グレッグ・ベアのレビュー一覧

  • 火星転移 下

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    ネタバレ

    p.387 "人類の全情報を質量とエネルギーの上位メモリにいれられる日がくる。そうなったら、空間をだまして、それが物質やエネルギーだと信じこませることができる。"
     アークナイツに通じるものを感じる。

    p.409 "マジュムダーは、マザー・シストのこと、そして二十年のあいだにマザーがじつにさまざまな仔を生んでくれたことを熱心に語った。そのうちのクルマムシヒツジやツツムシ、チリイヌなどは実際に外の庭園で育ち、重々しく動いていた。"
     オリジムシを思わせる。


    活性ナノが機能している時はイースト菌が発酵するような匂いがするという。ナノマシンDTが合成して

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    2026年06月09日
  • 火星転移 上

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    ネタバレ

    p.124 ”「それも大地が語ってくれるさ」”

    ファンタジーに耽溺した日々、『無限コンチェルト』と『蛇の魔術師』はバイブルのひとつだった。グレッグ・ベア作品はそれらを再読するばかりだった。
    2011年に『天空の劫火』を読んだが、残念ながら合わないと感じられた。

    上巻ではなにを語る物語なのか、まだ充分に明かされていない。構造上の弱点が幾つか見えるが、説明語りではなくちゃんと物語っており、下巻も期待できる。

    数あるグレッグ・ベア作品の中からピックアップした理由はタイトル。そのイメージからナデシコと関連があるのかもしれないと思いこんでいた。原著の出版年は先、日本語訳の出版年はナデシコ放映年より

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    2026年06月07日
  • ブラッド・ミュージック

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    ネタバレ

    遺伝子工学で優れた能力を持つヴァージルは、自身の白血球をもとに、生体素子を作り上げ、研究所の人たちにバレないように持ちだした。彼が作り上げた細胞ヌーサイトは知能を持つ細胞であったが、この細胞が原因で、アメリカどころか人類を巻き込むほどの大災害が発生する。とくに終盤では、世界中の人々が犠牲になり、その影響で食糧不足、資源の枯渇など、人間の手によって人間同士を争うという、皮肉な結果を招いてしまった。科学技術の発展が、場合によって文明規模で衰退してしまうことが本作からうかがえる。

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    2025年07月26日
  • 鏖戦【おうせん】/凍月【いてづき】

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    ネタバレ

    いやー面白かった。読みやすさでいえば鏖戦<凍月なのだが、両作品ともなんとも違う魅力があって、うなってしまった。(三体を読んだ時のエッセンスも感じた)
    特大級のネタバレ以下

    鏖戦/酒井昭伸訳
    何がすごいってまずは、訳!絶対原典の方が簡単に書いてあるんでは?!と思いました(誉め言葉)。好みは分かれるかもしれませんが、私は結構好きでした。人vs異種族の戦いにおいて、異種族がいかに「読者含めた人」から離れた存在であるか、を示すべくの漢字も多用の訳…狙った効果の一つはそれかと考えているのですが、私は最初からやはり仏教感を感じてしまいまして、それは異端ではないので、なんだか最初から親しみが(?)ありまし

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    2023年06月25日
  • ブラッド・ミュージック

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    ネタバレ

    ヴァージルが主人公の間の展開は身震いする恐ろしさで、細胞が学習していくのが脅威だった。全て学習し尽くされたら乗っ取られるという恐怖に追い立てられる。
    パンデミック要素も、コロナ禍を経験している今は身に迫ってくる。ワクチンの注射だってそう。ウイルスはあっという間に国境を越えてしまうものだし、意志を持ったヌーサイトならより簡単に全てをやってのけられる。
    バーナードが他人の記憶を見て、ヌーサイトの思考宇宙を知るシーンが衝撃だった。壮大すぎて胸がザワザワする。全ての記憶が内包される一つの生命体のような、その混じり合った様々な経験や記憶が共有されてずっと続いていく事実が胸を締め付けて、わけもなく涙が出そ

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    2023年01月14日
  • ブラッド・ミュージック

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    こんなに映画を見るようにイメージが思い浮かんだ読書ははじめて.... 缶詰を開けるには缶切りが必要!

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    2021年02月14日
  • タンジェント

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    ネタバレ

    20世紀SF(80年代)にも掲載された『姉妹たち』と表題作の『タンジェント』が大変気に入りました。『タンジェント』の、音楽を媒介に4次元人が3次元に気付いて・・・という展開には驚かされました。

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    2020年07月26日
  • 天空の劫火 上

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    SF。
    ファーストコンタクト。宇宙からの侵略もの?終末もの?
    冒頭50ページだけで、とてもテンション上がる。
    ベアは相性が良いのか、スラスラ読める。
    個人の趣味的には、最高の上巻でした。下巻へ。

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    2019年12月13日
  • ファウンデーションと混沌 下

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    ベアのファウンデーションが読めるのもいい
    表紙   7点生頼 範義   矢口 悟訳
    展開   7点1998年著作
    文章   7点
    内容 740点
    合計 761点

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    2017年06月28日
  • ファウンデーションと混沌 上

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    ベアのファウンデーションが読めるのもいい
    表紙   7点生頼 範義   矢口 悟訳
    展開   7点1998年著作
    文章   7点
    内容 740点
    合計 761点

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    2017年06月28日
  • ブラッド・ミュージック

