グレッグ・ベアのレビュー一覧

  • 天空の劫火 上

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    毎度あっと読者をあっと驚かせてくれるグレッグ・ベアの作品。 今回はなんと、木星の衛星が突然消滅するところから物語が始まる 。 それと同時に世界各地で異常気象が観測され、なんとエイリアンが「地球は滅亡する。自分たちはそうやって滅亡させられた惑星から来た」と告げ、地球滅亡へのカウントダウンが始まる。

    じっくりと、エイリアンや異常気象についての描写が続き、いったい地球はどうなるのだろう、と最後までページをめくらせる力はさすが。
    登場人物ひとりひとりの描き方も丁寧だし、専門用語が沢山出てくるがそれも難しいと感じさせない話の面白さ。
    何より、地球が滅亡する話は他にもあるように思うが、こうやって破壊され

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    2014年08月21日
  • ブラッド・ミュージック

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    A brilliant but unorthodox researcher has exceeded ethical guidelines for genetic research to engineer blood cells that think for themselves. Once his illegal experiments are discovered, he injects himself with the deadly serum to save his creations. The author has won Hugo and Nebula awards.

    遺伝子工

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    2014年06月14日
  • 無限コンチェルト

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    「女王天使」「火星転移」などで私の心をガッチリ掴んだベアのファンタジーを古書店で拾う。ふとした瞬間の、隣に異世界があるところが、スケールの大きなSFを書くベアからは想像できなくて、最初少しとまどったが、どうしてどうして、幻想的な描写もうまいじゃないか。

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    2013年11月17日
  • ファウンデーションと混沌 下

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    モラルが高い人間は、ロボットと同じように人に危害を加えたりしない。
    そして、性能がよくなるにしたがって、ロボットは、自分の使命がないことにむなしさを感じたりもする。
    しかし、そんなふうに考えられることが。ロボットにとって幸せなことかどうか…。

    第2ファウンデーションの計画が、こんなに直前まで揺れていたというのは、どうだかなとは思いますが、けっこう、楽しんで読めました。

    ところで、これ、シリーズ3部目でも、ハリ・セルダン出てくるんですよねぇ?
    ということは、また、時間はもどるのか?

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    2013年11月14日
  • ファウンデーションと混沌 上

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    ひさしぶりに、まともな本の感想ですね。
    でも、下巻の感想は、いつになるかわからないという……。

    あぁ、1巻のベンフォードよりも、グレッグ・ベアのロボットたちの方が、わたしにとっては、アシモフのロボットに近いです。

    特にこの時代のドースの話を聞けるというのは、ちょっと感涙ものです。

    ただ、まだ正体を現さないキャルウィン派ですが、彼らもまた、ダニールがいじったロボットたちということなんでしょうか?

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    2013年11月08日
  • 天界の殺戮 下

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    ネタバレ

    「天空の劫火」(上/下)「天界の殺戮」(上/下)2部作(4冊)まとめての感想。

    とにかくいろいろな要素を盛り込んだ、スケールの大きな話だった。
    以下、内容に関するネタバレあり。

    第一作「天空の劫火」では、次々に発生する謎のイベント、(多少くどいけれども)キャラクターの立った登場人物により、海外SFには珍しく、冒頭からストーリーに引き込まれていく。次々と謎が深まっていく中、ある時点で謎が見えてきたとたんに、取り返しのつかない(言葉通り)大惨事が始まる。終盤の、惑星破壊装置による破壊、それに否応なく巻き込まれていく人々の運命、これらを延々と大きなスケールで描いていく様は、読者を救いのない思いへ

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    2013年01月03日
  • ブラッド・ミュージック

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    80年代の『幼年期の終り』と評される当著は、ヒューゴー賞・ネビュラ賞受賞の確かな傑作でした。

    『幼年期の終り』とは、巨匠アーサー・C・クラークによる人類のより高度な存在へのメタモルフォーゼを壮大なスケールで描いた叙事詩で、あまたのSFオールタイムベスト1位を占有することは周知の事実。
    そんな大著と並び評されるが、『幼年期の終り』から感じ取れた壮麗さは皆無で、終始背筋が凍りつく感覚を覚えた。
    だってこの本、ただ淡々と事実が積み重ねられるだけで、他人事のようにメタモルフォーゼが進行していくんだもの。つまり、メタモルフォーゼに対する著者の評価が全く読みとれなかったのだ。
    事実、一度たりともこのメタ

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    2012年04月28日
  • ブラッド・ミュージック

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    幼年期の終わりがマクロの方向に進化する人類なら、これはミクロの方向に進化する人類。細胞の一つひとつが知能を持つようになることで、知能のある生命体の個体数が激増し… ちょっと難しいところもあるけど面白い、数名の取り残された人たちのエピソードの必然性があまり感じられないような気がした。

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    2010年03月27日
  • ブラッド・ミュージック

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    チャールズ・ストロス著「アッチェレランド」の「コンピューターで地球が変わってしまう」つながり。ゼロ時代の「幼年期の終わり」に例えられるのが「アッチェレランド」なら、80年代の「幼年期・・・」はこの「ブラッドミュージック」。当時バイオチップが流行っておりました。この作品も白血球から作られたバイオチップが研究所から持ち出され、ウィルスのように感染していくというパニック物の器をかりて、人類が変容していく姿を描きます。最近はバイオブームも去ってしまいましたが、ナノ・テクノロジーも実は排熱(ナノ・マシンは小さいのだが、数が集まるとものすごい熱を発するらしい)の問題があってクリアされないと、またバイオ系が

