星を継ぐものシリーズの4作目です。
前作でジェヴレンに閉じ込められ、システムを停止されたジェヴレン人達。それを見守っているガルースから助力を求められたコールドウェルとハント。非公式で政府を介してないのであくまでも科学調査の一環という名目で、友ガルースの待つジェヴレンへ向かう。ジェヴレンでは、人格かいきなり入れ替わるという珍事が頻発したり、ジュヴレックスの再開を約束し民衆を熱狂せる指導者が発現したり、また、ジェヴレックス中毒の人々の無気力化、暴徒化などが問題になっていた。そこでジェヴレン人の精神構造を理解できる地球人ハントにガルースは助けを求めたのである。
ハント、ダンチェッカーコンビ、そして今回のヒロインとなるジャーナリストのジーナがジェヴレンへ向かう。
以下ネタバレ
まだ読んでない人でこれから読む予定なら知らないで読んだほうが楽しいと思います。ここでストップ?
いやー、この作品はホントに面白かったです。
物語は、物が形をとどめない世界で魔法の修行をしている師匠と弟子たちの話から始まり、まるでファンタジー小説みたいになっちゃってて、思わず表紙を再確認。
しばらく読んでいたらジュヴレンに向かうハントの話が出てきて、うむ、、これ、この時々挟まるファンタジーのくだりは何?って思いながら読みすすめました。
上巻はしんどかったけど下巻の後半は面白かったです。
2025年のまさに現代、チャッピーの登場でAIが人知を超えたとき人類はAIとどう向き合うかAIへの依存が危惧される
昨今。本書で登場するコンピューターシステム、ジェヴレックスの内部にとある星が生まれ、そこに人格か育ち、人格達がジェヴレックスからウィザーを介し、こちらの世界を垣間見ている。彼らは意識のみで身体は持たない。頑張って魔法の修行をつめばこちらの世界へ転生できるのだ。転生先の肉体はたまたまジェヴレックスでカプラーに接続していたジェヴレン人。カプラー中毒で意識が不安定な彼らの肉体にコンピューターから生まれた人格が乗り移る。これがいきなりジェヴレン人の人格が入れ替わる現象の正体だった。
さて、この身体乗っ取り案件を平和に解決するためになんとハント達一行はカプラーからジェヴレックスの世界へ意識を繋げて、現地の人々と接触を試みる。現地の人々とは、つまりジェヴレックス内に発生した意識たちと接触し、こちらの世界に転生しようとしないように意識の方向づけをする、という任務なのです。
まあ、カプラーで接触するに至るまでも色々あるんだけど。
それもまた危機一髪を乗り越えて読み手をヒヤヒヤさせてくれてアクション映画みたいで、面白い。
そして映画マトリックスみたいに身体をカプラーに残して現地へ乱入。
またこの乱入シーンがなんともユーモラス。
こちらにはウィザーがついてますので。
まさに全知全能の神、閃くままに魔法を展開するところはクスッと笑ってしまうくらい楽しかった。
今までのシリーズとは一味違う一面を垣間見てさらに、ホーガン氏は天才だとつくづく思った。
内なる宇宙、という表題。いやいや宇宙は内じゃなくて基本、外だよね?どういう事?と題名も想像を掻き立てる。物体有りき、と思っていたけど、実は意識が先?。それが神か、コンピューターなのか何者の意識なのかわからないけど。人類はどこからきたのか、宇宙はどうやって生まれたのか、何かの内側から生まれた意識が先でそれから物体が生まれたのか?などと、取り留めない事を考えさせられてしまう。
昨今、人気のスピリチュアル、量子力学と相通づる、なんて解釈も出てるけど、この本が描かれたのは随分前。その時からホーガン氏は、魔法や念力呪いなど科学で説明出来ない現象をAIコンピューター、量子の世界と結びつけてSF小説に乗せて未来を描いていたんだ。
スゴイとしか言えない。。