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    ベアのまだ初々しさがある長編秀作
    表紙   6点上原 徹
    展開   8点1985年著作
    文章   8点
    内容 770点
    合計 792点

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    2016年03月02日
  • ブラッド・ミュージック

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    全然古臭くなくて面白かった。どきどきした。バイオテクノロジーで生まれた知性ある細胞群が、人体を、世界を侵食していく。
    初めは人体を自分のたちの住む世界としか考えていない彼らは、住処である人体を調べながら都合よく改変していく。このあたりはかなりグロテスクで怖く緊迫感がある。
    やがて人という存在を認識し、人とコミュニケーションを取り始める彼らだが、その辺りからストーリーは全く予想つかない領域に突入していく。人とは異なるミクロの世界を観測する彼らの影響力は凄まじく、人体のみならず世界法則にまで影響しはじめる。彼らは人を、世界をとう変えていってしまうのか。
    全く価値観の異なる知性体どうしの出会いと共生

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    2015年11月28日
  • 火星転移 下

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    「凍月」より先に書かれているが、「凍月」より後の世界を描いている作品。

    22世紀の火星は、地球から半分独立、半分依存している形で存在している。その火星で、政治家を目指すキャシーアが大学を追い出されかけるところから、火星の運命が回り始める。
    大学内でも、反学長派とみなされた学生たちが一斉に退学させられることになる。それに反対した学生たちの反乱は、あっけなく終結するが…。

    キャシーアの回顧録というかたちをとっている作品だが、なぜ「回顧録」なのかというのが最後にわかり、彼女の人生に圧倒されること間違いなし。
    そして第1部で描かれる、キャシーアとリチャードの淡い恋愛話は、その辺の恋愛小説など風で飛

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    2015年07月13日
  • ブラッド・ミュージック

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    バイオ工学がもたらす壊滅的な宇宙の崩壊!SFならではの壮大な展開

    人生の50冊 SF編 ベスト1

    ヒューゴー&ネビュラのダブルクラウンですが、
    今では知る人ぞ知る傑作で、
    SF史上初めてバイオハザードが取り上げられた作品です。
    「考える細胞」というワン・アイディアを良くぞここまで論理的に展開させた!
    とSFの持つ底力や可能性を実感しました。
    印象的なのは「考える細胞」が増殖して行く中で、
    彼らの「観察」や「思考」のエネルギーの総量が、
    不可避的に増大し、
    それによって世界が崩壊して行く過程が
    とてもSF的で、いっそ爽快なこと。
    そのあり得ない位の飛翔感こそ、SFの醍醐味なので

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    2013年11月01日
  • ブラッド・ミュージック

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    去年話題を呼んだ「ジェノサイド」など「人類という種」の未来を語る小説は今でこそ珍しく無くなったが、その元祖はといえばクラークの「幼年期の終わり」ということになるだろう。
    初めて読んだとき、あまりのスケールの大きさに僕らは驚愕したものだった。
    そして、その驚愕を全く新しい形で、よりリアルに、より実感を伴って上書きしたのが、「ブラッド・ミュージック」なのだ。
    だが、新しい驚愕は「幼年期の終わり」ほど能天気な希望に満ちてはいない。苦い味を伴った究極の問いを読者に投げかけてくる。「進化を受け入れるか、否か、あなたならどうする?」と。

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    2013年02月08日
  • ブラッド・ミュージック

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    そして人類は、ミクロの彼岸へと旅立つ。

    人類の変容を壮大なビジョンで描き切ったSF、という点で、クラーク「幼年期の終わり」と同一テーマに属する作品。

    ただし、圧倒的なスケール感で拡散しまくる「幼年期の終わり」に比べ、こちらで提示されるビジョンは徹底的に内向きかつグロテスク。最終章で示される「救い」の気色悪さは特筆モノ。
    人類にとってあまり嬉しくない結末である点はこちらも「幼年期の終わり」も一緒だけど、まだ「幼年期の終わり」の方が前向きなパワーがあると鴨は思いたいです。
    2作並べてオールタイム・ベスト級の作品ではないかと。

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    2012年04月23日
  • ブラッド・ミュージック

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    ヒューゴー・ネビュラ賞受賞の超名作。
    エヴァの元ネタとしても有名。人類補完はノーストリリアだけど
    群体から単体はこっち。
    何度読んでもおもしろい!

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    2011年01月31日
  • ブラッド・ミュージック

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    『幼年期の終わり』は文明的進化と書いたけど、この本では「生命体としての進化の行き先」について考えさせらた。(妄想的に)
    そしてタイトルのとおり、血液がキーポイント。いつだったか再読の際に「開け!進化のモード!」と叫びそうになった記憶がw

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    2010年11月30日
  • ブラッド・ミュージック

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    地元新聞の本紹介コラムにこの本を取り上げさせていただいた。もともとSF好きだけど、これでその嗜好を決定的なものにされたって感じ。

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    2010年05月22日
  • 永劫 上

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    ネタバレ

    地球に近づく謎の小惑星「ストーン」。
    建造の目的や用途を解明すべく内部を調査・探検していくわけであるが、円筒型で海や空気が存在するという意味では宇宙のランデヴーと似ている部分もあると感じた。しかしながら、この「ストーン」は未来の人間により建造されたものであると明らかにされることが大きく異なる。
    「ストーン」を取り巻く人間模様、地球の運命、「通路」の謎、…未来の人間の干渉はこの世界に何をもたらすのか。下巻に期待。

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    2018年11月10日