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およそ100万年の昔、異星の自動工場宇宙船がはからずも新星爆発を起こした星をかすめ過ぎた。その影響で電子回路に損傷を受けた宇宙船は、航空図にも載っていない衛星に自動工場を建設した。時は移って21世紀初頭、地球から放たれた無人探査機は、土星最大の衛星タイタンに着陸し、驚くべき映像を送ってきた。それは、異星船の機械が発達、進化したロボット生物の世界だった。さっそく調査のため有人宇宙船が赴くことになった、各人、各組織、各国の思惑を乗せて……。『星を継ぐもの』を超える、これがホーガンの最高傑作!!
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Posted by ブクログ
訳者あとがきにあった 本編で作者がいちばん書きたかったのはプロローグの部分ではなかったのではないか? に大きくうなずいた 魅力的な舞台設定の物語でした
土星の衛星タイタンを舞台にしたホーガン節の傑作。独自に進化した機械人たちの文明は中世西欧風の世界だった――。 冒頭の、ロボットたちが独自の文明世界を構築していく過程が、これぞSFという感じで面白い。その後は、ホーガンおなじみの、組織と人間関係の軋轢の中で真実への探究心を燃やす主人公たちが登場する。...続きを読む本作ではザンベンドルフとマッシーが対立しつつもやがて信頼関係を築いていく姿が、『星を継ぐもの』のハントとダンチェッカーを思い出させて、やはりこのあたりのキャラの書き方はうまい。ただし、人名が多すぎて読みにくくなっているのもお約束。 ハードSFとしての本質的な部分はプロローグで語り切ってしまっているようで、接触した機械人文明が中世ヨーロッパ風なのもあり、本編は実は人間世界についてのアナロジーな気がする。SFは突き詰めると宗教的な論議になってしまうのか、機械人たちの形而上学的な会話が興味深い。ここから宗教と人間性に関する論点にスライドし、中世文明VS現代文明のような形でドラマが展開する。物語の展開そのものはとても面白く、後半はさすがホーガン、と何度もうならせてくれた。しかし同時に、本書からは「精神的に進歩しようとしない一般大衆」への強い憂慮と批判が強く感じられる。根本にある作者の思いを特に汲み取れる作品だったかと思う。「愚かな大衆はどこまでいっても馬鹿なままだ」――作者の強い悲しみを感じるラストの一シーンに、現代の日本の大衆の姿が重なって見えた。1983年刊、すでに40年前の小説だが、まるで今の時代を見てきたかのような書き方が何箇所もあるのでひとつ引用してみる。 P347 「よかろう、きみが今日の大衆に対して抱いている気持はわかっている」マッシーは両腕を宙にふり上げ、「彼らが二十一世紀に育ち、史上いかなる時代の人々よりも完備した学習と教育の機会に取り巻かれながら、その特権を利用しないほど愚かなら、それはきみの知ったことじゃない。彼ら自身の選んだ道だ」 とはいえ、主人公たちと機械人との交流は希望が持てるものだったし、小気味良いユーモアで後半は何度も笑わせてもらった。なるほどそういう意味だったのか!と舌を巻く、絶妙な「タイトル回収」の巧手も健在。続編は絶対面白いでしょうコレ!
『星を継ぐ者』シリーズ以来のホーガン。やっぱホーガンめちゃくちゃ面白い。 ロボットやAIの分野ではシンギュラリティが焦点になることも多いですが、この作品は逆でロボットたちが中世封建的な社会を築いて科学革命に至っていないとしたら…という発想。 このあべこべの発想に立つことで人間とは何かとか、社会と...続きを読むは何か、あるいは人間は何を問いうるかといったことを考えさせられますし、主人公がインチキ心霊術師で人は真実を見つめているかという問いに角度をつけた皮肉まで突きつけられます。 ホーガン作品の異星人との「個人的な通じ合いの感覚」の描き方も好き。
興奮の導入、そして始まる「神様もつらいよ」。キリスト教のパロディも愉快に、理解不能な事物を理解するために神の言葉と奇跡への「変換」が起こるメカニズムの具体化が抜群に愉しい。ロマンチックなほど探求の精神を信じる作者の姿勢も痛快だった。心理学者のマッシーをさしおいて詐欺師もどきのザンベンドルフが主人公な...続きを読むのは、ショーマンにしかできない事もあるからなのだろうな。
ーーー百万年の昔、故障を起こした異星の自動工場宇宙船が土星の衛星タイタンに着陸し、自動工場を建設し始めた。 だが衛星の資源を使って作った製品を母星に送り出すはずのロボットたちは 故障のため独自の進化の道をたどり始めたのだ。 いまタイタンを訪れた地球人を見て彼ら機会生物は……? ホーガンS...続きを読むF5作目 私たち人間とは、「生きもの」と「機械」の概念が正反対の、緻密な機械生物の世界。 まずプロローグが凄い。生物の進化と全く違う様に見えて、似通った部分も見受けられる。 独自の進化をとげた機械生物たちとの対比を通して、私たちの見ている「世界」とは電波や可視光、空気の振動といった一次的な刺激を受けて 私たちの脳が構築しているものにすぎないことが理解できる( ̄▽ ̄) こういうクオリア論みたいなものは大好物です さらに綿密に練られたプロットで最後まで飽きることなくエンタメとして楽しめる。実に満足のいくSF作品でした
木星の衛星タイタンで独自に進化した機械人の文明。地球から交渉の為、派遣された科学者達に混じって大人気のインチキ超能力者の姿があった。大衆操作の為に送り込まれたザンベンドルフとスタッフはタイタンを植民地化しようとする後援者達の意図に反して、知識と真実への探究心を持った機械人と交流を深めて行く。ヨーロッ...続きを読むパがアジアやアメリカやアフリカを植民地化していった歴史を批判し、真実より享楽的刺激を求める現代社会の大衆を皮肉っている。
機械生命体の遺伝子プログラムに含まれたバグを補完するための繁殖、人格と宗教の発生、科学の発達、宇宙という異世界で繰り広げられる歴史に人類が介入してしまったら?そしてその介入者側に利己的すぎる意思があったら? 最初の創世記さえクリアできれば、ユーモラスで人間性あふれる機会生命たちの物語を楽しめるはず。
生命ってなんだろう?機械は生命になり得ない?という問いに対する答えでしょうか。 荒唐無稽な話なのになぜか納得させられ、次から次へとページを繰りたくなる本です。生殖(?)する機械たち(まったくエロくありませんのでそのつもりで)とペテン師の主人公たち(人間)。創造者たち(機械たちを作った)はもういない...続きを読む。 ホーガンさんのガニメアン・シリーズの第4作ではまた別の意味の(電脳空間の)生命が登場します。生命(いのち)とは「意思」なのだと思わされる作品です。
プロローグの<機械の進化>描写が秀逸! ヒトもこんな風に進化したのかなぁと思わせられます。 <機械>の感情の動きがとても面白いです。
生命の定義を改めて考えさせられる。荒唐無稽なのはいつものことだけど、それでもホーガンのSFにはいつも、違う何かがある。
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