にルビで意味が振ってある、とかが正しいんだと思いますが、それだと読者途中離脱するでしょうしね…。

    好きポイントその① 施彌倶支(セネクシ)・蔵識曩との会話
    「汝、人種の記憶装置を調査せしや」蔵識曩がたずねた。
    「はい」
    「可なるか、是れ人形との意思疎通」
    「すでに人種の機械を操作する界面(インターフェース)を開発しました。意思の疎通は可能と思われます」
    「既往の先賢、人種との永き闘争に於て、還た意思疎通を為すの底有りや。汝また作麼生」(p17)
    …
    「この任務完遂ののちは、判明せる事実を余に伝え、須臾のうちに空滅せよ」(p19)

    好きポイントその② 原題Hardfoughtの訳
    戦いに赴く際に合言葉的に使う言葉としてHardfought!が出てきますが、それはそれでかっこいいし、ここで「鏖戦!」と日本語で語感を味わってもそれはそれでかっこいい…

    好きポイントその③ だんだんと結末に収束する構成とスピード感
    後半出てくる初代プルーフラックスとクリーヴォの会話、魅力的である。
    「しかし、みずからの心を荒廃させてまで勝利すべき戦いなどーそれほど重要な戦いなど、ありはしない」(クリーヴォ、p89)
    「連中はリスクのない成功を好んでくりかえす。新しい個性は危険なんだ。だから、過去の成功例を複製しようとする。いずれは同じような人間ばかりになって、個性はどんどんなくなっていくだろう。きみやぼくが増えて、ほかの者たちは減っていく。個人差がなくなれば、語るべき物語もなくなる。歴史もなくなる。われわれは死んだ歴史の一部になるのさ」(p96)

    「あなた…クリーヴォね…」(p106)
    「…そのとき…裸体の女が宙に浮かび、自分そっくりのミニチュアたちに囲まれて室内に入ってきた。妖精をしたがえた天使の図だった。体格はまるで蛇のようにほっそりしている。…天使の大群は飛翔をつづける。いったい何百万体いるのだろうか、濃い霧のごとくに群れをなし、星々を隔てた空間を飛翔する天使たち。その唯一の主人は現実の優越性だ。それ以外の主人は必要ない。彼らが異常をきたす恐れもない。」(p106-107)
    ここの疾走感、文字を読む目に、情報の理解が追いついたときの体の震え…これこれ至上のSFでしか体験できない震え…シーンとあたりは静まりかえり、私は冷や汗をかいていた。グロテスク度合でいうと、貴志祐介の『新世界より』を彷彿とさせた。

    そして追い打ちとばかりにプルーフラックス最後の詩。
    なんと明るい炎の輝き! 平和はうつろい
    記憶は消える、ただのひとつも残さずに
    なぜだかいつも、同じ扉を見失っては
    輪廻のうちに、われらは滅ぶ。

    灰から星へ、虚偽から魂へ、
    まわれ何度も、窪みと孔を。

    善きを殺して、若きを喰らう
    永遠に、とこしえに
    あなたとわたしは滅ぶことなく。(p108)

    そして最後の二文…

    凍月/小野田和子訳
    鏖戦の後だと、読みやすってなります。
    こちらも別の話だと思っていたいろいろなレベル感の話が、うまく一つになっていくので読んでいて気持ちがいい。

    途中ミッキーが欺かれ、失意に沈み、そこから一つ賢さを身に着けて顔を上げる…というエンタメ要素に気を捕らわれていたから、最後えっえっってなり、そういえば序文が不穏だったじゃん…ってなりました。
    「…わたしが死んだら、姉やウィリアムといっしょの<氷穴>にいれてほしい。…ほかの頭たちといっしょの<氷穴>に…。<静寂>のなかに。」(p264)

    この最後を読んで、HEADSという現代を凍月と訳したこと、それがこの最後のシーンとうまく重なって、すごくジーンときてしまった…。

    0
    2023年06月25日
  • ブラッド・ミュージック

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ヴァージルが主人公の間の展開は身震いする恐ろしさで、細胞が学習していくのが脅威だった。全て学習し尽くされたら乗っ取られるという恐怖に追い立てられる。
    パンデミック要素も、コロナ禍を経験している今は身に迫ってくる。ワクチンの注射だってそう。ウイルスはあっという間に国境を越えてしまうものだし、意志を持ったヌーサイトならより簡単に全てをやってのけられる。
    バーナードが他人の記憶を見て、ヌーサイトの思考宇宙を知るシーンが衝撃だった。壮大すぎて胸がザワザワする。全ての記憶が内包される一つの生命体のような、その混じり合った様々な経験や記憶が共有されてずっと続いていく事実が胸を締め付けて、わけもなく涙が出そうになる。消滅しない、というだけでこんな気持ちになるのか。
    感染した人間の身体が変わっていくのが面白かった。肌の白い隆起は震えるほど気持ち悪いけど、人間の形態への執着を捨てれば安寧が待っている。細胞を弄ったことによる進化を受け入れるのか、もし私が選択を迫られたらどうするだろうと考える。たぶん迷わず捨てるだろうと思う。

    0
    2023年01月14日

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