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    2011年07月15日
  • 火星転移 上

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    ベアの「ナノテク」世界は面白いんだか面白くないんだか非常に微妙な感想を持っているのですが、こいつはちょっと違う。火星に植民し、地球の圧力に屈せず戦う人々の物語だ。解説でも指摘されている通り、ハインラインの「月は無慈悲な夜の女王」を髣髴とさせる設定。しかしたどる道は大きく違います。

    月にしろ火星にしろ、生身のままでは生きていけない苛酷な環境です。その過酷さと(過去に生物がいたという設定の下の)神秘さについての描写はエンディングの一つの大きな感動の元になります。そんな環境で、できるだけ「生の」人間として生きようとしている火星人。一方で地球人は「セラピー」の影響下で冷静な判断力を身に着けている。主

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    2009年10月04日
  • ブラッド・ミュージック

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    古き良きSFで育った私にはサイバー・パンクと言われるジャンルはちょっと苦手だった。 けれど、これだけは不思議に自然と受け入れられて。 結局“喰わず嫌い”だったって事。

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    2009年10月04日
  • 天空の劫火 下

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    天文学者のもとに「エウロパが消えた」連絡がくる場面から物語がはじまる。地球破壊ものの中ではおそらく五指に入るリアルさ。「天界の殺戮」の前作。人間の文明を嘲笑うかのように何重にも張られた欺瞞。刻々と迫る消滅へのカウントダウン。
    本作を読んで思うのは…。
    一昔前の著名な科学者が「銀河旅行をするほどテクノロジーを進化させた文明が侵略目的であるわけがない」と公言していたこと。なぜそこまで楽観的になれたのか。テクノロジーとモラルが正比例しないことは、人間自身の歴史が証明していないか?
    「天空の劫火」グレッグ·ベア
    #読書好きな人と繋がりたい

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    2025年06月15日
  • 鏖戦【おうせん】/凍月【いてづき】

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    昨年秋(2022年11月)に亡くなったSF作家、グレッグ・ベアの代表中編、『鏖戦(原題:Hardfought)』(ネビュラ賞受賞)と『凍月(原題:Heads)』(星雲賞受賞)を収録した一冊。以前読んだ同著者の『ブラッド・ミュージック』がとても面白かったので、本新訳を手に取ってみることに。

    『鏖戦』は、「これぞハードSF」と言わんばかりの高難度なファンタジーSF。姿形や社会構造が大きく変容した人類が、異星種族<セネクシ>との果てない戦いを繰り広げる世界が舞台。<セネクシ>を抹殺することだけを目的に育てられた、妖精のような姿をした少女・プルーフラックス。<セネクシ>の研究者で、人類のことを知ろう

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    2023年11月12日
  • 鏖戦【おうせん】/凍月【いてづき】

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    SF。中編2作。
    「凍月」はハヤカワ文庫にて既読のためスルー。
    「鏖戦」だけ読む。
    かなりハード。以前読んだ著者の作品の中でも一番難しい。
    独自の造語が説明もなしに多用。世界観の説明も少ない。
    遠未来の宇宙を舞台に、人間と異星種族との戦争を描く。
    が、コンタクト的な要素も、恋愛小説的な要素もある。
    ビジョンは美しいが、細部は全然理解できてないと思う。
    好きな作家なので、古い作品を綺麗な本で読めるのがとても嬉しい。

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    2023年09月26日
  • 鏖戦【おうせん】/凍月【いてづき】

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    鏖は皆殺しの意味
    30-40年前とはいえ代表作だけあって古さを感じない
    『鏖戦』はついて行けなかった

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    2023年09月03日
  • 天界の殺戮 下

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    『天空の劫火』続編。
    前作とは雰囲気が大きく変わり、スペースオペラ、戦争SF。
    物語のスケールは大きいが、登場人物の内面や人間関係を書き込んでいる点が、良くも悪くも特徴的。
    ブラザー達のキャラクターが好き。
    壮大な物語のわりには、意外とあっさり終わってしまった印象はある。
    前作と今作、どちらも上下巻でボリュームがあり、全体としては十分に楽しめたシリーズでした。

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    2020年02月16日
  • 天界の殺戮 上

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    ネタバレ

    SF。『天空の劫火』の続編。
    前半は特に、『エンダーのゲーム』っぽい。
    ちょっと冗長だけど、一部のラストや、二部は盛り上がってきた感じ。
    下巻にも期待。

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    2020年01月19日
  • 天空の劫火 下

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    ネタバレ

    SF。下巻。
    上巻のワクワク感から比べると、下巻はトーンダウン。
    ほぼほぼ終末を迎えるだけという内容。
    ハリーの物語やクモ型の機械、終末のビジョンなど、面白い部分はあるのですが、少し冗長か。クロッカーマン登場させなくて良くない?
    上下巻を400ページくらいで一冊にまとめていたほうが好みです。
    エピローグは続きが気になる感じで、続編に期待が持てる。

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    2019年12月19日
  • ファウンデーションと混沌 上

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    前作「ファウンデーションの危機」(グレゴリー・ベンフォード)で大苦戦したのですが、これは比較的スムーズに読めました。訳者は同じ人なので、元々ベンフォードの文章が難解だったのかなあ。
    セルダンの老境、ファウンデーション設立と第2ファウンデーション設立にいたる経緯が書かれています。
    時に遠宇宙が出てきたりもしますが、人間(政治)、精神感応者、ロボット、それぞれの内部抗争が主題ですので、全体としてスケールは小さい感じはします。
    とは言え、ダニール・ジスカルド・キャルビンなんて名前が出てくると、ついつい懐かしさがこみ上げてきますね。
    この作品の最期でダニールは表舞台から消えていくようです。さて

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    2017年11月08日
  • 女王天使 下

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    表紙   5点小阪 淳
    展開   5点19970年著作
    文章   5点
    内容 580点
    合計 595点

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    2017年03月14日